『まぼろしのエスキス』takaboさんの日記

博士のグルメリポート

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日記詳細

正月早々の連休の過ごし方は半年前から計画していたもので、ペニンシュラに宿泊して、エスキスでディナー、翌日は東京国際フォーラムでのミハイロスキーバレエ団による「白鳥の湖」を観るというものであった。しかし高齢の親がいるというリスクが絶好の(最悪な)タイミングで発動(マーフィーの法則)。東京行きの準備をしていた夜中に長野県の病院から電話が入る。90歳近い義母、大動脈解離で心タンポナーデになり今から心嚢穿刺し救急搬送する。同じく90歳近い義父だけではどうしようもないので急いで来てくれと。もちろんすべてキャンセル。チケットは近所のバレエダンサーにプレゼント。家内と長女はすぐさまレンジローバーで長野へ。私は翌日の仕事後に次女とポルシェで向かう。長野県の田舎の病院の若いドクターは迅速な診断で心嚢穿刺し救急車に同乗し松本の信大医学部まで搬送。救命救急センターで真夜中から9時間の手術により(高齢でもあり術中死の危険も少なくなかったが)一命を取り留めた。連休の真夜中に使命を全うされた医療関係者に頭が下がる。ところで、ペニンシュラに電話をしたのはもう宿泊24時間を切っていたのでキャンセル料として全額徴収される規定になっていたが、こちらが求めたわけではないのに「事情は分かりました。キャンセル料なしにさせて頂きます。お電話ありがとうございました」とのことで、さすが超一流ホテルは違うなと思った。しかもペニンシュラには何度か宿泊しているのでそれほど残念ではない。バレエは、当初はお目当てのセミオノワがゲストでプリマパレリーナの予定だったものの、急遽同バレエ団のプリマであるペレンに変更になるというケチがついていたし、友人にプレゼントすることができたので諦めはつく。一番残念だったのはエスキスである。まあいつか必ず行こうと思う。
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