KQさんが投稿した久兵衛 ザ・メイン(東京/永田町)の口コミ詳細

KQのほぼお魚,お菓子,ときどきカフェ

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久兵衛 ザ・メイン四ツ谷、麹町、永田町/寿司

1

  • 夜の点数:3.9

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.9
      • |CP 3.6
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:3.9

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.9
      • |CP 3.7
      • |酒・ドリンク -
1回目

2014/04 訪問

  • 夜の点数:3.9

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.9
    • | CP3.6
    • | 酒・ドリンク-
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人
  • 昼の点数:3.9

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.9
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク-
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

予約で困ることの少ない,知名度とは反対に敷居が低く,安心できる鮨店

こちらのお店は,知名度が高い老舗鮨店のホテル内店舗で,その条件ゆえ評価が難しいです。より新しいお鮨を追い求めている方は,このタイプのお店はもう卒業されているのでしょう。レビューにこうしたお店が登場しないものも多いですから。ただ,この地域でいつでもそれほど困難なく入れて,内容に安心できる鉄板のようなお店として,鮨を食べたいと思ったときの選択肢にはずっと残っています。揶揄されるほどの知名度とは反対に,この周辺では,個人で営まれている独創的な鮨店よりも,かえって低い敷居と思います。

改めて昼のおまかせにいくらかを追加し,写真を撮って並べました。写真の他,鉄火巻とフルーツの苺が付きます。撮れた中でおいしいかったものを先に挙げて,後は概ね出された順番ですが,後で追加したものもあるので,順不同です。

すでに知名度の高い,しかもホテル店をおすすめに挙げることは疑問に思われるでしょうから,こちらのメリットを挙げてみます。

メリットの第一は,直前でも予約がふつうに入り,予約なしでも昼なら(連休など最混雑期を除けば)ほぼ大丈夫で,夜でも曜日によっては無問題なこと。なぜ同じホテルの別館であるタワー店も挙げているかといえば,タワー店とは屋内を歩いて5分くらいで,一方が満席でも,他方が空いているという,実はしょうもない理由です。両店は独立した店舗の扱いで,職人さんはまったく別,移動もないのですが,ネタや握りの仕事だけでなく,お椀や玉子など含めてほぼ同内容と見ます。徒歩圏の赤坂と四ツ谷には,極限まで手が込んでいて高評価な鮨店もいくらかありますが,そういう店では,スケジュールが読めた頃には当然予約が入りません。

1か月前に予約すれば食べられると言われても,1か月後の夜がどんな状況か,その晩何を食べたいかなんてわかりません。この地域で直前に鮨を食べようと思いたったとき,一定水準のものがほぼ確実に食べられる鮨店であることが,このお店の外せない利点でしょう。なお,地方の鮨店は,高評価で予約困難なお店といえど,この周辺の高評価店の予約の困難さまでにはならず,十分許容範囲です。それが,鮨は漁港に近く,握り手さんが揃う地方で食べた方が得な理由の一つです。それは内容より,需要,さらに人口の差を反映しています。その他の理由はネタの鮮度と賃料ですが,お店とは関係ない理由なので,そのうち書きます。

メリットの第二は,高評価店でありがちな,常連さんに囲まれ,周りが楽屋話で盛り上がってしまっていて,疎外感を持つことがないこと。予約が通りにくい高評価店で,鮨はおいしいのに,長居したくなくなるのはそういうときで,最大のリスクと見ます。こちらはタワー店ともホテル内で,常連さんに囲まれるということがなく,これが次も行く気にさせる安心感です。もちろん,これと決めたお店の常連になれればよいのでしょうが,一鮨店だけが飛び抜けておいしいとは思わず,まだいくらかは回りたい年齢なので,一鮨店の常連にはなれないし,複数店の常連になるのは資金的に無理です。

さて,本題の内容です。握りも今風に緩いわけではなく,かといって堅めでもなくごく標準的。江戸前を標榜しますが,赤酢のような復古調でもありません。ただし,甘くしてもいません。赤酢が江戸前の本流だという向きには,選択肢から外れてしまうでしょう。むしろ,どこから来られたお客さんにも支障がないような平均的な趣向です。事実,ホテルゆえ,海外のお客さんはよく見かけますし,英語のメニューがあるのもその需要に応えるポイントでしょう。

ネタは,白身の昆布締めや貝類などで,きちんとした仕事をされておられるのがわかります。白身などで柚子やライムを適宜効かせますし,穴子を炙って塩と甘だれで柚子を散らしてとかも,やはりおいしいです。柚子をかりかりと摺り下ろすのを,好まないレビューも読みましたが,申し訳ないですが個人的には,これ大好きです。お吸い物は当然,生ものでも,おろしてすぐの柑橘類は味を引き立てます。玉子も芝海老のすり身を入れた江戸前で,これはこれで甘く温かく,ほんわかします(なぜ江戸前でも,玉子,蛤や穴子のツメは甘いほうが褒められるのかは謎ですが)。ただ,こうした大方の技量が,この価格帯のお店にはすでに普及しているもので,当店限りの驚くような独創的なものがないというレビューも,今や事実でしょう。

またネタの構成として,写真の最初に選んだ春子鯛のような季節のネタが少なく,年中安定している定番のネタがほとんどです。烏賊や車海老などは,もっと少量の仕入なら,よりよい内容になるのでは,というきらいもあります。理由は,事前の予約だけで席が完全に埋まる店と違い,ネタの仕入れ量を正確に読めないからでしょう。この構成は,食べたいと思ったときに食べられることの代償ですから,私は許容範囲にしています。

久兵衛さんの特長は,その評価に厳しいお客さんもおられる反面,こちらで修行された鮨店主も日本全国に数多いことです。そういうお店にこちらより高評価を付けてしまったこともあります(その理由はネタの差です)。こちらを出られた方も,真面目であるほど,久兵衛で覚えた技量をより高められるので,もっと頭抜けたものができるのも自然なことでしょう。

そう考えると,久兵衛さんは研修医を抱える大学病院のようなものです。標準から外れた,店主の独創による診断や治療はできませんし,お客もお弟子さんも誰がどこからいつ来ても,何を求めても,ひととおり対応する必要がある,ベンチマークのようなお店なのでしょう。

それを修了して一人前の職人さんになれば,独立開業後にいかようにも特化ができ,独創も試せるのでしょうが,客として自分の希望にあう開業の名医を探すのはなかなか難しく,さらに,名医ほど予約待ちが厳しくなります。常連さんが名医と思っているだけの可能性もあります。

もちろん,大学病院に行ったからといって,ほとんどの場合,特別な薬があるわけもなく,過剰な期待は適いません。結局出てくるものは,同価格帯のお店と同じともいえます。ただ,個人の腕がすべての名医の独自の判断よりも,間違いやミスマッチの可能性が低いことが,最初に書いた鉄板として今もこれからも評価できる理由です。いつも入れて,間違いがない,それだけでも私は高評価です。

  • 春子鯛

  • 中トロ

  • 穴子は焼いてツメと塩に柚子

  • わかめ

  • 烏賊

  • 平政

  • 針魚

  • 小鰭

  • 赤貝

  • 車海老

  • 車海老の頭の炙り

  • 大トロ

  • 雲丹

  • しじみの味噌汁

  • 漬け物

  • 芝海老のすり身を入れた玉子

2014/04/26 更新

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