あきひめさんが投稿したラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション(東京/恵比寿)の口コミ詳細

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  • 夜の点数:5.0

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2022/02 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

憧れの宮殿での華麗なる晩餐会

この建物が出来た頃、まだこの世は平和な時代でした。街は賑わい、お洒落をした人々がバカラの前で写真を撮る光景が懐かしく思い出されます。さて、長い年月を経てようやくロブションに辿り着きました。

内装は黒のテーブルクロスに紫色の小物などが随所に施されたシックながら「王族」の一室を彷彿させるような何とも美しい印象です。

平日限定のディナーコースを選んでくれていましたが、プリフィクスで前菜、メイン2種類、デザートを選べるようになっていました。

前菜はフォアグラと金柑のプレッセ マンディアン風
   寒鰤のタルタル 紅芝大根のマリネとエシャロットクリームを添えて


メインの肉料理は追加料金を支払う鹿料理もありましたが、鹿はよく食べているので二人とも
  肉料理は ベーコンで巻いた三重県産フィレ肉のロティ 産地直送べジビエの野菜と共に

  魚料理は 北海道産エイのムニエル 生姜とケッパーで酸味をきかせたブールノアゼット
       燻製したサワラのブランシャ焼き 春菊のクーリとソース・ペアルネーズを添えて

デザートは ラムシュ香るサバラン タヒチ産ヴァニラのクリームと旬の柑橘をあしらって
     イル・フロタント プラリネロゼをアクセントに苺とフランボワーズのソルベを添えて

選んだ料理は最高に美味しかったです。都内で一番私の中で総合点が高いフランス料理店の系列なので、完成された見た目と味、その中に優しさが込められているという点は共通していました。
素晴らしい!久々に非の打ちどころのない完璧な料理でした。
魚に於いては勿論臭みがない調理をしているでしょうからシェフは「当たり前ですよ」とおっしゃるかもしれませんが、生の魚を食べていることすら忘れてしまうほど感動的に美味しいタルタルでした。鰤って少し魚っぽさがあるように思いますが、鰤だということすら感じません。
最高に美味しかったです。

一方フォアグラですが、これも感動的に美味しい。クリーミーで血なまぐささなど一切なくまるで
滑らかな癖のないチーズを食べているような感覚。金柑が大好きなのですが、これがまた凄く合っていました。これも最高!

主菜魚のエイ、サワラ、どちらも見た目も美しいですが、味も素晴らしい。それぞれが全く違う風味でそれはそれはやっぱりシェアせずにはいられません。

松坂豚ですが、あぁ美味しいの一言に尽きます。ベーコンで巻いたというのがまたいいです!
やっぱり牛肉より美味しい♡(基本的にもともと好きじゃない羊とありきたりの牛は予約の時点で省いてもらっているので他の方のメニューと違うかもしれません)
有機野菜の種類が多くてお花畑にいるような温かい気持ちになります。

デザートのサバランはケーキの中では結構大好きなデザートなのですが、ラム酒がほどよくてとても美味しい上品なサバランでした。
一方イルフロタントはぷわっぷわという表現が正しいのか分かりませんが、ぷわっぷわな空気を含んだようなデザートで甘さは控えめでとっても爽やかでした。

デカフェがあったのでデカフェのカフェオレをお願いしました。
グル巡り親友は普通のコーヒーだったかな?

最初のプチシューもお茶菓子も完璧でどれも手が込んでいて物凄く美味しかったです。

ワインは白2種類、赤2種類比較的リーズナブルなものを注文しました。いつもは3杯ずつが多いのですが。この日は2杯どまりで十分でした。お腹いっぱいになっちゃったなぁ。

パンが3種類、どれも料理の邪魔をしない脇役に徹したパンでしたがお料理があまりにも素晴らしいのでこういう「完成度が高いのに脇役になるパン」というのが一番いいと思います。
ベーカリーレストランにいる訳じゃないので、パンが主役になってしまうのは残念ですもんね。

私たちのテーブルを担当してくださったスタッフの方の気さくでサービス精神旺盛な温かいおもてなしと対応。素晴らしいと思いました。
勿論他の全員のスタッフの方が同じ気持ちで対応してくださっているとは思いました。
いいお店の特徴です。

客層もこの宮殿に招かれるにふさわしい方が多く、何だか本当に居心地のいい空間でした。
若い方が多いのもいいと思います。若い頃からハレの日にドレスアップしてこういう素敵な空間に滞在するということは人生に潤いをもたらします。
体に取り入れるもので人間は構成されていると言うならば、こういう美しく美味しい料理を素敵な場所で食べる時間が穏やかで優しい人格を作っているのかなと実感した夜でした。

殺伐とした世知辛い世の中になってしまいましたが、この夜はまるで宮殿の晩餐会にいるような錯覚すらしていました。静かに賑わい、素敵なお客様が優雅にときを楽しんでいる光景があちこちにありました。最高の夜でした。

食事が終わって外に出たら昔と変わらずキラキラとイルミネーションが輝きそれはそれはパリの夜のような雰囲気満載でしたが、静寂に包まれ人が殆どいませんでした。

早く平和な日常が戻ればいいと願わずにはいられませんでした。

2022/02/23 更新

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