2回
2011/11 訪問
噂以上の圧巻のエアーズロック。エアーズロック以外の料理も満足で、みんなに自慢したくなる~。
以前からマスコミ等で噂には聞いていた、エアーズロック級のお肉で有名なもんじゃ焼きのお店。友人が本店に何度も通っているとの自慢話をしていたので、「是非とも連れてって!」とお願いしたところ、6名以上の人数を確保する事を条件に予約をしてくれたのでありました。
数か月前からワクワクドキドキ。当日は土曜日の夜。すごい大雨であります。普段ならば大雨に負けてイベントは中止にするようなメンバーでありますが、エアーズロックの肉をこの目で確かめたいがために、みんな時間厳守で待ち合わせ場所の地下鉄市ヶ谷駅に集合するのでありました。
そこから徒歩5分。傘を差して友人の歩む方向に一列に並んで付いてゆきます。すると住宅街に入りそうな登り坂の途中にある新しめのビルに到着。本店は看板も無くてあんまり綺麗なお店では無いような事をテレビで見た事がありますが、こちらは結構綺麗で看板もあります。
階段を下りますと、時間はちょうど予約した18時。エアーズロックの肉の為なら、しっかり時間厳守のカントナ御一行様なのでありました。
扉をがらりと開けますと、入口には何故だか駄菓子のサービスがあります。肉の前にそういうものを食べてしまうのはもったいないのでとりあえず無視をして、案内されたテーブル席に座ります。
店内は座敷もある結構広いお店。ほぼ満席であります。聞くところによるとみなさん予約の人との事。予約は必須のお店のようであります。6人1テーブルでありましたので、やや狭く感じながらも肉の事で頭が一杯なメンバーは、文句も言わずギューギューになって礼儀正しくしているのでありました。
お酒が飲める人は生ビール、飲めない人はソフトドリンクでまずは乾杯であります。
グビグビしておりますと、すぐに鰹のタタキが到着。大きなお皿にデン!とタタキであります。カントナは赤身が好きではありませんので、とっても困りながらも少し摘まんでみる事にいたしますと、予想に反して赤身に感じる嫌な血なまぐさい臭いは全く無くて、身の切り方も分厚いのが嫌いなカントナには好都合な薄切りのタタキであります。そして、和えられているタマネギが何故だかとっても甘くてタマネギだけでも充分美味しいのであります。今まで食べていたタタキの中では、別次元と言って良いくらいの最高に美味いタタキなのでありました。みんなの箸がタタキの大皿に一斉に伸びるのに負けないように、カントナも先を争ってタタキを自分の小皿によそうのでありました。それはまるで大家族の食卓の風景のようなのであります。お腹を空かせた中年男女ご一行様は、タタキの大皿を一瞬にして空っぽにしてしまう食べっぷりなのでありました。
そんなタタキが片付いたら、お次はメインのエアーズロックであります。テーブルの鉄板に火が入れられて、我々は手出しせずに記念の写真撮影の準備に入ります。6名でしたのでエアーズロックは2つになり、加えて大きなイベリコ豚まで登場であります。普通はイベリコ豚でも「頭が高い!」となって土下座をするくらいなのでありますが(大袈裟!)、エアーズロックのダイナミックさに圧倒されて、イベリコ豚は今回は完全なる脇役なのであります。
そんなエアーズロックは1塊が800グラム、標高は約10センチメートル。塩コショウのお化粧がされております。それが2山であります。もう拝めないであろうこの瞬間を、中年男女はここぞとばかりに写真におさめるのでありました。
鉄板に配置された肉は「決して触るまじ」と忠告されていましたので、中年男女は忠実にそれを守りじっと見つめるのでありました。その間、我々に課されたミッションはニンニクスライスを鉄板で炒める事。指示されたように、ニンニクスライスを焦がさぬように鉄板で炒めておりますと、立ち上がるニンニクの良い香り。お腹を空かせる香りであります。ニンニクを炒め続けて約10分経過。横では店員さんがエアーズロックをひっくり返す作業等をおこなっていて、エアーズロックの上にバターを2切れずつ配置し始めますと、我々の共同作業で美味しく炒めたニンニクスライスをエアーズロックの上に店員さんが振りかけ始めます。
ようやく店員さんがコテとナイフを手にして、肉をスライスしてゆきます。食べやすい厚さにカットしてくれたお肉が完成しますと、ようやく店員さんから「GO」の掛け声をいただきます。「待て!」の合図を忠実に守っていた飼い犬のように、箸を伸ばします。塩コショウの加減は抜群で、中は程よいレア感。柔らかいお肉はいくらでも胃袋に収まります。肉は普通の肉であると友人は言いますが、柔らかくて肉の味がしっかりしてとっても美味しいお肉なのでありました。贅沢な事に肉に飽きてきたカントナは、いつもはあんまり使わないレモンを絞ってみますと、それはそれでさっぱりして美味しくお肉をいただけるのでありました。
そんなエアーズロック2つとイベリコ豚をサッと平らげた我々の前に続いて登場したのが海鮮炒め。テーブル席に座った際好きな海鮮を聞かれていて、中年男女御一行様はホタテと牡蠣をチョイスしておりました。まずは鉄板にバターを引いてそこに大ぶりの牡蠣とホタテ15個くらいを並べます。店員さんの指示に従って炒一緒にネギも炒めます。最後に鉄板の真ん中に集めた牡蠣に特製の醤油ベースのソースを振り入れてもらって完成。牡蠣が苦手な友人が1名いたおかげで、我々は充分にそのプリプリの身と牡蠣のジュースを堪能する事が出来たのでありました。
お次は巨大メンチカツ。鉄板一杯のキャベツの千切りの上に大人の握りこぶし2つくらいの大きさのメンチカツが鎮座。キャベツはメンチカツが隠れるくらいの多さ。そこにソースを線を引くようにかけ入れてメンチを人数分にカットしますと、中から溢れる肉汁がキャベツに絡まって、それを混ぜながらいただきます。友人は「にじみ出る脂の量がいつもより少ない」と苦言を呈しておりましたが、初心者の我々には充分な肉汁なのでありました。そんな脂はさっぱりとしてしつこく無くて、蒸気や肉汁でしなしなになったキャベツがこれまた美味しいのであります。
その次はもんじゃ焼き。これまた特大のもんじゃ焼きは3人分との事。大きなボウルにたっぷり入っての登場。鉄板一杯に広げてもまだ余るくらいのボリュームは、結局しっかり鉄板2枚分のボリュームもあったのでありました。良く掻き混ぜたもんじゃを店員さんが鉄板に流し入れます。少しトロミが付いているので、良くある土手作成方式のもんじゃではありません。そういったダム作製的な工事を望んでいたカントナにはちょっと残念なのであります。
平に成形してしばし待って数分後。店員さんの指示を受ける都度、鉄板のもんじゃをかき混ぜながら成形し直す作業を数回おこなってようやくの完成。段々と胃袋のキャパシティが気になってきて不安になってきた中年男女御一行様は、皿に盛った甘辛ソースとチクワに魚肉ソーセージにベビースターよりも太めの乾麺等具だくさんが特徴的なもんじゃをお腹いっぱい平らげるのでありました。
最後にデザート。デザートは梨のシャーベット。こちらは市販の香りがするシャーベットでありましたが、もうお腹も気持ちも満足で振り切れておりますので、シャーベットの味わいについては言及はしなくてもいいかなと思うのであります。そんなシャーベットで口の中をさっぱりさせて、一息ついてビールをお代わりしてごちそうさま。
噂通り、いや、噂以上のエアーズロック。エアーズロック以外の料理も上出来で、見た目も味も大満足であります。
このお店で経験した事の全てをまだこのお店を知らぬ友人知人に自慢したくて仕方なくなったカントナは、まずは連れに自慢をし「何で誘ってくれなかったのか」と糾弾されるのでありました。
2012/06/10 更新
時は休日の夜。「エアーズロック再び!」との意気込みで人数を揃えて予約をしてもらってお店に向かうカントナ一行なのであります。二度目の訪問も予約時間ピッタリに到着。階段を下りますと、以前と変わらぬ店内。案内されたテーブル席に座って、まずはドリンクを各自チョイスいたします。カントナは生ビールを選択して乾杯。
グイグイと喉に入る心地よい感じ。泡のキレ良しの良いビールなのであります。乾杯が完了いたしますと、料理が順々に続々と出て参ります。
カツオのタタキ。
カントナ苦手なカツオのタタキ。前回もこちらのお店で提供されたものは血の気は感じずとても美味しくいただく事が出来た記憶に鮮明に残っているタタキなのであります。今回提供されたタタキも、やっぱり血の気は無くて身の美味さをしっかり感じる事が出来て、とても美味しくいただけたのでありました。赤身に感じるイヤな感じが全く無いのが不思議なのであります。添え物の玉ねぎもエグミが無くてとても美味しくて、中年共は争うように皿を突っつくのであります。
エアーズロック。
ドーン!とそびえ立つメインのエアーズロックの登場。「触らないで」の店員さんの声に従ってじっと見つめ、「ニンニクを炒めて」の声に、ニンニクをひたすら炒める中年共なのであります。店員さんの指示を待ってしっかり全うする、指示待ち人間が大集合のテーブルなのであります。サラリーマンだと蔑まれて疎まれる指示待ち人間なのでありますが、こちらのお店だと好まれる上に力を発揮出来る存在のようなのであります。肉がジリジリと焼けてきましたら、店員さんの出番。店員さんによってカットされた肉に箸を伸ばします。相変わらずの柔らかくて、肉の味があって、ペロリとイケる軽さ。赤身の普通のお肉だという言葉が信じられない美味さなのであります。炒めたニンニクも何だかとても美味いのであります。
お次はメンチカツ。
たっぷりのキャベツが敷かれた上に、超巨大なメンチカツがドーン!と。鉄板の熱と染み出る大量の脂で、キャベツがシナシナになっているのも美味しいのであります。メンチカツはカットしても流れ出る肉汁は止まらず、まるで飲んでいるような感覚になるのでありました。
もんじゃ焼き。
鉄板2枚分くらいある超大量もんじゃ。大きなボウルに入ったものをしっかりと丁寧にマゼマゼの指示を受けて、指示通りにマゼマゼいたします。出汁の美味さが際立つもんじゃ焼き。ソースの甘味とスパイシーな感じが美味いのであります。胃袋はもう一杯なのであるけれども、提供されればされるだけ入ってしまうマジックのようなもんじゃ焼きもしっかり完食いたします。
二度目の訪問でありましたが、変わらぬビジュアルと美味さのコーフンは変わらず。若い時と比べてずいぶんと食べられなくなった事に過ぎ去った青春時代を皆で懐かしみながら、休日の夜は更けてゆくのでありました。