ラーメン屋のスープの味は、
日によって変化する場合がある。
ネット上のレビューで、よく、
「この店は日によって味が違う」というのをよく見る。
そして、それを理由に「この店はダメ」と烙印を押す人もいる。
私の個人的な考えですが、
それは店が可哀想だと思う。
日によって味が変化するのは仕方がないのだから。
気象の影響が大きいのだから。
その変化に対応して、うまいラーメンを作る努力をする店こそが、凄い店だとも思う。
しかし、もし究極に「常に同じ味」を追求した場合、
その行き着く先は「セントラルキッチン」なラーメンになってしまうのかもしれない。
日本列島を低気圧が覆う日は、
ラーメンが美味い日に成るかもしれない。
例えば雨の日。
例えば台風が近づいている日。
ラーメンは、
スープの出汁を取るとき、
もろに気象が影響してくる。
標高0m、1気圧(1013hPa)の場合、水が沸騰する温度は100℃だ。
低気圧の場合は、98℃とかに成る場合がある。
高気圧の場合は、101℃とかに成る場合がある。
また、気象関係なく、標高の差を考慮するのも面白いです。
標高0m地点では100℃で沸騰する水も、
標高1000mの地では97℃以下になる。
気圧と沸点の関係
1気圧 1000hPa 980hPa 960hPa 940hPa(嵐並み)
100℃ 100℃ 99℃ 98.5℃ 98℃
標高と沸点の関係
標高0m 250m 500m 750m 1000m
100℃ 99℃ 98℃ 97.5℃ 96.5℃
標高1000前後でラーメン屋が有りそうな地域例
軽井沢~御代田、山中湖村、中禅寺湖、蔵王温泉
(セントラルキッチンなラーメン屋以外を探そう!)
ラーメンの出汁を取る場合、水の沸点は低い方が良い。
つまり低気圧の方が良い。なぜなら、
低気圧の方が、具材から灰汁が出にくくなるから。
水の沸点が低い方が、灰汁が出にくいから。
そして、うま味だけがスープに出やすい。
逆に、高気圧で晴れの日、
水の沸騰温度は100℃を超えて来る為、灰汁が出やすくなる。
当然、灰汁は取る。
しかし、スープに溶け込んでしまう灰汁も多い。
ゆえに、味が落ちる。
晴れの日は、スープの味が落ちやすい。
雑味のあるスープに仕上がる可能性が高い。
「この店は味が安定してないぞ。」
と感じることの出来る”繊細な舌”を持つレビュアーさんたちは、
そう感じた時、ぜひ少し冷静に成って、その日の気象を確認してみてほしいと思う。
晴れの日は、ラーメンが不味いかもしれない。
雨の日は、ラーメンが美味いかもしれない。