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昼の点数：5.0
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￥3,000～￥3,999 / 1人
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料理・味 5.0
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［ 料理・味5.0
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| 酒・ドリンク- ］
若き名手
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2022/06/26 更新
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この蕎麦屋は信楽の山を縫う422号線から少し入った信楽川の近くにある。
近くにはゴルフコースと有名な「黒田園」がある。
駐車場は店の前にあり、玄関左に電動石臼が置かれた蕎麦打ち部屋がある。
店内は左が調理場、右が小上がりで、低い椅子が置かれたテーブル席になっている。
細打ちの二八と太打ちの十割の二種類の蕎麦が基本にあり、それに蕎麦豆腐，飯蒸し、鯖寿司、てんぷらなどが値段に応じて付いてくる「雪」、「月」、「花」、というコースになっている。
「雪」を注文した。
蕎麦は、二八のせいろは滋賀県の常陸秋そば、十割の太打ちは福井県大野産と書かれていた。
共に水切りよく、エッジは立っていて、切りむらや端切れは目立たない。
蕎麦の味と香りは十分あり、秋そばは上品な甘味が、大野産は穀物臭の中に力強い風味が感じられる。
薬味はわさびと塩だ。
辛汁はいくらか甘口でよくできている。
蕎麦湯は濃厚タイプで風味がある。
秋そばは減農薬栽培のものを生産者から仕入れ、大野在来も年間使用量を買い付けていると書かれていた。
こういった素材に対する意識の高さは、結果として美味しさに繋がっているようだ。
特筆すべきは、この職人の蕎麦切りは素晴らしいの一言です。
細打ちにも感心しましたが、太い蕎麦の出来がとても素晴らしい。
粗挽きの大野在来を秋そばの微粉で繋いでいることです。
この辺りはかなり試行錯誤を繰り返したと言っていました。
蕎麦が太いと蕎麦の表面と中心部での熱の入り方が異なるため、茹でるのが難しとされています。このこともあって、太い蕎麦を出す店はあまり見かけません。
逆に、細い蕎麦は太いそれに比べてうまさが湯の中に溶け出す比率が多いのでいくらか味が減じるとされています。
太い蕎麦は茹ですぎを気にして中が半生状態で饗されることは時々見かけることですが、この店の太打ちはその加減が絶妙でした。
店主は几帳面そうで、蕎麦打ちやケーキ作りには向いているようでした。
器使いも良いセンスです。
飛び鉋のような皿に、コントラストを考えてか、せいろは暗色で、田舎は明色の皿に盛るなどしています。
こじんまりした店ですので、予約は必ずした方が良いでしょう。