YassMMさんが投稿した銀座 鮨一 銀座本店(東京/銀座)の口コミ詳細

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移転銀座 鮨一 銀座本店銀座一丁目、銀座、有楽町/寿司

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2008/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

大切な人と訪れたい。美味しかったです、ありがとうございます。

時雨(しぐれ)。
傘がなければ歩けないと思うほどではない降り方だけに余計に性質(たち)が悪い。
「参ったなあ。細は降らないと言っていたのに。。。」
なんとかなるかと飛び出したのはいいけど、以前見かけたこのお店を見つけるのに迷ってしまった。
濡れ鼠のまま、呼び鈴を鳴らす。予約はしていない。
「一人なんですが。。。」
すうーっとドアが開き、坊主頭に和装の若い男性に鞄とハーフコートを預ける。かなり濡れていたので申し訳ない。
「二階なんだ」
オレンジ色に照らし出された漬け場は三つ。ほぼ満席で運よく席が空いていた感じ。僕は真ん中の漬け場の入口側に通される。乾いたタオルで、髪から滴る雨を拭う。焼き場の両側に秋の花が生けられている。冷たい雨に降られた身としては暖色の照明を受けたその花から温かな心持になる。
ここの職人さんは皆綺麗に頭を丸め、同じ和装の佇まい。今時、ちょっと驚く。

椿コース(¥3150)
先附(京菜と鯨の皮)、出平鰈、白烏賊、鰺、赤身、帆立、脚(ゲソ)、玉子、小いくら丼、九州穴子2貫、干瓢巻き、赤出汁(豆腐、滑子)、アイス

を注文。

先附。京菜のシャキシャキした食感と爽やかの風味のお出汁が十分な旨味を湛えている。美味しい。鯨の皮の歯応えが面白い。
醤油を落とした小皿とともに、白木のカウンターに陶器の皿が置かれる。
薄く長方形に削がれたガリ。珍しい。歯応えが柔らかい。
出平鰈は塩を盛られ、供される。滑らかな舌触りが印象的。白身の淡い甘みが塩で却って引き立つ。淡い甘みと塩、白身の醍醐味が味わえる。もちもちした歯応えが楽しめる。美味しい。酢飯はパラッとまでは行かないが、程よい握り加減。噛むに従い、うまく解れる感じ。
「握りの大きさは丁度良かったでしょうか?もう少し、大きめに握りましょうか?」
「いいえ、好みの大きさです。」
その刹那、ふと大将の左肩辺りから、意識を感じる。この一見の客の好みを気に掛けているらしい。大将の前にいるお客の食事はほぼ終わっていた。
「美味しいです」
と言うと、僕に握ってくれている職人さんはもちろん、大将はすぐに振り向きお辞儀を返される。
白烏賊は縦に深く包丁が入り、横に薄く包丁が入る。醤油が刷毛で塗られる。ねっとりとした舌触りを感じ、舌の上で切れ目に合わせて身が解け、表面積が増えることによって旨味が増すことがわかる。あっ、山葵の香りだ。ピリッとした、ちょっと強めの辛味がこのお店の山葵という印象を持った。包丁のせいか、烏賊の歯切れがいい。
生姜の爽やかな香り、柔らかな酸味を感じる。ああ、鯵は美味しい。青魚、好きなんだよなあ。
赤身は大間のものとのこと。先日食べた大間産同様、強い味ではなく、割とさっぱりした味わいだ。
帆立は薄く削ぐような包丁が入り、帆立特有の甘みと歯応え。
ゲソはちょっと硬く感じた。旨味も少なめ。
玉子はふわっとした食感で、空気は少ないのでカステラというよりは寧ろしっとりとしたケーキを想起させる。甘い香りが漂う。
いくらにこんな香りがあるんだってあらためて思った。粒そのもののプリプリ感は強くないが、粒が弾けるたびに香りが立つ。ちょっと甘めの醤油の香りと相俟って美味しい。いくらの小丼が出てきたときにはちょっと驚いた。つい最近同じように小丼を戴いたからだ。それには雲丹が入っているという違いはあるが。。。ここで赤出汁も供された。赤出汁美味しいな。好きなんだよなあ。
「量は大丈夫でしょうか?」ともう一度確認してくれる。最初に握りの大きさを確認する謙虚さに大変良い印象を持ったが、満足というのが味だけではないことをわきまえていることが伝わってくる言葉だ。ただ、余程食べるように見えるのかなあ?と心の中でちと苦笑いしてしまったが。人によっては物足らないかもしれないが僕は満足。
これで終わりかなあと思っていたら、詰めと塩で穴子が2貫出てくる。九州産らしい。炙った香ばしさが塩で引き立つ。柔らかい身肉。詰めは甘さが抑えられている。塩の方が素材の味わいが直に伝わってきて、この日は詰めよりも良いと感じた。
最後の干瓢巻き。厚めで確りした歯応えがあった。山葵を入れてもらえば良かったかな。
アイスは甘さ控え目で、甘いのが苦手な僕でも大丈夫。鮨の印象を壊さない甘さで良かった。

僕を担当した職人さんは僕の隣の人が席を立った後すぐ、若い人に忘れ物がないか確認させていた。大将の様子を見ると、お客が帰る時は必ず下まで見送るようだ。僕が席を立った時も、大将と職人さんと二人で下まで来てくれて、職人さんは僕が見えなくなるまで見送ってくれていた。
このお店で修行できる職人さんは幸せだと思う。技術だけでなく、来客が心地よく過ごすための気働きを肌で学ぶことができるからで、これは技術以上に大切かもしれない。

正直言って、気に入ってしまった。握りはもちろん、お店の大きさ、雰囲気など僕の好みだ。この価格でここまで満足できるとは思っていなかった。

大切な人と訪れたいお店です。美味しかったです、ありがとうございます。

このレビューを書くことも念頭において日記を記しました。他の日記や僕の評価軸も読んで戴ければ幸いに思います。
http://u.tabelog.com/000070626/diarydtl/11480/

2008/11/14 更新

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