mafuさんが投稿したにくの匠 三芳(京都/祇園四条)の口コミ詳細

一食の価値♪

メッセージを送る

この口コミは、mafuさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

にくの匠 三芳祇園四条、京都河原町、三条京阪/牛料理、日本料理

1

  • 夜の点数:4.9

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.9
1回目

2015/03 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.8
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.9
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

肉のマエストロによる饗宴♪

600レビューはこちらのお店を選択。皆様いつもありがとう
ございます<m(__)m>


いまだ桜は舞い散らず、花粉だけが舞い散る京都の三月。
お決まりのプレゼンを交えて相方にこの中で一番どこに行きたいか
聞くと、こちらに対する反応がよかったので、こちらを予約。

予約ですが、当然ながら、まずカウンターから埋まっていきます。
三週間ほど前の予約でしたが、週末は4月までいっぱいとのことで、
平日で空いている時間を伺うと、遅めの時間でテーブル席ならば
ということで、唯一、席を確保できたのがこの日。

あとにも詳しく述べますが、気さくなご主人の華麗な包丁さばきと
軽快なトークを楽しむのもこちらのお店の醍醐味ですから、できれば
カウンターを指定して、なおかつ、お客さんがはけた後に、大将の
お肉や食に対する思いをお聞きするのがお勧めです^^

コースは基本1コース。和牛ステーキのお肉の内容次第でお値段が
変わるというのは他の方の口コミ通り。
この日だと、ロース(13000円)、ヒレ(14000円)、特選ロースと
特選ヒレが(17000円)。ちなみに、人数分の注文と同じ部位を注文
する必要があります。

基本1コースといいましたが、クワトロ☆さんや毎日外食グルメ豚さん
さんのレビューにもある通り、大将おまかせコースというのがあります。
文字通り、値段も食材も大将におまかせで、大将曰く、お財布に優しく
ないコースだそうです(笑)

もっとも、大将ご自身は、常連限定だとか、一見には提供しないといった
ことは特におっしゃっておられず、一見だと通常そのようなコースの存在
を知らないので、注文されることがないだけなのかなと思います。なので、
気になる方は、予約時に念のため聞かれてみてもよいかもしれません。

この日、私は特におまかせコースを予約していたわけではありません
でしたが、メニューにないお肉はありますか?と店員さんにお聞きすると、
大将がカウンターから出てきてくださって、中川牧場さん(上質な近江牛
の生産者さん)のロースのいいところがあります、それと、天然トラフグ
の白子をお刺身と一緒に出せますとのことだったので、しかるべく。

ということで、この日は大将の一部おまかせコースという構成。
この日の内容は以下。なお、お写真にもお料理名書いておきましたので、
お料理の画像と中身だけをお知りになりたい方は、「全ての写真を見る」
からどうぞ^^v

 ■蕗の薹とおにくのお出し 特◎
 
  非常に上手にかつ素敵に牛から出汁をとっておられます。

 ■タンの昆布締め。天然トラフグの白子乗せ(特注) 超特◎+++

  タンの昆布締めはこちらの定番。
  昆布の香りがタン全体を包んでいるのですが、ここにまさかのフグの白子。
 
  フグは白子だけを仕入れるルートを確保されているそうです。この日のフグは
  7kgオーバーのの超特大サイズ。白子だけで1.2㎏だそうです。超高級フグ
  店でもそこまでのサイズを常に仕入れるのはかなり難しいんじゃないでしょうか。
 
 ■ロースと黒トリュフ 超特◎

  見事にサシの入ったロース。これとトリュフの組み合わせ。
  ここで、結局高い食材と高い肉合わせて出してるだけじゃないの?って疑問が
  頭をよぎった方もいるかと思います。私もそうでした。

  ですけれど、食材の合わせ方の妙といいますか、普通肉とこれを組み合わ
  せないだろうというご主人の発想がこちらの良さであり特徴なんです。

  ご主人はその辺りよく研究されているようで、この日もやはりすき焼きは
  松茸ですかね~なんて言ったら、いやすき焼きはトリュフ、松茸はしゃぶ
  しゃぶでいきましょう、とおっしゃってました。あとにも述べますが、ご主人
  の自由な発想が垣間見える部分ですよね。

 ■筍とおにくの椀 ハマグリのお出し 超特◎

  椀種はもちろん牛肉。みすじでした。言うまでもないですが、筍の質や
  ハマグリのお出しも素晴らしいです。

 ■おにくと独活の焼合わせ ふきのとう味噌で 超特◎++

  ここで焼物。ご主人のタクトがにわかに激しくなってまいります。
  部位はサガリ。独活との組み合わせ。サガリ以外に適切な部位がある?
  と聞かれれば、黙るしかないです。それくらい素晴らしい組み合わせ
  であり火入れ。

 ■タンと白アスパラの冷菜。キャビア添え 超特◎++

  さっと湯通したタンに合わせるのは白アスパラとキャビアとフルーツ
  トマト。生のトマトは唯一苦手な食材なのですが、生まれて初めて二口
  食べました、甘い→うまいのパターンを受け入れた瞬間(笑)。下のジュレ
  状のものはハムからとったっておっしゃっていたような。

 ■サーロインのしゃぶしゃぶ 超特◎++

  フィナーレに向けてタクトがさらに加速します。
  サーロインを水菜で巻いてポン酢で。言葉がありません。

 ■中川牧場のロース(特注)測定不能

  大将が焼く前にテーブルまで持ってきてくださいます。すごいのは見ての通り。
  これの中心部分、本当に美味しいところだけを炭火でじっくり焼いてくださいます。

  一人前120~130g。一般的なステーキ屋さんだと80gくらいですよね。
  しかも、この日は相方が体調不良でほとんどが私の胃袋に。生涯最高のお肉なのは
  間違いないとしても、ありがたみがなくなってきますね(笑)。ソース、お塩、
  ブラックペッパー、西洋わさびの醤油漬けだったかな、どれで食べても悶絶級。

  大将と談笑しているときに、ふと神戸のあら皮さんの話になったんですけれど、
  最近は炉窯の購入も考えていらっしゃるそうです。そうなると、今の店舗だと手狭に
  なったりするのかなあ。飽くなき探究心に惚れそう。

 ■食事 超特◎

  ここまで来るとかなりお腹がいっぱいです。しかし、これまた定番のヒレ肉の
  昆布巻きとご飯を食べないわけにはいかない。たとえ絶不調、あるいは満腹で
  あってもこれだけは食べておきたい一品です。

 ■お抹茶のシャーベット白州の香り 超特◎+++

  食材の組み合わせについては散々言及してきましたが、ここまで徹底します。
  抹茶のシャーベットとウイスキー。本当にたまりません。今まで食べた
  どのお店の水菓子よりも好みでした。お酒がダメなかどうかちゃんと確認して
  くださいますので、苦手な方でも安心です。

<会計と懸念事項>

スパークリング(1000円)×2、ビール(1100円)、赤ワイン一杯と日本酒
一合で、約7万円。正直なところ、白子とお肉一口を食べた時点で両手はいったと
思ったので、思ったよりは安いという感想は持ちましたが、何でもない平日に
相方と夕飯食べただけと考えると高いですよね(笑)。

ただ、それくらいすごいお店です。
実際、13000円のコースでワインとビールを飲むだけなら、2万円以内ですし、
この界隈の高級懐石店の客単価とほとんど変わりません。

だけども、一つ思ったことがあって・・・。言っていいですか?大将(笑)
もともとこちらのお店は6000円のコースからやっておられたんです。
もっとも、こちらの大将のことですから、当然もっといいお肉を求め出します。
そうなると当然仕入れ値が上がり、値上げという流れ。

そして、牛肉好きなお金持ちの方が東京からもわんさか押しかける今の状況。
その状況を楽しまない大将ではありえないので、もっと張り切ってくれはります。
ただ、結果、将来的には、おまかせコースのみのようなお店になるかもしれません。
そうなると、地元民とってはほぼ手が届かなくなるお店になるかもっていう危惧は
あるかな。

<一応こんなネガティブな点も指摘>

それと、これは日にもよりますが、わりとカジュアルなお店というのもあって、
この日はカウンターの常連さんがかなり賑やかでした。早い時間であれば場面は
選ぶお店です。

それと、大将の接客スキルはそれはもう素晴らしいですが、それ以外の店員さんの
それは大将と比べるとかなり落ちます。私が思ったのは、例えば並びの味ふくしまさん
ならば絶対にしないであろう皿の引き方であったり、料理やメニューの説明だったり。

美味しいので全部チャラですけどね(笑)。ただし、場面場面でのお店の対応が重要な
こともあるので、私なりに思ったネガティブなことも書いておきました。

<まとめ>

こちらのお店について、京都の牛肉文化と懐石料理が融合したお店だとか、
肉割烹の定義がどうだとか、そういったステレオタイプな切り口からあーだ
こーだいったところで、皆様にこちらのお店の具体的なイメージを持って
もらえないように思います。

端的に言うならば、美味しいものを食べることが誰よりも大好きで、美味しい
ものを客に振る舞うこともまた大好きな肉のマエストロによる饗宴。

ご主人曰く、ステーキ屋さんだと、ある程度パターンがあるけれど、
別にステーキを食べさせるお店にお椀があったっていいじゃないかと。
その意味において、むしろ京懐石のような形式にとらわれない自由な
発想がご主人の発想の根本にあるようです。

拙く浅薄ながらも、美味しいお店を巡ってまいった経験から思ったのは、
素晴らしい料理人さんって概ね共通項があるように思うんです。

すなわち、まず一つ目は、ポテンシャルの高い素材を仕入れるルートを
もっていること。二つ目は、その素材に対する圧倒的な自信とプライドを
持っていること。三つ目はその素材を活かし切る技量を持っていること。

ここまでは一流料理人さん一般の共通項なのかもしれませんが、私がより
応援したくなる料理人さんは、これらに加えて見せかけではない謙虚さを
もっている方。仕入れ先に対する感謝・尊敬の念であったり、お客との関係性
であったり、商売人としての立ち振る舞いだったり、所作だったり、大人気店で
おごらない理由がないのに、全くその素振りがないような方。

まさにこちらの伊藤さんのような方です。
39歳という若さのご主人の伊藤力さん。見た目も今風で男前、スーツを
バシッと着たら業界の方かと思わせるような端正なルックス。
私が大好きな滋賀のしのはらさんも伊藤さんのお店にいらして話込まれたこと
があるそうです。関西の若手料理人の方々はすごいです。仕事に対する取り組み方、
考え方、本当に勉強になります。

最後に。
京都では懐石食べるから肉はいいよと思う方も多々いらっしゃると思います。
でも、ここまで肉にこだわったお店はこちらくらいかと思います。
例えば、揚げ物を出す場合も、揚げ油は牛脂など、全品に肉の要素を取り入れて
おられます。京都の有名店をめぐる際の優先順位として、私個人の印象ではここ
が一番でもいいと思います。それくらい素晴らしいお店です。
皆様も機会があれば、いや、機会を作って伊藤さんによる饗宴を楽しんでみられ
てはいかがでしょうか?

  • 祇園の南側。

  • グラススパークリング(1000円)。

  • 先付。蕗の薹とおにくのお出し。

  • 向付け二種。タンの昆布締め。天然トラフグの白子乗せ(特注)。

  • 塩昆布をまぶして。

  • 向付け二種。ロースと黒トリュフ。

  • 見事なサシ。

  • 紀土KID Shibata's 純米吟醸。

  • 椀。筍とおにくの椀 ハマグリのお出し。

  • お肉はみすじ。春らしい空豆と吸い口に木の芽。

  • お凌ぎ。牛しぐれ煮と春野菜の蒸し寿司。

  • 焼物。おにくと独活の焼合わせ ふきのとう味噌で。

  • グラス赤ワインは一種。

  • タンと白アスパラの冷菜。キャビア添え。

  • フルーツトマトも。

  • サーロインのしゃぶしゃぶ。

  • 水菜を巻いてポン酢とともに。

  • 中川牧場のロース(特注)。

  • 一人120~130g。

  • いい部分しか使いません。

  • ソースでもその他の薬味でも。

  • 八海山泉(1100円)。

  • 食事。ヒレ肉の昆布巻きは絶品。

  • お抹茶のシャーベット白州の香り。

  • まさに匠でした。

2019/02/10 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ