上質な食材を使ったコース料理、握りは勿論、感じの良い接客も魅力的♪ : はせ川 心斎橋本店

先日の打合せで、取引先の方とお話をしていたら、
「心斎橋にコース仕立てで、最後にお鮨も楽しめる
良いお店があるよ」との情報を教えて頂きました。
心斎橋でお鮨！素敵な響きだわー(笑)
早速、お連れ様と一緒にドキドキ初訪問してみました。


①お店の外観、雰囲気、インテリアなど
心斎橋駅から徒歩5分位。飲食店が立ち並ぶ賑やかな
一角にあります。
ビルの4階ですが、地上に分かり易い案内が出ていて
迷うことはないでしょう。
エレベータを下りるとすぐ、石畳みの続く素敵な
エントランスがあります。
落ち着いた大人の隠れ家といった風情ですね。
店内は明るく、広々としており、衛生対策も万全。
付け場を臨む大きなコの字型カウンター席の他に、
テーブル席、座敷席、個室も完備されているようで
様々な用途に使えそうです。


②お料理について
メニューに「春風そよふく季」とあるように、
春の始まりを思わせる食材や設えが感じられる献立。

“前菜”
お重の中には小さな春。蕗の酒盗あんかけ雲丹添え
春山に見立てた海老チーズ、うすい豆を寄せたもの
ほんのり甘い桃饅頭、蕨の形をなぞらえた烏賊。
中でも、アマゴの有馬煮が気に入りました。
香ばしいアマゴに実山椒の爽やかさが良く合います。

“椀物”
蓬(よもぎ)豆腐の豆乳ポタージュ仕立て。
この蓬豆腐の食感が、ツルン、モチッとしていて
私好み。蓬の香りも存分に活かされていました。

“お造り”
鮪の赤身、平目、車海老、金目鯛。
程良い酸味の鮪、昆布の風味がほんのりする平目
皮目が香ばしく炙られた金目鯛。
車海老は剥き立てで、ほぼ踊り食いに近い状態。
プリッとした海老の食感を感じた後、口中一杯に
甘みを感じるという･･･贅沢な食べ方ですね。
そして、海老の頭は塩焼きにして提供されます。
これまた、とても美味しかった。

“箱寿司 2種”
お凌ぎです。箱寿司というのが大阪らしいなぁ。

“焼き物”
魚は高級魚のクエです。単純に嬉しい(笑)
箸でほろりと取れるクエ、上品な旨みですねぇ。
そして、添えられた筍が美味しいです！
シャクッとした歯触り、醤油の香ばしさと
筍の甘みが相まって、春を感じさせます。

“温物”
生の蛍烏賊とひろめ若布のしゃぶしゃぶ小鍋です。
目の前で火が付けられて、これは楽しい演出ね。
生の蛍烏賊は、艶やかな透明で新鮮そのもの。
出汁にサッとくぐらせると、ほんのりピンク色に。
一方、若布は鮮やかな緑色に。
食材のそんな変化を見るのも楽しいものですね。
小鍋で一緒に頂いた「うるい」や「うど」など
苦みや個性的な香りを持つ山菜も早春らしくて◎！

“黒毛和牛いちぼ”
ここで牛肉ー！やはりテンション上がります。
丁寧な火入れを思わせる断面のロゼ色が美しい。
いちぼは、やや脂の存在が立つ部位ではありますが
佐賀牛の上質なサシだからか、軽やかな食べ心地。
添えられたエディブルフラワーも綺麗です。

“酢の物”
生のとり貝です。しっとりとした食感のとり貝に
酸味控えめの酢味噌がかかっています。
ホッと一息つくような一皿。

“握り鮨”“赤出汁”
いよいよ、楽しみにしていたお鮨です。
まずは、旬の鰆、上品な脂が乗っています。
ほろりとしたシャリの解け具合、酢の加減は私好み。

天然鯛は、ほんのり昆布の香り。コリッとした食感。

三つ編み握りの小肌は、強めに塩〆されていたのか
やや塩味が主張し過ぎかな。酸味はぴったりでした。

のどぐろは、さすがのパンチ力。力強い旨味が
ガツンときます。これに合わせて、酢飯の酸味を
気持ち立たせているのは、さすがの一工夫。

赤貝は殻から取り出したばかり。口中に入れると、
フレッシュな磯の香りがふわっと広がります。

雲丹といくら、好物が揃っていて何も言うことは
ありません(笑)
塩水雲丹なのでミョウバンの嫌な風味は皆無。
いくらの皮の硬さも丁度良くて、甘みも十分。
使われている海苔も薫り高いです。

土佐巻き、これは初めて食べました。関東でいう
「かんぴょう巻き」みたいな位置づけなのかな？
穴子と筍、そして海苔の代わりに鰹節が纏われており
不思議と食べて心地よいバランスになっています。

“水菓子”
桃のコンポートや黒蜜蕨餅も美味しかったですが
何よりも、宝牧場の生絞りソフトクリームの存在感が
際立っていました。コクのある牛乳の風味と甘み。
かなりお腹一杯でしたが、デザートも完食でした。

緩急のあるコース構成で、それぞれのお料理のどこかに
一工夫があり、最初から最後まで楽しめました。
魚介類の質が高いことは勿論、佐賀牛やデザートも
手抜かりなく美味しかったです。
勿論、ボリュームも十分でした。


③スタッフの接客について
暖簾をくぐると、すぐにホールスタッフの方々から
明るく元気な「いらっしゃいませ！」との声がかかり
初訪問の緊張がスッと解れました。
私達はカウンター席に通されたのですが、付け場に
いらっしゃった職人さんは皆さん、明るく穏やか。
そして、とても親切な接客応対で、リラックスして
食事を楽しみました。
ネタの産地の説明や、お料理に合うお酒のお薦めの
仕方も分かり易くて、ウィットが効いていて上手。
大阪らしい、楽しくて思わず笑顔になる接客でした。


④CPについて
産地直送の新鮮な魚介類、九州のブランド牛など、
各地の上質な食材を、しっかりとした技術で丁寧に
調理されていることが分かりました。
握りのクオリティも高かったですし、ボリュームも
十分ありました。
お店の雰囲気、そして何よりスタッフの皆さんの
接客応対が素晴らしく、お店を出た時の満足度は
高かったです。


⑤その他、気付いたことなど
圧巻のネタケースには、ピカピカの素晴らしい
魚介類がずらりと並んでいました。
そして、特に興味深かったのは、その産地。
さすが大阪というか、島根や山口、長崎や和歌山等
西(南)のエリアから運ばれてきているものがほとんど。
お連れ様も「やっぱり関東と違うね」と感心しきり。
産地ネタで、スタッフとも会話が弾みました。