太庵の王道…炭火焼き三昧 : 太庵

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太庵

(たいあん)
予算:
定休日
月曜日

この口コミは、清家一郎さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.5

¥50,000~¥59,9991人
  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
2023/06訪問10回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥50,000~¥59,9991人

太庵の王道…炭火焼き三昧

6/21 島ノ内「太庵」
   (ミシュラン三ツ星)

昨年、太庵を訪れたのは9月。
鱧松の煮物椀が目当てだった…
6月に太庵を訪れるということは、熟練の炭火焼きの…鮎が目当てということである…
また、今夜はキャビアを諦めて…炭火焼き三昧で行こうか?とも企てている…
それにしても周りを見渡せば、外国のお客様ばかり……流石の三ツ星である。

★八寸

お馴染み、太庵の小さな小鉢の八寸。
左上より…金時草、トロロ素麺、身巻きカラスミ、鮑 肝粕漬け、岩海苔 酢の物 ミルガイ。
秘密の宝箱をこっそりつつくような…和食ならではの、八寸の楽しみがある……

★煮物椀
 冬瓜と車海老の屑叩き

それは輪島塗りの田毎椀(たごとわん)という逸品に注がれて鎮座した。
水田に水が張る季節、一つ一つの田に月が映る……そういう意味で作られた椀らしい。
綺麗に丸くくりぬき、朱の漆を塗り込む技術は、相当なものと聞いた。

吸い口は柚子。
あえて外してみたりも試してみる…
客に媚びる甘さはない……
親父に尋ねれば…敢えてそういうふうに意識したらしい。
これから旬を迎えようとする冬瓜の中に、しんみりとした滋味があった…
車海老と出汁の淡い旨味を吸い込んだ冬瓜の、控えめで深い味わいが、この椀の意味かもしれない…

★お造り 鱧 雲丹

6月は鱧の季節、お刺身にゆかりを添えるのは…太庵ではよく見る。
お刺身が終わった後、ゆかりだけでも酒のアテになるのが、卑しい酒呑みには嬉しい…
ふんわりと横たわる…北海道は礼文島の見事な雲丹。
海水漬けの新鮮なものらしい…
その品の良い淡い甘さに、思わず「美味いわ…コレ」…と声が出る。
思わず…残った汁まで呑んだ…

★焼き物1️⃣

通常、コースに含まれる焼き物は1種類だが、今夜お願いしたのは3種類。
まず出てきたのは、旬の鮎2匹とキンキ。
できれば時間差で、別々の皿でいただきたかったが……まあ 豪華な一皿だこと…
まず鮎を手で持ち、そのまま頭から……香りが鼻を抜けてゆく……
すかさず、高知の冷酒「美丈夫」を口に含む。
香りと味の余韻が、優しく酒に溶けながら…舌を洗い喉を伝ふ…

キンキはここの看板の一つである…と思っている。
艶やかな身はふっくらと柔らかく、噛めば甘い脂が滴り落ちる…
舌で上顎に押して行けば、ほろほろと崩れゆく…噛む必要もない…
そう…太庵のキンキは飲み物である…

★焼き物2️⃣ 黒毛和牛. 雌

此処には雌の牛がいる …
「今日のは雌です」と聞けば心が弾む…
今夜は北海道の黒毛和牛の雌らしい…
思わず「赤ワインをちょうだい!」と言うと…出てきたのはブルゴーニュ、「エム・ヴァン・ド・フランス マルベック」
な〜んかワイン好きな親父らしい趣味にニンマリ
「雌牛にはブルゴーニュか…」と呟きながら肉を口に運べば…雌牛の脂は…何とも優しい…
脂の嫌らしさは微塵もなく、すこぶる品のいい旨味がある…
優しく奥歯に挟めば…肉は少し身体をくねらせながら「噛んだのね」と流し目をくれた…
歯と歯の間で悶えた肉は、じわりと軽やかな甘みの肉汁を滴らせ、舌を優しく撫でながら消えてゆく…

★揚げ物 トキシラズ 

揚げ物ながら、スッキリとしたトキシラズ。
マスカルポーネに花山椒の佃煮を添えて…ふ〜ん
親父にいただいたオマケは、スパークリング「フランチャコルタ」
僕の泡好きを見抜かれている…

★新玉ねぎのすり流し 鰹 じゅんさい
★焼き鱧ご飯 汁 漬物
★デザート(撮り忘れ)

満杯の外国のお客様も帰った後で、最後にご夫婦と記念撮影。
同じ重量級の体型の親父を少し前に押し出して、まんまと細めに写ろうとする芸の細かい僕!
看板の炭火焼きの焼き物を、2種追加してのフルコース。
プレステージキャビアも捨てがたいが……やはり、コレが太庵の王道かも知れぬ…

  • 太庵 -
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2022/09訪問9回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥60,000~¥79,9991人

三つ星の至高の椀と、いけないキャビア…

9/13 大阪 島ノ内「太庵」
    (ミシュラン三つ星)

6月の鮎もいいが、9月の声を聞けば…やはり太庵の煮物椀が恋しくなる…
久しぶりの、ふくよかな者同士の再会に、照れくさそうに身を細めながら…席に着く…
シャンパンは、いつもの「ドゥ・ヴノージュ」

★八寸

左上から…
金時草 椎茸
もずく おろし生姜
イカ おぼろ昆布の擦り流し  
帆立 かきのもと(食用菊)
ミル貝 菊菜の擦り流し

菊菜の擦り流しが、色鮮やかに目を惹く。
細かい包丁が入ったイカが、優しくほのかに甘い…おぼろ昆布の酸味が引き締める…
酒は高知「美丈夫 純米大吟醸 舞」
時間が許せば…この八寸で30分は呑める…

★煮物椀 鱧と松茸

この時期に、和食の名店に訪れるという意味は「鱧と松茸の椀が食べたい」…ということである…
親父も重々承知とばかり、分厚い松茸に千切りの松茸を添えて…迎え撃つ……
ドンピシャの…阿吽の呼吸が嬉しい…

鼻を寄せ、ゆっくりと蓋を開ければ、雅やかな香りが舞い遊ぶ…
吸い口は 柚子。
吸い口を箸で押さえたり…あえて離してみたりしながら…香り高く旨味たっぷりの汁を味わう…
葛を打たれた鱧は、出汁に旨味を与えながら…しっとりと濡れた身体を僕に預けた……
厚い松茸をゆっくりと噛み締めれば、奥深い出汁を含んだ松茸自身の渾身の雫が滲み出る…
深い森の奥、赤松の根元で静かに眠っていた松茸の純真と、高潔な神秘が…そこに広がっていた……

★お造り アコウ イクラ

アコウは少し寝かせているのだろうか?…身がねっとりと甘く…舌を誘う…
イクラは、醤油などの味付けを感じさせない…淡くピュアな味わい…
酒は、正倉院の国宝の香木の名を冠したという、岐阜「蘭奢待/らんじゃたい」

★太庵スペシャルキャビア

太庵用に特別に選別された…フランス産プレステージキャビア(非加熱) ❣️

アコウに乗せ、ピュアなイクラにも あえてキャビアを混ぜようとする…罪深い僕…
奥様が「美味しそうです…ご飯持って来ましょか?」と微笑む…
キャビアは、妖しくも艶やかな色香を…アコウとイクラに加える…
キャビアは危うい。
危ういのが また…キャビアの最高の魅力なのだけれど…

★焼き物 目一鯛(めいちだい)

聞き慣れぬ名を調べれば…やはり…旬は夏から秋。
親父殿は魚図鑑のようなものを引っ張り出し、見せてくれた。
備長炭で焼かれた皮は、パリッというよりも…しなやかに柔らかい。
身は極めて白く、はんなりと繊細な味わい…
多分これは、公家の出である…と見た…
酒は、宮城の辛口純米吟醸「乾坤一」

★マナガツオ おかき揚げ
おかきの衣は…大徳寺納豆らしい…

★焼き茄子の擦り流し 鮑 きゅうり
例によって、この辺から記憶が曖昧…
タイトルも合っているかどうか?
誠に失礼…‍♂️

★鱧の佃煮 茶漬け
★キャビアご飯…
★デザート…撮り忘れ…

その卵かけご飯は…いけない
とっても いけない……
キャビアの卵かけご飯である。

醤油などいらない…
海苔などいらない…
口に含めば…キャビアとご飯がほどけながら混ざり合い…キャビアの塩味、妖しい旨味が、清純な白い米を優しく包み…惑わせる。
その味わいは嫌らしくも高尚で、神々しいほど艶やかで……

唇、舌、歯、歯肉、上顎、粘膜…
すべてを捉え、すべてに甘えたキャビアは、ゆるゆると喉に落ちていった…
甘美な…切ない…想いを残しながら…

  • 太庵 -
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2021/10訪問8回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

斬新な碗と焼き物の素晴らしさに…三つ星の輝きを見た……

10/20 大阪 島ノ内「太庵」
   (ミシュラン三つ星)

久しぶりの大阪の「㐂川」の次の割烹は…やはりココ「太庵」
めでたいことに昨日、12年目の「ミシュラン三つ星」を、堅持された…

その穏やかな顔からは、時折、妙なダジャレも飛び出してくる。
これも「㐂川」の親父とよく似ている…
ボケて落とさな気が済まない…のも、大阪割烹の「おもてなし」の一つやも知れぬ…

宴の始まりは、定番であって微妙に違う…ドゥ・ヴノージュから……

★八寸
左上から…
ムカゴのスリ流し 帆立
とろろ素麺 梅肉
鮎うるか(鮎の塩辛)
かきのもと カマス
青干しゼンマイ 

奥様に説明を受けるのだが覚えきれず、ひとつずつ親父に尋ねながらいただく…
新潟の食用菊「かきのもと」、青干しゼンマイなど…日本各地の珍しい素材が嬉しい
鮎の白子・真子などで作る 鮎うるかは、来年はもう作り手がおらず入手不可能かも…とのこと
「やはり日本酒が欲しいですかね?」と親父が僕の心を見透かしたように囁き……
いただいた「磯自慢 大吟醸」は、鮎うるかを包み込むように…静かな気品を感じさせた…☺️

★煮物碗
 
今回は、木ではなく陶器の器なので「椀」ではなく「碗」と書くのだそうだ…
底に鰻を忍ばせた茶碗蒸しを敷き、上に大きな松茸を入れ出汁を注いだ…

まず澄み切った出汁をいただく…出汁の旨味と共に 上質な松茸の香りが染み渡る…
出汁が十分染み込んだ頃…松茸をいただく…
出汁を飲み込んだ松茸は、よりふくよかに柔らかに、香りを振りまきながら…艶やかな憂いを含んだ芳醇な美女となる…
出汁が半分以上無くなった頃、茶碗蒸しの中の鰻をいただく…
思わず「旨い」と囁くと、親父がニッコリ「ありがとうございます」と頷く。
「思えば不味い訳がない…」と呟くと…親父がまた微笑む…
名門「味吉兆」の出身ながら、堅苦しい「京料理」を指向する店ではない。
「椀」は深い…そして面白い…
三つ星の男が遊ぶ、切れ味鋭い変化球の「碗」を…しっかりと受け止めた夜

★お造り クエ カツオ

もうそろそろ、クエの季節なのだろうか…久しぶりのクエの刺身。
スッキリとした中に確かな旨味があるのが嬉しい…
カツオは東北沖の戻り鰹だそうな……
身が閉まっているのか?脂も適度に乗っているからか?……舌触りがしっとりきめ細かい、柔肌のカツオだった…

★焼き物1️⃣ キンキ

焼き物は5-6種類から選ぶ…
キンキは追加料金が必要だが、迷わず選択

太庵の焼き物の旨さは群を抜く。
和食の経験があろうが無かろうが…誰にでも分かる。
誰にでも圧倒的に分かりやすい焼き物が、三つ星の所以の一つかもしれない…と思っている

備長炭でパリっと焼かれたキンキの皮目の下から、脂の女神が微笑みながら口づける…
そっと口に含み舌を絡めれば…震えるような甘さが舌を包む …
食べるほどに愛しさが増し、心が ゆっくりと溶かされてゆく…

★揚げ物 鮎のおかき揚げ

焼き物をもう一つ追加することが多い僕にとっては、箸休めと言っていい一皿。
本来は違うだろうけど…
太庵さん、ごめんなさい…

★焼き物2️⃣ 佐賀牛雌(メス)

追加の焼き物は、やはりコレ!
此処には雌の牛がいる …「今日のは雌です」と聞けば心が弾む…
やっぱり辛抱できずに頼むと、何処からか…見事な小豆色の肉の塊が出て来た
今日は佐賀牛の雌らしい……
雌の牛の脂は優しい…
脂の嫌らしさは微塵もなく、すこぶる品のいい旨味がある…

溢れでるような上質の脂を含み、見事なロゼ色に染まった肉に目を細める。
口に含めば、肉は少し身体をくねらせながら「噛んだのね」と流し目で誘う…
歯と歯の間で悶えた肉は、じわりと軽やかな甘みの肉汁を滴らせ、微笑みを湛えながら…消えていった……

★ご飯
★水物(デザート)
★GIN BELET ジンベレ

食事も終わり食後酒のひと時。
僕のジン好きを熟知する親父が、最後にさりげなく出して来た ジンベレの、まろやかな美味さが…優しく身を包む……

八寸のそれぞれに奥ゆかしい華があり、煮物碗に斬新な趣向があった。
お造りに静寂があり、炭火ならではの焼き物に、和食のダイナミズムがあった…
北新地へ梯子酒に行けない…珍しくも悲しい夜
二軒分の重厚な料理と 手厚い「おもてなし」に…三つ星の輝き✨を見た…

  • 太庵 -
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2020/07訪問7回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人

和食の美学……自称マロンチストの七夕の椀

7/1 島ノ内 「太庵」
 (ミシュラン三つ星)

コロナが落ち着いて再会した時には、「握手してハグしてチューしましょう」というメールを頂いていた
恐る恐る店に入れば……ニコニコと懐かしいご夫婦の笑顔が待っていた。
4ヶ月ぶりの大阪の宴の始まりは、ドゥ・ヴノージュから……

★八寸
焼きナスの煮浸し クラゲ タコ ハモの子と牛蒡…などなど

まずは、ハモの子から…
ハモの子と牛蒡を炊いたものに黄身の餡をかけた……
好物の黄身の餡が、やはり何ともいい…
タッパーで持って帰りたいな〜コレ

スッキリと端正な、透明感のある焼きナスの煮浸しに…
タコの足に入れた極めて細かな包丁に…
上質な割烹の力を感じる…

★煮物椀
 糸巻きハモ ジュンサイ

蓋を開ければ、裏側に糸巻きの紋様。
糸巻きは七夕の織姫を表すという…
それで牡丹鱧ではなく糸巻き鱧になるよう、包丁を入れたのだという……
金箔は天の川らしい…ということは…ジュンサイが彦星なのかな?
……が、食すれば、彦星に逢えた織姫の、嬉しく潤んだ瞳のような…✨

「このストーリーは奥様が考えたの?」と聞けば…「いえ、主人が…」と帰って来た。
本人曰く…ロマンチストならぬマロンチストだそうな

ストーリーを織り交ぜながら、相変わらずの澄み切った椀。
いい椀は余韻が長い……
口に含めば旋律となって口腔に響き、深く確かな余韻となって脳に宿る…
三つ星の成せる技である……

★お造り 
 アコウ ヤリイカ

夏のフグとも言われるアコウは造り醤油で、ヤリイカは「ゆかりゴマ」でいただく…

アコウを一口いただけば、思わず…奥ゆかしい…という言葉が浮かんだ…
しっとりときめ細やかな肌の 奥ゆかしい美人だ……そう思った…
アコウの淡く繊細な肌を、東洋美人大吟醸が静かに伝い洗い流す……
夏が旬のアコウは、夏の浴衣美人の如く さらりと艶っぽく…それでいて悩ましい……

★焼き物 若鮎

焼き物は5種類からの選択。
迷わず若鮎を選んだ……
奥様が…大食漢の僕のお腹を心配してか?、普通2匹のところを「3匹にしときましょか?」と気遣う…

やはり太庵の鮎は…いい
香り高く柔らかく、ほのかに甘く……蓼は、ほとんどつけずにいただいた。
舌を撫で喉を軽やかに通り過ぎ、清流の香りが鼻腔を抜けてゆく…

食べログには、去年の5月の僕のレポートが、まだ、太庵のトップに掲載されている。
多分、鮎の表現かな?…と思われるので、今回も引用させていただきたい。

遠火の弱火でじっくり焼かれた稚鮎の甘い香りが、鼻をくすぐり抜けてゆく……
炭の怒りが、その不純を抜き取り…
赤い熱が、その苦味を柔らかな甘味に変え…
遠くから見守る火が、鮎の清純を…浮かび上がらせていた………

★揚げ物
ウニと山芋と海苔を、湯葉で巻いた揚げ物……

湯葉のもっちりとした食感が新鮮どれも出しゃばらずバランスが絶妙…不思議な美味しさ

★とうもろこしのすり流し 毛蟹を忍ばせて

★満寿泉×アンリジロー樽 純米大吟醸

実は鮎のあたりから、面白い酒を呑んでいる。
アンリジローのシャンパンの樽で寝かせた日本酒の古酒だという…
日本酒の清らかな旨味に、シャンパンの軽やかさ、キレを併せ持つ…
好みは分かれるところだろうが、久しぶりに興味深い日本酒である……
そういえば、昨秋、銀座の三つ星ロオジエでも、中本シェフソムリエに「満寿泉の貴醸酒」をいただいた。
太庵の親父によれば、とても研究熱心な蔵元らしい……
生まれて初めての味わいに…思わずお代わり

★鮎ご飯

締めのご飯も鮎。
和食の料理人の…鮎への想いを感じる。
鮎がその風味をそっとご飯に移し、ご飯はその香りを染み渡らせて、柔らかな湯気と共に鼻腔を抜ける……
鮎は初夏の…和食の華である

★水物
スイカ・桃…フルーツのゼリー寄せ

ダイナミズム・創造性ではフレンチだと思っているが、日本人の琴線に触れる繊細さでは日本料理だと思っている。
フレンチはあくまでも美味しさを貪欲に追求するが…和食は、あえて最高の美味しさの一歩手前に置くのを良しとする……
美味探求というより、料理を通じて美しい日本の四季を愛でる…と言うべきか?
その和食の美学・優しさを、さりげなく感じさせてくれる店こそ…「和食の名店」と呼ばれるのにふさわしい……
そう…この太庵のように……

  • 太庵 -
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2019/05訪問6回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

清純なる稚鮎

5/18 大阪「太庵」(ミシュラン三ツ星 )

今夜のゲストは、フェイスブックの古い友人。
インスタで「#清家さんのまぶだち」という…#(ハッシュタグ)を、初めて使用した女性である。
この歳にして、1人フレンチもこなし、レストランを語れる…なかなかの食い道楽でもある!
今夜は、同じく「#清家さんのまぶだち」を、ふざけて使用した 太庵さんと、3人で初の顔合わせとなった…

いつも通りの奥様の流暢な説明に、頷きながらの…安定の八寸。
奥様が去った後、「覚えてないやろ!」と、ふざけて囁く

相変わらずの澄みきった…上質な煮物椀。
蓋の表裏には鯉と龍。奥様によれば…上流まで登りきった鯉だけが龍になる…という言い伝えから来ているそうな……
最初のシャンパンが美味しくて、思わずお代わりしたものの、煮物椀で 慌てて ぬる燗を注文…

お造りは、カレイにカツオ。
酒は至高の「十四代」
カレイの淡い旨味が秀逸…やはり 白身は都会に限る?

入荷が心配されていた、プレステージキャビアも登場。
白ご飯を頼んだ時には、隣の彼女はすでにキャビアは完食!…涙を飲んでの おすそ分け

メインは今夜も二品!
いつもの見せびらかし攻撃に、たまらず頼んだ 和牛の炭火焼きもさることながら…やはり今夜は 稚鮎だった…
遠火の弱火でじっくり焼かれた稚鮎の甘い香りが、鼻をくすぐり抜けてゆく……

炭の怒りが、その不純を抜き取り…
赤い熱が、その苦味を柔らかな甘味に変え…
遠くから見守る火が、鮎の清純を…浮かび上がらせていた……

  • 太庵 -
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2018/11訪問5回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

いい椀は、余韻が長い…

11/20 「太庵」(ミシュラン三つ星)

「一郎さんが行ってる和食屋さんに行きた〜い!」という、美魔女達からの嬉しいリクエストをいただき……
あれこれ迷いながら…ミシュラン三つ星という大看板と、大阪随一のプレステージキャビアという凶器?をも併せ持つ、この店かなぁ〜……と決めて、太庵へ……

★八寸-ホタテの黄身酢・トンブリの山芋和え・サヨリとレンコンetc

★煮物椀-海老芋真薯・海老
香りが音もなく鼻腔から脳に染み入って行く…ゆっくりと一口目を味わい、一同ため息…海老芋の真薯も秀逸!
いい椀は、奥ゆかしく滑らかな昆布の旨味が、品のいい柔らかな余韻となって、それはそれは…優しく響く……

★お造り−クエ・マグロ
★プレステージキャビア・白ご飯
ひと匙そのまま食べてから、ためらわず白ご飯にたっぷりと乗せていただいた。
キャビアが溢れぬように、そおっと舌に乗せる…
キャビアは しなやかに身をくねらせながら、艶のある米と舞う…
口に含むごとに、僕の舌は恋人との再会に震え、なお一層 恋に落ちてゆく……

★焼き物−クエのカマ
極めてもっちりとした食感。
弾力に富むクエの白い肌に、しっとりと歯が抱かれた…姿も、旨味までもグラマラス…

★マナガツオ かき揚げ
★菊の花と牡蠣の餡掛け
秋の風情を感じさせる菊を散らせた餡に、柔らかく火を入れた 滋味あふれる牡蠣の繊細がとろける…

★焼き物追加-スペアリブ
箸で切れるホロホロの…名物スペアリブ

★ジロール茸・トランペット茸などのキノコご飯
フレンチに使われる、しっかりとした旨味を持つキノコを使っての、キノコご飯。
食せば、なるほど…と頷かされる。

★デザート&食後酒 ジン ベレ
憧れの「ジン ベレ」に、清々しいオレンジの香りを感じた…(^.^)

美魔女達の口からは「おいひ〜〜!」の嵐!
ご主人も巻き込んで 素晴らしく会話も弾み、あっという間の3時間だった。

和食はフレンチなどと比べると、その良さが、やや分かりにくい種類の料理かも知れないと思っていた。
ここ太庵の焼き物には、その客の経験値を問わず納得させる美味しさがある…これが今回、太庵を選択した理由だった。
が、今夜の美魔女達は、嬉しいことに煮物椀にも感嘆の声を漏らした。
いい椀は、いいワインと同じく余韻が長い…人の心さえ癒し震えさせる…
一流のなせる技である…(*^^*)

  • 太庵 -
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2018/06訪問4回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

6月の若鮎&キャビア定食

6/19 「太庵」(ミシュラン三つ星)

6月の若鮎は、和食の華のひとつである。
昨年は、やはり三つ星の「柏屋」でいただいたので、今年は「太庵」と決めていた。
予約の折に確かめると、前回 感動した、あのプレステージキャビアも あるという…
思い浮かべただけで、生唾が出てきた…(^^;)

★八寸-トロロと鮑・海苔とミル貝・冷やし湯葉・金時草と椎茸・蛸…などなど…
強烈な粘りのトロロと肝醤油に包まれた鮑、海苔とミル貝が印象に残る。共に爽やかな磯の香り……

★煮物椀–車海老と冬瓜
まず、器に目を見張った。田ごとに映る月…という意味の、田毎(たごと)の椀という器は、初めてだった。
シズル感たっぷりの車海老、海老と出汁の旨味を吸い込んだ冬瓜…それは 見事な椀である。
酒は、これも大好物の…中取り「十四代」
…が、気づくと 椀ばかり口をつけている…
「椀が良くって、酒呑むのを忘れてた…」と呟くと、親父が僕の顔を見てニンマリ…(^_^*)

★お造り–鱧と鰹
徳島の鱧には、ゆかりゴマ。
和歌山の鰹には、濃いめの酒盗醤油。
湯どうしの鱧は 細かな包丁が効いて、ふんわりと柔らかな食感。香り豊かな「ゆかりゴマ」とのバランスがいい。
鰹の酒盗醤油が旨すぎて…チョット反則 !^o^

★焼き物-鮎の塩焼き
今回の お目当ての鮎!迷わず 頭からいただく…
スッキリと抜けるような鮎の香りが鼻に抜ける…繊細な苦味と甘みが 後を追いかける。余韻が長い……
酒も料理も、いいものは余韻まで楽しめる…

★キャビア定食 (*゚▽゚*)
ここでプレステージキャビア登場…まずは そのままで……
9ヶ月ぶりの再会。いきなりねっとりと舌を絡めてくる…僕の舌は微かに震え 戸惑いながらも、その色気を受けとめた。
続いて鱧の薄造りに、輝く白ご飯…「キャビア定食ですね〜」と親父が微笑む。
白ご飯とキャビアのバランスを考えながら、キャビアを乗せ 食べ進む…思わずおかわり!もう ニヤニヤと笑いが止まらない。
プレステージキャビアは、白ご飯の最高のお供やも知れぬ。

★梅雨イサキと賀茂茄子の揚げ物に、大徳寺納豆

★焼き物を追加–地鶏の炭火焼
「焼き物を もひとつ…」と言うと、ニヤッと笑って親父が「そう思ってました!」
僕には初物の、地鶏の炭火焼をいただいた。想像どおりに 皮はカリカリ 身はしっとり…薬味の「花山椒とチーズ+山椒と塩+スダチ」がいい。
「この花山椒とチーズ、反則やわ!」と言うと「パンにも美味しいです。」と言うので、すかさず「今日、新地のシュクレクールでハード系のパン 買ってホテルに入ったんよ!」
めでたく、お持ち帰り用に包んでいただきました…
ええ人やなぁ〜 ヽ(´▽`)/

★空豆の冷たいスープに、じゅんさいとサザエ
★鮎ご飯・香の物
★マンゴーとアメリカンチェリーとスイカのコンポート

困ったことに、キャビアはフランスより、安定供給の見込みがついたらしい…
太庵を訪れて、このプレステージキャビアを我慢することなど…もう 僕には不可能だろう。

前回同様……
唇、舌、歯、歯肉、上顎、粘膜…
すべてを捉え、すべてに甘えたキャビアは、ゆるゆると僕の喉を落ちていった。
甘美な…切ない…想いを残しながら……

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2017/09訪問3回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

キャビアは、太庵のプレステージキャビアに限る!

9/23 4度目の「太庵」(ミシュラン三つ星)

フランス産の、プレステージキャビアが入荷したという……
フランスのキャビアメーカーの社長が、2年連続して太庵に来店され、その時「特別なキャビアが収穫された時に、太庵用に限定で作ろう!」と提案してくれたんだそうな…
非加熱(°_°)…なので、10/2までのリミット!
これは やっぱり、行かなきゃなるめぇ〜でしょう〜(^^)

18:30 到着。
席に腰を下ろすと、目の前にキャビアのパンフレット。
「あぁ〜あった!間に合って良かった〜!」と先ず注文。
「僕、コレ眺めてるだけで酒呑めますよ…」と、奥様とご主人 3人で大笑い (^◇^)

★八寸- 金時草と干し椎茸、イクラ、湯葉に雲丹、甘エビに叩きトロロ など……
イクラが優しくほのかに甘い、フッと肩の力が抜ける……今夜は楽しい魚卵の夕べ (^.^)

★椀…ハモマツ…鱧と松茸の椀
予想通りのハモマツの椀。この時期は この椀をいただきたくて割烹・料亭を訪れる。
熟れた鱧の溢るる色気を押しとどめながら、清楚な、気品漂う松茸の香りが 鼻を抜ける…
名残の鱧と旬の松茸の椀の、極みやも知れぬ…

★お造りは、鯛と貝柱
香りが繊細な椀を終えて、本日の主役、プレステージキャビア登場!
年間生産量の約3%のみが、プレステージ規格として厳選され、最も貴重なプレステージキャビアと呼ばれるという……
まして、ご主人が皿に移される時「清家さん、コレ、中でもいいものですよ!粒が大きいです!」と言われ、なお舞い上がる……

お造りにキャビアを乗せてみた。ヌメヌメと、もっちりと僕を誘惑する…誘い方が尋常ではない
薄塩というよりも、非常にマイルドな塩気である。ヌメリ感が何とも艶っぽい。
本当に旨いと思う食材は、目をつむって食すのがいい…桃源郷が すぐそこに来ている。
噛む必要はない…ほんの少し口に含んでいるだけで、本物は溶けてくる。キャビアも飲み物である (-_^)

★焼き物は、穴子を選択
松山のイタリアンと同じ穴子の巻物。「イタリアンでも、こんなのあったよ〜」と言うと、ご主人が興味深げに頷く。
が、コチラの方が深い…歯が吸い込まれるように入っていく。見事に蒸しの入ったその身体は、柔らかく柔らかく僕の舌を包む。舌は喜びに震えながら、気絶しそうになるのを懸命に耐えていた……

★マナガツオの揚げ物
★焼きナスのすり流し・毛ガニ

★再び、焼き物を追加 !鹿児島牛の炭火焼
他のお客様が注文した…見事なサシの入った和牛が目の前で何度も裁かれる。ただでさえキャビアで興奮しているのに…「その見せびらかし攻撃、たまらん…僕も!」と追加注文。

ややサシが入りすぎのような肉にも見えたが、仕上がりは違っていた。
噛む喜びに満ちた牛肉の、鼻腔にしなだれるような甘い香りを、山椒のような香りがする塩が引き締める。噛むほどに牛肉の味わいがにじみ出る。
そして喉に落ちれば、何事もなかったように 静寂が口の中に訪れる。
貴重なメス牛の、なせるワザである…やはり肉はメスに限る!

★焼き鱧と小芋のご飯
★ラフランスのブランデーを足しながらの デザート

キャビアは3度ほど刺身に乗せただけで、ほとんど そのままで、いただいた。
酒は、フランスのキャビアメーカーの社長さんの言う通り、日本酒がベストマッチングだった。
奥様に「最後に ご飯に乗せられても…」と言われたが、やはり その誘惑に箸が止まらず、ご飯の頃には 姿を消していた。
「キャビアは太庵に限る…と、大阪中のフレンチに言いふらしておきます!」と言うと、ご主人と奥様がニッコリ (*^^*)

困ったことに、また日を改めてキャビアは入荷の予定だそうな……
次回の、キャビア入荷!という知らせに、僕は じっと耐えることができるだろうか?(T-T)

唇、舌、歯、歯肉、上顎、粘膜…
すべてを捉え、すべてに甘えたキャビアは、ゆるゆると僕の喉に落ちていった。
甘美な…切ない…想いを残しながら……

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2017/04訪問2回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

和食の清らかな深さ!

4/11 大阪「太庵」(ミシュラン三つ星)
先日、千里山「柏屋」のソムリエ松岡さんが来られて、二人で僕の話題で盛り上がったそうな……僕と彼の共通点と言えば…無類の酒飲み……(^^;;
ま、モンキーのジンを教えていただいた コチラの親父も、ほぼ同類と言っていいような気も、しないではないが……(^-^)

★八寸…ホタル烏賊の黄身酢和え、ハマグリに おぼろ昆布のすり流し、山芋にこのわた、もずくにトマト、そら豆。
ひとつひとつが、しっかりと存在を主張する。
ネバネバの山芋とこのわたを混ぜ、掻き回す…強烈な腰の山芋にビックリ!
黄身酢がなんとも美味い…たっぷりとタッパーに入れて持ち帰りたい…(._.)

★椀…朝掘り筍と車海老
やはり椀がいい、あんまりいいので3枚も写真を撮った。表現不可能!
ツヤツヤとスベスベとツルツルと香り高く深い……いい椀は全ての煩悩を洗い流し、幸せを呼び寄せる……^ ^

また、今日は 何とも酒がいい!
全国新酒鑑評会出品酒の、土佐しらぎくの生酒。同じく、火いらずの黒龍生酒!この季節の限定品だそうな……
可憐に儚く香り立つ…切なく淡く舌を包む…抜けるような白い肌の花魁の背を撫でているような……もう、たまりませんな〜〜(^ν^)

★お造りは、鯛に烏賊。
桜の塩だという……桜鯛に桜の塩を振って……桜の香りのほのかな甘さの鯛を食らう……ああ〜これほど日本人で良かったと思う瞬間はない…(^^)

★焼き物はキンキの塩焼き。
出て来た瞬間に、極上のキンキだと分かる。
だって、キンキがコチラを見つめて…艶を見せびらかせて、そう言っている…脂の旨さが尋常ではない。
また、添えられている肉味噌が…酒飲みには絶品!(°▽°)

★ホワイトアスパラの、おかき揚げ
★筍とウニとフキを海苔で包んだ、炊き合わせ…今までに経験のない炊き合わせである。
海苔がしっかりと旨い、濃厚で塩気も含めて味が濃いのに、すこぶる まろやかである。
その海苔をまとった、朝掘り筍がシャキシャキと旨い。

★山菜ご飯にキャベツの辛子漬けと塩昆布、汁物。
★デザートは、しっかりとお酒に浸かったイチゴとマンゴーのゼリー。面白いことにコチラのデザートは他の割烹のそれと、全く趣を異にする。
また、珍しいシャンパーニュのマールを、ご主人から食後酒にいただいた…僕のスピリッツ好きを、もう気付いているのだろうか?! 酒飲みの心遣いがありがたい……^_^

前回は、透き通るような透明感をしみじみと感じたが、今回は、それに加えてほのかな色気を感じた……春の筍のいたいけな甘みと、切ない苦味の交錯というか……和食の清らかな深さを 考えさせられる名店である…(*^^*)

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2016/07訪問1回目

4.5

  • 料理・味-
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  • 酒・ドリンク-

儚くも心に沁みる和食!

7/30 大阪、2度目の「太庵」(ミシュラン三ツ星)
まずは、京都の伝統和菓子「松風」をイメージしたという「鮎の松風」他5皿…鮎はしっかり酒を呼ぶがあとはスッキリ……
酒は「醴泉/れいせん 」の大吟醸「蘭奢待/らんじゃたい」を選択。香木の名前から付けたそうな…
2皿目に和食の華、碗物!「牡丹鱧と岩茸」
最初の訪問でも感じたが、ここの碗は最初はやや熱め!最後に柔らかな温度になって優しく染みていく。いきなりストレートやなぁ…
アコウ(きじはた)と烏賊のお刺身は「ゆかりとゴマ」で是非!…と言う…初めての経験。上品な甘味を持つアコウが「ゆかりとゴマ」と抱き合い、なんとも柔らかな香りと味わいに包まれながら、喉に落ちていく…
ゆかりとゴマを指し「これ…舐めながら、いくらでも呑めますね!」と言うと「それが困ったとこです!」とニッコリ返された。
焼き物は鮎を選択。一流料亭・割烹の鮎は、炭で柔らかく焼かれ、素材もさることながら、ある意味…別物である…期待通り!香ばしい頭から何の抵抗もなくいただく。添えられているナスも、瑞々しく美味い。
イチジクと生ハムの湯葉巻き、一口目には外側に、二口目にはしっとり潤むイチジクに塩をして食べてみる。「ほらぁ…コッチに決まってるでしょ?」とイチジクが囁く
炊き合わせは、今が旬のウニとナス。清涼感のある甘さを含んで、淡く儚く 舌に絡みながら消えていく…
唐辛子のご飯に、お漬物は青瓜と昆布…困ったことにコレさえも酒を呼ぶ…(^^;;
スイカとジュンサイに黒蜜を合わせたデザート。濃厚な黒蜜を纏ったジュンサイを爽やかなスイカが追いかける…柔らかな甘さのシェリー、ペドロ・ヒメネスが「まあまぁ〜」と言いながら仲を取り持つ。超甘甘の取り合わせながら、スッキリとした後口が見事!
最後にお茶をいただき、そっとため息をつく……透き通るような透明感に溢れ、儚くも心に染みる和食が…ここにあった……!^_−☆

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店舗基本情報

店名
太庵(たいあん)
ジャンル 日本料理
予約・
お問い合わせ

06-6120-0790

予約可否

予約可

住所

大阪府大阪市中央区島之内1-21-2 山本松ビル1F

交通手段

長堀橋から5分

長堀橋駅から154m

営業時間
  • 火・水・木・金・土・日

    • 17:30 - 21:00
    • 定休日

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥20,000~¥29,999

予算(口コミ集計)
¥20,000~¥29,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)

電子マネー不可

サービス料・
チャージ

10% 

席・設備

席数

16席

(カウンター12席、テーブル4席)

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

空間・設備

カウンター席あり

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、ワインあり

特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

公式アカウント
備考

【夜】 16000円
ミシュラン2011にて3ツ星。

初投稿者

危険なジョージ危険なジョージ(5)

最近の編集者

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