2017/12/6 グランドオープン : ガブリミート 福島店

(3900字)

何げに福島駅(@JR大阪環状線)の改札口から、そのまま高架に沿って歩いて行くと、新しい店が同時に3店舗も本日オープンしたと言うことで、自称「新店ハンター」の私としては見逃せないネタです。

"この辺りには何があったっけ？"

まあいいか、と素早く思考を止め、さて、どの店に突撃しようかと思ったのですが、な、何とそのうちの1店舗は夜なのに(夜だから？)店内が暗いのです。入口のガラスドアに貼り紙が。

「本日オープン予定でしたが(中略)来年に延期します」

うむむ〜なんかデジャヴをみているようです。去年の春にオープン予定だったJR野田駅前のラーメン屋が脳裏に浮かんだのです。

ということで、しきりに呼び込みをしているファイヤーなもう1店舗を横目に、この店におじゃましました。天邪鬼な私は、呼び込みされると尻込みするんですわ。実はこの店は逆に、全くその気配がなく、私がドアの前で店先に掲示しているメニューをずっと見ていても、店内にいる暇そうなスタッフは、なんの勧誘(？)もして来ないのです。清々しいほどの自然体(？)なのです。グランドオープンの日なので、もう少し商売っ気があるのが普通のようにも思うのですが、でも、私はそこが気に入って(？)、入店したってわけなんです。

真新しい店内に入ると、オープニングスタッフを揃えたのか、意外に多めのホール係で、その中の一人に「一人」と伝えると、カウンターに案内されました。6人掛けのカウンターですが、ハイチェアーが2個づつ揃えられているので、2人x3って雰囲気でした。まあ、そこには先客が左端に一人しか座ってなかったので、私も右端の2脚の椅子のうちの片方に手荷物とコートを置いて、もう一方の椅子に座りました。最近ではよくある荷物を入れるカゴなどは用意されてなさそうで、持ってきてもくれません。

そういう店なのかな？ それとも、オープン日なので、まだオペレーションが不安定なのかな？

グランドオープンなのでしょうがないとは思いますが、でも逆に、グランドオープンだからこそ第一印象が重要だと思うのです。そのことは、この後ずっと感じることになってしまったのです。残念ではありますが。(店にとって、最初のレビューがこれでは悲しいですけど、事実なので)

まず、こっちからオーダーをかけるまでは完全に放置されました。確かに食堂じゃないので、最初にお冷を持ってくるのもおかしいし、おしぼりは目の前に置いてあるので、それで手を拭きつつメニューを見て、そのままオーダーをかければ済むことですが。

近くにいた女性スタッフに視線を向けると、やっとオーダーを受けに来てくれました。

「えっと、この前菜5種盛りって、肉は入っているの？」

肉推しの店なので入っていても良さそうだし、イラストにはそれっぽい絵が描かれていたので、聞いてみたのです。

『あ、はい。入っていると思います』

厨房の方に聞いた後、スタッフはそう答えてくれました。

「じゃあ、それと、グラスワインの赤を」

しばらくしたら、まず、ワインが来てその後、想定しなかった『付き出し』が来たのです。そういうのことですか。最近のバルってお通しがない店も多いので油断していました。ここは肉推し洋風居酒屋なんですね。精算後に受け取ったレシートには、『付き出し席料 345円』となっていましたので、いわゆるチャージですね。

■付き出し---野菜スティック3本

ヘルシーでいいとは思いました。ビジュアルも、コストの割には悪くなく、しかも添付されていたソースが興味深い風味だったのです。

「これって独特の風味ですね？」

カウンター越しに厨房内で忙しく料理をしていた男性スタッフに、遠慮しながらもいきなり聞いてみたのです。

『はい、バーニャカウダソースです』

「バーニャカウダ？」

『アンチョビ、ニンニク、オリーブオイルなどを混ぜたものです』

…と言ったと思うのですが、目の前にある排気ダクトがビミョーに気になって、語尾は曖昧です。何れにしても魚系の独特の風味は、美味しいのですが好き嫌いがありそうな感じでした。私は魚醤が好きなので、野菜スティックにたっぷりつけて食べたり、残りを指を使って舐めたりしてしまいました。(下品なオヤジだ)

■ガブリワイン(赤)

いわゆるハウスワインですが、ちょっと変わっています。なんと、グラスの中にアイスキューブも入っているのです。あ、要は氷です。(ちょっとカタカナ用語を使ってみたかったオヤジ)

確かにメニューにも小さな字で「氷入り」って書いてありましたが、果たしてこういう飲み方ってあるんでしょうか。"水増し"ならぬ"氷増し"じゃないのか、とヒネたオヤジは思ったのです。ワインのロックなんて飲みたくないのに。

◇◇◇

ロックワインとは？

ロックワインは氷を入れたグラスにワインを注ぐだけのワインの楽しみ方の一つ。暑い夏やアウトドア、焼肉やお好み焼きなどの熱々でいただく食べ物との相性が抜群。フレッシュでフルーティなタンニンが穏やかなタイプのワインがロックに向いています。作り方は氷を入れたグラスに、適量のワインを注いで出来上がり！ソーダで割ってハイボール風、オレンジやグレープフルーツのカットやミントなどのハーブを添えたり、アレンジ次第で自由自在に楽しめます。

(HP「WAINSUKI.jp」より抜粋引用)

◇◇◇

調べてみていちおう納得はしたのですが、前菜には合わないかなと思いました。しかも、なんとなくビジュアル的にも多い感じに見えるので、店側の視点として、そういう効果の方が大きいのかな、と穿った見方をしてしまうわけです。さらには、同じワインをお代わりしたのですが、一杯目は氷が2個だったのに、今度は3個に増えていたのです。

「これって、氷の個数は決まってないの？」

横を通った男性スタッフを捕まえて、こう言ってしまった私は、この瞬間、嫌な客に成り下がってしまいました。ちゃんとワインは計量して入れているから、氷の数が多くなったのはサービスだよ、と思うのが普通、あるいはそもそもそんなこと気にしない人が大半だよ、と言われれば多分そうなのですが、たくさん呑みたいケチな私は、どうしても気になってしまうのです。

『あ、調べてみますね』

正直そうなスタッフは真面目に答えてくれましたが……

「いいよいいよ、ジョークだから」

……と、本気で調べようとする男性の動きを、私は慌てて言葉で制止しました。嗚呼ヤダヤダ、これってマジでクレーマーだよ、っと自己嫌悪。。。

■前菜5種盛り

付き出しの野菜スティックをかじりながらワインを飲んでいたのですが、なかなか前菜が来ません。自分の認識では、前菜◯種盛りってスピードメニューの一種だと考えているのですが、それなりに待たされました。まあ客がぼちぼち来始めて忙しくなって来たからかな、と思って待っていました。

『お待たせしました』

と、配膳された前菜は予想以上に"インスタ映え"しそうなビジュアルで、これじゃあそれなりに時間がかかるのかな、とは思いましたが、結局は作り置きの冷菜アソートだったのです。

って、、、あれ？

「す、すみません。肉が入っているって聞いたのですが？」

勇気を持って厨房内の男性スタッフに聞いてみたのです。(いやいや厚顔無恥のクセして)

『女性スタッフか誰かに聞きました？』

「はい、そう聞いたのですが」

『そうですか。まあ、何れにしても肉推しの店ですから、肉が入るべきですよね』

「メニューのイラストにも肉が描いてあるようにも見えるし……」

『すみません。追加させていただきます』

「あ、いいんですよ。これじゃあ、まるでクレーマーですから」

("まるで"じゃねーよ)

ということで、結局、追加でローストビーフをいただいてしまいました。すみません、そしてありがとうございます。遠慮なくいただきます。もしかして、今後はちゃんと肉が入っているかも知れません。要チェックです。

・ラタトゥイユ
・キノコの洋風和え物
・ゴロゴロポテトサラダ
・茹でブロッコリーの洋風ソースがけ
・うずら卵の燻製
・(＋ローストビーフ)

各々の名前は(語彙の貧弱な)私が勝手に付けたものですので、違っていたらごめんなさいです。肉の件以外でネタなのは、うずら卵です。これってどうやって食べればいいのか、です。そのまま食べればいいじゃん、と言われそうなのですが、そうではなく、どうやって口まで運べばいいのか、ということなのです。カトラリーとしては、ナイフとフォークしかありません。ということは、フォークで刺して食べることが想定されるのですが、実はかなり難易度が高いのです。小さく丸いうずら卵をフォークで刺すには、ど真ん中を狙わないとツルんと逃げてしまうのです。いや、実際にやってみれば分かります。本当に大変なのですから。こういう時に箸の万能性が素晴らしく思うわけです。箸なら問題なく食べられるんだろうな、と。まあ、どうでもいいことですが、うずら卵の食べ方なんて。

ということで、色々ありましたが、まあこれからが楽しみではあります。(って、これだけかよ、食べたの前菜だけじゃん、メインの肉はどーした？ってか)

ワインを3杯(あまり酔えず)、前菜5種盛り(＋おまけローストビーフ)、合計で2520円でした。メニュー表記は税別、10円未満の端数は切り捨て、カードは利用不可ということでした。レシートは言えばくれます。ショップカードはなさそうでした。

ごちそうさまでした。


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