祝5周年記念＠PARIS-hさん : パリアッシュ

5周年を迎えたダイビル本館。7月7日(土)にその記念イベント（Meets食堂）が行われました。
そのダイビル本館の竣工に合わせて本町から移転してきたPARIS-hさんも5周年ということで、
周年記念のパンが提供されました。
今日のお目当てはイベントそのものではなく実はこちらの周年記念。

通常の白ラベルのパンにまじって展示されていた黒ラベルのパンが今日の周年記念のパンとなっていました。
その数確認できたものだけでなんと13種類。
私は12時半ころの入店だったのですが、早朝から並ばれたお客さんたちも多かったそうで売り切れなどもあったのでしょうね。

○抹茶のエスカルゴ 360円
○ほうじ茶のエスカルゴ 360円
○自家製粉全粒粉100％ブリオッシュ 280円
○自家製粉全粒粉100％クロワッサン 280円
○ミモレッタ 390円
○うらぶれた苺 480円
○焼なすとショコラ 320円
○花美の酒 380円
○ジャガイモのヴィエノワ 280円
○トロペジェンヌ・ショコラパータ・アリコルージュ 360円
○カシスとスミレとしいたけのフォカッチャ 320円
○ワサビのフラン 320円
○ドライフルーツの赤ワイン煮のタルティーヌ 380円

わざわざこの日のためにこれほど大量の創作は大変な労力。完徹だったのではと想像します。本当にお疲れさまでした。

商品の入れ替えや売り切れのある中で購入した周年記念は、

「抹茶のエスカルゴ」抹茶風味のデニッシュ生地にオレンジピールと大納言小豆を巻きこみ焼き上げたというパン。
・オレンジピールの爽やかな甘みと大納言小豆のコクのある味わいに抹茶風味がベストマッチした極上の逸品。今回購入した中で一番気に入りました。

「自家製粉全粒粉100％ブリオッシュ」素朴でやさしい甘みのあるブリオッシュ。上にのせたお砂糖の食感がgood！

「自家製粉全粒粉100％クロワッサン」素朴なやさしい大人のクロワッサン。

「ミモレッタ」ミモレットチーズとカラスミの組み合わせ。
・チーズとカラスミの濃厚な味わいとモッチリした食感のバランスが素晴らしい。

「うらぶれた苺」2層の味のライ麦パン。上は赤ワインで練った生地にオーガニックセミドライイチゴを、下はピスタチオの生地にオーガニッククランベリーを。

「ワサビのフラン」フレッシュなワサビをおろしてアパレイユにinしたというパン。
・ワサビの風味が爽やかに広がり上品な甘みのあるヴィエノワズリー。

「ドライフルーツの赤ワイン煮のタルティーヌ」
・ドライフルーツの酸味と甘味に赤ワインによる濃厚な風味づけの効果が抜群で激ウマ。こちらが２番目に気に入りました。

これら極上の品々まだ書き込み時点で半分もいただいていませんが、ゆっくりと噛みしめて味わいながら大切にいただいていこうと思います。
それにしても、もともと超ハイレベルなこちらの天野店主。
今年に入ってから、石臼挽き自家製粉にも挑戦されているそうで、飽くなき探究心が素晴らしいですね。
今回の自家製粉全粒粉100％ブリオッシュとクロワッサンにも、得も言われぬ軽やかな食感にその成果がハッキリと表れておりました。
今後もきっとますます高みに登っていかれることを楽しみにしています。
5周年おめでとうございました！(^^)

本日3戦目は再びダイビル本館に戻り1階にある「パリｰアッシュ PARIS-h」さんです。

こちら本町にあった「フール・ドゥ・アッシュ」さんが2013年ダイビルの新改築に合わせてこの地へ移転して新店名でリニューアルオープン。
ちなみに、h（アッシュ）は、オーナーシェフのお名前（ひさみちさん）の頭文字だそうで。
パンの構成は、ハード系のパンが7割、ヴィエノワズリーが3割とのこと。

店舗正面はダイビルの外観らしく非常にクラシカルで洗練されたデザイン。
見た目はパン屋さんどころか近代美術館といった雰囲気ですね。
しかし、店舗内は重厚感は影を潜め。オシャレで非常に明るく清潔感のあるイメージ。
意識高い系のマダム連の御用達というのもうなずける感じ。
写真には人物を入れないよう苦労しましたが、店内むせかえるほどのお客さんでひしめいています。

ようやく自分のまわりとなり、正直に初訪問なのでとオススメを聞くと、一番人気の「森をさ迷うミエル」やシェフのスペシャリテなどなどというお答え。
ということで、以下購入しました。

◎パン・アンテグラル Pain intégral 1斤 \280
◎バゲット・トラディション Baguette tradition \300
こちら2品は娘たちの昼食用として消えていきました。(T_T)

◎森をさ迷うミエル Miel arre les bois \390
　ピーカンナッツ、くるみ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、かぼちゃの種、栗、クランベリー、蜂蜜（miel）のライ麦パン。森の中の数多くの木の実と、蜂蜜のやさしい甘みに包まれるような非常に深みのある味わい。人気があるのもわかる感じ。

以下シェフのスペシャリテ Spécialités から
◎クグロフ・アルザスィエン Kouglof Alsacien \350
　フランスとドイツの国境沿いにあるアルザス地方の郷土菓子。クグロフ型（斜めにうねりのある蛇の目型）に、リキュールで香りをつけたレーズンと、ブリオッシュ生地を入れて焼き上げた発酵菓子だそうで、ふんわりしたブリオッシュ生地と、レーズンの酸味、そしてやはり半ばドイツ風なので甘みたっぷりです。そういえば、オーストリア（ハプスブルク家）出身のフランス王妃マリー・アントワネットも、朝食に必ずこのクグロフを食べていたという逸話がありますね。

◎オレンジのエピ Epi à l'orange \280
　オレンジピールを練り込んだ生地にコンポートものせて、エピ（麦の穂）の形に成形されいます。オレンジピールの爽やかで上品な酸味と、もっちりした食感のパン生地、コンポートの甘い果肉がいいアクセントになってハゲ旨っ。

◎クロワッサン・アンヴェルセ Croissant inversé \290
　アンヴェルセとはフランス語で「逆」を意味する単語。クロワッサンには、生地でバターを折り込んでいく方法とバターで生地を折り込んでいく方法があり、アンヴェルセは後者の方法を指すそうです。この方法だと、生地よりバターが上になって、パリパリ・サクサクした食感になり、バターの香りが強く、リッチな風味を与えるそうで、食べてみると、まさにその通り。パリのホテルで食べたクロワッサンとほぼ同じ味わいでした。こちらのバターはAOPイズニー発酵バター。ノルマンディーのイズニー社の製造。A.O.P認定（Appellation d'Origine Protégée）とは、EUがその土地の伝統的な農産物の保護を目的として、製造地域や原料、製造工程などの規定を満たした商品にのみ付与される認証とのこと。

◎クイニーアマン Kouign Amann \280
　ブルターニュ地方の伝統的な郷土菓子。1860年に売り切れになったパン屋さんが残った材料を集めて作った菓子パン（ヴィエノワズリー）。ブルトン語で「バターのお菓子」という意味。
見た目以上に固めの仕上げで濃厚なバターの風味と噛むほどに甘味と旨味が溢れて素晴らしい逸品でした。

一品一品、極めて上質で、外観だけでなく中身も非常に洗練されいて、フランス・ブーランジェリーのお味がここ大阪で気軽に味わうことができる素晴らしいお店ですね。
絶大な人気ぶりもまやかしでは決してなく本物だと感じました。
ごちそうさまでした。(^^)