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食べログ フレンチ WEST 百名店 2023 選出店
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06-6222-2010
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孤高のグルメ☆さんの他のお店の口コミ
店名 |
La Cime(ラシーム)
|
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受賞・選出歴 |
2022年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2022 Bronze 受賞店
フレンチ 百名店 2023 選出店
食べログ フレンチ WEST 百名店 2023 選出店
フレンチ 百名店 2021 選出店
食べログ フレンチ WEST 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | フレンチ |
予約・ お問い合わせ |
06-6222-2010 |
予約可否 |
完全予約制 ネットでのご予約は下記ホームページ欄に記載されているURLをクリック!! |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄御堂筋線本町駅1番出口から徒歩5分 本町駅から360m |
営業時間 |
|
予算 |
¥40,000~¥49,999 ¥40,000~¥49,999 |
予算(口コミ集計) |
¥30,000~¥39,999
¥10,000~¥14,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
個室のみ 別途サーヴィス料15% |
席数 |
25席 |
---|---|
個室 |
有 (6人可) |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | お祝い・サプライズ可(バースデープレート)、ソムリエがいる |
ホームページ | |
オープン日 |
2010年3月19日 |
備考 | |
初投稿者 |
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こんにちは、皆様の食の下僕『孤高のグルメ⭐︎』です。
世の中には2種類の人間がいる
というような陳腐な表現で始めるつもりはありません。
ただこれだけはいえます。
あらゆるジャンルにおいて、自ら世界の水準に近づいていく人物と、世界がその人物に近づいていくという2種類です。
こと料理に関していえば、別に『世界』はマーケットが大きいだけですから、グルメ王国である我らが日本の誇るべき料理人の方々がわざわざ近づこうとしなくても良いんですよね。海外のグルメン達は日本人料理人が近づいてくれていると錯覚する場面があるかもしれませんが、それは優秀な日本の料理人達が「近づいて」いるのではなく、「降りて」いっているだけです。
この本町『La cime』のシェフは間違いなく後者です。
おそらくシェフ本人は自身の料理が「モダンフレンチ」「イノベーティブフュージョン」のジャンルにくくられていることすら自覚していないのではないかと思います。
それにしてもよくこの方向性このジャンルのフレンチを大阪のど真ん中でやろうと思ったものです。ふと、東京は蔵前で独りで気を吐き続けている『カナイユ』のシェフを思い出しました。
こういってはなんですが、こんなお料理がそもそもシュッとしているという表現で、一見格好つけたり気取っている人間を小馬鹿にする傾向の高いソース文化栄える偉大なるおせっかいお笑い大阪で受け入れられるはずがないんですよね。もし受け入れられるとすれば、令和になってやっと神戸在住あたりの方から少しずつというところでしょうか。
あ、私は祖父祖母が大阪にいて、私自身大人になってから数年間大阪にも住んでいたことがあるくらい大阪は大好きです(ノ_<)
アジアBestレストラン50の一桁台にランクインされてからやっと大阪外の方々の来年により大繁盛といったところで、開店当社の5-10年は随分苦労したようです。そして苦難を共にしたからこそのお店のチームとしての一体感。
以前とは雰囲気を変えてマットブラックを貴重としたシックなお店構えから店内の内装はもちろんのこと、見た目も素晴らしく洗練されていて、高級握り鮨のように、我々の手を直接使わせて五感を刺激してくれます。
それは例えばある前菜で、底面に赤万願寺唐辛子のペーストを敷き、その上に山羊のヨーグルトを載せて、上から薔薇のソースをかけた料理。ヤギのヨーグルト×薔薇の組合せでしたら珍しくないですが、そこに日本らしく、そして関西らしく完熟した万願寺唐辛子(完熟した万願寺唐辛子は使える期間が短くすぐに駄目になってしまうので、仕入れコストが高く和製パプリカのようで辛味はありません。)を敷いたり、繊細に焼き上げたハモの身にごくごく微かに粉の和山椒をまぶして焼き上げ、その上からマッシュルームソースをかけるのですが、そのハモの下に湯葉が複数枚敷いてあり、その湯葉の甘みと質感が見事にハモとソースの間を取り持ち旨みや食感を増幅させているというようにです。そこの親和性を高めるために、マッシュルームソースも生クリームでずっしりではなく、牛乳もしくは豆乳で軽やかに仕上げているということはいうまでもありません。
シェフの揺るぎないアイデンティティ×技術×センスに裏打ちされ、各お料理の新鮮な組合せ×旨味×香り×苦味のバランスが傑出しています。香りもさることながら、各お料理の最後に浮かび上がってくる美しい『苦味』が、美しい『酸』を大切にする古き良きブルゴーニュワインのようで素敵です。
あの、まるで人間の人生でどうしても避けて通れない、節目節目で我々の元に訪れる『別れ』をも肯定して讃えるような、酸や旨味の最後をまとめあげる各お料理によって見事に強弱のつけられた『苦味』の美しさは滅多に他のお店で出逢えません。
「苦味」というのは本来「毒」を連想させるもの。
なので子供は本能的に嫌がるわけです。
ただ、それが大人になると一変します。
その口の中で広がる「苦味」が、まるで自分がかつて苦難に見舞われた、もしくはそれと対峙したときを懐かしくも思い出させるので、その「苦味」をそこはかとなく愛するようになるからです。
人間的に深く深く、まるで人の一生を既に一度生き切ったかのような達観さ/成熟さがないと、こうはならないと思います。
そしてその上で、そこまで到達した上で、さらに最前面に打ち出される圧倒的な『我』によるオリジナリティ。
モダン/イノベーティブらしく、1つ1つのお料理の総てにあと一手間もしくはひと細工が施されてあり、それがあることによって、全体をより高次元で意味のあるひと皿へ引き上げています。
この「意味のある」という点が極めて重要です。
意味のないとは申しませんが、意思の伝わらない/意味の薄い見た目だけ斬新なお料理を出すお店が世の中には多いからです。
この日のメインのとうもろこしのソースで頂く奄美大島の仔豚のローストも、カリカリの皮目とその下のゼラチン質×総てが均質に低温調理されたきめ細かでジューシーな豚肉とセットになっており、少しでも料理の知識や経験があれば眼の前のお皿でシェフがどんなとてつもないことをやっているか理解できます。
最新器具で温度を測りながら真空で低温調理して後からバーターで炙ったのではなく、オーブンのみで仕上げるあの技術。
いいですか?
こんがりカリッとした脂身の部分からねっとりとしたゼラチン質へ繋がり、そこからが全部均一に67-68度で加熱された低温調理となっているんですよ?
料理全然やらない人には伝わらないでしょうが、普通は強く皮目から火入れしたら大なり小なり火入れ部分はグラデーションになっていくんです。
そりゃそうです、加熱していくんですから。
それがまるで、その断面が海から突然崖が始まったアイルランド西海岸の「モハーの断崖」のようなこのギャップには、それをオーブンだけでされたその技術/気概には脱帽せざるをえません。
広東料理で有名な仔豚の丸焼きをシェフが作るとこうなる、確かに伝統的な料理を意味のある形で進化させていて唸らざるをえません。
このお店が六本木/広尾/麻布十番にあればといつも思います。
ただ、そう考えること自体ナンセンスでもあります。
やっとこの数年で世界がこのシェフに近づいてきたと冒頭で表現しましたが、その表現に従うなら、こういったシェフのお店には、それがそれがたとえどこの場所にあろうとも我々が近づいていくほかないからです。
事実、こちらのお店には東京や海外からの来店者達で溢れんばかり。
個人的にラシームが凄いと思うのは、すべての項目がほぼ完璧な同じレベルにあるという事です。
人間がすることなので、どこかに偏りがあって当たり前。それは例えば前菜はおいしかったけれどもメインはそこそこ、メインはおいしかったけれども前菜はそこそこ、デザートだけが残念、デザートだけが素晴らしい。内装は素晴らしいが料理はいまいち、料理は素晴らしいが内装が残念、お店も料理も素晴らしいがサービスが残念、お店も料理ます普通だがサービスが素晴らしいetcと言ったようにです。
良いアイデアとは全く新しいモノではなく、既に存在しているものの新しい組合せであるように、シェフの膨大な試行錯誤により培われた経験値の成せる技でしょう。
シェフのお料理を美味しく愉しく頂いている最中に、一瞬パリ9区にあるギュスターヴ・モロー美術館の中に佇む自分の姿が浮かび、その直後に同じ九州出身ということもあってか、陶芸家の隠崎隆一氏の作品を思い出しました。もちろんモローにおいては単純に彼の作品の世界観において、そして隠崎氏の作品よりもシェフのお料理はずっと華やか/繊細/洗練されているのですが、その圧倒的な『個』の世界観という意味で瞬間的に頭に浮かんだんだと思います。
使われている食材の大半は日本のもので、それらを圧倒的なセンスとフレンチの技術で見事なまでに世界レベルの現代フレンチに昇華。
総てのお料理が、良い意味でずっと同じ強度で食べ手の胃袋の急所を極めて効果的に刺激してきます。
シェフが過去に触れてきた経験や最近のシェフの中で大きく占めているものを追体験できる喜びを食べ手に感じさせるというのは、まさしく世界トップレベルの料理人であり1人のアーティストそのものです。
不動産価格が異なるとはいえ、都心に溢れている見た目だけが斬新で組合せが平凡な5-7万円/人するのが当たり前のモダンフレンチ/イノベーティブフュージョンが嫌になります。
こういう料理人のお料理を頂くと、どの料理が特に良かったとレビューするということ自体nonsenseで無意味なんですよね。なぜならシェフの進化とともに、日々出てくる料理もどんどん変わって進化していくからです。
この日、私の好みを除外して、唯一わずかに足りない点があるとすれば、この日の黒トリュフ×鮑茸×鮑のお料理でしょう。
香りやお味はとても良かったですが、鮑と鮑茸はもう2-3段柔らかくて良かったです。表面をナイフが滑ってしまい、スッとナイフが通らない。
私は一口でバランス良く頂くべきお料理がスッと美しくその量に切れないのが嫌なんですよね。もしそうすることによって、「あの独特の食感が消えるのが嫌なので〜」となるのであれば、それこそその食感を別の食材で補完すれば良いだけですからね。
粗探しをしてこの程度です。
あとは壁紙が黒く変わったのに以前から変わっていないテーブル席とそのライティング位でしょう。
お店構えも素晴らしく、お手洗いとそこへ通じる通路の内装もすばらしい。あえてキッチンやシェフ達が見えないようになっているのもドキドキ感があって良いと思います。
と、これだけあらゆる前提条件を疑って改革している中で、あのテーブルの白い布と各お皿の魅力を半減させているライティングは唯一シェフのお料理を損なっています。
模様替えされ、今は色々と席の配置にどのお店も悩むところですが、この雰囲気この料理でしたら、お皿だけをピンポイントで照らす飛行機内のライティングのようなほうがより良いはずです。テーブルクロスも使うお皿が限定されてしまうが故のあの白なのでしょうが、とはいえあの空間においては、あの白ではないはずです。
光沢の有るもしくは無いグレー/グレージュ/ベージュ/ゴールド、もしくは高級外車の内装に使われることが増えたスエード調の合皮etc、最後は試行錯誤しないと私も断定はできませんが、色々と想像は膨らみます。
サービスも無意味に気取っていなく、付かず離れずで、完璧主義のシェフのお料理の僅かに足りない箇所をそっと補完するかのように親しみ易く居心地良いです。
誤解を恐れずに申し上げるなら、おそらく、このお店がミシュラン三つ星を獲ることはないでしょう。
お料理だけでしたらその可能性は既に充分にありますが、和食部門以外でのミシュラン三つ星となると、ある種の会社を上場させるときのような過程が求められるので、きっとそれをシェフは『是』としないからです。苦難を共にしてきた今のチームで上に上がっていきたいと思われるからです。
ただその代わりに、大阪『ラ シーム』はアジアランキングや世界ランキングの順位において確実に上がっていくことでしょう。
単純に女性との楽しい食事として、もしくは現在の自分の殻を破りたいともがいている人が1人で、もしくはそういう方を誘う際に最適のお店の1つだと思います。
京都/大阪/神戸に行く用事があってこのお店を素通りする理由は何一つありません。
都心住まいのグルメン達も、わざわざ往復の新幹線代払って遠出しても、毎週毎月定期的に頂く価値あり。
※総てのお料理にしっかりとした意味のある手抜かりのない多皿料理なので、小食の方はしっかりとお腹を空かせておいた方が良いです。
※超一級シェフのスゴさを一端でも理解しておきたいのなら王道フレンチの有名店は最低限色々行っておいたほうが良いです。
※自分でも基本的な和洋中の料理は作れるようにしておきましょう。
※アクリルボードはもっとキレイに透明にして欲しいです。
※こちらのシェフのお料理が大好きな方でしたら奈良『アコルドゥ』もお好きだと思います。