生醤油うどんの誘惑 : 江戸堀 木田 讃岐うどん

木田さんには、どうしても時間がたっぷりあるときにしか行けない。
入口で１時間以上待たねばならないと説明されて、諦める方も多いので、伺ったのは３回目か４回目だったけれど１人で行くせいもあり、お昼時でも必ず座れる。
人気店は行列にならばないとならない大阪の讃岐うどん店では、或る意味異色。

お店は待つ時間の長い客に配慮されているためか、ＢＧＭに米津玄師さんのアルバムが流れている。本来の客層よりもかなり年長のアタシに、スタッフの男の子は「おばあさん」とは呼ばず、がんばって「おねえさん」などと声を掛けてくれるし、ご主人と女将さんはなぜか「センセイ」と呼んでくれるｗ
しかも、一度原田マハさんの文庫本を女将さんに差し上げただけなのに、サービスで絶品のかやくご飯をいただけた(Ｏ.;)
なんて義理堅くてプライドの高い方々や。
自分の「お気楽文化」を持ち込んで、反省しきりである。

さて、何しろ待ち時間があるので、今回も読書しつつ生醤油うどんを待った。
前回初めて生醤油うどんをいただいてから、「これが一番やん！」と感動した。
大阪には讃岐うどんの名店が多いけれど、こちらの生醤油うどんは断トツである。
ネックは待ち時間だけである。
しかし待ち時間あってこその断トツの美味さである。
これまで大阪に出て時間のあるときは、フレンチとかイタリアンとかのコース料理をいただいていたが、ここの生醤油うどんを味わってからは浮気できなくなった。
時間が長く取れるときは絶対にこちらの生醤油うどんだ。
来週はお嬢さまな友達との女子会なので、なんかチャラチャラしたイタリアン（？）に行くらしいからうどん行脚はできない（；＿；）
「節約しているだけでは？」と言われそうだけれどｗ、滅多にランチタイムがたっぷり大阪で取れる機会はないので、老い先短い身としてはこちらに伺うしかない。
で、時間のないときのほうが多いので、あとは駅前第３ビルの名店に。
いったいなぜこんなに香川県に入れ込むようになったのかｗ
知人とか友人もいなかったのに、食べログで「みつごとうさん」様とか「うどんが主食」様などにお勉強させて貰った挙げ句、大阪での１人ランチはうどんばかりにｗ
そういえば、駅前第３ビルの名店ではレジ横で大将の妹さんの洋菓子が売られているのだが、これにも魅せられてしまって、予約が取れたら必ず買っているくらい。
アタシ自身は東京生まれだが、父は広島出身、母は岩国出身で、四国には縁もゆかりもない。
夫も生粋の姫路っ子である。
どうして四国の食に魅せられるようになったか全く以て不明なのだけれど、気取りがなくて美味しいからか。
どのお店も安いのに、プライドが高く、一切手抜きをしないところにも惹かれるし、本当に尊敬する。
四国っていうと、うどんよりもラーメンが有名な徳島にしか行ったことがない（昔、「第１回とくしまマラソン」に参加したのじゃ（￣＾￣）！このときのタイムがアタシのフルマラソンのベストタイムｗ）。徳島は親切で明るい人が多く、とても好きになった。その後２回、夫が徳島で仕事するとき運転手として同行している。
うーん、いつか「うどん県」にも…！
いやいや、名店が多すぎて食べきれないだろうから、大阪の２名店で楽しもうかな♪

肥後橋へは「ラ・フルネ」さんの買い出しでよく行くようになった。暑くなってきたので、美味しい冷たいおうどんが恋しくなり、久しぶりにこちらへ。
まだ2回目の訪問なのにご主人夫妻は覚えて下さっていて、「あ！先生」だって（゜－゜）
老眼鏡を掛けて文庫本を読んでいるからということでご主人が前回「ガッコの先生ですか？」と訊いてこられて「違います！」と言ったのに(>。<)
今回は、讃岐うどん通の人を真似て「ちくわ・たまご天ぶっかけ」にしてみた。
前回は「１時間待ち」と言われたが、今回は「３０～４０分待ち」とのこと。
今回持ち込んだ原田マハさんの文庫本は面白すぎて、待ち時間の間に読了してしまった。
読了後すぐに美味しいおうどんが登場したのだが、お腹が空いてしまったので、「２本ずつ」というご主人の注意を守らずに、「３～４本ずつ」啜り上げた(・∀・)
フリーアナウンサーの川田裕美さんによく似た美人女将が、「この春子ども達の卒業が続いて、父兄を代表して謝辞を述べる機会があったんです。すごく緊張して！」という経験談をして下さった。１人客のおばあさんに気遣ってくれる様子が嬉しかった。
子どものいないアタシには新鮮な話題で、その後もお子様のあれこれのお話をお聞きしていると、「あ、女将さんは読書好き？」と感じたので、失礼も顧みず、読了したばかりの文庫本を「これ面白かったです。よかったらいかがですか？」と差し上げたいと申し出た。すると「お借りします」と仰るので、「いや、アタシ年寄りなんで再読はしないの。いつも文庫本ばかり持ち歩いていて、それを読み終えたとき近くにいる人で読書好きそうな人に、興味があるかどうか一応訊いたうえであげることにしているの。お気に召すと嬉しい。」と言うと、快く受け取って下さったばかりか、かやくご飯をサービスして下さった（゜－゜）
良い意味で「プライドの高い方なんだなぁ」と感心し、申し訳なかったが喜んでいただいた。
おうどんに負けず劣らず、すこぶる美味！
美味しいお料理に楽しいお話を味わえて、素敵なランチタイムを過ごせた♪
ごちそうさまでしたｍ(_ _)ｍ

姫路から、2ヶ月に1度神戸の「カ セント」詣でをしている。最近のマイブームである美味しいクロワッサンをまとめ買いするために「ラ・フルネ」さんへ寄って（？）から神戸に行く予定にしていたこの日、せっかく時間と電車賃をつかうのだからとランチも大阪でいただくことに。最新号の「あまから手帖」に、若い頃よく通った梅田のおうどん屋さん「はがくれ」さんの閉店が報じられており、その後継者としてこちらのお店が紹介されていた。夜がスパニッシュだからお昼は手頃に、と考えていたところだったので「ラ・フルネ」さんにもかなり近いのも良くて、食べログで地図を印刷して訪ねてみた。良い佇まい、美味しいおうどんをいただけそう、と覗いてみると、お昼を過ぎていたのでちらほら空席が。「ごめん下さい。」と入り込んで、カウンターの空いていた席を指さして、「いいですか？」と伺うと、「どうぞ。」と言っていただいたあと、「１時間くらい掛かりますが。」とのこと。「はがくれ」さんで、そんなに掛かったことなかったけれど、弟子とは言ってもすべて師匠と同じようにはしないのだろうと、「私はいいけれど、そんなに居座って大丈夫ですか？」と言ってみると、「どうぞ、どうぞ」とのこと。おでん３品と天ざるうどんを注文した。
厨房に向かったカウンターと、厨房に背を向けるカウンターと二筋あるのだが、アタシが座り込んだのは厨房に向かった方。こちらはどうやら「常連席」だったみたいで、お客様は皆さんご主人夫妻のお友達ふう(・・;)
「一見さんのお婆さんが紛れ込んで、ちょっと雰囲気壊したかなぁ。。」とは思ったけれど、座ってしまったので居直ってｗ文庫本を開いて待つ。文庫本というのは、中野ジェームズ修一さんの『一生太らない食事術』(￣∇￣)！
木田さんでおうどん（しかも「天ざる」ｗ）とおでん頼んで、ディナーはカ セントで、翌朝の朝食に「ラ・フルネ」さんのクロワッサンを買おうと姫路から出てきているのに(゜-゜)、厚かましいったらありゃしない(＾0＾))
あの木村祐一さん演ずるところの「チコちゃん（＠NHK）」に、「ボーッと生きてんじゃねぇよ！」と叱られるにちがいない。
で、文庫本を読みながら待っていると、ご主人夫妻と常連さんとの会話が丸聞こえなのだけれど、これがいい感じで♪「浪花人情」ってこういうのかなぁ、なんて聞くともなしに聞いていると、「あー、こちらは現役のお店って感じだ。若いっていいねぇ！若い人のエキスもいただいて帰ろう」というワクワク気分に。
一見さんのうえ、退役ｗのアタシが寂しそうと思われたのか、ふいにご主人が「あの、学校の先生とかされてるんですか？」と仰った(゜-゜)
「いやぁ、金曜日の昼過ぎにおうどん屋さんで１時間待てる先生なんか、もしいたらクビになりまっせ。」と思ったので、そう言うと、「でもなんか学校の先生みたいやから」とお答えになる･･･あー、老眼鏡掛けて文庫本を読んでいるから、なんだろうな。文庫本のタイトルをお知りになったら、呆れられそうだけれどｗ
一応教員免許は持っているけど･･･アタシが教員免許を持っていること自体がニッポンの教育の荒廃を物語っているような(ノ^^)ノ
ええように誤解していただいて、ありがとうございましたｗ
実はアタシはおでん名人<(｀^´)>
振る舞う度に友人知人から「お店をしたら？」と言ってもらうほどなのだ（￣＾￣）
しかしおかし、こちらのおでんには負けた（；＿；）
からし味噌味の上品なお味は、おうどん屋さんのサイドメニューには勿体ないくらいだった。歯が悪くて讃岐うどんが苦手な夫も、こちらのおでんには感心するだろう。夫が「おでん定食」を頼めば、こちらに一緒に来られるかも知れない。
そして天ざる。天麩羅はカラッと揚がっていて丁寧なつくり。これって京都のバブリーホテル「Ｔ・Ｒ・Ｃ京都」の和食店の税別５，０００円の天麩羅盛り合わせよりもずっと美味しかった！おうどんは言わずもがな。薬味も綺麗に盛られたのがたっぷり添えられていて、「２本ずつ食べて下さい。」と言われるだけあってもっちり麺は偶数だったｗ
ご主人は、帰りに近くのお店Ｖさんでイカフライのサンドウイッチを買うように熱心に勧めて下さった。そこでノリのいいお婆さんのアタシは、帰りについ購入したが、えーと、ディナーはカ セントさんなのよね(・・;)　包んでいただいたサンドウィッチをチラ見すると、お野菜や卵がたっぷり。。うーん、これは無理だ。そのうえ翌朝は「ラ・フルネ」さんのクロワッサンが待っているのだ。
今度は木田さんの帰りに予定がないときにまた買おう！
で、この日のサンドウィッチは、「カ セント」のスタッフさんへの差し入れに。。
おうどんの名店「江戸堀　木田」さんのお薦めのサンドウィッチだよ！と言いながらプレゼントしたら、喜んでいただけました！
いただいたお品はどれも美味しく、あんなに食べて１，５００円って、感心しきり。
ごちそうさまでしたｍ(_ _)ｍ