沖縄県内全ての酒造所の泡盛を多彩な琉球料理とともにいただける泡盛バー。 : カラカラとちぶぐゎ～

コロナ禍となる少し以前に久茂地界隈で飲み歩いていたときに、たまたまカウンターの隣に居合わせた地元のお客さんから教えていただいていた「カラカラとちぶぐゎ～」さん。
そのときはさすがに3軒目ということで料理もお酒もそれほど多くはいただくことは出来なかったのですが、泡盛の種類の多さ、そしてバーとは思えないほどのフードメニューの充実ぶりに、次回は是非とも1軒目から伺ってみたいと思っていたお店です。
緊急事態宣言の切れ目であった今回、そのチャンスに恵まれてあらためて1軒目として訪れることができました。

冬だろうが春だろうが暑い沖縄ではまずはやはりオリオンの生から。
これで軽く喉を潤します。
お通しはワンプレートで5品が乗ってきます。
さりげなく沖縄らしさの漂う5品はどれもセンスが良く、バーという性格を考えるとこれだけで泡盛2～3杯をいただくというのも十分ありでしょう。
ただこちらの「カラカラとちぶぐゎ～」さんではバーとは思えないほどのフードメニューの充実ぶりも大きな魅力。
中でも特にその日に揚がったという新鮮な鮮魚を、お造り、マース煮、バター焼き等々、さまざまな調理法でいただけるというのは嬉しいところですね。
ということで早速「シチューマチ」をお造りで、「ビタロー」をバター焼きでいただくことにします。

まずは「シチューマチのお造り」から。
半透明の身の美しさが鮮度の高さを証明しているかのようですね。
ともすれば大味なイメージのある沖縄の刺身ですが、こちらは身がとても締まっていてぷるぷるでもちもちの食感がとても心地よくて美味しいです。

「ビタローのバター焼き」は個人的にも大好きなメニューで沖縄の定食屋さんなどで見つけるとよく頼んでしまうほど。
それにしてもこちらのビタローはなかなか立派なサイズですね。
ちょっとビックリしました。
それでも決して大味というわけでもなく、バターの味付けも絶妙でしっかり楽しむことができました。
ただ予想外のサイズでここまでで結構お腹いっぱいにはなってしまいましたけどね。

ということで最後の料理は「豆腐よう」といたします。
小指の先ほどの大きさで泡盛2～3杯はいけてしまう沖縄最強の泡盛のおつまみですよね。
こちらの「カラカラとちぶぐゎ～」さんの「安里さんの手作り豆腐よう」は「豆腐よう」が苦手な方にもクセが少なく比較的食べやすいタイプです。
それでも「豆腐よう」ならではの深みと旨みはしっかりあって、わずかな量でも泡盛がしっかり進むのは間違いありません。

さて、オリオンのジョッキはとっくに空になったところで泡盛のほうもいただいていきましょう。
まず最初の一杯目は口当たりの優しいタイプをということで「琉球」か「ザンシロ」かで迷いましたが「琉球」のほうをグラスロックでいただくことにしました。
クラシックなラベルからは想像もつかないほど、ほのかな甘みはあるものの後味がとてもスッキリとした軽やかな泡盛で、最初の一杯目にはまさに最適です。

二杯目は逆にガツンとくるタイプをということで「白百合」か「咲元」かで迷ったのですが今回は「咲元」のほうをグラスロックでいただきます。
独特の香ばしさを持つ深い味わいが心地よいですね。
スッと切れるキレの良さもあって飽きることなくグラスがすすんでいきます。

ところで沖縄県内48酒造所全ての泡盛を揃えられているということはもちろんあの「泡波」もあるわけですよね。
ミーハーと言われようともあればやはり飲みたくなるもの。
というわけで三杯目は「泡波」をグラスロックでいただきます。
クセの強い泡盛をいただいた後ではチョコレートのようなかすかな甘みを感じさせる「泡波」。
人によっては賛否あるもののやはり美味しいお酒です。

最後の四杯目はお店のスタッフさんとも相談した結果「守禮」シリーズの中から「芳醇浪漫」をグラスロックでいただくことにします。
名前の通り、濃厚にして芳醇、甘みも香ばしさもしっかりとした深みも素晴らしいですね。
濃厚ではありますけれども決して飲みにくいということはなく、こちらもすいすいグラスがすすんでいってしまうほどです。

泡盛の種類、フードメニュー、いずれも充実していて、さらにバーならではの心地よい接客も非常に素晴らしい「カラカラとちぶぐゎ～」さん。
1軒目、2軒目、3軒目、どのシーンでもとても使い勝手の良いお店ですね。
また那覇中心部での飲み歩きのパターンにさらなるバリエーションが加わりました。