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山里の智慧、山里の恵み、継いでいく努力
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店名 |
長沢茶屋(ナガサワチャヤ)
|
---|---|
ジャンル | そば |
予約・ お問い合わせ |
0255-75-3458 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
30席 (テーブル12席、座敷8席) |
---|---|
個室 |
無 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
有 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ホームページ | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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新潟県の妙高市内から国道292号線飯山街道を南へ、長野との県境手前の長沢集落内「長沢茶屋」茶屋セット1,200円をいただきます。
蕎麦処信州というけれど、実際には信州でも微妙にローカルな蕎麦があり、そのうち富倉蕎麦は比較的知名度が高い方ではないでしょうか。その富倉を地図で見てみると、飯山の市街地から急坂を登り、分水嶺を越えて少し降りたところに富倉の集落があり、さらに少し進むと県境を越えて越後/新潟県の長沢集落になります。む?この地形を見る限り、水系が完全に新潟県側になる富倉がなぜ長野県に属しているのだろう?昔関所があった関係?とブラタモリファンや地図マニアなら何かピンとくるものがあるはず。
でも、ここで細かい歴史を紐解くつもりはなく、言いたかったのは長野県の富倉と新潟県の長沢はごく近いということ。行政上の線引はその間に入っていても、集落の間では密接に交流があったわけで、富倉蕎麦と同様な蕎麦が長沢で食べられていても不思議ではないわけです。20年以上前に富倉を何度か訪れ、当時蕎麦を提供されるお店はひととおり(数軒だけど)いただきましたが、その中で一番好みで何度か再訪したとみくら食堂は残念ながら数年前にお店を閉じられてしまいました。それなら今回は長沢で蕎麦をいただいてみよう、と富倉から国道(飯山街道)を1kmほど下り、集落の中心部に看板を出す長沢茶屋に寄ってみました。
街道と川を挟んで対岸側の建物は、階段を昇って玄関を入る構造になっていますが、これは2m近くにもなるという冬季の積雪を想定した造りなのでしょうね。店内は昔名ながらの食堂といった、広いスペースに机が数卓並んでいて、奥に小上がりもあります。川の流れが見える窓側に座り、まずはメニューのチェック。もりそば750円・ざるそば800円・かけそば750円・天ぷらそば850円、あとは笹寿司360円と天ぷら400円、それにドリンク類のみ。冬は鴨そば、地元産すじえびの天ぷらというメニューもあるようです。天ぷらの内容は壁に貼られていて、この日はいたどり、こごみ、うど、どくだみ、オドリコソウ、ミズナ(いわゆる水菜ではなく赤ミズのことらしい)、アシタバ、、、え?そんなにたくさん?これは是非いただきたい、と、もりそばに天ぷらをお願いしました。すると「よろしければ1,200円のセットもありますよ」と勧められました。どうやらそば・天ぷらに笹寿司がつくようです。ではこれをお願いしましょう。
まず突き出しに出されたお茶と青菜の漬物、この青菜が甘さのある野沢菜のようなクセのない菜花のような、で、美味しい。しばらくしておそばと天ぷらを運んできたお店のおばちゃんに尋ねると、とうたち菜というそうで(野沢菜と同一らしい)「よかったらもっと持ってきましょか?」なんておっしゃる。。
さて、お蕎麦。一般的に蕎麦は小麦粉をつなぎにしますが、かつて貧しい山村では小麦は貴重品、キク科でアザミに近い種類でこの地方に多く自生していたオヤマボクチの繊維をつなぎに打たれたのが富倉蕎麦/長沢蕎麦です(野沢温泉あたりもオヤマボクチを使うそうです)。おそらく同じような理由で、東隣の新潟県小千谷や十日町、それと秋田県内の西馬音内などでは布海苔をつなぎに蕎麦を打つ文化がありますが、布海苔がどうしても海藻の香りがするのに対してオヤマボクチは香りがなく、繊細な蕎麦のつなぎに使うには好適。ただし、オヤマボクチの繊維を取り出すのはかなり大変で、何度も煮ると天日干しを繰り返し、1kgのオヤマボクチから数グラムの繊維しか採れないそうです。
で、実際食べてみると、なるほどそのとおり。布海苔つなぎほどツルツルとはしていませんがオヤマボクチは蕎麦の香りを邪魔せず力強い香りと強めのコシが楽しめます。つけ汁はやや甘さがあるものの濃くはなく、どっぷりつけてもぐもぐと食べても蕎麦のワイルドな風味がじわりじわりと。洗練された蕎麦ではありませんが、その素朴な風味こそ蕎麦本来の味わいの気もしますし、蕎麦って本来こういう味じゃなかったっけとあらためて思ったりして。
そして天ぷら。一部を除いてどれがどの山菜だかわかりません。しかし、コゴミの想像をはるかに超えた味の濃さにはじまり、どの山菜もそれぞれの味の個性があります。いいなあ、これだけの鮮度の山菜を楽しめるのは山里ならではだろうなぁ。そういえば国道を走っている途中、路肩に車を停めて山菜採りに行っていた人を何人も見たっけ。蕎麦に合わせるのもいいけれど、これは酒を飲みたくなる。。。
笹寿司、これは上杉謙信の兵用食、あるいは江戸時代に参勤交代の大名に振る舞ったとされるご馳走料理だそうです。飯山街道も江戸時代は重要な街道でしたからね。酢飯の酢と砂糖は強めなのも兵用食由来だからでしょうし、具材は蕨の煮物やべっ甲色した漬物などが笹の葉でくるまれ独特の香りが楽しい。笹の葉といい酢といい、殺菌効果もあるので、昔は重宝したのでしょう。
美味しくいただきました。お店のおばちゃんのほのぼのとした接客も印象に残りました。茶屋と名前がついているのは、飯山街道沿いで旅人の疲れを癒やすための場、ということを意識されているからかもしれません。今年(2017/4)から、コミュニティバスなども運営しているNPO法人ながさわによる運営に移行したのだそう。NPO法人に移行して存続させる方法は、100世帯ほどの小さな集落の文化を守るやり方の一つかもしれないな、と思ったりして。冒頭に書いた閉店してしまったとみくら食堂に比べれば、まだ安定したお店の継続が期待できるかもしれません。ごちそうさまでした。
注:お店の地図を見ると近くに鉄道が通っているように見えますが、これは北陸新幹線の長大なトンネルで、一番近い鉄道駅のえちごトキめき鉄道関山駅から10km以上あります。。