阿波尾鶏を使った美味しい焼鳥 : 焼鳥 望月

【総評】
JR奈良駅から徒歩5分ほど。繁華街からちょっと外れたエリアにあるビブグルマンにも掲載された焼鳥屋です。
ここの阿波尾鶏を使った焼鳥や一品料理で日本酒をククッと一杯やれば、誰でも満足すること間違いなし(^_^)
鶏が上質なことは勿論、焼きの技術の確かさと手間の掛け方の巧みさが味わいを更に一段高めています。
和モダンな造りのお洒落なお店なので、1人の晩酌には向かないものの老若男女どんな層にも利用しやすいです。

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お店は繁華街を少し外れて飲食店がまばらになるエリアにあります。暖簾や表札に和の雰囲気を漂わせる一軒家です。
店内は焼場に面したカウンターとテーブル席で15人位のキャパシティ。若い夫婦お二人で切り盛りしています。
磨きこまれた木のカウンターや民芸品っぽい調度品が外観同様に和の凛とした雰囲気を醸し出しております(^_^)
ちなみに禁煙・携帯電話の通話禁止なのでご注意ください。まあ、煙草を吸わない私にとっては両方有難い限りですけど。

メニューは阿波尾鶏(徳島産)を使った焼鳥を中心とした焼き物がメインで鶏をつかった一品料理も少々。
鶏を使った料理に特化して手を広げ過ぎていないのが好印象です。それでいてパテとかあったろどれも旨そう(^_^)
酒は日本酒が一番品揃えが多く、次いでワイン・焼酎と続きます。チューハイにソフトドリンクもいくつか。
日本酒は小佐衛門(岐阜)・白鴻(広島)・菊鷹(愛知)等で奈良県産のひのひかり使用の奈良限定酒なんかもありました。
奈良のお店は割と県内産にこだわることが多い印象でしたが、この店は特にそういうことはないみたいです。
今回は焼き物のお任せに気になった一品料理を少々。酒は折角なので奈良県限定の日本酒をいっときました^m^

・突き出し2品
突き出しは牛蒡のきんぴらと南瓜・小豆の煮ものの2品。この手の野菜をササッと出してくれるのは心憎い(^_^)
食物繊維豊富で栄養価も高い野菜って焼鳥屋ではまず食べません。味付けも良く突き出しとしても上々ですね。

・レバーパテ
予めバゲットに塗られた状態で登場。出汁を含んでいるのか水分はやや多目でレバー以外に豆？も少々。
一口頂くとしっとりした舌触りでレバーのコクもしっかり感じます。出汁の影響なのか中々上品な仕上がり(^_^)
程良い塩気とレバーの風味が酒をドンドン煽っていく感じです。

・焼き物・おまかせ7本
仕入れ状況により内容は日替わり。この日は笹身・ネギマ・ハツ・せせり・金針菜(百合の蕾)・砂肝・つくねでした。
味付けは特に指定していませんがタレだったのはつくねだけで他はすべて塩。ぽーションは全体にやや小ぶりですね。
素材が良いので一定以上旨いのは間違いないですが、肉汁が活性化したミディアムレアな焼き加減も見事(^_^)
私的には笹身・せせり・つくねの3串がお気に入り。中でもつくねはかなりの旨さだと思います。
ジュジュッとジューシーでありながら部位ごとの持ち味もしっかり生きた絶妙な焼き加減。この焼鳥旨いです。

・もも肉の味噌漬け
使っているのはやや甘口の味噌(西京味噌かな？)です。もも肉を皮付き・塊のまま香ばしく焼き上げた一品。
味噌漬けですが肉質がかなくなることも無くもも肉の弾力はしっかりキープされていて瑞々しいまま(^_^)
普通に塩焼きでも相当美味しいもも肉だと思いますが、味噌の風味できいたこの調理でもかなりの旨さ。
所々味噌が焦げてクリスピーになっているのがまた旨いです^m^

・スープ
〆にスープを頂きました。コラーゲンが白濁したタイプではなく旨味がスパッと切れる硬派なスープです。
焼鳥の後の〆スープは私的にこのタイプが好みです。出汁もしっかり利いていてとても旨い(^_^)

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【最後に】
大衆的な焼鳥屋とは一線を課す和モダンで洒落たお店ですが、料理は割と直球勝負で質実剛健そのもの。
軽くひねった料理がありつつも、鶏肉の旨さをダイレクトに喰わせようとする姿勢を随所に感じます(^_^)
この『鶏喰った感』は非常に重要です。物が良いと美味しくするための手間は必要最小限で十分ですね。
そのあたりの見極めがこのお店は非常にしっかりしていると思います。焼き物も一品料理も旨かったな～
本日のお勘定は2人で〆て8200円。ご馳走様でした。