【★5.0】松茸の狂宴【1500-10】 : 柚木元

公式

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2024年Gold受賞店

The Tabelog Award 2024 Gold 受賞店

日本料理EAST百名店2023選出店

食べログ 日本料理 EAST 百名店 2023 選出店

この口コミは、やっぱりモツが好きさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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5.0

1人
  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5

5.0

¥40,000~¥49,9991人
  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5
2023/10訪問10回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5

【★5.0】松茸の狂宴【1500-10】

2,166文字★

東京から長野県に来ております。

2023年はニュースになるぐらいの松茸不作年。
ご主人も同店(4.53)の跡を継いで以来、こんな不作なのは初めてとおっしゃるレベル。
(都内某店で伺った話では豊洲に入ってくる松茸が岩手産ばかりで信州産は皆無とのこと。)
そんな危機的状況の中でも信州の朝採れ特級松茸や雑キノコ各種など、
最高クラスの食材がズラリ揃えられており圧巻でした。

01.前菜盛り合わせ
01-1.子持ち天龍鮎タレ焼きと自家製栗の渋皮煮
01-2.天然舞茸の南蛮仕立て
01-3.クロカワ(老茸)お浸し おろし醤油で
01-4.アミタケ 胡麻油と塩でレバ刺し風
01-5.あけび(1日半水にさらした皮の唐揚げと裏漉し果肉)
01-6.ショウゲンジと信州牛の炊いたん
01-7.コロ(ミニサイズ)松茸の味噌漬け
02.松茸の土瓶蒸し(吸い地は昆布と鱧)
03.焼き松茸 大鹿村の山塩で
04.子持ち天龍鮎の藁炙り卵和え(藁で炙った身、骨の唐揚げ、卵は軽く火を入れ味噌だまりで)
05.松茸ペシャメルソースおやき
06.松茸フライ 自家製ソースで
07.アカヤマドリタケ・オオイチョウタケ・綿内れんこん・里芋・棗を詰めた信州ぎたろう軍鶏のロースト
08.菊梅(天然なめこ入り)
09.干し香茸の玉子焼き
10.最中(自生ポポーのクリーム、フィンガーライム、和梨入り)
11.お食事
11-1.秋熊ロースと天然ノコ(松茸、ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ)すき焼き
11-2.冬熊ロースと天然キノコ(ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ、アミタケ、ハタケシメジ、ヌメリイクチ、ナラタケ)鍋
11-3.松茸ご飯
11-4.香の物(きゅうりの芥子漬け)
11-5.鍋の〆雑炊
12.自家製栗粉餅とシャインマスカット

まずは前菜盛り合わせで里山の秋の味覚を堪能。
森のレバ刺しとも呼ばれるアミタケを胡麻油と塩でレバ刺し風に仕立てるなど、
各種キノコに応じて調理法を変えておりバリエーション豊富。
コロ松茸の味噌漬け、これが特に美味しくて前菜の白眉、松茸の狂宴の始まりです。

土瓶に狂ったようなボリュームの松茸がドッサリ乗っており驚愕。
こんな土瓶蒸しを都心で求めると一体いくら取られるのか恐ろしくなってきます。
しかも松茸は足の早いキノコなので都心でこのクオリティに出会うことは不可能。
産地の朝採れ特級品を、産地でランチに食べる、しかも招福樓(3.96)仕込みの技術で。
こんな条件の良いお店が果たして他にあるでしょうか。

キノコ不作に備えて天龍鮎(トップブランド養殖鮎)の料理も色々と考案したようで、
藁で炙った身に真子を和えるという、子持ち天龍鮎ならではの美味しさにも舌鼓。
松茸以外の料理もさりげなくハイレベルなのが同店。

コンセプトは天龍鮎と同じ(つまり不作に備えて)であろう信州ぎたろう軍鶏。
都心の食べログGOLD店もスペシャリテに用い『美味しんぼ』でも紹介されたブランド地鶏。
マリネして、夏キノコなど詰めて、中抜きの1羽を丸ごとロースト。
抜いたレバーはペーストにしてお皿に添えてあります。

ローストチキンは胸肉がパサつきやすいのであまり好んで食べない料理ですが、
同店は下処理でマリネしているからか、火入れが上手いからか胸肉もシットリ食感で美味しい。
ソリレス(腿肉)や皮の旨味が特に凄まじくてブランド地鶏の面目躍如。
松茸の鍋とご飯が待っているというのに4人で1羽をペロリと完食。

メインの松茸はシンプルな焼き物で味わうこと1本半(焼き物だけで1人あたり1本半です)。
中華の焼き小籠包のような「おやき」の中にも松茸とペシャメルソース。
前年に究極と評した松茸フライは今年は傘だけでなく蕾(つぼみ)も。
(とはいえフライで食べて最高に美味しいのは傘のほうで蕾はやはり焼き物に向いています。)

お口直しの「菊梅(きくうめ)」はご主人の修業先である招福楼に於ける秋の定番料理。
同店のポリシーとしてフレッシュは使わず干してから使う香茸、
ご主人のお父様の庭に自生していたポポーを使った最中など挟んで〆のお食事。

秋と冬のツキノワグマ及び天然キノコを使った鍋料理2種類。
すき焼きには秋に獲れたフレッシュなツキノワグマのロース。
すき焼きよりアッサリした鍋には冬に獲って冷凍しておいたツキノワグマのロース。

同じロースでも秋のほうが赤身比率が高くて、ジビエならでは肉にも季節感が表われています。
あくまで主役はキノコで熊の役割は鍋の出汁ゆえロースの火入れがいつもより強め。
松茸と熊のすき焼きをおかずに松茸ご飯を食べるという狂った宴を腹パンになるまで堪能。

松茸、ツキノワグマ、信州ぎたろう軍鶏、天龍鮎、ブランド食材を貪っていましたが、
それでも夜にはお腹が空いてきたのでカロリーは低いのでしょう。
(一般的にカロリーが高いほど美味しいですが、高級食材は例外的にヘルシーなのに美味しい。)

都心で同じ内容を求めれば数十万円の散財となること確定的。
しかも里山の食材は足が早いので都心で食べても高いだけでクオリティは下がるという二重苦。
松茸は東京に運ばせるよりも自分が産地に移動して食べるほうが合理的なのです。

  • 柚木元 - 2023.10 前菜盛り合わせ

    2023.10 前菜盛り合わせ

  • 柚木元 - 2023.10 松茸の土瓶蒸し

    2023.10 松茸の土瓶蒸し

  • 柚木元 - 2023.10 松茸の土瓶蒸し

    2023.10 松茸の土瓶蒸し

  • 柚木元 - 2023.10 焼き松茸

    2023.10 焼き松茸

  • 柚木元 - 2023.10 焼き松茸

    2023.10 焼き松茸

  • 柚木元 - 2023.10 焼き松茸

    2023.10 焼き松茸

  • 柚木元 - 2023.10 焼き松茸

    2023.10 焼き松茸

  • 柚木元 - 2023.10 焼き松茸 大鹿村の山塩で

    2023.10 焼き松茸 大鹿村の山塩で

  • 柚木元 - 2023.10 子持ち天龍鮎の藁炙り卵和え(藁で炙った身、骨の唐揚げ、卵は軽く火を入れ味噌だまりで)

    2023.10 子持ち天龍鮎の藁炙り卵和え(藁で炙った身、骨の唐揚げ、卵は軽く火を入れ味噌だまりで)

  • 柚木元 - 2023.10 松茸ペシャメルソースおやき

    2023.10 松茸ペシャメルソースおやき

  • 柚木元 - 2023.10 松茸フライ 自家製ソースで

    2023.10 松茸フライ 自家製ソースで

  • 柚木元 - 2023.10 アカヤマドリタケ・オオイチョウタケ・綿内れんこん・里芋・棗を詰めた信州ぎたろう軍鶏のロースト

    2023.10 アカヤマドリタケ・オオイチョウタケ・綿内れんこん・里芋・棗を詰めた信州ぎたろう軍鶏のロースト

  • 柚木元 - 2023.10 アカヤマドリタケ・オオイチョウタケ・綿内れんこん・里芋・棗を詰めた信州ぎたろう軍鶏のロースト

    2023.10 アカヤマドリタケ・オオイチョウタケ・綿内れんこん・里芋・棗を詰めた信州ぎたろう軍鶏のロースト

  • 柚木元 - 2023.10 菊梅(天然なめこ入り)

    2023.10 菊梅(天然なめこ入り)

  • 柚木元 - 2023.10 干し香茸の玉子焼き

    2023.10 干し香茸の玉子焼き

  • 柚木元 - 2023.10 最中(自生ポポーのクリーム、フィンガーライム、和梨入り)

    2023.10 最中(自生ポポーのクリーム、フィンガーライム、和梨入り)

  • 柚木元 - 2023.10 秋熊ロースと天然ノコ(松茸、ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ)すき焼き

    2023.10 秋熊ロースと天然ノコ(松茸、ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ)すき焼き

  • 柚木元 - 2023.10 秋熊ロースと天然ノコ(松茸、ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ)すき焼き

    2023.10 秋熊ロースと天然ノコ(松茸、ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ)すき焼き

  • 柚木元 - 2023.10 冬熊ロースと天然キノコ(ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ、アミタケ、ハタケシメジ、ヌメリイクチ、ナラタケ)鍋

    2023.10 冬熊ロースと天然キノコ(ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ、アミタケ、ハタケシメジ、ヌメリイクチ、ナラタケ)鍋

  • 柚木元 - 2023.10 冬熊ロースと天然キノコ(ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ、アミタケ、ハタケシメジ、ヌメリイクチ、ナラタケ)鍋

    2023.10 冬熊ロースと天然キノコ(ハナイクチ、ヌメリスギタケモドキ、アミタケ、ハタケシメジ、ヌメリイクチ、ナラタケ)鍋

  • 柚木元 - 2023.10 鍋の〆雑炊

    2023.10 鍋の〆雑炊

  • 柚木元 - 2023.10 松茸ご飯

    2023.10 松茸ご飯

  • 柚木元 - 2023.10 松茸ご飯

    2023.10 松茸ご飯

  • 柚木元 - 2023.10 自家製栗粉餅とシャインマスカット

    2023.10 自家製栗粉餅とシャインマスカット

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2023/02訪問9回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥40,000~¥49,9991人

【★5.0】仔熊をヒレカツにしたりホルモンうどんにしたり【1500-9】

2,008文字★

東京から長野県に来ております。

スコア4.51まで上昇して長野県の食べログNo.1の座に君臨している同店。
悲願の食べログGOLDには今年も届かなかったようですが、
GOLD店のいくつかを凌駕する超ハイスコアを叩き出しています。

そんな同店に於いて特に評判となっているのが松茸の季節とジビエの季節。
2月の今回はもちろんジビエを目当てに訪れたのですが、
仔熊やコガモ(鴨の仔ではなくてコガモという種)の素材力の高さに目を見張りました。

ツキノワグマの仔熊を食べられるお店なんて同店と柳家(4.47)ぐらいしか知りません。
全国屈指であろう食材の凄まじさ。
それに加えて修業時代は松川(4.63)の弟分だったというご主人の調理技術も全国屈指。
食材も技術も全国屈指だからこその食べログ4.51なのでしょう。

01.熊の脳味噌ムニエル 綿内れんこんグリル 大葉
02.熊スネ肉のお椀仕立て
03.鹿の心臓ユッケ 葱 鶉の卵黄
04.猪バラ肉と紅玉(りんご)のおやき
05.コガモ そのガラと片栗粉のソース 蕪の酢漬け
06.自家製コンニャク白和え
07.熊の腕肉焼き 熊の腕肉ハンバーグ 柚餅子ソース 香茸ポテト
08.猪バラ肉の黒酢仕立て
09.地物野菜と果物の盛り合わせ
10.熊ロースと葱の熊白湯鍋
11.マガモと芹の炊き込みご飯、香の物(白菜)、止め椀(熊白湯鍋の残り汁と葱)
12.熊ホルモンうどん
13.熊ヒレカツと熊頭肉キーマカレーライス
14.プリン(親田高原の鶏卵を使用)
15.地元檸檬農家のメイヤーレモンジェラート 地元檸檬農家のスイートレモネード果肉

ツキノワグマの仔熊を(胃袋など一部を除いて)丸で仕入れており、
白子に見立てた「脳味噌」のムニエルからコースが始まります。
ちなみに胃袋は漢方薬の素材、掌は中華料理の高級乾貨となります。
和食で使うよりもそちらのほうがパフォーマンスを発揮するのだと思います。
(お金さえ出せば手に入るのでしょうけどコストには見合わないかと。)

お餅のように見えたスネ肉は8割ぐらいが脂身といった比率。
食べてみると「お麩」のような食感で、ジビエならでは脂が軽やかで甘みも感じます。
ツキノワグマが山肉の王様などと評される理由はこの甘みにあるのかも知れません。

ユッケの心臓は安全性を担保するため解凍品ですが現代は冷凍技術が発達。
生(非冷凍)で食べる牛や豚のハツ(心臓)より美味しいぐらいで、
ジビエの鹿だからでしょうか力強いような旨味も感じられます。

コガモとマガモを食べ比べたのですが野趣の強いマガモに対してコガモは癖など皆無。
一方で旨味の強さに関しては負けておらず、総合力ではマガモ以上かも知れません。
和食でシンプルに味わうのであれば同店のコガモ。
フレンチのサルミソースで味わうのであれば水戸オオツ(4.15)のマガモ。
筆者が5.0満点と評価する東西のNo.1鴨料理となります。

そして脳味噌やスネ以上に仔熊のポテンシャルの高さが発揮されていたのが腕肉。
半分以上は脂身でジビエならではの弾力感も有していますが、
噛み締めるごとに凄まじい旨味が溢れ出てきて驚愕。

ツキノワグマは弾力が強いので他店で食べて美味しいと思うのは薄切りカットばかり。
厚切りカットでも食べやすくて美味しいのは「仔熊」という若さの恩恵かも知れません。
こんな熊肉を都内で食べた経験は未だ無いです。
産地かつ猟師との強力なパイプを持つ、ほんの一握りのお店でしか味わえないでしょう。

もちろん薄切りカットのロースも抜群に美味しかったです。
いつにも増して良質だったような気がします。
特に熊白湯スープが清湯を思わせるようなクリアー感ながら旨味鮮烈。
これは今回のスープの出汁に仔熊を使っていたからでしょう。

地物の野菜と果物は、新玉葱、菜花、牛蒡、蕪、紅芯大根、黄人参、金時人参、紫大根、
ラディッシュ、ヤーコン、ほうれん草、エシャロット、花わさび、切り干し紅芯大根の漬物、
芽キャベツ、カリフラワー、菊芋チップス、なかののきらめき(ピンク色のりんご)、
ゴールドキウイ、八朔、金柑ライム、計20種類ぐらいを1皿で楽しめます。

〆は津山(岡山県)のB級グルメ「ホルモンうどん」を思わせる熊ホルモンうどん。
牛のシャトーブリアンより遙かに希少であろう熊ヒレのヒレカツ。
ホルモンまで甘い(砂糖の甘さではありません)ツキノワグマ。

そして本日の白眉とも言える熊ヒレカツ。
赤身メインな肉質ながら筋肉質で、揚げているのにホロホロ解けてパサつかず美味しい。
とんかつ百名店でヒレカツを食べ歩いてもこれを超えるイメージが沸きません。
希少なジビエを楽しめて(ここが一番重要なポイントですが)凄まじく美味しい。
珍味だけにあらず美味、これが筆者5.0満点評価の理由となります。

  • 柚木元 - 2023.2 熊の脳味噌ムニエル 綿内れんこんグリル 大葉

    2023.2 熊の脳味噌ムニエル 綿内れんこんグリル 大葉

  • 柚木元 - 2023.2 熊スネ肉のお椀仕立て

    2023.2 熊スネ肉のお椀仕立て

  • 柚木元 - 2023.2 鹿の心臓ユッケ 葱 鶉の卵黄

    2023.2 鹿の心臓ユッケ 葱 鶉の卵黄

  • 柚木元 - 2023.2 猪バラ肉と紅玉(りんご)のおやき

    2023.2 猪バラ肉と紅玉(りんご)のおやき

  • 柚木元 - 2023.2 コガモ そのガラと片栗粉のソース 蕪の酢漬け

    2023.2 コガモ そのガラと片栗粉のソース 蕪の酢漬け

  • 柚木元 - 2023.2 自家製コンニャク白和え

    2023.2 自家製コンニャク白和え

  • 柚木元 - 2023.2 熊の腕肉焼き 熊の腕肉ハンバーグ 柚餅子ソース 香茸ポテト

    2023.2 熊の腕肉焼き 熊の腕肉ハンバーグ 柚餅子ソース 香茸ポテト

  • 柚木元 - 2023.2 猪バラ肉の黒酢仕立て

    2023.2 猪バラ肉の黒酢仕立て

  • 柚木元 - 2023.2 地物野菜と果物の盛り合わせ

    2023.2 地物野菜と果物の盛り合わせ

  • 柚木元 - 2023.2 熊ロース

    2023.2 熊ロース

  • 柚木元 - 2023.2 熊ロースと葱の熊白湯鍋

    2023.2 熊ロースと葱の熊白湯鍋

  • 柚木元 - 2023.2 熊ロースと葱の熊白湯鍋

    2023.2 熊ロースと葱の熊白湯鍋

  • 柚木元 - 2023.2 マガモと芹の炊き込みご飯

    2023.2 マガモと芹の炊き込みご飯

  • 柚木元 - 2023.2 マガモと芹の炊き込みご飯

    2023.2 マガモと芹の炊き込みご飯

  • 柚木元 - 2023.2 熊ホルモンうどん

    2023.2 熊ホルモンうどん

  • 柚木元 - 2023.2 熊ヒレカツと熊頭肉キーマカレーライス

    2023.2 熊ヒレカツと熊頭肉キーマカレーライス

  • 柚木元 - 2023.2 プリン(親田高原の鶏卵を使用)

    2023.2 プリン(親田高原の鶏卵を使用)

  • 柚木元 - 2023.2 地元檸檬農家のメイヤーレモンジェラート 地元檸檬農家のスイートレモネード果肉

    2023.2 地元檸檬農家のメイヤーレモンジェラート 地元檸檬農家のスイートレモネード果肉

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2022/10訪問8回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥80,000~¥99,9991人

【★5.0】究極の松茸フライ【1400-8】

2,785文字★

東京から長野県に来ております。

2020年の松茸生産量(収穫量)を調べると、岩手県と長野県の2県で全国の88%を占め、
岡山県を含めた3県で92%(つまり残り44都道府県を合わせても全国の8%に過ぎない)。
それなのに松茸の最高ブランド産地とされているのが丹波(京都府)。

京都府の全国シェアは僅か0.6%(2020年度)となっており、
特クラスの丹波産を求めるとなると、あまりに希少で数十万円を超える高値に。
そこまで高い松茸を食べたことは未だ無いのですが、
(豊洲市場経由で仕入れた丹波産であれば食べたことはあります)
何とか手の届く同店(4.47)で信州の特クラスを堪能しておりました。

おそらく信州の朝採れ特クラスも丹波に負けず劣らず日本最高峰のはず。
何故なら同店を経験した弊害で、都内で松茸を食べても全く感動を覚えなくなったからです。
ミシュラン三つ星で岩手産松茸を食べても同店と比べてしまうと「月と鼈」。

都内で同じ内容を求めれば20万円、或いはボリュームが同じでもクオリティに劣るでしょう。
それだけ松茸は足の早い食材でもあるのです。
絶対額こそ高いですがこの地でしか味わえないであろう唯一無二な価値。
(ちなみに松茸の季節は予約1年待ちとなってしまうそう。)

01.前菜盛り合わせ
01-1.おしょうにん(老茸)おろし和え
01-2.長野産綿内れんこん(焼き物)
01-3.オオスズメバチ幼虫(甘く炊いて)
01-4.姫松茸の味噌漬け
01-5.キュウリと塩いか胡麻酢和え
01-6.信州伝統野菜下栗芋(じゃがいも)素揚げ 天龍鮎アンチョビ うるかバター パセリ
01-7.灰汁を抜いたアケビ皮の唐揚げ アケビ果肉の裏漉しソース
02.松茸の土瓶蒸し(吸い地は鱧の骨だけ)
03.鯉の腹身の薄造り 大葉オイル 酢橘 やたら
04.松茸ホワイトソースおやき
05.子持ち天龍鮎タレ焼き 地物栗渋皮煮
06.焼き松茸 大鹿村の山塩で
07.松茸フライ 山塩 or 自家製ウスターソース
08.チチタケにゅうめん
09.干し香茸入り玉子焼き 干し香茸と戻し汁のソース
10.清水牧場産羊のチーズのフォンデュ(天然舞茸、信州新町産サフォークのハツ、ミニ人参とその葉っぱ、ラスク)
11.お口直し(無花果の白味噌仕立て)
12.ツキノワグマのロース肉と天然雑キノコの鍋
13.お食事
13-1.松茸と銀杏の炊き込みご飯
13-2.天然ホンシメジと銀杏の炊き込みご飯
13-3.香の物(ハヤトウリ糠漬け、キュウリ芥子漬け)
13-4.松茸の信州牛巻き
13-5.鍋の〆雑炊
14.売木村産ヤギのフレッシュチーズ(レアチーズ)と洋梨(オーロラ)

まずはキノコや地物の食材を色々と盛り込んだ前菜。
老茸やアケビの皮は苦味の強い食材と知られますが調理で上手く緩和しています。
オオスズメバチの幼虫も昆虫食文化の根付いた信州ならではでしょう。
(何度も通っている筆者の特別仕様であって一見さんには出さないと思うのでご安心を。)

吸い地が鱧の骨だけという土瓶蒸しは蓋を開けると松茸ギッシリ。
こんなに松茸を入れる土瓶蒸し他店で見たことないです(通常の3倍を超えています)。
銀座で同じ土瓶蒸しを求めるとアラカルト何万円となるのでしょうか。

焼き松茸を食べるときによく分かるのですが、松茸からは「甘露」といった甘い汁が出ます。
そんな松茸の甘み、旨味、香りが吸い地に加わるのでベースは鱧の骨だけで十分。
朝採れならではシャキシャキシコシコ歯応えの強い松茸に舌鼓。

鯉の薄造りは小骨が障らないよう腹身だけ使用。
「やたら」という夏野菜を刻んだ北信州の薬味(例えれば山形県のだし)と合わせています。
古い文献では真鯛と並ぶご馳走とされている鯉。
カルパッチョのような仕立てで食べるこの鯉の美味しさ明石の鯛に匹敵しており感動クラス。
養殖だからこそ稚鮎サイズなのに子持ちの鮎など楽しんで、いよいよ主役の焼き松茸。

焼き松茸に使用するのは傘の開いていない「つぼみ」状態の松茸。
それを半分ぐらいにカットして先端だけを焼きます(軸のほうは炊き込みご飯などに使用)。
炭火の七輪に乗せて、奉書紙で覆い、霧吹きしながら蒸し焼きにしていきます。

大鹿村の山塩だけでダイレクトに味わう松茸は、香りと歯応えのバランスが何とも秀逸。
9月に福井県のミシュラン二つ星で岩手産の焼き松茸を食べましたが別次元。
お皿に溢れ出た汁が「甘露」といった甘さになっているのにも驚かされます。

今の季節は日本全国の高級和食で松茸を扱っていますが、
このように松茸の甘さまで楽しめるお店が果たしてどれだけあるでしょうか。
香りだけでなく甘みも楽しめるのが本場の朝採れ特クラス。

そして美味しさという点では焼き松茸を凌駕していた松茸フライ。
ご主人は「分かりやすい美味しさ」とおっしゃっていましたが、
香りマニアで脂舌な筆者にとって油脂添加した天然キノコは最高のご馳走。

傘の開いた松茸も使っていますが、傘が開いたほうが香りは強かったりします。
(その代わり香りがどんどん抜けてしまって賞味期限は短いです。)
衣の中に閉じ込めた香り、油脂添加された旨味が口の中で爆発。
OMAKASE経由で食べログGOLDやSILVERの高級天ぷらを巡ってみましたが、
それより遙かに感動を覚える圧倒的5.0満点な揚げ物。

栃木県民が松茸より珍重するチチタケ(チタケ)。
ちたけそばが栃木県の郷土料理となっていますが同店はにゅうめんを使用。
香りと旨味の爆弾だった松茸の後なので口直しに良いです。

チーズフォンデュには羊のチーズ(最後のデザートはヤギのチーズ)。
希少な地物サフォーク(羊)のハツを入れるなどマニアック。
ジンギスカン店で食べる輸入羊のハツは臭みが凄かったりするのですが、
このハツは臭みとは無縁で「肉」かと思うぐらい食べ応えに富んでいます。

鍋に使う雑キノコは、アミタケ、ムラサキアブラシメジ、ハタケシメジ、クリフウセンタケ、
ジコボウ(ハナイグチ)など、ヌメリがあって鍋料理との親和性が高いです。
吸い地は昆布、そこに熊とキノコの旨味が溶け込んでいきます。

ツキノワグマのロース肉は前年に獲れたものをマイナス60℃で冷凍保存しているのですが、
フレッシュな熊肉との違いはもう分からないレベルで美味しい。
松茸(キノコの王様)だけでなく山肉の王様も堪能。

あまりのボリュームに同席者のギブアップが続出して炊き込みご飯の一部はテイクアウト。
「香り松茸、味湿地」なんて例えがあるように、
天然ホンシメジの美味しさが松茸に負けず劣らずでした。
おかずに松茸の信州牛巻きまで登場してまさに「松茸の狂宴」。

  • 柚木元 - 2022.10 信州の朝採れ特クラス松茸

    2022.10 信州の朝採れ特クラス松茸

  • 柚木元 - 2022.10 前菜盛り合わせ

    2022.10 前菜盛り合わせ

  • 柚木元 - 2022.10 松茸の土瓶蒸し(吸い地は鱧の骨だけ)

    2022.10 松茸の土瓶蒸し(吸い地は鱧の骨だけ)

  • 柚木元 - 2022.10 鯉の腹身の薄造り 大葉オイル 酢橘 やたら

    2022.10 鯉の腹身の薄造り 大葉オイル 酢橘 やたら

  • 柚木元 - 2022.10 松茸ホワイトソースおやき

    2022.10 松茸ホワイトソースおやき

  • 柚木元 - 2022.10 子持ち天龍鮎タレ焼き 地物栗渋皮煮

    2022.10 子持ち天龍鮎タレ焼き 地物栗渋皮煮

  • 柚木元 - 2022.10 焼き松茸用の「つぼみ」

    2022.10 焼き松茸用の「つぼみ」

  • 柚木元 - 2022.10 焼き松茸用の「つぼみ」

    2022.10 焼き松茸用の「つぼみ」

  • 柚木元 - 2022.10 焼き松茸 大鹿村の山塩で

    2022.10 焼き松茸 大鹿村の山塩で

  • 柚木元 - 2022.10 松茸フライ 山塩 or 自家製ウスターソース

    2022.10 松茸フライ 山塩 or 自家製ウスターソース

  • 柚木元 - 2022.10 チチタケにゅうめん

    2022.10 チチタケにゅうめん

  • 柚木元 - 2022.10 干し香茸入り玉子焼き 干し香茸と戻し汁のソース

    2022.10 干し香茸入り玉子焼き 干し香茸と戻し汁のソース

  • 柚木元 - 2022.10 清水牧場産羊のチーズのフォンデュ(天然舞茸、信州新町産サフォークのハツ、ミニ人参とその葉っぱ、ラスク)

    2022.10 清水牧場産羊のチーズのフォンデュ(天然舞茸、信州新町産サフォークのハツ、ミニ人参とその葉っぱ、ラスク)

  • 柚木元 - 2022.10 お口直し(無花果の白味噌仕立て)

    2022.10 お口直し(無花果の白味噌仕立て)

  • 柚木元 - 2022.10 ツキノワグマのロース肉

    2022.10 ツキノワグマのロース肉

  • 柚木元 - 2022.10 天然雑キノコ

    2022.10 天然雑キノコ

  • 柚木元 - 2022.10 ツキノワグマのロース肉と天然雑キノコの鍋

    2022.10 ツキノワグマのロース肉と天然雑キノコの鍋

  • 柚木元 - 2022.10 松茸と銀杏の炊き込みご飯

    2022.10 松茸と銀杏の炊き込みご飯

  • 柚木元 - 2022.10 天然ホンシメジと銀杏の炊き込みご飯

    2022.10 天然ホンシメジと銀杏の炊き込みご飯

  • 柚木元 - 2022.10 松茸の信州牛巻き

    2022.10 松茸の信州牛巻き

  • 柚木元 - 2022.10 鍋の〆雑炊

    2022.10 鍋の〆雑炊

  • 柚木元 - 2022.10 売木村産ヤギのフレッシュチーズ(レアチーズ)と洋梨(オーロラ)

    2022.10 売木村産ヤギのフレッシュチーズ(レアチーズ)と洋梨(オーロラ)

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2022/04訪問7回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥40,000~¥49,9991人

【★5.0】マニアックな食材を好む者には食べログGOLDを超える存在【1400-7】

2,582文字★

東京から長野県に来ております。

食べログSILVERかつ日本料理 EAST 百名店に選出されている同店(4.48)。
ほとんどGOLDと変わらない評価を既に受けているのですが、
ツキノワグマやイノシシなどジビエにサフォーク種のマトン(内臓部位を含む)、
春の山菜といったマニアックな食材を楽しめて筆者の満足度はGOLD店を遙かに凌駕。

農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」第12回(令和3年度)で、
ブロンズ賞に輝いたオーナー料理人の萩原貴幸氏が指揮を執ります。
松茸(秋)やジビエ(冬)のほうが人気ですが春の料理も年々レベルアップ。
同じ週に食べログGOLDにもお邪魔したのですが筆者の軍配は圧倒的に同店。

01.春の前菜盛り合わせ
01-1.沢蟹紹興酒漬け揚げ
01-2.コゴミ胡桃和え
01-3.野蒜酢味噌和え
01-4.山独活きんぴら
01-5.天然芹芥子和え
01-6.タラの芽南蛮漬け
01-7.蓬豆腐
02.筍の玉締め椀
03.稚鯉腹身の薄造り(大鹿村の山塩、合わせ醤油、酢橘、山椒オイル)ツクシ ウルイ
04.おやき(千代幻豚白肉、行者ニンニク、軽井沢アトリエ・ド・フロマージュのカチョカヴァロ)
05.岩魚の春巻き(骨を焼き上げお米に混ぜフックラ焼いた身と「岩魚の飯蒸し」にしてウコギと春巻きに)
06.信州新町産サフォーク種マトン肩ロース マイヤーレモンのチャトゥニ 金柑ライム クレソン 独活
07.サフォーク種マトンのタン 菜の花ソース
08.ワラビの信田巻き
09.サフォーク種マトンのハツ塩マリネ 原木椎茸 タラの芽 自家製マスタード 酢橘
10.トマト最中(地物フルーツトマト、安曇野産花山葵クリームチーズ、花山葵ジュレ)
11.猪バラ肉の黒酢餡掛け
12.緑と白の地物アスパラガス 黄身酢 熊味噌(ツキノワグマのスネ肉)
13.自家製の焼き胡麻豆腐 蕗味噌(蕗の薹と白味噌)
14.草鍋(ツキノワグマのロース肉、天然三つ葉、天然芹、筍、採れ立ての木の芽と花山椒)
15.炊き込みご飯(駿河湾産桜海老、筍、木の芽)香の物(春キャベツ)
16.猪白湯ラーメン(猪チャーシュー、地粉麺)
17.蕗の薹ティラミスのタルト(蕗の薹ペースト、マスカルポーネ、西京味噌)

海の無い長野県に位置するので桜海老など海産物に関しては地物では無いですが、
ほとんどの食材が長野県産となっておりテロワールに強くこだわっています。
前菜は山菜の個性に合わせて味付けを変えてあって繊細。
よくある田舎臭い里山料理店の山菜とは味付けの上手さが決定的に違います。

筍のお椀は真薯ではなく(葛粉と卵で)玉締めに。
孟宗竹が採れる北限が飯田市なので県内の他の和食店も飯田産の筍を使うのですが、
どちらかと言えばアッサリした味わいという印象の飯田産筍。
(北九州合馬産や京都塚原産の白子筍のようなコーン感を覚えません。)

ストレートにお椀にすると(県内某和食店がそうでした)アッサリに過ぎる。
真薯にすると白身魚の主張が強くて筍が立たない。
ということで玉締め椀という食べ方が飯田産筍の最適解かも知れません。
筍ならではの食感と風味を楽しめて葛粉と卵で旨味も補完されており素晴らしかったです。

腹身だけ薄造りにすることで小骨が全く障らない鯉も絶品。
GOLDに輝く比良山荘(4.51)で食べた鯉の生刺しに匹敵するクオリティ。
筆者の主観では比良山荘は調理技術より素材に凄味を覚えるお店。
同店は調理技術も素材もどちらとも凄まじいので筆者の評価GOLD超え。

おやき(長野県の郷土料理)2年前の春はクレソンでしたが今回は行者ニンニク。
同じ4月でも時期によって使用する山菜が異なります。
こういう一期一会な味わいもまた里山料理の魅力でしょう。

春巻きの岩魚は過去に食べた岩魚で最高の美味しさ。
淡水魚で美味しいのは鮎やモロコと思っていましたが鯉や岩魚で感動を得られるのが同店。
おそらく素材が特別なのでしょう。

そして信州新町産サフォーク種の何とマトンが登場。
都内でも門前仲町の「ひつじの新町や(3.31)」で信州新町産サフォークを食べられますが、
ホゲット(ラムとマトンの間の成育段階)であってマトンは初体験。

一般的にマトンは臭いので避けられますが国産羊は外国産より癖や臭みが少ないイメージ。
ゆえにラムやホゲットではアッサリし過ぎているのでマトンのほうが良いのかも知れません。
大人になった羊の深い旨味を楽しめながら癖や臭み無くて美味しい。
しかもタンやハツといったモツに分類される部位まで出してくるのが流石です。

口直しにワラビの信田巻きやトマトの最中が出てきましたが口直しまで美味しい。
ワラビの火入れや味付けに徹底的にこだわる同店ならではの洗練された味わい。
里山の食材を農林水産省が表彰するレベルの料理人が調理する。
この二刀流で楽しめるお店って全国的に見ても希少だと思います。

スペシャリテの1つと思っている「酢豚(猪だけど)」が相変わらずの感動的な美味しさ。
そして地物飯田産という緑と白のアスパラガスは朝採れという地の利で超ジューシー。
県内の他の和食店でも飯田産のアスパラガスを使っていたので質が良いのでしょう。

今月は西麻布の食べログSILVER蒼(4.47)でもアスパラガスを食べたのですが、
ロワール産のホワイトアスパラを白神山地の軟水で茹で上げジューシー感を補完していました。
補完せずともフライパンで焼き上げてこのジューシーさは産地の強み。
オランデーズソースならぬ黄身酢、そして熊味噌という味変アイテムも同店ならでは。

今月は福岡県の食べログSILVERまつ山(4.35)で「のざき牛」の花山椒鍋、
都内の食べログBRONZEでハクビシン花山椒鍋を食べる機会に恵まれたのですが、
やはり遠山郷の最高品質のツキノワグマを楽しめる同店の花山椒鍋(草鍋)が白眉。

東京の東側に住む者としては同店へのアクセス極めて困難なのですが、
わざわざ訪れる価値を十二分に感じられる唯一無二なお店。
飯田にリニアの駅が誕生するであろう近未来は都内からのアクセス容易になるのですが、
そうなると予約がもう取れなくなりそうな圧倒的存在。

  • 柚木元 - 2022.4 春の前菜盛り合わせ

    2022.4 春の前菜盛り合わせ

  • 柚木元 - 2022.4 春の前菜盛り合わせ

    2022.4 春の前菜盛り合わせ

  • 柚木元 - 2022.4 筍の玉締め椀

    2022.4 筍の玉締め椀

  • 柚木元 - 2022.4 稚鯉腹身の薄造り

    2022.4 稚鯉腹身の薄造り

  • 柚木元 - 2022.4 おやき(千代幻豚白肉、行者ニンニク、軽井沢アトリエ・ド・フロマージュのカチョカヴァロ)

    2022.4 おやき(千代幻豚白肉、行者ニンニク、軽井沢アトリエ・ド・フロマージュのカチョカヴァロ)

  • 柚木元 - 2022.4 岩魚の春巻き

    2022.4 岩魚の春巻き

  • 柚木元 - 2022.4 信州新町産サフォーク種マトン肩ロース

    2022.4 信州新町産サフォーク種マトン肩ロース

  • 柚木元 - 2022.4 サフォーク種マトンのタン 菜の花ソース

    2022.4 サフォーク種マトンのタン 菜の花ソース

  • 柚木元 - 2022.4 ワラビの信田巻き

    2022.4 ワラビの信田巻き

  • 柚木元 - 2022.4 サフォーク種マトンのハツ塩マリネ 原木椎茸 タラの芽 自家製マスタード 酢橘

    2022.4 サフォーク種マトンのハツ塩マリネ 原木椎茸 タラの芽 自家製マスタード 酢橘

  • 柚木元 - 2022.4 トマト最中(地物フルーツトマト、安曇野産花山葵クリームチーズ、花山葵ジュレ)

    2022.4 トマト最中(地物フルーツトマト、安曇野産花山葵クリームチーズ、花山葵ジュレ)

  • 柚木元 - 2022.4 猪バラ肉の黒酢餡掛け

    2022.4 猪バラ肉の黒酢餡掛け

  • 柚木元 - 2022.4 緑と白の地物アスパラガス 黄身酢 熊味噌

    2022.4 緑と白の地物アスパラガス 黄身酢 熊味噌

  • 柚木元 - 2022.4 自家製の焼き胡麻豆腐 蕗味噌

    2022.4 自家製の焼き胡麻豆腐 蕗味噌

  • 柚木元 - 2022.4 ツキノワグマのロース肉

    2022.4 ツキノワグマのロース肉

  • 柚木元 - 2022.4 草鍋(ツキノワグマのロース肉、天然三つ葉、天然芹、筍、採れ立ての木の芽と花山椒)

    2022.4 草鍋(ツキノワグマのロース肉、天然三つ葉、天然芹、筍、採れ立ての木の芽と花山椒)

  • 柚木元 - 2022.4 ツキノワグマのロース肉

    2022.4 ツキノワグマのロース肉

  • 柚木元 - 2022.4 草鍋(ツキノワグマのロース肉、天然三つ葉、天然芹、筍、採れ立ての木の芽と花山椒)

    2022.4 草鍋(ツキノワグマのロース肉、天然三つ葉、天然芹、筍、採れ立ての木の芽と花山椒)

  • 柚木元 - 2022.4 炊き込みご飯(駿河湾産桜海老、筍、木の芽)

    2022.4 炊き込みご飯(駿河湾産桜海老、筍、木の芽)

  • 柚木元 - 2022.4 炊き込みご飯(駿河湾産桜海老、筍、木の芽)

    2022.4 炊き込みご飯(駿河湾産桜海老、筍、木の芽)

  • 柚木元 - 2022.4 猪白湯ラーメン

    2022.4 猪白湯ラーメン

  • 柚木元 - 2022.4 蕗の薹ティラミスのタルト

    2022.4 蕗の薹ティラミスのタルト

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2020/04訪問6回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥30,000~¥39,9991人

【★5.0】ツキノワグマも山菜も花山椒も楽しめる「草鍋」【1400-6】

1,235文字★

(注)春の蔵出しレビュー

01.春の先付け
01-1.若い蓬(よもぎ)とたたみいわしの揚げ物
01-2.蕗(ふき)の田舎煮
01-3.野蒜(のびる)酢味噌和え
01-4.山独活(やまうど)きんぴら
01-5.タラの芽南蛮漬け
01-6.新玉葱豆腐と土筆(つくし)のお浸し
02.地物アスパラガスのすり流し椀 自家製胡麻豆腐
03.ノドグロ焼き物 長芋 ポン酢ゼリー 地物おこぎ(うこぎ)お浸し 穂紫蘇
04.春のおやき 自生クレソン 佐久BOSQUESO(ボスケソ)カチョカバッロ 千代幻豚
05.沢蟹(酔っ払い蟹にしてから素揚げ) 天然アマゴ6日熟成 天然アマゴ揚げ焼き
06.天然アマゴの内臓
07.アナグマ 猪ベーコン 地物アスパラガス ワラビ 葉玉葱 スナップエンドウ 自生セリ ハールレモネ 昆布塩
08.油揚げで巻いて出汁でサッと煮た「蕗の信太巻」
09.猪の黒酢仕立て 地物エシャロット
10.山葵とトマトの最中(山葵の茎、クリームチーズ、フルーツトマト)
11.伊勢海老の筍蒸し(筍をおろして山芋と合わせて筍蒸しに) 山菜餡 蕗の薹の花の素揚げ
12.熊白湯スープの草鍋(ツキノワグマのロース、ウルイ、甘草、のらぼう菜、コゴミ、ワラビ、野ミツバ、行者にんにく、花山椒付き木の芽)
13.草鍋2杯目(行者にんにく、のらぼう菜、ワラビ入り)
14.草鍋3杯目(花山椒付き木の芽の新芽入り)
15.ビーフンのように細い手打ちの二八蕎麦 ミョウガタケ 本山葵 コシアブラ天ぷら
16.自家製五平餅(上部:木の芽味噌、下部:胡桃味噌) 熊蕎麦湯
17.マイヤーレモンのアイスクリーム 旭松食品のおからパウダーで作ったパウンドケーキ

佐久市のチーズ工房「BOSQUESO(ボスケソ)」のカチョカバッロ。
東証2部上場企業である旭松食品(登記上の本店は飯田市)のおからパウダー。
南信州菓子工房のドライフルーツ(パウンドケーキに使用)。
長野県唯一のウイスキー蒸溜所「マルス信州蒸溜所」岩井トラディション(パウンドケーキに使用)。

山菜やジビエはもちろん上記の通り長野県ならではの地物食材にこだわりながら、
ノドグロや伊勢海老といった海産物も(海無し県ですが)仕入れて料理の幅を広げ、
新入社員に釣りの名人がいて沢蟹や天然アマゴなど川の恵みも自家調達するようになりました。

夏の天然鮎飯、秋の朝採れ松茸、冬のジビエといった全国最強レベルのスペシャリテと比べてしまうと、
春はまだそこまで圧倒的なスペシャリテがまだ無いようにも思ってしまうのですが、
お椀は春が一番好きですし、新作の「おやき」も春が一番かも知れません。

ツキノワグマも山菜も花山椒も楽しめる「草鍋」は春ならではの味わい。
花山椒鍋にはツキノワグマの脂身が相性最高ではないかと思います。
10月からはGoToトラベル東京も対象に、松茸を求めて久しぶりに飯田市まで足を伸ばしたいものです。

  • 柚木元 - 2020.4 春の先付け

    2020.4 春の先付け

  • 柚木元 - 2020.4 地物アスパラガスのすり流し椀 自家製胡麻豆腐

    2020.4 地物アスパラガスのすり流し椀 自家製胡麻豆腐

  • 柚木元 - 2020.4 ノドグロ焼き物 長芋 ポン酢ゼリー 地物おこぎ(うこぎ)お浸し 穂紫蘇

    2020.4 ノドグロ焼き物 長芋 ポン酢ゼリー 地物おこぎ(うこぎ)お浸し 穂紫蘇

  • 柚木元 - 2020.4 沢蟹(酔っ払い蟹にしてから素揚げ) 天然アマゴ6日熟成 天然アマゴ揚げ焼き

    2020.4 沢蟹(酔っ払い蟹にしてから素揚げ) 天然アマゴ6日熟成 天然アマゴ揚げ焼き

  • 柚木元 - 2020.4 天然アマゴの内臓

    2020.4 天然アマゴの内臓

  • 柚木元 - 2020.4 アナグマ 猪ベーコン 地物アスパラガス ワラビ 葉玉葱 スナップエンドウ 自生セリ ハールレモネ 昆布塩

    2020.4 アナグマ 猪ベーコン 地物アスパラガス ワラビ 葉玉葱 スナップエンドウ 自生セリ ハールレモネ 昆布塩

  • 柚木元 - 2020.4 油揚げで巻いて出汁でサッと煮た「蕗の信太巻」

    2020.4 油揚げで巻いて出汁でサッと煮た「蕗の信太巻」

  • 柚木元 - 2020.4 猪の黒酢仕立て 地物エシャロット

    2020.4 猪の黒酢仕立て 地物エシャロット

  • 柚木元 - 2020.4 山葵とトマトの最中(山葵の茎、クリームチーズ、フルーツトマト)

    2020.4 山葵とトマトの最中(山葵の茎、クリームチーズ、フルーツトマト)

  • 柚木元 - 2020.4 伊勢海老の筍蒸し(筍をおろして山芋と合わせて筍蒸しに) 山菜餡 蕗の薹の花の素揚げ

    2020.4 伊勢海老の筍蒸し(筍をおろして山芋と合わせて筍蒸しに) 山菜餡 蕗の薹の花の素揚げ

  • 柚木元 - 2020.4 熊白湯スープの草鍋(ツキノワグマのロース、ウルイ、甘草、のらぼう菜、コゴミ、ワラビ、野ミツバ、行者にんにく、花山椒付き木の芽)

    2020.4 熊白湯スープの草鍋(ツキノワグマのロース、ウルイ、甘草、のらぼう菜、コゴミ、ワラビ、野ミツバ、行者にんにく、花山椒付き木の芽)

  • 柚木元 - 2020.4 熊白湯スープの草鍋(ツキノワグマのロース、ウルイ、甘草、のらぼう菜、コゴミ、ワラビ、野ミツバ、行者にんにく、花山椒付き木の芽)

    2020.4 熊白湯スープの草鍋(ツキノワグマのロース、ウルイ、甘草、のらぼう菜、コゴミ、ワラビ、野ミツバ、行者にんにく、花山椒付き木の芽)

  • 柚木元 - 2020.4 草鍋2杯目(行者にんにく、のらぼう菜、ワラビ入り)

    2020.4 草鍋2杯目(行者にんにく、のらぼう菜、ワラビ入り)

  • 柚木元 - 2020.4 草鍋3杯目(花山椒付き木の芽の新芽入り)

    2020.4 草鍋3杯目(花山椒付き木の芽の新芽入り)

  • 柚木元 - 2020.4 ビーフンのように細い手打ちの二八蕎麦 ミョウガタケ 本山葵 コシアブラ天ぷら

    2020.4 ビーフンのように細い手打ちの二八蕎麦 ミョウガタケ 本山葵 コシアブラ天ぷら

  • 柚木元 - 2020.4 自家製五平餅(上部:木の芽味噌、下部:胡桃味噌) 熊蕎麦湯

    2020.4 自家製五平餅(上部:木の芽味噌、下部:胡桃味噌) 熊蕎麦湯

  • 柚木元 - 2020.4 マイヤーレモンのアイスクリーム 旭松食品のおからパウダーで作ったパウンドケーキ

    2020.4 マイヤーレモンのアイスクリーム 旭松食品のおからパウダーで作ったパウンドケーキ

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2019/11訪問5回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥30,000~¥39,9991人

【★5.0】ツキノワグマの頬肉を頭蓋骨から剥いじゃう【1400-5】

2,526文字★

東京から長野県に来ております。

春夏秋冬、一通り訪れて、一番満足度の高かった冬(ジビエシーズン)の柚木元(4.39)。
2018冬の林檎を食べて育った鴉(からす)はマニアック過ぎて賛否両論だったようですが、
今年は柿を食べて育った(というか食い荒らしたというか)アナグマなどの新作を楽しめました。

2018年(前年)と被る料理が多く、現在は豚コレラ被害で地物のイノシシを使っていない影響もあるのか、
同店における最高満足回だった前回に比べると見劣りしたのですが相変わらずハイレベルな内容。
春の山菜、夏の川魚、秋の茸、冬の獣肉といった山間部のご馳走を好む人であれば、
長野県(同店)は定期巡回必至でしょう(こういう山の食材に都内ではなかなか出会えません)。

01.中国茶(ジャスミンパール)
02.冬の先付け
02-1.信州高山村産アナグマ太もも肉の煮込み 赤からし水菜 牛蒡 鶉卵
02-2.熊のタン(舌)と舞茸の炒めもの 乾燥春菊 柚子釜
02-3.熊のシロモツ 辛味大根
03.新潟産仔猪のすり流し椀 自家製胡麻豆腐 人参 オータムポエム(菜の花)
04.信州遠山郷(標高1,000メートル)鹿ロース刺し3種類(フレッシュ、みそだまりヅケ、脱水シートでドライに)親田辛味大根 大鹿村の山塩
05.仔猪の黒酢餡かけ
06.仔猪スペアリブ 赤カブ漬物 地物ピンクフィンガーライム
07.岐阜産コガモと真鴨 ネギソース カリフラワー ミニ人参 イエロータナップ(黄色カブ)
08.コガモと真鴨のモツ盛り合わせ(首、ボンジリ、血抜きしていないハツ、レバー、砂肝)
09.山のカキフライ(熊の脳味噌フライ)自家製タルタルソース
10.アナグマのバラ肉しゃぶしゃぶ 煎り酒
11.仔猪バラ肉と紅玉りんごの「おやき」
12.昆布〆にした長芋 イワナ卵の塩漬け 梅酢
13.熊鍋(出汁は熊の頭骨と昆布)ロース肉 バラ肉 九条葱 芹 頭蓋骨から剥がした頬肉などツキノワグマの「カシラ」
14.鍋の〆に熊雑炊(ロース、バラ、中にほぐした頭肉)、香の物(自家製ナスしば漬け、カブ、長芋)
15.アナグマのロースすき焼き丼 なべちゃん葱
16.地物蕎麦粉100%セルフ蕎麦掻 みたらし風の蜜
17.ルレクチェ(洋梨)Kidoワイナリーのナイヤガラゼリー

県北に比べれば温暖な飯田市ですが、まずは中国茶(ジャスミンパール)で暖を取ります。
そして同店で初めて食べるアナグマは柿を食べて育ったという地物。
アナグマは個体によって臭みやクセが激しいこともあるのですが、このアナグマは臭み穏やか。

旨味という点ではもっと強烈なアナグマもあるので物足りなさも感じたのですが、
太ももを食べるのは(おそらく)初めてなので「角煮」のようなアナグマ肉は新たな発見でした。
あえてカリカリにさせた熊タンなど、先付けからアナグマとツキノワグマの共演。

前年より満足度のアップした料理を挙げると、すり流し椀、鹿刺し、熊鍋の3点となるのですが、
(マイナス60℃で冷凍するとはいえ)菌の少ない標高1,000メート付近の鹿は食べ比べに妙味。
みそだまり(味噌の発酵熟成中に味噌から分離した液体)でヅケにした鹿刺しが特に気に入りました。

素材という点では前年のほうが好印象も、食べ方としては妙味を感じた今年の仔猪スペアリブ
あしらいの赤カブ漬物と一緒に食べると漬物のサッパリ感と発酵の旨味が「脂身」を引き立てます。
フィンガーライムで酸味を加えてサッパリさせるより、こちらのほうが自然に感じました。

そもそも仔猪の脂身はアッサリ(しかし旨味濃厚)しているので無理にサッパリさせる必要は無いのです。
なお同店における「仔猪」と瓜坊より育った状態のようで、瓜坊特有の縞は消えている個体が多いとのこと。
スペシャリテの酢豚(仔猪の黒酢餡かけ)は満場一致で絶賛(ただ前年のほうが更に凄かったような印象)。

コガモ(真鴨の子どもではなくコガモという種類の鴨)と真鴨は岐阜県で獲れたもの。
前年の超感動級には及ばなかったですがコガモの美味しさは相変わらず。
鴨好きな人であれば長野県までわざわざ食べに訪れて損は無いと思います。

肉の圧倒的な美味しさに比べると臭みやクセで足を引っ張ったモツ類。
モツの好きな筆者ですが臭みやクセの強いモツは苦手だったりします。
しかし臭みやクセは無く旨味だけ凄まじい真鴨のモツにも何度か出会っており、
このあたりは家禽と異なるジビエならではの個体差が激しく出てしまうところかも知れません。

圧倒的なインパクトだったのが熊鍋の出汁として鍋でグツグツ煮込まれていたツキノワグマの頭蓋骨。
ロースやバラ(と野菜)を入れる前に引き上げたのですが、頬から後頭部にかけてまだ肉が付いています。
その「カシラ」肉も箸で剥がして食べていきます。
(人によっては残酷だグロテスクだと忌み嫌うシーンかも知れません。)

山の王様といった体躯のツキノワグマですが頭は意外と小さいようで、
また牙や歯を観察すると黒く虫歯になっているのも興味深いところ。
(歯磨きせず甘いものを食べていると虫歯になるのは人間も熊も変わらないのでしょう。)

なお頭は鍋の出汁としていたので美味しさという点で光っていたのはロースやバラ。
薄切り仕様で提供するようになって更にレベルアップしているような印象。
同席者の1人はロースより更に薄いスライスのバラも気に入っていたようでした。
(美味しさという点ではロースのほうが上と思います。)

〆のご飯は熊雑炊とアナグマすき焼き丼。
しかし春の桜海老と筍と花山椒ご飯、夏の鮎飯、秋の松茸ご飯・香茸ご飯・舞茸ご飯の3連発に比べると、
冬のご飯ものは他の季節よりインパクト(と美味しさ)に欠けるようにも思います。

ジビエご飯で過去最高と思ったのは徳山鮓(4.41)の熊出汁雑炊なのですが、
いつかそれを超えるジビエ飯が登場することを願っております。
山菜は花山椒を含め4月中旬がオススメとのことで来春にも期待。
(今年は出会えなかったゴトウムシも期待しております。)

  • 柚木元 - 2019.11 中国茶(ジャスミンパール)

    2019.11 中国茶(ジャスミンパール)

  • 柚木元 - 2019.11 冬の先付け

    2019.11 冬の先付け

  • 柚木元 - 2019.11 信州高山村産アナグマ太もも肉の煮込み 赤からし水菜 牛蒡 鶉卵

    2019.11 信州高山村産アナグマ太もも肉の煮込み 赤からし水菜 牛蒡 鶉卵

  • 柚木元 - 2019.11 熊のシロモツ 辛味大根

    2019.11 熊のシロモツ 辛味大根

  • 柚木元 - 2019.11 新潟産仔猪のすり流し椀 自家製胡麻豆腐 人参 オータムポエム(菜の花)

    2019.11 新潟産仔猪のすり流し椀 自家製胡麻豆腐 人参 オータムポエム(菜の花)

  • 柚木元 - 2019.11 信州遠山郷(標高1,000メートル)鹿ロース刺し3種類(フレッシュ、みそだまりヅケ、脱水シートでドライに)親田辛味大根 大鹿村の山塩

    2019.11 信州遠山郷(標高1,000メートル)鹿ロース刺し3種類(フレッシュ、みそだまりヅケ、脱水シートでドライに)親田辛味大根 大鹿村の山塩

  • 柚木元 - 2019.11 仔猪の黒酢餡かけ

    2019.11 仔猪の黒酢餡かけ

  • 柚木元 - 2019.11 仔猪スペアリブ 赤カブ漬物 地物ピンクフィンガーライム

    2019.11 仔猪スペアリブ 赤カブ漬物 地物ピンクフィンガーライム

  • 柚木元 - 岐阜産コガモと真鴨 ネギソース カリフラワー ミニ人参 イエロータナップ(黄色カブ)

    岐阜産コガモと真鴨 ネギソース カリフラワー ミニ人参 イエロータナップ(黄色カブ)

  • 柚木元 - コガモ

    コガモ

  • 柚木元 - 真鴨

    真鴨

  • 柚木元 - コガモと真鴨のモツ盛り合わせ(首、ボンジリ、血抜きしていないハツ、レバー、砂肝)

    コガモと真鴨のモツ盛り合わせ(首、ボンジリ、血抜きしていないハツ、レバー、砂肝)

  • 柚木元 - 山のカキフライ(熊の脳味噌フライ)自家製タルタルソース

    山のカキフライ(熊の脳味噌フライ)自家製タルタルソース

  • 柚木元 - アナグマのバラ肉しゃぶしゃぶ 煎り酒

    アナグマのバラ肉しゃぶしゃぶ 煎り酒

  • 柚木元 - 仔猪バラ肉と紅玉りんごの「おやき」

    仔猪バラ肉と紅玉りんごの「おやき」

  • 柚木元 - 昆布〆にした長芋 イワナ卵の塩漬け 梅酢

    昆布〆にした長芋 イワナ卵の塩漬け 梅酢

  • 柚木元 - 熊鍋(出汁は熊の頭骨と昆布)ロース肉 バラ肉 九条葱 芹 頭蓋骨から剥がした頬肉などツキノワグマの「カシラ」

    熊鍋(出汁は熊の頭骨と昆布)ロース肉 バラ肉 九条葱 芹 頭蓋骨から剥がした頬肉などツキノワグマの「カシラ」

  • 柚木元 - 出汁の熊頭骨

    出汁の熊頭骨

  • 柚木元 - ツキノワグマの頭蓋骨

    ツキノワグマの頭蓋骨

  • 柚木元 - 頬から後頭部にかけてまだ肉が付いています

    頬から後頭部にかけてまだ肉が付いています

  • 柚木元 - 2019.11 熊鍋1杯目(ロース肉)

    2019.11 熊鍋1杯目(ロース肉)

  • 柚木元 - 2019.11 熊鍋2杯目(頬肉)

    2019.11 熊鍋2杯目(頬肉)

  • 柚木元 - 2019.11 熊鍋3杯目(バラ肉)

    2019.11 熊鍋3杯目(バラ肉)

  • 柚木元 - 2019.11 鍋の〆に熊雑炊(ロース、バラ、中にほぐした頭肉)、香の物(自家製ナスしば漬け、カブ、長芋)

    2019.11 鍋の〆に熊雑炊(ロース、バラ、中にほぐした頭肉)、香の物(自家製ナスしば漬け、カブ、長芋)

  • 柚木元 - 2019.11 アナグマのロースすき焼き丼 なべちゃん葱

    2019.11 アナグマのロースすき焼き丼 なべちゃん葱

  • 柚木元 - 2019.11 地物蕎麦粉100%セルフ蕎麦掻

    2019.11 地物蕎麦粉100%セルフ蕎麦掻

  • 柚木元 - 2019.11 地物蕎麦粉100%セルフ蕎麦掻 みたらし風の蜜

    2019.11 地物蕎麦粉100%セルフ蕎麦掻 みたらし風の蜜

  • 柚木元 - 2019.11 ルレクチェ(洋梨)Kidoワイナリーのナイヤガラゼリー

    2019.11 ルレクチェ(洋梨)Kidoワイナリーのナイヤガラゼリー

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2019/10訪問4回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥50,000~¥59,9991人

【★5.0】これが名産地の朝採れ松茸だ!!【1400-4】

3,756文字★

東京から長野県に来ております。

超大型の台風19号(ハギビス)によって壊滅的な被害を受けた長野県北部(同店の在る飯田市は南部)。
中央線も中央自動車道も通行止めとなって長野県へのアクセスには迂回を要する緊急事態でしたが、
今や南信州全域の「とりこ(キノコ採り名人)」さんにネットワークを張っている柚木元(4.39)。

台風直後でも特級品の朝採れ松茸(都内だといくらになるか恐怖を感じるレベル)をはじめ、
香茸、舞茸、本しめじ、更にクロカワ(老茸)、ブナハリタケといった所謂「雑キノコ」まで、
キノコ王国と呼ばれる信州の名に恥じない数多の天然キノコを揃えていました。

松茸は傘の開いたもののほうが胞子が飛んで香りが強くなるため、
状態によって料理の向き不向きがあるとのことで、贅沢にも松茸を色々な料理で食べ比べ。
更には活きのオオスズメバチといったマニアックな食材まで登場(10月は蜂の旬でもあるのです)。

国産食材の最高級品であろう松茸をメインに据えて同店におけるお支払い額の最高値を更新しましたが、
都内で同じような松茸の食べ比べを楽しんだ場合のお支払いは桁が更に1つ上がるでしょう。
絶対額こそ高いのですが相対的に考えればリーズナブルに最高品質の松茸を味わっておりました。

01.蕪の菊花仕立て 天然スッポン含め煮
02.八寸
02-1.ヌメリスギタケモドキ 春菊ソース
02-2.ショウゲンジと信州牛の炊き合わせ
02-3.クロカワ(老茸)おろし和え
02-4.天然白舞茸の南蛮漬け
02-5.マコモタケのキンピラ
02-6.ナラタケのマリネ
02-7.ニンギョウタケの白和え
02-8.ムラサキアンズタケの胡麻浸し
02-9.1日半水にさらして灰汁抜きしたアケビの皮の唐揚げと裏漉ししたアケビの果肉
03.活きオオスズメバチ素揚げ
04.炊いたオオスズメバチ食べ比べ(幼虫、成虫になりかけ、成虫)
05.子持ち天竜鮎タレ焼き
06.松茸土瓶蒸し(出汁は丸ごとの鱧と昆布)
07.焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)
08.本しめじ天ぷら
09.松茸の「おやき」(酢橘を搾ったベシャメルソース系のクリームと松茸と銀杏入り)
10.ブナハリタケと天然なめこソテー ホタテガイ 地物フィンガーライム
11.千代幻豚バラ肉の山椒炊き クリタケ添え
12.アカヤマドリと自家製胡麻豆腐のフリット アカヤマドリのソース
13.箸休め(地物無花果の白味噌仕立て)
14.香茸の玉子焼 香茸ソース
15.熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)
16.香茸ご飯
17.舞茸ご飯
18.松茸ご飯
19.止め椀(熊茸鍋)、香の物(梅干し、松茸)
20.デザート盛り(地物葡萄3種類とナイアガラワイン100%ゼリー、自家製滑らかプリン、栗アイスの最中)

天然スッポンの出汁で含め煮にしたという1品目の「蕪」から絶妙な美味しさ。
招福樓(4.40)仕込みの調理技術は流石です。
そして「雑キノコ」と一括りにされてしまう様々な天然キノコを活かした八寸の登場。

ちなみにヌメリスギタケは毒キノコでヌメリスギタケモドキは食べられるキノコなのですが、
見た目も似ているキノコということで保健所に持ち込んで確認したのだそう。
素人が採取した天然キノコはリスク大なのでプロのお店で味わうのが一番と思います。
また東京の市場に入るのは松茸など有名キノコのみ、こういう雑キノコの味わいは正に現地ならでは。

そしてクロカワ、ニンギョウタケなどを口にすると天然キノコならではの「苦味」を楽しめます。
松茸のような万人ウケする人気キノコはまろやかで何とも食べやすいのですが、
苦味の強い雑キノコは尖った味わいを好む玄人向けの料理という気もしました。

しかしどのキノコを食べても下処理が上手くて同店の調理技術の高さを再確認。
例えばキノコを茹でた場合、しっかり水切りしないと水っぽさがその食感を阻害することもあるのですが、
同店のキノコは本当にどれも丁寧に処理されていてそういう悪印象を全く持たないです。

キノコを自家調達するお店に比べると、どうしても仕入れコストがアップしてお値段に跳ね返るのですが、
同店は調理に専念することで丁寧な仕事を施せてキノコの美味しさを引き出します。
東京から高い交通費を払ってわざわざ訪れるのであれば「地方の高級店」のほうが間違いは無いです。

マニア垂涎「高級昆虫食」のオオスズメバチですが素揚げは殻(皮)の硬さが口に障りました。
地方の某フレンチではキイロスズメバチをカリッと揚げてフリットにしていましたが、
しっかり揚げたほうが食べやすくなる反面、素材の旨味は抜けてしまうという難しさ。

やわらかな幼虫のほうが食べやすさという点では間違い無いです。
蜂の子に関しては今のところ岐阜県高山市の「料理旅館こまくさ(3.04)」がマイベスト。
山間部で珍重されてきた昆虫食に関しては今後も掘り下げていきたいところです。

子持ち天竜鮎(東京の龍吟なども扱うブランド養殖鮎)の火入れはいつも通り良かったです。
ヒレに塩を塗さないので焦げないよう30分~40分も時間をかけて焼き上げているのですが、
やはり頭ごと骨ごとヒレごと全て食べられる鮎が一番と思います(タレ味も乙なものです)。

そして美味しさという点で本日の白眉とも思った「松茸の土瓶蒸し」。
鱧を丸ごと(昆布と)出汁にしているようで、実は出汁に物凄くお金をかけている土瓶蒸し。
個人的に鱧は身の美味しさより出汁にしたときの美味しさのほうに感動することが多いのですが、
その鱧出汁の美味しさと朝採れ鮮度最高な松茸が放つ蠱惑的な香りとの組み合わせは至福でした。

続いての「焼き松茸」には朝採れ傘の開いていない特級品を使用。
その断面も見せて貰ったのですが、ギュッと詰まっていて東京で出会う松茸とはモノが違います。
シンプルな炭火焼きが松茸を味わう最上の調理法かについては疑問が残るところではありますが、
(今秋に食べて一番美味しかった松茸の調理法は「すき焼き」でした。)
この松茸の素材力がいかに凄まじいかについてはよく分かりました。

雑キノコの中で一番のスマッッシュヒットだったのがブナハリタケ。
松茸や香茸とはまた異なる独特の香り、雑キノコならではの苦味など尖った味わいを楽しめます。
食べやすいキノコではないので苦手に思う人や食べられない人も多いのでしょうけど、
好きな人はこのブナハリタケかなりハマると思います。

今回はジビエの猪ではなく地元の銘柄豚「千代幻豚」の登場。
しかし国内最高峰とも思う圧倒的な美味しさだった仔猪に比べると凡庸でしょうか。
岩手県の岩中豚、静岡県のセレ豚など国産ブランド豚は他県もレベル高いのです。

一方でジビエのツキノワグマ(ロース肉)を使用した熊茸鍋は同店で食べた熊鍋で過去最高。
ヌメヌメした食感の天然キノコを多用しておりスープとの親和性が高いですし、
昆布ベースに熊とキノコの旨味が溶け込んだスープ自体の美味しさも素晴らしかったです。

〆の御食事は松茸ご飯、舞茸ご飯、香茸ご飯の天然キノコご飯3連発。
夏の鮎ご飯はお米より鮎のほうが多いような異常比率で繰り出してきた同店。
秋のキノコご飯(松茸、舞茸、香茸、全て)もお米よりキノコのほうが多いような異常比率。
お漬物にまで松茸(商品価値に劣る小振りな松茸の有効活用)を出してくるというクレイジーさ。

そして小振りな松茸を使っているお漬物ですら都内で食べる松茸より香り高いという異常事態。
都内の10,000円クラスの日本料理店で出会う松茸はこのサイズの輸入品だったりします。
松茸の名産地の1つ「信州」現地の高級店は本当にもう別世界。

松茸ご飯はお漬物より更に凄い香りと食感を楽しめて、これが「本物の松茸」かと身震いしました。
こんな松茸を食べてしまうともう味覚も嗅覚も贅沢になり過ぎて昔には戻れなくなります。
同店で松茸ご飯を食べた後に都内のミシュラン三つ星店で岩手産の松茸ご飯を食べたのですが、
全く美味しいと思えなくなってしまっていて弊害すら感じてしまいました。

食べログ四国No.1日本料理店でも地物の松茸ご飯を食べましたがそれも同店に比べれば児戯。
もう松茸ご飯は同店でしか食べられなくなってしまうのではないかと思ってしまうほど圧倒的でした。
今後は東京の日本料理店で、もう松茸はコースに入れないでくれと、逆指名することになりそうです。
〆は地物の葡萄(シャインマスカット、安芸クイーン、長野パープルの3種類)に栗などの秋スイーツ。

今までは東京で松茸を食べてもコストパフォーマンスの悪さばかり目立ってしまって、
どちらかと言えば香茸、舞茸、その他の雑キノコのほうを筆者は好んでいたのですが、
産地で食べた「本物の松茸」は確かに国産キノコで王様クラスに美味しいキノコなのだと実感。
松茸が高級食材となっている理由も少しは分かったような気がしました。

  • 柚木元 - 2019.10 朝採れ特級品クラスの松茸

    2019.10 朝採れ特級品クラスの松茸

  • 柚木元 - 2019.10 香茸

    2019.10 香茸

  • 柚木元 - 2019.10 本しめじ

    2019.10 本しめじ

  • 柚木元 - 2019.10 舞茸

    2019.10 舞茸

  • 柚木元 - 2019.10 サルノコシカケ、マンネンタケ(いずれも参考資料)

    2019.10 サルノコシカケ、マンネンタケ(いずれも参考資料)

  • 柚木元 - 2019.10 蕪の菊花仕立て 天然スッポン含め煮

    2019.10 蕪の菊花仕立て 天然スッポン含め煮

  • 柚木元 - 2019.10 八寸

    2019.10 八寸

  • 柚木元 - 2019.10 八寸

    2019.10 八寸

  • 柚木元 - 2019.10 クロカワ(老茸)おろし和え

    2019.10 クロカワ(老茸)おろし和え

  • 柚木元 - 2019.10 ムラサキアンズタケの胡麻浸し、ニンギョウタケの白和え

    2019.10 ムラサキアンズタケの胡麻浸し、ニンギョウタケの白和え

  • 柚木元 - 2019.10 活きオオスズメバチ

    2019.10 活きオオスズメバチ

  • 柚木元 - 2019.10 蜂の子

    2019.10 蜂の子

  • 柚木元 - 2019.10 活きオオスズメバチ素揚げ

    2019.10 活きオオスズメバチ素揚げ

  • 柚木元 - 2019.10 炊いたオオスズメバチ食べ比べ(幼虫、成虫になりかけ、成虫)

    2019.10 炊いたオオスズメバチ食べ比べ(幼虫、成虫になりかけ、成虫)

  • 柚木元 - 2019.10 子持ち天竜鮎

    2019.10 子持ち天竜鮎

  • 柚木元 - 2019.10 子持ち天竜鮎タレ焼き

    2019.10 子持ち天竜鮎タレ焼き

  • 柚木元 - 2019.10 松茸土瓶蒸し(出汁は丸ごとの鱧と昆布)

    2019.10 松茸土瓶蒸し(出汁は丸ごとの鱧と昆布)

  • 柚木元 - 2019.10 松茸土瓶蒸し(出汁は丸ごとの鱧と昆布)

    2019.10 松茸土瓶蒸し(出汁は丸ごとの鱧と昆布)

  • 柚木元 - 2019.10 松茸(朝採れ傘の開いていない特級品)

    2019.10 松茸(朝採れ傘の開いていない特級品)

  • 柚木元 - 2019.10 松茸(朝採れ傘の開いていない特級品)の断面

    2019.10 松茸(朝採れ傘の開いていない特級品)の断面

  • 柚木元 - 2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

    2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

  • 柚木元 - 2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

    2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

  • 柚木元 - 2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

    2019.10 焼き松茸(朝採れ傘の開いていない特級品を炭火で)

  • 柚木元 - 2019.10 本しめじ天ぷら

    2019.10 本しめじ天ぷら

  • 柚木元 - 2019.10 松茸の「おやき」(酢橘を搾ったベシャメルソース系のクリームと松茸と銀杏入り)

    2019.10 松茸の「おやき」(酢橘を搾ったベシャメルソース系のクリームと松茸と銀杏入り)

  • 柚木元 - 2019.10 天然なめこ、ブナハリタケ

    2019.10 天然なめこ、ブナハリタケ

  • 柚木元 - 2019.10 ブナハリタケと天然なめこソテー ホタテガイ 地物フィンガーライム

    2019.10 ブナハリタケと天然なめこソテー ホタテガイ 地物フィンガーライム

  • 柚木元 - 2019.10 千代幻豚バラ肉の山椒炊き クリタケ添え

    2019.10 千代幻豚バラ肉の山椒炊き クリタケ添え

  • 柚木元 - 2019.10 アカヤマドリと自家製胡麻豆腐のフリット アカヤマドリのソース

    2019.10 アカヤマドリと自家製胡麻豆腐のフリット アカヤマドリのソース

  • 柚木元 - 2019.10 箸休め(地物無花果の白味噌仕立て)

    2019.10 箸休め(地物無花果の白味噌仕立て)

  • 柚木元 - 2019.10 香茸の玉子焼 香茸ソース

    2019.10 香茸の玉子焼 香茸ソース

  • 柚木元 - 2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

    2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

  • 柚木元 - 2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

    2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

  • 柚木元 - 2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

    2019.10 熊茸鍋(ツキノワグマのロース肉、ヌメリスギタケモドキ、シモフリシメジ、ハナイグチ、ヌメリイグチ、クリフウセンタケ、ムキタケ、イグチ)

  • 柚木元 - 2019.10 松茸ご飯、舞茸ご飯、香茸ご飯

    2019.10 松茸ご飯、舞茸ご飯、香茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 香茸ご飯

    2019.10 香茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 香茸ご飯

    2019.10 香茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 舞茸ご飯

    2019.10 舞茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 舞茸ご飯

    2019.10 舞茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 松茸ご飯

    2019.10 松茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 松茸ご飯

    2019.10 松茸ご飯

  • 柚木元 - 2019.10 止め椀(熊茸鍋)

    2019.10 止め椀(熊茸鍋)

  • 柚木元 - 2019.10 香の物(梅干し、松茸)

    2019.10 香の物(梅干し、松茸)

  • 柚木元 - 2019.10 デザート盛り(地物葡萄3種類とナイアガラワイン100%ゼリー、自家製滑らかプリン、栗アイスの最中)

    2019.10 デザート盛り(地物葡萄3種類とナイアガラワイン100%ゼリー、自家製滑らかプリン、栗アイスの最中)

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2019/07訪問3回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥40,000~¥49,9991人

【★5.0】月と鼈【1400-3】

4,768文字★

東京から長野県に旅行で来ております。

信州の地物高級食材をお腹パンパンになるまで楽しめる飯田市の「柚木元(4.36)」。
春は熊花山椒鍋、秋は熊キノコ鍋、夏は熊スッポン鍋(通称:月と鼈鍋)がスペシャリテ。
7月の今回は月と鼈鍋をメインに川魚を色々とリクエストしてみました。

根羽川の天然鮎、天竜鮎(ブランド養殖鮎)、長野県の長和町で養殖しているチョウザメ、
三河湾(矢作川河口)の天然海鰻、長良川の天然川鰻、千曲川の天然スッポン。
リクエストに応えて信州の川の恵みをこれでもかと揃えてくれました。
(三河湾は愛知県で長良川は岐阜県というのはご愛嬌です。)

それに加えてツキノワグマのシロモツとロース、イノシシのバラ肉、アカヤマドリタケなど、
マイナス60℃の冷凍庫のおかげで秋や冬の味覚も楽しめました。
地物にこだわりながら、全国から食材を集める都内の高級飲食店にも負けない素材力の高さ。
長野県の食はこんなにも魅力的なのだと教えてくれる唯一無二の存在です。

01.根羽川天然鮎のにゅうめん 鮎のだし粉 鮎の肝(1時間低温で焼いたもの)
02.長和町チョウザメ5キロ雄 昆布〆お造り 大鹿村の山塩
03.チョウザメとアカヤマドリタケのソテー アカヤマドリタケのソース
04.チョウザメの肝刺し 味噌だまり
05.天竜鮎(ブランド養殖鮎)塩焼き
06.千曲川天然スッポン春巻き
07.口直し(裏庭で採れたスグリ)
08.地物モロヘイヤお浸し
09.長良川天然川鰻400g蒲焼き 三河湾(矢作川河口)天然海鰻400g蒲焼き 糯米
10.天竜鮎お造り
11.天竜鮎の肝刺しと苦玉(胆嚢)
12.地物朝採れゴールドラッシュ(トウモロコシ)生搾り
13.ツキノワグマのシロモツと地物ネマガリタケの塩炒め
14.千曲川天然スッポンの肝と白子の藁スモーク
15.猪バラ肉の黒酢餡かけ
16.口直し(北海道美国バフンウニ ゴールドキウイ 蓴菜 土佐酢ジュレ)
17.村沢牛リブロース 地物丸なす 自家製胡麻餡
18.月と鼈鍋
19.口直し(木苺と桑の実)
20.根羽川天然鮎の炊き込みご飯
21.香の物(間引きキュウリの芥子漬け)
22.止め椀(月と鼈鍋の出汁で作った玉子スープ)
23.地物さくらんぼ(佐藤錦、紅秀峰)
24.自家製水羊羹、竜峡小梅焼酎漬け、無花果のアイスクリーム

まずは根羽川(長野県下伊那郡)の天然鮎からスタート。
品評会で日本一と評される郡上(岐阜県)の和良鮎に比べると肝の苦味が気になる鮎。
内臓を抜いた鮎を煮出して、そのスープに鮎の魚醤を加え「にゅうめん」に。

薬味は煮出した残りの鮎を「だし粉」にしたもの。
そして取り除いた肝を1時間低温で焼いて、こちらも薬味にします。
上品な味わいの鮎スープ、苦味の強烈な肝など、根羽川の鮎を丸ごと楽しんでおりました。
(しかし根羽川の天然鮎がその真価を発揮したのは〆の炊き込みご飯でしょう。)

長和町の名水「黒耀の水」で養殖しているというチョウザメ。
杉ケ瀬ヤナ(3.72)を運営する岐阜県郡上市の料理旅館清竜も敷地で養殖していましたが、
8年~10年ぐらい育てないと雌からキャヴィアは採れないと聞きます。
今回は雄の身を何と刺身(昆布〆)で提供(入手困難となっている大鹿村の山塩も登場)。

見た目からは海に泳ぐ白身魚のお造りに思えます。
実際に食べてみても、クエやハタの刺身と言われると、そう信じてしまうかも知れない味わい。
川魚特有のクセや臭みは殆ど無くて新たな発見でした。

チョウザメのソテーにはアカヤマドリタケ(ポルチーニ茸に似ています)を添えています。
今年の初物を冷凍保存していたとのことですが主役のチョウザメより美味しい。
アカヤマドリタケを和の出汁で煮詰めたというソースも濃厚で良かったです。

そしてチョウザメの「レバ刺し」まで登場。
馬のレバ刺しのようなコリコリ感は無くてやわらかく、食感は牛のレバ刺し寄りでしょうか。
家畜のレバ刺しほどの濃厚な旨味は感じなかったのですが貴重な体験。

鮎の世界では養殖より天然が珍重されますが、しかし龍吟(移転前4.27)なども仕入れているという、
ブランド養殖鮎の「天竜鮎(天竜川の天然鮎ではなく、あくまでブランド名です)」が登場。
スッポンの世界でも天然より服部中村養鼈場の養殖物のほうが市場評価は上で最高級品となっていますし、
レフェルヴェソンス(4.62)の鮎も和歌山県で半養殖しているものでした。

そのように養殖技術の進化によって天然を凌駕しうる川魚たち(鼈が魚かはご愛嬌です)。
活きで仕入れ壺の中で泳いでいた天竜鮎を掴んで、口から尾に向けて鉄串を刺して串打ち。
お部屋(今回は「すぎ」の間と「ひのき」の間を使用)から見える庭で炭火焼きにしていきます。

先ほどの根羽川天然鮎ほど肝に苦味無くて頭ごと骨ごと丸ごと美味しい。
郡上の和良鮎(天然鮎の最高峰)には及ばないとしても十分に楽しめました。
天然スッポンの身と煮凝りを使用した春巻きも、煮凝りから溢れ出るジュースが良い仕事しています。
(しかし千曲川の天然スッポンがその真価を発揮したのはメインの月と鼈鍋でしょう。)

裏庭で採れたというスグリや地物のモロヘイヤお浸し(これも出汁がハイレベル)で口直し。
400gというなかなか大きな天然鰻(通常の養殖鰻は250gぐらい)を鮎同様に炭火で焼いていきます。
長良川の川鰻と三河湾(矢作川河口)の海鰻で食べ比べという何とも贅沢な競演。

鰻の火入れに関して筆者は皮目をポワレのようにカリッと焼き上げる東向島うを徳(4.17)がNo.1評価で、
それに池袋かぶと(4.54)など鰻の専門店が続いていくという印象なのですが、
焼きに関しては専門店の鰻に比べると少し見劣りするでしょうか(あくまで同店は日本料理店です)。
それでも川と海の天然鰻食べ比べは興味深かったです(個人的には海のほうが身と皮の一体感あって好み)。

天竜鮎はお造りでも堪能。
人数分は揃わなかったのですが肝と苦玉(胆嚢)も楽しめました。
鮎は肝が珍重される魚だけあって、ボリュームこそ無いですが美味しさはチョウザメ以上。
胆嚢はスッポンの胆嚢を思い出すような苦さで強烈でした。

スマッシュヒットだったのが朝採れの地物ゴールドラッシュ(トウモロコシ)生搾り。
少しお塩を加えて調整はしているのですが、生搾りでここまで甘くて濃厚な美味しさとは驚きました。
この段階で下手なフレンチや洋食のコーンスープよりレベル高いです。

そして初めて出会うツキノワグマのシロモツ。
足の早い内臓だけに状態の良いときでないと入手できないという超希少部位。
一部は牛のシマチョウ(大腸)のような見た目だったり内臓脂肪も付いていたりと面白いです。

実際に食べてみても牛のシロモツより旨味が強くて脂もアッサリしているような気がします。
ここまで川魚尽くしで進んできましたが、やはりこういう濃厚な美味しさは川魚には無い魅力。
自分はモツラーでアブラーなのだと思い知らされます。
(地物というネマガリタケは6月に山形県で食べた月山筍よりえぐみがあるような印象。)

天然スッポンの肝と白子は藁でスモーク。
鶏や豚の燻製レバーほどボソボソせず食べやすいスッポンの肝。
白子はもうスモークチーズのような感覚かも知れません。

そして同店のスペシャリテと勝手に思っている猪バラ肉の黒酢餡かけを今回もリクエスト。
下処理の段階で炊いてある猪バラ肉の、肉はホロホロほどけ、脂身はトロトロ蕩けます。
豚バラ肉のような脂身の重たさは無くて軽やか。
「酢豚」の最高峰といった料理でしょうか。

贅沢にもウニで口直しをした後は、長野県の誇る個人ブランド牛「村沢牛」のリブロース。
畳の上で育てるなど人間より大切に扱われるそうです。
胡麻豆腐を作る途中の「自家製胡麻餡」で、地物丸なすとリブロースを堪能。
(脂がアッサリしながら旨味はしっかり感じられて美味しい牛肉でした。)

いよいよメインの月と鼈鍋。
比良山荘(4.57)の冬のスペシャリテを月鍋と呼ぶように、こちらもツキノワグマ肉を使用。
そしてネーミングの通り鼈(千曲川の天然スッポン)も使用。

これでもかと大量にスッポンを煮込んであって、そこにツキノワグマのロースを投入していきます。
今回は鍋に天然スッポン3匹、春巻きを合わせると4匹6.3kgもの天然スッポンを使用。
6人で訪れたのですが1人あたり1kg以上の天然スッポンを使うとかブッ飛んでいます。
(ネット通販でもスッポン1kgで10,000円を超えます。)

今年からツキノワグマを例年より薄切りにしたそうですがこの変化は大歓迎。
熊肉はどうしても野生動物ならではの弾力や歯応えの強さがあるので、
薄くしたほうが食べやすくて他の食材とも調和しやすいと思います。

スッポンだけで鍋にしても美味しそうなのに「山肉の王様」ツキノワグマまでプラス。
個人的には春の熊花山椒鍋や冬に食べた熊キノコ鍋より気に入りました。
何より凄いのがスッポンのボリューム。
食べても食べてもスッポンが減らず、肉やエンペラを貪り食らっておりました。

〆のご飯は月と鼈鍋の残り汁で雑炊と予想してたのですが、同店の発想はその上をいきます。
根羽川の天然鮎(内臓は抜いてあります)を12尾も投入した炊き込みご飯が登場。
過去に色々なお店で鮎ご飯や鮎雑炊を食べてきましたが、
ここまで鮎の比率が高い「鮎ご飯」には初めて出会いました。

鮎ご飯を食べると普通は鮎の欠片で風味を楽しみながらご飯を食べるイメージなのですが、
このご飯はもう鮎の身をそのまま食べているような錯覚に襲われます。
そして内臓を抜いてある根羽川の天然鮎の身が上品ながら何とも美味しい。
にゅうめん、塩焼き、お造りなどで鮎を食べましたが、この炊き込みご飯の美味しさがダントツNo.1評価。

鮎、特に天然鮎は高級品で、6,800円の鮎フルコースでも小さな天然鮎5尾ぐらいの使用量。
月と鼈鍋に天然スッポン3匹をぶち込むのもクレイジーでしたが、この鮎ご飯もブッ飛んでいます。
香の物(間引きキュウリの芥子漬け)や止め椀(月と鼈鍋の出汁で作った玉子スープ)も美味しくて、
凄まじいボリュームの天然スッポンと天然鮎を何とか完食。

別腹だとフルセットで登場したスイーツも相変わらずレベル高いです。
招福樓(4.45)や松川(4.75)よりは固めてあるという自家製水羊羹も美味しいですし、
無花果の美味しさが凝縮されているようなアイスクリーム(シャーベットのような食感もあります)も非凡。

世間一般で高級食材と知られる天然スッポンや天然鮎をお腹パンパンになるまで暴食。
最高級品はキロ25,000円を超える天然鰻、ジビエの最高級品「山肉の王様」ツキノワグマなど、
高級食材でお腹いっぱいになるという都心の高級飲食店ではまず不可能な奇跡体験。
(都内の日本料理店はお米でボリュームを誤魔化すところばかりです。)

お酒を飲むと40,000円ぐらいになってしまいますが、それでも安いと思える圧巻の内容。
都心で同じような飲み食いをすると桁が1つ違ってきそうですし、
そもそも東京では手に入らない唯一無二の食材も多いです。

リニア未開通の現在において東京から飯田市へのアクセスは不便な部分が多いのですが、
それでも定期的にわざわざ通いたいお店なのは、都内では絶対に味わえないこのブッ飛んだコース内容ゆえ。
松茸の季節は一体いくらになるか恐ろしくなりますが再訪は必至でしょう。

  • 柚木元 - 2019.7 天竜鮎(ブランド養殖鮎)

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  • 柚木元 - 2019.7 長和町チョウザメ5キロ雄

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  • 柚木元 - 2019.7 長和町チョウザメ5キロ雄 昆布〆お造り 大鹿村の山塩

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  • 柚木元 - 2019.7 天然鮎の塩焼き

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  • 柚木元 - 2019.7 チョウザメとアカヤマドリタケのソテー アカヤマドリタケのソース

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  • 柚木元 - 2019.7 天然鮎の塩焼き

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  • 柚木元 - 2019.7 長良川天然川鰻400g、三河湾(矢作川河口)天然海鰻400g

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  • 柚木元 - 2019.7 千曲川天然スッポン春巻き

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  • 柚木元 - 2019.7 口直し(裏庭で採れたスグリ)

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  • 柚木元 - 2019.7 地物モロヘイヤお浸し

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  • 柚木元 - 2019.7 長良川天然川鰻400g蒲焼き 三河湾(矢作川河口)天然海鰻400g蒲焼き 糯米

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  • 柚木元 - 2019.7 天竜鮎お造り

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  • 柚木元 - 2019.7 天竜鮎の肝刺しと苦玉(胆嚢)

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  • 柚木元 - 2019.7 地物朝採れゴールドラッシュ(トウモロコシ)生搾り

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  • 柚木元 - 2019.7 地物のネマガリタケとツキノワグマのシロモツ

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  • 柚木元 - 2019.7 ツキノワグマのシロモツと地物ネマガリタケの塩炒め

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  • 柚木元 - 2019.7 千曲川天然スッポンの肝と白子の藁スモーク

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  • 柚木元 - 2019.7 猪バラ肉の黒酢餡かけ

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  • 柚木元 - 2019.7 口直し(北海道美国バフンウニ ゴールドキウイ 蓴菜 土佐酢ジュレ)

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  • 柚木元 - 2019.7 村沢牛リブロース

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  • 柚木元 - 2019.7 村沢牛リブロース 地物丸なす 自家製胡麻餡

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  • 柚木元 - 2019.7 ツキノワグマのロース肉

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  • 柚木元 - 2019.7 月と鼈鍋

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    2019.7 月と鼈鍋

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  • 柚木元 - 2019.7 口直し(木苺と桑の実)

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  • 柚木元 - 2019.7 根羽川天然鮎の炊き込みご飯

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  • 柚木元 - 2019.7 香の物(間引きキュウリの芥子漬け)

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  • 柚木元 - 2019.7 止め椀(月と鼈鍋の出汁で作った玉子スープ)

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  • 柚木元 - 2019.7 地物さくらんぼ(佐藤錦、紅秀峰)

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  • 柚木元 - 2019.7 自家製水羊羹、竜峡小梅焼酎漬け、無花果のアイスクリーム

    2019.7 自家製水羊羹、竜峡小梅焼酎漬け、無花果のアイスクリーム

  • 柚木元 - 2019.7 「すぎ」の間・「ひのき」の間

    2019.7 「すぎ」の間・「ひのき」の間

  • 柚木元 - 2019.7 食べログアワード受賞したようです

    2019.7 食べログアワード受賞したようです

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2018/11訪問2回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5

【★5.0】信州ジビエの圧倒的No.1【1400-2】

5,607文字★

東京から長野県に旅行で来ております。

全国的に11月15日から翌年2月15日までが狩猟解禁期間として知られています。
11月後半の信州旅行といえば最大の目的はジビエ。
旅のフィナーレに訪れたのは「ジビエ懐石」で長野県2位の高評価店となっている柚木元(4.29)。

今年の4月に訪れたときは花山椒、コシアブラ、筍など春の山菜がメインとなるコース構成でしたが、
11月後半はフレッシュなジビエを多種多様に楽しめる「ジビエ尽くしコース」となっていました。
長野県を代表する高級日本料理店として冬は蟹など高級海産物も楽しめる同店ですが、
それは海無し県である長野県民のご馳走であって、県外からわざわざ訪れる人間の目的は「ジビエ」。

結論から申し上げると、ジビエで有名な岐阜県の柳家(4.68)、かたつむり(4.30)、
月鍋で有名な滋賀県の比良山荘(4.56)など全国トップクラスの名店に負けない満足度の高さ。
使っているジビエは全て信州遠山郷(長野県飯田市)で獲れた地物とのことですが、
信州産ジビエの中でもピンのものを集めているのでしょう、素材力からして凄まじくハイレベル。

そして同店は招福樓(4.46)出身ということで日本料理店としても全国屈指の実力店。
調理技術という点では前述の柳家、かたつむり、比良山荘を凌駕する面もあります。
ジビエと日本料理を融合させた「ジビエ懐石料理店」として唯一無二の存在となっているのです。

この旅で長野県のジビエを色々と食べ歩きましたが、同店のジビエの美味しさが突き抜けていました。
信州ジビエの圧倒的No.1(お値段も圧倒的No.1でしたが東京で同じ内容を求めると10万円コース)。
ジビエ好きであれば東京から4時間かけても、わざわざ訪れたいお店だと思います。

この日の「ジビエ尽くしコース」の内容は以下の通り

01.熊モツの前菜盛り合わせ(熊タン和風シチュー、熊の小腸、熊の脳味噌)
02.猪タン和風シチュー(熊タン和風シチューとジビエのタン食べ比べ)
03.胡麻豆腐と焼き蕪と葱のお椀 仔猪の擂り流し
04.本州鹿の鹿刺し
05.ハシブトガラス3種盛り(炊いた手羽、ローストした胸肉、揚げた腿肉)
06.仔鴨丸焼き
07.仔猪スペアリブ焼き
08.箸休め(黄柚子と蕪)
09.猪バラ肉と紅玉リンゴの「おやき」
10.熊の手足 醤油煮込み
11.猪バラ肉の黒酢餡かけ
12.焼いたルレクチェ 柿 ロマネスコ 湯葉のクリーム
13.熊茸鍋
14.オオスズメバチ 蜂の子と成虫
15.猪うどん
16.熊丼 香の物
17.デザート盛り合わせ(熟成蜂屋柿、自家製滑らかプリン、自家製苺アイス最中)

まずは銀座しのはら(4.89)の八寸を思い出すような装いで熊モツの前菜盛り合わせが登場。
食べログ全国1位の松川(4.91)もそうですが、招福樓出身ということで似通う部分もあるのでしょう。
しかし内容のマニアックさは同店がぶっちぎりだと思います。

熊のタン(舌)、小腸(白モツ)、脳味噌の熊モツ三種盛り合わせ。
80kgぐらいのまだ小さなツキノワグマ、前述の通り信州遠山郷で獲れた地物です。
先代から長野県で日本料理店を営む同店ならではの強力な仕入れルートがあるのでしょう。
ツキノワグマのモツをこれだけ楽しめるお店は初めてです。

熊のタンは酒粕と信州味噌で和風シチューに。
同じ調理法の「猪のタン」も出してくれて、ジビエのタンの食べ比べという貴重な体験。
タンシチューを食べ比べた限りでは熊タンのほうがやわらかいように感じました。
豚の祖先と言われる猪だけあって、タンも豚のように歯応えが強いのかも知れません。
また今回の熊タンの一部がタンモトのような部分だったということもあるのでしょう。

熊の小腸と脳味噌は素材の味を楽しめるようにと、調理法はシンプルに湯引きしただけ。
小腸は軽く塩で味付けして親田辛味大根を乗せています。
脳味噌は林檎入りのポン酢と水菜を添えて。

熊の小腸ですが砂糖不使用にもかかわらず甘みを感じます。
この甘みこそ熊ならではの特長なのかも知れません、丁寧な下処理のおかげかクセや臭み無し。
脳味噌は濃厚トロリとした食感で、前述かたつむりで食べた熊脳の天ぷらより遙かに美味しいです。

今回はシンプルな調理法で楽しみましたが、熊タンは塩焼きにしたり味噌漬けにしたりスモークにしたり、
小腸は煮込みにしたりモツ炒めにしたり、脳味噌はカツレツにしたり天ぷらにしても面白そうです。
食材としてかなり可能性を感じたので調理法次第では更に新しい世界が広がっていくかも知れません。

お椀は4月同様に胡麻豆腐と擂り流しのお椀なのですが、今回は「仔猪の擂り流し」という意欲作。
瓜坊よりは大きいのですがまだ成獣にはなっていない仔猪。
年間に2~3頭しか入ってこないという、これぐらいのサイズの猪が脂ノリ良くて一番美味しいとのこと。

前回のアスパラガスの擂り流しに比べると肉なのでどうしても食感の滑らかさには劣るように思うのですが、
これだけ美味しいジビエのお椀も他にまず無いと思います。
(前回のアスパラガスの擂り流し椀が5.0超感動級で素晴らし過ぎたのです。)
とはいえ仔猪のポテンシャルが最大限に発揮されたのは後述のスペアリブ焼き。

本州鹿の鹿刺し(ヒレ刺し)は獣特有の臭み無くネットリ滑らか食感。
この旅でタタキにした鹿、炭火で焼いた鹿、低温調理で火を入れた鹿など味わう機会がありましたが、
赤身メインな鹿肉の一番美味しい食べ方はやはり「ナマ」だと思います。
(ロースやバラなどの脂身は火を入れたほうが美味しいと思います。)

そして首チョンパされたハシブトガラスが紹介された後はハシブトガラス3種盛り。
手羽は炊いて、胸肉はローストして、腿肉は揚げてあって、部位ごとに調理法を変えてあります。
聞くところによればこの地方では昔からカラスが宴席で振る舞われるようなご馳走だったとのこと。

カラスの肉は全体的に脂が少ないようで、腿肉に至ってはメチャクチャ筋肉質で強力な歯応えを感じます。
クリスマスに食べる七面鳥の腿肉も鶏肉に比べるとかなり筋肉質ですがカラスはそれを遥かに超越。
凄い弾力感ある肉質でスジも多いので、歯が丈夫な人でないと完食は無理かも知れません。

しかし野鳥ジビエ料理に共通するレバーのような独特の風味を感じられて肉の旨味は濃厚。
個人的にはやわらかくて食べやすい胸肉のローストを一番美味しいと感じました。
手羽は鶏の手羽より皮が硬めで、やはり骨から肉を剥がすのに苦労します。

首都圏に在る某ジビエレストランでハシブトガラスよりハシボソガラスのほうが美味しいと聞きましたが、
その某ジビエレストランで食べたハシボソガラスより美味しいと思った今回のハシブトガラス。

ご主人によればハシボソガラスでなくとも山で育ったカラスであれば美味しいとの説明。
ジビエの美味しさって食べている餌にもかなり左右されるのです。
山里で美味しい林檎を食べて育った南信州のカラスはこの地のご馳走なのでしょう。

しかし次に食べた仔鴨の美味しさが5.0満点といった圧倒的な美味しさで、
筆者は早くもカラスより仔鴨のほうがご馳走と思ってしまいました。

仔鴨は首を落とした状態で丸のまま串打ちされており、その首の脂を皮に塗って炭火焼きにしています。
レアーに火を入れた仔鴨を真っ二つにカット。
その半身を豪快に貪っていくと、仔鴨ならではの蕩けるような肉質のやわらかさに恍惚となります。
(おかわりして結局1人で1羽食べてしまいました。)

同店のジビエは基本的にフレッシュさを優先しているのですが、仔鴨だけは例外的に1週間ぐらい熟成。
その熟成効果もあってか仔鴨でありながら東京のフレンチで食べた親鴨を凌駕する旨味の強さを有しています。
炭火の火入れもフレンチ顔負けで、この仔鴨は過去にフレンチで食べたどの鴨料理をも超越。
これ以上美味しい鴨料理にこの先出会えるのか心配になってきます。

そして仔鴨と一緒に登場した仔猪のスペアリブも5.0満点の超絶な逸品。
前述の通り年間2~3頭しか入って来ないというベストなコンディションの仔猪のスペアリブ。
個人的に猪で一番美味しい部位はスペアリブと思っているのですが、
それだけ個体として素晴らしい仔猪のスペアリブということでその美味しさも別次元。

お肉より脂身の部分のほうが多いのですが、肉質やわらかで脂身は口にすると淡く溶けていきます。
家畜である豚のスペアリブの脂身に比べると何とも軽やか。
ブランド豚の岩中豚なども骨周りの脂身が圧倒的に美味しいのですが、
ジビエの猪の中でも年に2~3頭レベルのスーパー仔猪となるとブランド豚をも凌駕。

この家畜ではあり得ない「脂身の軽やかさ」こそジビエの真髄ではないかと筆者は思います。
軽やか爽やかな脂身でありながら鮮烈な旨味を有しており圧倒的な美味しさ。
過去に食べた猪のスペアリブの中でも最高クラスと断言できる逸品でした。

骨にこびり付いている薄皮もベリベリ剥がしていって可能な限り猪のスペアリブを堪能。
この仔鴨と仔猪の大皿には春菊ペーストと長芋も添えられているのですが、
招福楼出身だけあってこういう味変アイテムもさりげなくハイレベルで抜かり無し。

黄色い柚子に柚子の果汁で漬け込んだ蕪を合体させた「箸休め」。
柚子の皮と柚子果汁を含んだ蕪とが一体化しており爽やかサッパリながら美味しい。
箸休めの料理まで感動的に美味しくて同店のコースに(良い意味で)休む場所なんてありません。

長野県の郷土料理である「おやき」もジビエ仕様で具材には猪バラ肉と紅玉りんごを使用しています。
小籠包のような「おやき」の生地は、ご主人同様に長野県出身である奥さまのご実家のおやき生地。
口にすると本当に小籠包のように猪の爽やかな脂ジュースが溢れ出てきます。
中華料理の点心でもこれだけ美味しいものにはまず出会えないでしょう。

そして本日のコースで使用する食材で、圧倒的に最高級品と思われる、ツキノワグマの手足の煮込みが登場。
中華料理では乾貨になった「熊の掌」が最高級食材として名高いです。
現地ではヒグマの掌は中級品でツキノワグマが最高級品というランク付けとも聞きます。

そんなツキノワグマの掌、都内のレストランであれば仕入れ値35,000円とのこと。
都内で同じものを食べようと思うと、本当にこの手足だけで10万円を超えてしまいそうです。
トロプルな熊の手足の煮込みに齧り付いて指の骨までしゃぶっていきます。

醤油と味醂で味付けした和風「熊の掌」ですが、熊由来なのか甘みを感じるのが面白いです。
中華料理のように乾貨から戻してトロトロに仕上げる熊の掌が最高の美味なのでしょうが、
手足の食感を残すこちらの煮込みも十分な美味しさ、何より希少な熊の掌を味わえる食体験に感謝。

前回の4月にも食べて超感動クラスに美味しかった猪バラ肉の黒酢餡かけ。
「酢豚」や「角煮」の最高峰に位置づけられそうな料理ですが、冬の今回は前回よりもボリュームアップ。
口にすると「おやき」のとき以上に脂と肉汁が溢れてきて恍惚となりました。

マイナス60℃の冷凍庫を導入している同店では通年ジビエ料理を提供することが可能なので、
この「猪バラ肉の黒酢餡かけ」はもう同店のスペシャリテに認定したいと思います。
アブラー(脂を愛する人)であれば死ぬまでに一度は食べたい逸品。

地物の焼いたルレクチェ、柿、ロマネスコを湯葉クリームでサッパリ楽しんだ後は、
4月の「熊花山椒鍋」とはまた趣きの異なる11月の「熊茸鍋」の登場。
具材は熊ロース肉、熊バラ肉、シモシメジ、天然ナメタケ、セリ、ネギなど。
熊の骨からスープが濁るまで出汁を取った「熊白湯スープ」に信州味噌を加えて味を調えます。

お恥ずかしながらこの頃にはもう満腹近くなってきてしまったのですが、
それでも熊のロースやバラの脂身が素晴らしかったです。
仔猪のスペアリブもそうでしたが、ジビエの脂身って融点が低いのか、本当に軽やかで食べやすいのです。
この熊の脂身の美味しさは他の動物ではまず味わえない独特の美味しさ。

サービスでオオスズメバチの蜂の子(と成虫)も少し試せました。
クロスズメバチより高級品と言われる最高級の蜂の子。
蜂の子の旬である10月ぐらいには漬け込んだものではなくフレッシュな生を唐揚げなどで楽しめるようで、
10月にも信州最高の蜂の子を求めて同店を訪れたくなります。

鍋の残ったスープに脂身たっぷりな猪バラ肉とうどんを入れて〆の猪うどんに。
熊肉を「牛丼」のように甘辛く煮込んだ「熊丼」など同店オリジナルのジビエ料理がこれでもかと登場。
筆者は人並み以上には食べるつもりでいましたがギブアップするぐらい繰り出されるジビエ料理に驚愕。
東京で食べるジビエ料理って少量でも高額なお値段を取られるのです。
ジビエの産地である信州現地ならではの異次元体験。

甘いものは別腹ということで最後のデザートは盛り合わせで出して貰いました。
蜂屋柿という渋柿を常温で熟成させた柿スイーツ、自家製の滑らか濃厚なプリン、自家製の苺アイスの最中。
スイーツまでどれもが都内の食べログ4.00クラス洋菓子店顔負けの美味しさ。

料理だけで3万円を超えても安いと感じられる圧巻の内容で、信州ジビエの素晴らしさを身を以て体感。
ご主人の「ジビエ懐石」は年々進化を遂げているようで来年はまたコース構成も変わるのでしょう。
季節を変えて年度を変えて東京からでもわざわざ通いたいジビエ最高峰の1軒。

  • 柚木元 - 2018.11 熊モツの前菜盛り合わせ(熊タン和風シチュー、熊の小腸、熊の脳味噌)

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  • 柚木元 - 2018.11 熊茸鍋

    2018.11 熊茸鍋

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  • 柚木元 - 2018.11 ツキノワグマのお肉など

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  • 柚木元 - 2018.11 熊ロース肉

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  • 柚木元 - 2018.11 熊茸鍋

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  • 柚木元 - 2018.11 オオスズメバチ 蜂の子と成虫

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  • 柚木元 - 2018.11 猪バラ肉

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  • 柚木元 - 2018.11 猪うどん

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  • 柚木元 - 2018.11 熊丼

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  • 柚木元 - 2018.11 香の物

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  • 柚木元 - 2018.11 デザート盛り合わせ(熟成蜂屋柿、自家製滑らかプリン、自家製苺アイス最中)

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  • 柚木元 - 2018.11 けやきの間

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2018/04訪問1回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.5
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク4.5
¥20,000~¥29,9991人

【★5.0】信州の恵みと招福樓の技術とのコラボレーション【1400】

5,378文字★

東京から長野県に旅行で来ております。

長野県飯田市出身、滋賀県の招福樓でキャリアを積んだ、オーナー料理人の萩原貴幸氏。
招福樓(4.47)といえば今を時めく食べログ全国1位の松川(4.95)、
全国4位の銀座しのはら(4.81)の修業先として知られる、明治元年創業の老舗料亭。

松川、銀座しのはらと年齢の近い後輩でありながら食べログのスコアは未だ4.20の同店。
筆者は招福樓には未訪ながら東京で松川と銀座しのはらに訪れたことはあるのですが、
結論から申し上げると同店の満足度は松川、銀座しのはら以上。

そうなった理由として同店は招福樓仕込みの調理技術の高さだけでなく、
信州の恵みである地物食材が強力なサポートとなっていることが挙げられると思います。
ジビエ肉や春の山菜など東京の市場には入ってこないレア食材を何とも美味に調理。
もちろん松川や銀座しのはらも相対取引で地方から素晴らしい食材を仕入れているのですが、
地の利という点で長野県飯田市に在る同店には流石に劣るでしょう。

信州の山奥に在って、名古屋から車で2時間弱、東京からは4~5時間。
(最寄り飯田駅のJR飯田線は単線なので電車でのアクセスも大変です。)
大都市からの地の利は悪くて、食べログのスコアも伸びていないのでしょうが、
2027年開通予定のリニアモーターカー停車駅の1つは飯田市内に予定されています。
いずれは東京から1時間ぐらいで通える超人気店となるのかも知れません。

都内在住の筆者ですが今回は旅行の途中に名古屋から車で同店へ。
2年ぐらい前に建てたという新館、現在は倉庫、託児所、結納の場などに使われている旧館、
そして40席ぐらいの離れ(花れ)、駐車場20台、コインパーキングもある大規模な店舗。

新館「けやきの間」に通されましたが、それこそ松川の個室よりゴージャスな和の空間。
7部屋の個室を有しており、最大で貸し切り90名まで対応可能とのこと。
厨房では7人の料理人が腕を奮っているそうです。

飲み物はビールからスタート、生ビールはサッポロ黒ラベル、瓶ビールはサッポロラガー(赤星)中瓶。
都内の大衆酒場では定番となっている赤星ですが高級な日本料理店では珍しいと思います。
ビールの後は料理に合わせてオススメの地酒(全て長野県の日本酒)をお願いしました。

水尾 一味 辛口純米
鼎 純米吟醸生酒
大信州 超辛口純米吟醸
大信州 超辛口純米吟醸生

料理は4~5月の短い期間にしか味わえない花山椒と熊肉のコラボレーション「熊花山椒鍋」がメイン。
この日のおまかせコース(おそらく20,000円ぐらい)で出てきた料理は以下の通り。

01.山菜盛り合わせ7種類(内容は後述)
02.自家製胡麻豆腐 地物アスパラガス笹掻き アスパラガスの擂り流し椀
03.国産馬肉の馬刺し おたぐり 行者ニンニク醤油 生姜醤油
04.泰阜村(地物)焼き筍
05.天ぷら盛り合わせ(天竜川の活き稚鮎、タラの芽、コシアブラ、アマドコロ)
06.章姫(アキヒメ)イチゴ最中
07.猪ハツ 野蒜(ノビル) 行者ニンニク 信州牛シャトーブリアン
08.沖縄パッションフルーツ豆乳クリームチーズ フルーツトマト 雁足(ガンソク、コゴミに似た山菜)
09.熊花山椒鍋(熊ロース肉、熊バラ肉、京都花山椒)
10.猪バラ肉 黒酢餡かけ
11.駿河湾桜海老と地物筍と地物木の芽の炊き込みご飯 春キャベツ浅漬け 梅干し 熊出汁の玉子スープ
12.自家製ピスタチオアイス 自家製わらび餅

まずは春の山菜が7つの器に盛られて登場。
黄色の器は山独活のきんぴら、木の芽を添えてあります、枇杷の器は花わさび、
緑の小さい器はタラの芽の南蛮漬け、栄螺の器は蕗の薹味噌、
大きいサイズの葉っぱの器は野蒜(ノビル)の酢味噌和え、赤い縁取りの器はわらびの納豆和え、
そして桜の器は長ひじき、空豆、一度炊いた椎茸を乾燥させてパウダー状にして上からふりかけ。

春を感じる地物の山菜の競演も素晴らしいのですが、5.0級の超感動クラスだったのがお椀。
椀種に自家製という胡麻豆腐、これは片栗粉を付けて揚げてあります。
椀妻と吸い地は地物のアスパラガス、椀妻は細く笹掻きにしてあって、吸い地は擂り流し。

まず胡麻豆腐がメチャクチャ美味しい。
日本料理店のお椀で椀種を美味しいと思う場合、椀種に高級魚介が使われていることが多いのですが、
ベジタリアン仕様とも思える揚げ胡麻豆腐がこんなに美味しいとは驚愕しました。

アスパラガスの擂り流しも出汁の使い方が上手いのか鮮烈な美味しさ。
それこそ松川、銀座しのはらで味わったお椀を遥かに超えるレベルの高さで気に入りました。
招福樓で磨いたのであろう調理技術は本物のようです。

信州は青森、会津、熊本と並んで日本の馬肉の四大聖地として知られていますが、
国産馬肉ロースの赤身刺し、そして信州の郷土料理「おたぐり(馬の腸のモツ煮込み)」が登場。
実は今回お店の常連様のお誘いで訪れたのですが、筆者がモツ好きなことを伝えてくれていたようです。

味付けは行者ニンニク醤油と生姜醤油。
信州の馬肉は味噌味というイメージでしたが、生姜醤油とは熊本を思い出します。
ロースからは赤身肉ならではの旨味の強さを感じられて好印象。
熊本の霜降り馬刺しとはまた趣きの異なる美味しさです。
おたぐりは臭みやクセが少なくて、高級和食店ならではの上品な仕上がり。

地元の泰阜(やすおか)村で獲れた筍はフレッシュの状態で軽く湯掻いてから焼き上げています。
木の芽との相性も良くて、これまた春ならではの味わいでしょう。

器から跳ね上がって飛び出るほど元気に泳いでいる天竜川の稚鮎。
タラの芽、コシアブラ、アマドコロといった山菜と天ぷら盛り合わせになって登場。
筆者の理想よりは苦味が強いように思いましたが、丸ごと味わう稚鮎の美味しさは鉄板。
「山菜の女王」と言われるコシアブラなど山菜の天ぷらも春のお楽しみ。

銀座しのはらでは、フォアグラとマンゴーの最中が出てきましたが、同店はイチゴ最中。
章姫(アキヒメ)イチゴの白和えをパリッとした最中で挟んでいます。
筆者は濃厚嗜好なので最中に関してはフォアグラ入りの銀座しのはらのほうが好みでしたが、
豆腐とイチゴのアッサリした組み合わせも口直しに良いと思います。

近くで獲れたという猪のハツ(心臓)が塊でドーンと紹介されます。
コンディションの良いとき(冬の狩猟期間でしょうか)に獲れたものを冷凍保存。
こういう内臓を好むマニアックなお客さんが来たときに出しているようです。

4月ということで花山椒はフレッシュなのですがジビエはオフシーズン。
熊花山椒鍋の熊肉も猪の心臓と同じく冷凍なのですが、ホシザキ製マイナス60℃の冷凍庫を導入。
マイナス18℃ぐらいの家庭用の冷凍庫とは温度が全然違うのです。
この超低温によってジビエのクオリティを出来る限り維持。

さて猪のハツですが、野蒜、行者ニンニクと炒めものに、味付けは醤油、味醂、柚子。
同席者に内臓がダメな人もいて、ハツの代わりに信州牛のシャトーブリアンを提供。
モツを好む我々にもシャトーブリアンを1カット出してくれました。

ジビエの内臓ということもあってか火入れミディアムで、
都内のモツ焼きの名店で味わうレアーな火入れの豚ハツほどの妙味は感じなかったのですが、
野生動物の猪ならではの力強さのようなものを感じられるのは新たな発見。
シャトーブリアンは牛の最高級部位だけあって間違いの無い美味しさ。

メインの熊花山椒鍋の前に口直しのスイーツ。
沖縄産パッションフルーツを器にして、コゴミに似た雁足(ガンソク)という山菜を添えています。
器の中身はパッションフルーツ豆乳クリームチーズとフルーツトマト。

三つ星フレンチのカンテサンスでも同じようにパッションフルーツを器にスイーツが出てきましたが、
パッションフルーツにサワークリーム、グレープフルーツのグラニテを合わせたカンテサンスより、
豆乳クリームチーズやフルーツトマトとの組み合わせのほうが個人的には好み。
食材を組み合わせるセンスの高さは三つ星フレンチにも負けません。

そしてメインの「熊花山椒鍋」が登場、熊はヒグマではなくツキノワグマ。
出汁は熊の骨から取っているそうですが、比良山荘(滋賀県)の月鍋を思い出すような甘みを感じます。
味醂を少し入れているとのこと(蜂蜜は入れていないようです)。

地物の花山椒はタイミングが合わなかったようで、花山椒は京都産を市場から仕入れ。
キロ12~13万円の高値だったそうで花山椒バブル凄まじいです。

前述のとおりマイナス60℃で冷凍保存していた熊肉はロースとバラを使用。
しかしロースもバラも真っ白な脂身ばかり。
大衆的なジビエ料理店で出てくる熊ロースは弾力の強い赤身肉であることが多いですが、
ロースとバラが逆じゃないかと思ったほど凄まじい脂ノリで驚きました。
よく見るとバラのほうはベーコンのような形状です。

脂身の苦手な人は見ただけで卒倒しそうな真っ白な熊肉ですが心配ご無用。
ジビエの熊の脂身って常温でも融点に達してサラサラ溶けるぐらいアッサリしているのです。
滋賀県の比良山荘、徳山鮓、岐阜県の柳家かたつむりなど、ジビエの名店で扱う熊肉は脂身メイン。
このジビエならではのアッサリ溶ける脂身こそ「山肉の王様」と呼ばれるツキノワグマの真骨頂なのです。

熊肉の最高峰と名高い比良山荘に比べるとロースもバラも厚切り。
ロースとバラを比べるとバラのほうが薄くスライスされています。
そしてロースは2頭の熊を使っているそうです(同席者は食べて個体が違うと断定していました)。

1杯目はロース、2杯目はバラ、3杯目はロースとバラ。
脂身にジビエの熊特有の弾力というか歯応えがあって飲み込むのに苦労しましたが、
霜降り和牛では味わえない軽やかさと旨味の鮮烈さがあって美味しい。

都内では花山椒鍋に霜降り和牛を合わせて食べることが多いですが、
やはり軽やかなツキノワグマのほうが花山椒鍋との親和性が高いと思います。
個人的には比良山荘のような薄いスライスのほうがもっと美味しくなるようにも思いました。

そして感動の大きさではツキノワグマ以上とも思った猪バラ肉の黒酢餡かけ。
猪のバラ肉を炊いてから揚げて外側はサックリ、内側はホロホロやわらかに仕上げているのですが、
鮮烈かつ軽やかな猪の脂身が口の中を駆け巡ってメチャクチャ美味しいです。
「酢豚」のような黒酢餡も猪バラ肉とバッチリ合います(猪が家畜化したのが豚ですし)。

筆者はモツ好きですが、猪に関してはハツよりバラ肉に感動しました。
やはり四つ足ジビエは脂身にこそ真価があると思います。
筆者の数少ないジビエ経験では熊も鹿も猪も脂身の部分が一番美味しかったです。

本日のメインは「熊花山椒鍋」だったのですが、メインを超えて5.0級と思ったのが炊き込みご飯。
駿河湾の桜海老、地物の筍、地物の木の芽の炊き込みご飯。
使っている木の芽は花山椒と木の芽の中間ぐらいとのことですが、この花山椒未満の木の芽の香りが鮮烈。
それこそキロ13万円近いという京都産花山椒より香り高いぐらいです。

お米も地物、ブランドは無いのですが美味しいお米、炊き加減が絶妙です。
熊出汁のタケノコ炊き込みご飯、サッと揚げたという桜海老の旨味も加わって春のオールスター揃い踏み。
都内の日本料理店で炊き込みご飯が最高クラスに美味しい晴山(三田)のご飯より美味しいかも知れません。
これもまた地物食材の強力なサポートが美味しさを昇華させているのでしょう。
「おこげ」の部分は少し硬めな食感でまた良し、何とも素晴らしい炊き込みご飯でした。

〆スイーツはいずれも自家製というピスタチオアイスとわらび餅の組み合わせ。
プルプル食感が官能的なわらび餅に黄な粉ではなくピスタチオアイス。
黄な粉もピスタチオアイスも同じ豆ということでピスタチオアイスを採用しているようですが、
個人的には古典的な黄な粉とわらび餅の組み合わせより好印象。

イチゴは白和えに、パッションフルーツには豆乳クリームチーズ、わらび餅にはピスタチオアイス。
こういう組み合わせの妙味にも同店の魅力があると思います。
招福樓出身ならではの調理技術、食材を組み合わせるセンスの高さ、都内では味わえない信州の地物食材。
わざわざ同店に訪れたくなる理由がこれだけあります。

同席者によれば朝採れの松茸の美味しさも他店とは異次元なのだそう。
(信州の松茸は東京の築地市場でも丹波に次ぐ高値で取引されるブランドです。)
松茸であれば9月最終週あたりが間違い無いとのことで、
いつか産地ならではの松茸も味わってみたいものです。

  • 柚木元 - 2018.4 山菜盛り合わせ7種類

    2018.4 山菜盛り合わせ7種類

  • 柚木元 - 2018.4 生ビール(サッポロ黒ラベル)

    2018.4 生ビール(サッポロ黒ラベル)

  • 柚木元 - 2018.4 自家製胡麻豆腐 地物アスパラガス笹掻き アスパラガスの擂り流し椀

    2018.4 自家製胡麻豆腐 地物アスパラガス笹掻き アスパラガスの擂り流し椀

  • 柚木元 - 2018.4 水尾 一味 辛口純米

    2018.4 水尾 一味 辛口純米

  • 柚木元 - 2018.4 国産馬肉の馬刺し おたぐり 行者ニンニク醤油 生姜醤油

    2018.4 国産馬肉の馬刺し おたぐり 行者ニンニク醤油 生姜醤油

  • 柚木元 - 2018.4 馬刺し

    2018.4 馬刺し

  • 柚木元 - 2018.4 おたぐり

    2018.4 おたぐり

  • 柚木元 - 2018.4 鼎 純米吟醸生酒

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  • 柚木元 - 2018.4 泰阜村(地物)焼き筍

    2018.4 泰阜村(地物)焼き筍

  • 柚木元 - 2018.4 天竜川の活き稚鮎

    2018.4 天竜川の活き稚鮎

  • 柚木元 - 2018.4 天ぷら盛り合わせ(天竜川の活き稚鮎、タラの芽、コシアブラ、アマドコロ)

    2018.4 天ぷら盛り合わせ(天竜川の活き稚鮎、タラの芽、コシアブラ、アマドコロ)

  • 柚木元 - 2018.4 猪の心臓

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  • 柚木元 - 2018.4 大信州 超辛口純米吟醸生、大信州 超辛口純米吟醸

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  • 柚木元 - 2018.4 章姫(アキヒメ)イチゴ最中

    2018.4 章姫(アキヒメ)イチゴ最中

  • 柚木元 - 2018.4 猪ハツ 野蒜(ノビル) 行者ニンニク

    2018.4 猪ハツ 野蒜(ノビル) 行者ニンニク

  • 柚木元 - 2018.4 信州牛シャトーブリアン

    2018.4 信州牛シャトーブリアン

  • 柚木元 - 2018.4 沖縄パッションフルーツ豆乳クリームチーズ フルーツトマト 雁足(ガンソク、コゴミに似た山菜)

    2018.4 沖縄パッションフルーツ豆乳クリームチーズ フルーツトマト 雁足(ガンソク、コゴミに似た山菜)

  • 柚木元 - 2018.4 熊ロース肉

    2018.4 熊ロース肉

  • 柚木元 - 2018.4 熊バラ肉

    2018.4 熊バラ肉

  • 柚木元 - 2018.4 京都産花山椒

    2018.4 京都産花山椒

  • 柚木元 - 2018.4 熊花山椒鍋

    2018.4 熊花山椒鍋

  • 柚木元 - 2018.4 熊花山椒鍋

    2018.4 熊花山椒鍋

  • 柚木元 - 2018.4 熊花山椒鍋1杯目(ロース)

    2018.4 熊花山椒鍋1杯目(ロース)

  • 柚木元 - 2018.4 熊花山椒鍋2杯目(バラ)

    2018.4 熊花山椒鍋2杯目(バラ)

  • 柚木元 - 2018.4 熊花山椒鍋3杯目(ロースとバラ)

    2018.4 熊花山椒鍋3杯目(ロースとバラ)

  • 柚木元 - 2018.4 猪バラ肉 黒酢餡かけ

    2018.4 猪バラ肉 黒酢餡かけ

  • 柚木元 - 2018.4 駿河湾桜海老と地物筍と地物木の芽の炊き込みご飯

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  • 柚木元 - 2018.4 春キャベツ浅漬け 梅干し

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  • 柚木元 - 2018.4 熊出汁の玉子スープ

    2018.4 熊出汁の玉子スープ

  • 柚木元 - 2018.4 自家製ピスタチオアイス 自家製わらび餅

    2018.4 自家製ピスタチオアイス 自家製わらび餅

  • 柚木元 - 2018.4 テーブルセット

    2018.4 テーブルセット

  • 柚木元 - 2018.4 新館入口付近

    2018.4 新館入口付近

  • 柚木元 - 2018.4 店舗外観(新館)

    2018.4 店舗外観(新館)

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
柚木元
受賞・選出歴
2024年Gold受賞店

The Tabelog Award 2024 Gold 受賞店

2023年Silver受賞店

The Tabelog Award 2023 Silver 受賞店

2022年Silver受賞店

The Tabelog Award 2022 Silver 受賞店

2021年Silver受賞店

The Tabelog Award 2021 Silver 受賞店

2020年Silver受賞店

The Tabelog Award 2020 Silver 受賞店

2019年Silver受賞店

The Tabelog Award 2019 Silver 受賞店

日本料理 百名店 2023 選出店

食べログ 日本料理 EAST 百名店 2023 選出店

日本料理 百名店 2021 選出店

食べログ 日本料理 EAST 百名店 2021 選出店

ジャンル 日本料理
予約・
お問い合わせ

0265-23-5210

予約可否

予約可

住所

長野県飯田市東和町2-43-1

交通手段

JR飯田線飯田駅徒歩3分

飯田駅から162m

営業時間
  • 火・水・木・金・土・日

    • 11:30 - 13:30
    • 17:00 - 20:00
    • 定休日
予算

¥30,000~¥39,999

¥30,000~¥39,999

予算(口コミ集計)
¥100,000~ ¥100,000~

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(JCB、AMEX、Diners、VISA、Master)

電子マネー不可

QRコード決済不可

席・設備

個室

(2人可、4人可、10~20人可、30人以上可)

大広間では50人の会合が可能です

貸切

不可

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

合計20台

空間・設備

落ち着いた空間、席が広い、座敷あり

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、カクテルあり

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

一軒家レストラン

お子様連れ

子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、お子様メニューあり、ベビーカー入店可

ホームページ

http://www.yukimoto-hanare.com/

備考

お店に来られないお客様のためにお取り寄せもされてます。
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