コスパに優れたペンション・イタリアン！ : Syo

●長野県と岐阜県との県境にそびえる五竜岳（標高２８１４メートル）。
ここから流れ出すいくつもの沢はやがてひとつになり平川となって谷を下る。
川は標高９００メートルまで流れてきたところで綺麗な扇型の緩やかな斜面地、いわゆる扇状地を形成して姫川へと流れ込む。
●この辺りの扇状地は別荘地として開拓され、その中にはペンション等の宿泊施設が点在する。
扇状地の丁度中心部の標高７５０メートル前後の一帯は特に宿泊施設が多く集まるところ。
その中で、レストランとして夜も一般客を受け入れているペンションのひとつがＳｙｏだ。
●店内は、四人掛けテーブル３卓、六人掛けテーブル３卓。
手前のカウンターバーに４席あるが、ここでは食事はできない。

＜料理・味＞
●前菜からメインまで値段の割にはかなりのボリュームがある。
●前菜（一品料理）の中からいくつか紹介しよう。
カルパッチョは魚介であることが多いが、ここでは白馬らしく鴨肉のカルパッチョだ。
８００円（税込、以下同様。）で二人でシェアすれば十分な量がある。
自家製ベーコンのステーキ（８００円）も安くて旨いオススメ品だ。
シーザーサラダはレギュラー（R）サイズ６００円、ラージ（Ｌ）サイズ１,０００円。
Ｌを注文したが、大きなボウルにたっぷりあって、食べ応え十分。
●パスタは１０種類弱（８００～１,０００円）。
大盛り（３００円増し）にすれば、二人でシェアするのにちょうどいい量になってお得だ。
●ピザは食べなかったが、ほかの料理に比べるとやや高めの感がある。
（と言っても、観光地値段としては、ビックリするほどの値段ではないが…）
５種類ほどある。
レギュラーサイズ（８インチ：約２０ｃｍ）が８００～１,２００円。
ラージサイズ（１２インチ：約３０ｃｍ）が１,４００～２,２００円。
●セコンドにあたるメインは、いわゆる洋食というイメージ。
ハンバーグ（１,２５０円）やグラタン（１,５００円）など４種類。
ライス（２００円、大盛り３００円）か自家製パン（１５０円）と一緒に注文すれば、これだけで夕食を済ませることも可。
●上記のアラカルト以外にセットディナー（１,５００円）という超お得なメニューもある。
ガーリックトースト（２ピース）、ミネストローネスープ、パスタかピザが付く。
●ワイン（フルボトル）は、スプマンテが２,５００～３,２００円とどれもてお手ごろ値段。
白ワインは１,６００～３,９００円、赤ワインは２,３００～６,５００円と良心的な価格設定といえよう。
赤白２本を安心して飲めるのがいい。
●飲み物はワイン以外にもビール、カクテル、１００％ジュースなどもあり、アルコール苦手な彼女を連れていっても安心だ。

＜サービス＞
●ペンションの入口を入って右側にレストランがあるが、その間には暖炉のあるラウンジがあり、誰でも寛げる。
●コペルト不要。
●公式ホームページには「ディナーは完全予約制」と記載されているが、実際は予約なしでも入れる場合が多い。
事前に電話（０２６１－７２－８２１８）で確認してみるといい。
但し、大皿コース（２,５００～４,５００円（４名～））は事前予約が必要。
また、プリフィクスコースは現在注文を受け付けていないとのこと。

＜雰囲気＞
●Ｓｙｏのある辺りのペンション街は、どこも一区画１５０～２００坪程度の比較的ゆとりのある別荘地。
どの区画も、前面道路から１０メートルほどセットバックして建物を配置している。
だから散歩をしていても開放感があり気持ちのいい場所である。
●建物の外観は洋館風の木造建築物。
２階の宿泊部屋用のエアコン室外機が多少目障りではあるが、雰囲気は悪くない。
玄関に掲げられたイタリアの国旗が目印になる。
●施設内も洋風の造り。
時節柄、雛人形が飾られていて、洋風雰囲気の中でそこだけ異空間であった。
●レストランからは庭の木立を眺めながら食事ができる。
車道までの距離があるので、通行人の視線も気にならない。
●客層は９０％オーストラリア人であった。
残り１０％は我々だから、我々が入る前は１００％豪州。
それだけに、海外にいる気分にさせられる。
時々注文を取りに来るスタッフが唯一日本人と言っても過言ではない。
尤も、これは冬のスキーシーズンの話。
春～秋は日本人客が主流となるとのことだ。