季節外れの平日でも客足絶えないカフェ。 : カフェアンドレストランアッタカ

この辺りのメインストリート、八ヶ岳エコーラインからよく見える、板壁をベンガラ色に塗った外壁に白い窓枠。フィンランド調の様な北米調の建物。目を惹くお店で、何年か前から気になっていた。

入店すると、想像していたよりずっとずっと繁盛している。入れ替わり立ち替わり客が入る。
営業マンや営業レディ、別荘族から地元のおばちゃん、若い兄ちゃん…目と鼻の先に市営温泉があるのも客が流れてくる一端かもしれぬ。

店内には薪ストーブも。しかし遠目の外観から想像するよりは割と普通な意匠の店内。

営業レディが食べている日替わりの福味鶏のソテーランチがボリューミーで美味そう。頼もうと思ったが、初めてなので定番のメニューからチョイス(と言うほどメニュー数無いけど)。

お店のマダム？に一番のお勧めを聞くと、今なら焼きチーズナポリタンが良いという事ですそれをオーダー。外ののぼり旗もナポリタンを謳っていて、ナポリタンも売りなのかもしれない。

サラダはセットにしてはボリュームあって嬉しい。上に黄色いザラッとした見た目のものが乗っている。自家製の人参ドレッシングだと言う。野菜の自然な甘味を生かした健康的な物だが、もう少し塩と酢が効いているとシャキッとしますね。薄味です。信州は歴史的に減塩運動が盛んなのでアレですけど…

焼きチーズナポリタンはトロけるチーズをかけて、最後にオーブンで焼いたもの。
オーブンでの仕上げを考慮して作ったナポリタンだからなのか、少々炒め感が薄く残念(油脂の炒めた香りこそナポリタンの醍醐味だと思うのは私だけだろうか…)。チーズもニュートラルな味、やはりナポリタンそのものも塩加減薄めで減塩傾向。パスタやや柔め、オーブン入れるならもう少し太めのパスタだと良いのかも。全体にパンチ不足でした。

マダム、感じの良い方ですが、ある意味レストラン接客は玄人では無いようです。ちょっとテンパって、タバスコ忘れてて、途中で我慢出来ずお願いしたら、有無を言わさずハラペーニョのマリーシャープス持ってきて…遠目にレジ裏のタバスコ置き場には、普通の赤いレッドペッパー系のマリーシャープス２種類も置いてあるのにショック。どれにするか尋ねて欲しかったですね。色的にもナポリタンに緑のハラペーニョソースは合わないと思います。

デザートはこちらのウリであるソフトクリームが添えられたシフォンケーキ、この日はコーヒーのシフォン。ソフトは牛乳だけで作られたと言う純然たる手作りソフト。コクや食べ応えは弱めながらも、これこそが良質な牛乳だけで作られたものだ、と思う。搾乳して直ぐの、成分無調整、殺菌も最低限にした牧場の牛乳が、市販の牛乳と明らかに違う自然な甘味と自然なコク、サラッとして美味しいのと同じような、そんな違いを感じる。ただ、ソフトクリームと言う「甘味」の味わいにおいてそれがベターなのかは分からないが、高原の新鮮な牛乳のソフトクリーム、と言う味わいはアピール出来ている一品だった。シフォンはモッチリフンワリ感は文句無しだが、味は普通だった。

コーヒーは味は美味しいドリップコーヒだったが提供温度が残念だった。

私は基本、デザートを頂く際、コーヒー紅茶と混ぜこぜに食べない人で、大抵お冷と共に頂き味わいます。で、多くのお店でデザートと共にホットドリンクが出されると、デザートを食べ終わりころ適温を維持出来ず、残念な思いをするので、「デザートの後に持ってきてほしい」とお願いするめんどくさい客なんです。

こちらのお店でお願いしたら、コレは想像ですが、デザートと一緒のタイミングで淹れたコーヒーをキッチンに置き去りにし、デザートが食べ終わる頃、時間差で持ってきた感じでした。ヌルかった。

私の言いたかったのは、デザートを食べ終わる頃にコーヒーを淹れて、適温でサーブして欲しいと言う意味だったのですが、行間を読み取っていただけなかった様でした。こちらはランチプレイスである前に「カフェ」を標榜しているのだから、コーヒーの提供にはもっと注意と拘りを持って欲しいと思いました。

接客はマダム１人、キッチンもオーナー１人だと思う、全体にオペレーションはゆっくり目。
時間を気にせずお友達とお喋りを楽しむとか、気軽に日替わりランチを楽しむのが良いかもしれない。そしてランチの定番メニューのＣＰはちょっと低目かなと思い、次来るなら日替わりランチをオーダーしようと思った。