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2018.11 蜂の子甘露煮、ミョウガの甘酢漬け、岩茸の酢の物など
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2018.11 青いトマトとタマネギのピクルス風、自家栽培椎茸の煮物、蕗味噌、ノブキの煮物、蜂の子甘露煮、ミョウガの甘酢漬け、岩茸の酢の物
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2018.11 鹿肉の味噌漬け焼き
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2018.11 天然岩魚の塩焼き
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2018.11 蝦夷鹿と日本鹿のジャーキー
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2018.11 猪鍋
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2018.11 猪鍋の〆雑炊
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2018.11 野沢菜の切り漬け
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2018.11 寒天とCCレモン煮の林檎
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2018.11 和室の個室席(縦撮り)
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2018.11 和室の個室席(横撮り)
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2018.11 店舗外観
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3,254文字★
東京から長野県に旅行で来ております。
全国的に11月15日から翌年2月15日までが狩猟解禁期間として知られています。
11月後半の信州旅行といえば最大の目的はジビエ。
長野県内でジビエのお店を検索して発見した「信州マタギ亭(3.52)」へ。
お店まで上る短い山道だけ車1台ギリギリの幅員なので対向車が来たら泣きが入りますが、
急な坂道を切り返しながら上って崖ギリギリに何とか駐車。
プロットハウンドという猟犬がずっと吠えています。
おかげでインターホンなど無くともご主人が来客を察して迎えに来てくれました。
マタギのご主人と奥さまの老夫婦2名で切り盛りする山小屋のようなお店。
入口すぐに12人ぐらい座れそうな大きなテーブル。
小上がりのように段差のある奥の和室(畳に座布団を敷いた座敷)に20人ぐらい入れます。
和室を2~6人用ぐらいに仕切った個室に着席。
料理は天然岩魚(イワナ)の入荷があれば5,000円、無ければ4,000円のコースで予約済。
今回は天然岩魚の入荷があったようで5,000円(内税)のコースとなります。
奥さまが足が悪いこともあるのか、テーブルには既にほとんどの料理が用意されています。
5,000円(内税)コースの内容は以下の通り。
01.蜂の子甘露煮
02.ミョウガの甘酢漬け
03.蕗味噌
04.ノブキの煮物
05.自家栽培椎茸の煮物
06.青いトマトとタマネギのピクルス風
07.岩茸の酢の物
08.天然岩魚の塩焼き
09.鹿肉の味噌漬け焼き
10.蝦夷鹿と日本鹿のジャーキー
11.猪鍋
12.猪鍋〆雑炊と野沢菜の切り漬け
13.寒天とCCレモン煮の林檎(HP予約サービス)
奥さまの説明によれば蜂の子が今年はダメ(不作)で出せないお客さんもいるとのこと。
よく見る佃煮のような蜂の子より淡い味付けで、蜂の子の旨味の強さがよく分かってこれは美味しい。
オオスズメバチではなくクロスズメバチですが食べやすさはクロスズメバチではないでしょうか。
個別に採点すると3.8~3.9ぐらいの評価。
ミョウガの甘酢漬けは酸味少し強いですが普通に美味しくて口直しにピッタリ。
蕗味噌は味噌が強めでしょうか、もっと味噌が控えめでフキが主張するほうが筆者の理想。
意外なヒットだったのがノブキ(葉がフキに似ているキク科の草本)の煮物。
伽羅蕗(きゃらぶき)ほど煮込まないでノブキの味が残るよう仕上げたとのことですが、
細長いノブキを噛み締めるたびに心地良い食感と野趣溢れる旨味を感じられて素晴らしいです。
信州のマタギ料理ということで味付けは濃いめなのですが4.0級に感動しました。
自家栽培しているという椎茸は味付けこそ家庭的なのですが肉厚で素材力は高いと思います。
青いトマトとタマネギのピクルス風には少しカレー粉を塗しているのですが、
まるで福神漬けを思い出すような味わい、塩の強さが気になりますが食感や素材の美味しさは良好。
酢の物にした岩茸は超希少食材。
奥さまの説明によればキノコではなく、絶壁に出来る苔の一種ではないかとのこと。
1年に3mm(ミリメートル)しか成長しないのでここまで大きくなるのに数十年。
湯掻いて数十年分の埃や汚れを取るのですが、手が真っ赤になってしまうそうです。
見た目はキクラゲにも似ていますがキクラゲほどコリコリしておらずフワフワした独特の食感。
凄く美味しい食材というわけではないと思いますが貴重な食体験に感謝。
酢の物の酢加減はやはり強めでしょうか(酢で少しむせました)。
続いても希少な天然の岩魚。
尻尾が割れていて、ヒレも養殖とは形が異なるようです。
身は養殖より締まった肉質で骨も養殖より硬いので丸ごと食べるのは少し苦労します。
長野県の木曽にある「わらび野」では養殖岩魚の塩焼きを食べましたが、
わらび野のご主人がおっしゃるには塩焼きで食べるなら天然より養殖のほうが美味しい、
天然の岩魚は骨酒や出汁に使うのに向いているとのことでした。
確かにこの天然の岩魚よりわらび野で食べた養殖の岩魚(いずれも塩焼き)のほうが良かったです。
同店の塩焼きは焼き立てでなく作り置きだったことも足を引っ張ったのかも知れません。
1尾で1,000円の加算となってしまうので純粋に美味しさだけを考えるとコストパフォーマンス悪いのですが、
おかげで今回の旅行で天然と養殖のイワナ食べ比べを楽しめたことはありがたかったです。
今回の料理で一番のヒットだった鹿肉の味噌漬け焼き。
使っている鹿は日本鹿(本州鹿)でしょうか、奈良漬けのような黒っぽい見た目。
しかし鹿肉と味噌が上手く融合しているのか、鹿肉特有のクセや臭みをほとんど感じません。
仔鹿でないと肉質が硬いことも多い鹿肉ですがサクッサクッとした軽やかなジャーキーのような食感。
食べやすいうえに味噌で昇華した鹿肉の旨味の強さを楽しめてこれは素晴らしかったです。
この信州旅行では「柚木元」で食べた鹿刺し、「ざんざ亭」で食べた鹿テリーヌ、
「滿」で食べた仔鹿バラ肉も素晴らしかったのですが、それに勝るとも劣らないレベルの高さ。
和のシャルキュトリーといった味噌の使い方の素晴らしさに感服。
そして蝦夷鹿と日本鹿のジャーキー食べ比べ、特に蝦夷鹿のジャーキーが味噌漬け級のヒット。
奥さまの説明では蝦夷鹿のほうが硬いとのことでしたが、
ムッチリした肉質で歯応えは確かに感じるのですが旨味抜群で4.2~4.3級に感動。
蝦夷鹿はご主人の知り合いが北海道で獲ったものを使用しており地物ではないのですが美味しい。
炭火で4日かけてじっくりジャーキーにしているようで、
それだけ手間をかけることでここまで美味しいジャーキーになっているのかも知れません。
日本鹿のジャーキーは大和煮缶のような、少しホロっとした肉感のあるジャーキー。
こちらは味噌漬けで食べるほうが美味しかったです。
蝦夷鹿のジャーキーと日本鹿の味噌漬け、両者は同店のスペシャリテと思いました。
メインであろう味噌スープの猪鍋にはニンジン、白菜、ネギ、ゴボウも入っています。
今年はまだ鹿しか獲れないとおっしゃっていたので猪肉は去年獲れた冷凍物かも知れません。
猪の肉は煮込んでも硬くならないのでじっくり煮込んでいきます(肉は縮んでいきますが)。
猪肉ですが筋肉の発達した野生動物の肉だけあって全体的に弾力あって硬め。
赤身肉の部分は豚モモ肉のような肉質に思います。
それゆえ赤身だけで食べてもあまり美味しくないのですが、脂身と一緒に食べればそこそこ美味。
同店では猪より鹿のほうが遙かに好印象でした。
猪鍋の残った味噌スープには細かく刻んだ椎茸とネギを入れ、
ある程度煮立てたらご飯、卵も入れて蓋をして、しばらく蒸らして雑炊に仕立てます。
控えめな味噌味で食べやすくて、肉厚な椎茸のコリコリ食感が魅力的、お米が大粒なのも特徴的でした。
雑炊に合わせて野沢菜の切り漬け(本漬けより浅い)も出してくれたのですが、
野沢菜の鮮烈な旨味とシャッキリ食感を楽しめて、よく見る野沢菜漬けより桁違いに美味しい。
こういう野菜の意外な美味しさも地方の飲食店の素晴らしさ。
お店のホームページを見て予約すると1品サービス。
食紅で赤く色づけした寒天と、「CCレモン煮の林檎」という意欲作。
コンポートほどではないですが生よりやわらかく、レモンの風味が加わった林檎は意外とアリ。
山奥のマタギ料理ということで料理の味付けは全体的に濃いめ。
都心の高級割烹の複雑玄妙な味付けに比べると野暮ったさを否めない部分もあるのですが、
この土地でしか味わえないであろう地物を中心に魅力的な料理が多かったです。
蜂の子、ノブキ、日本鹿の味噌漬け、蝦夷鹿のジャーキーが特に素晴らしいと思いました。
春には山菜、秋にはキノコも楽しめるようで、季節を変えてまた訪れたいものです。