”山賊焼き”手づかみで豪快に丸かじり♬『河昌』 : 河昌

2019年４月に伺いました。


山賊焼きを食べたくて、この日は松本へ。
河昌さんに訪問しました。

訪問したのは11：40分頃です。
早く到着してしまいそうなので時間を調節したものの…。
既に行列が出来ていました(;´∀｀)

気長に並んで入店したのは１時間後のことです。
やはり山賊焼きの元祖のお店だから
それなりに早めの訪問と
気長に待つことが必須です。

かなりの人気店なのですね♪
営業時間が以前は訪問当時は
ランチタイムのみとなっていることもあるのかな。

お子さまから学生さん。
そして大人の世代や家族連れ。
訪問者は年代や性別を問わず、賑わっています。
営業時間が限られていても
食べたくなる味が
ここにあるのだと想像してしまいました。


注文したもの
■山賊焼き定食（もも → 「もも」の骨ありと骨なし）
■山賊焼き定食（手羽 →「むね」）

ちなみに「もも」と「手羽」以外にも
「ささみ」の定食もあるようです。
少食の方におススメと説明書きがありました。
部位としての「ささみ」は個人的に好みなのですが、
鶏肉大好きな私たちです。
今回は２人で「ささみ」以外の部位を注文することにしました。

皆さん、「山賊焼き」をご存知ですか！？
「山賊焼き」とは長野県中信地区（塩尻・松本エリア）で
特に食べられている長野県の郷土料理です。

ケンミンショー等でも目にする機会があったので
自宅で真似をして作ったことはありましたが、
実際にお店で口にしたことがありませんでした。
1度は本物の味を体験してみないとです♪

「山賊焼き」という何となく唐揚げに似たもの
という認識はありました。
また唐揚げよりも豪快なイメージがあり、
より食欲をそそる感じがあるんです。
どうして「山賊焼き」という名称なの！？
揚げものなのに「焼き」なの！？

昔々…。
おばあさんはこのようなお話をされています。
「むかし、山賊がおって旅人のモノを取り上げていたそうな。」
すると子どもは
「山賊っておっかねえなぁ」と
子ども心に思って過ごしていたそうです。

山賊は人からモノを「取り上げる」ことから
「鶏揚げる！？」という発想の元に
メニューを考えます。

また山賊の傍若無人のイメージを
鶏肉の一枚肉を豪快に使った料理に
なぞらえて作ったのがはじまりのようです。

色々と諸説あるようですが、
それだけ「山賊焼き」が多くの人々の心に響き、
親しまれている郷土料理であることがわかります。

ちなみに「山賊焼き」なのに揚げているの！？
当初は油を少量入れた鉄鍋で焼いていたようです。
昔は油も貴重だったことでしょう。
今は大量の油でカラッと揚げることが多いようです。



■山賊焼き定食（もも → 「もも」の骨ありと骨なし）
■山賊焼き定食（手羽 →「むね」）

どちらもごはん・味噌汁・山賊焼き（きゃべつと輪切りのレモン）・小鉢のセット（３種）・漬物
のセットです。
山賊焼きに添えられているきゃべつも千切りよりも粗めな切り方なのでより豪快さが演出されています。輪切りのレモンも厚めのものでしっかりレモン汁をかけていただきます。きゃべつの量が半端なく多いんです。しっかりベジタブルファーストができるのも嬉しいポイントです。山賊焼きに絞るレモン汁をきゃべつにもかけて食したので私たちはドレッシングは使っていません。店員さんが定食を配膳すると共にドレッシングも提供してくださります。粗めのきゃべつの千切りは量も多いのですが、しっかり咀嚼することでこれだけでも満腹中枢が刺激されます。

夫の注文したもも、私の注文した手羽は大きさがかなり違っています。料金が同じなので部位によって大きさが異なるようです。美味しそうに食べていた夫ですが、ちょっと物足りなそうだったのでお裾分けしてあげました。

手羽を食べる際は豪快に手づかみでいただきました。まずはサクサク、所々ザクザク食感。丸ごとしっかり揚げられているので１口頬張るごとに香ばしさと共に小気味良さがあります。

こちらの河昌さんでは鶏を丸ごと１羽仕入れて、店内で解体をされています。部位ごとに納得のいく大きさに切り分ける。この「鶏をばらす」作業を行うことで「山賊焼き」の豪快さを保っています。

店内で解体されているからか鮮度が違うのでしょうか。これは「むね」じゃないよ～。

ちなみに鶏肉は秘伝のタレで２日間じっくり漬け込まれています。１口頬張ると肉質は柔らかく、しっとり感があります。そしてジューシーです。肉汁が広がります。手羽の皮の部分もしっかり揚げているのでザクザク食感です。皮と肉の間にピーマンが半分挟まれていました！お店の方の茶目っ気なのかな！？小さなサプライズも楽しいです。素揚げのピーマンもいただきます(´Д｀)

２日間じっくり漬け込まれているのですが、鶏肉の旨味を活かすように絶妙な味加減なんです。優しめの味付けなので繊細な鶏肉本来の美味しさを味わうことができます。

夫と食べ比べをしようと異なる部位を注文しました。手羽はかなりボリューミーです。骨はほとんどなく、ほぼ丸々いただくことができました。ももはさらにジューシーな味わいですが、手羽も意外とジューシーなんです。どちらも美味しいです。はじめて山賊焼きをいただく方には、手づかみで丸かじりもできる豪快さがある由来にちなんだ手羽の方ががおススメかなと個人的には思います。


一通り定食をいただいてみると「山賊焼き」の由来にちなんだ豪快さとは裏腹に１つ１つが繊細な仕上がりだったり。心身共にほっこり堪能させていただきました。


美味しかったです！ご馳走様でした(*´▽｀*)