善光寺詣りⅤ・元ホテルマンが脱サラで始めた松本の名店 : 浅田

　　　　　　＊＊＊＊＊再訪＊＊＊＊＊

先ほど行った「三城」さんのお蕎麦が私の口に合わず消化不良のまま松本を後にするのは惜しみなく、以前伺ってそこそこ美味しかった「浅田」さんを再訪する。
時間は１２時４５分頃で、まだまだ「浅田」さんは昼時で忙しく店内はごった返していた。

今回は、前回の時に学習してあるので二八蕎麦を注文する(そばつゆとのバランスは二八蕎麦の方が良いと感じる）

蕎麦を待っている時間を利用して、一度店外に出て外観を撮影し店内に戻る。

ここで、ちょっとしたハプニング発生。混んでいるせいもあり注文してから蕎麦がなかなか運ばれず、松本発着の「特急・しなの」の時間が迫ってくる。

頭の中で発車時刻を逆算しレンタサイクルを返して駅まで歩く時間を考慮すると後１０分しか時間が無い。

申し訳ないが、急いでいる事お店に告げて、お蕎麦の出来上がりを待つ。

そして、お蕎麦が運ばれて来た時は持ち時間５分、蕎麦を撮影する時間も無く、急いで蕎麦を手繰っていただく。
３分で蕎麦を食べ「ご馳走様でした」と心の中で唱え会計を済ましてレンタサイクルの返還場所に急いでペダルを漕ぎつづけて自転車を返却し駅まで走る。

松本駅のホームに降りた時は、「特急・しなの」が入線している最中でギリギリ間に合った。

改めて、電車の中で「浅田」さんの蕎麦を思い出すと、翁系独特の蕎麦で、香りは弱いが甘味は強くのど越しの良い蕎麦で辛味大根との相性は抜群であった。

今回は、完全に「浅田」さんに向かう途中に立ち寄った「茜里」さんで食べたソフトクリームがロスタイムで仇になってしまった。

今度は時間に余裕を持ち「浅田」さんと、やはり地元に人気のもう一軒「野麦」さんに寄ってみたいと思う。

　　　　　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

仙仁温泉「岩の湯」を後にし小布施を散策後、急にお蕎麦が食べたくなり脳離に「せきざわ」が浮かびましたが群馬時代から「せきざわ」は何度も利用しているので今回は違うお店と思い、

思いついたのが松本で有名な「浅田」と木曽の「時香忘」の二店がとっさに浮かびましたが木曽は少し遠いので松本の「浅田」に行くことに決め、直ぐにTELで予約し小布施PAから高速を飛ばし松本まで行きました。

お店に着いたのが１５時前後で１６時には閉店するようで他にお客様は誰も居らず席に着き注文。

此方のお店は大盛りをやっておらず大食漢の私はセイロの十割蕎麦と二八蕎麦を両方注文し蕎麦の味比べを行いました。
正直な所、十割と二八の違いがあまり違いはないが、しいて言えば十割蕎麦の方が若干腰が強いかな～と感じた程度ですが薬味の辛味大根に合うのは十割蕎麦の方でした。

そして、二八蕎麦は逆にのど越しが良くトータルのバランスは二八蕎麦の方が良い感じがしました。

まぁ~、そのくらい二八蕎麦も十割蕎麦に負けず劣らず薬味と相まって美味しいという事ですが・・・。

しいて言えば、蕎麦の香りとか歯ごたえが若干弱く田舎蕎麦のような腰を求める方には不満に感じる方もいるかもしれません。（翁系の特徴でのど越しは良く食べやすいが香りと腰が弱い傾向にあると私は感じています）

そして、美味なのが薬味の辛味大根で「辛くて美味しいですね」というとこれは家のこだわりで県南の下条村のとある農家に委託して１本￥１０００の辛味大根を使用との事でした。
「なぜそんな高い大根を使うのですか」尋ねると此処の農家の大根じゃないとこの辛味の味が出せないという事とこの辛味が蕎麦にマッチして浅田の特徴を出しているという事でした。

他にお客様が居なかったせいもありますが、大将が何故蕎麦屋を始めたのかも語ってくれました。

もともと、此方のご主人は長野県のホテルでホテルマンをしていて日本の有名な大企業の社長さんにホテルで人気のお蕎麦屋さんを紹介したところ、その社長さんから「長野の蕎麦は何処で食べても本当に美味しくないね」とお叱りのお言葉をいただいたのが自分で蕎麦屋をやる一大決心に繋がったそうです。
そして、皆様も知っている翁の高橋名人の下で修行し松本の地に「浅田」を開いたそうです。

その後、ご主人が実際に蕎麦の食べ歩きをして、ご主人お勧めのお蕎麦屋さんを数件教えて頂き、蕎麦の会話を大将と延々と語り１７時近くに「浅田」を後に帰京しました。

此方のお店の総評として翁系のお蕎麦独特の腰の強さやのどごしは良いのですが蕎麦の香りは少し弱めですが蕎麦自体は美味しいです。
しかし翁系独特の量が少ないのが難点ではありますが、又是非再訪したいラインの３・5点とさせていただきます。