金門錦の勢起（せき） 純米大吟醸 : kaku.uchi

少々高くてもよいから、少しだけおいしい日本酒をいただきたくなりました。
そう思って向かうのは、長野駅前の立ち飲み屋さんのkaku.uchi。

駅ビルの２階にも長野県産のお酒を安い価格でいただける立ち飲みのお店があるのですが、今日はそこよりももう少しおいしいものをいただきたかったのです。

このお店を訪れたのは３回目。
最初は女性の店長さんだったのですが、前回は男性の店長さんに代わり、今回も前回と同じ店長さんです。
このお店に置くお酒の選択に絶対的な自信を持っておられます。

ですので、好みを伝え今日のお勧めをいただきました。
そのお酒は佐久市望月にある大澤酒造株式会社の勢起（せき）。
木島平村産の金門錦で作った純米大吟醸です。

これを冷で。
香りは穏やかで味が濃厚でありながら、飲みやすい。
冷ですから、ためらいもなくのどを通っていきます。
こういうお酒を飲むと、飲み放題でいただくお酒とは全く異なる日本酒のおいしさを感じます。

長野駅前で時間が空きましたので、久しぶりにどっしりとしたワインをいただきたいと思い、kaku.uchiを訪れました。
以前は女性の店員さんでしたが、今回は男性。それも貫禄からこの方が酒屋の店主さんであり、このお店の店主さんであるのかなと。

お酒のメニューがとにかく豊富で、何をいただこうか眺めていると、日本酒を勧めてくださいました。
ワインを飲みたくて入ったのですが、日本酒を勧められ、さらにこのお店の品ぞろえの考え方をお聞きするうちに日本酒をいただくことにしました。
その考え方とは、せっかく角打ちで飲むのだから、自宅や宴会など普段飲めないおいしいお酒を選んで飲んでほしいと。

銘柄は、店主お勧めの亀齢。
信州の酒米、「ひとごこち」で作られたお酒です。
一口飲んだ瞬間、舌とのどをなめらかに通り胃まで伝わっていきました。
味はジュースのよう。
スッキリとした甘さの後に、濃厚さが口の中に広がる感じ。
日本酒の嫌味な香りもなく、とてもおいしいです。

このお酒に合うおつまみをお聞きすると、醤油豆を勧めてくださいました。
甘辛く味付けされた豆に、まったりしたクリームチーズが添えられています。
このお酒との組み合わせは絶秒。
醤油豆のあとにお酒を流し込むと、口の中に残る余韻がまた格別です。

この醤油豆ならフルボディのワインにも合うだろうとお勧めの赤ワインをお聞きするとタカヤシロのメルローを勧められました。
このワイナリーは、信州中野市にある高社山に葡萄畑があって、地元を中心に出荷している地消地産に積極的な会社のようです。

飲んでみると、甘さを感じる香りで、ざらっとした舌触りがメルローらしくて飲みごこちがよく、そのわりに濃厚さもあるワインです。
若いからかもしれませんが、フレッシュさがあり、その一方で渋みや酸味もバランスよいおいしさです。
こちらも、醤油豆によくあって、亀齢以上においしくいただきました。

このお店は、立ち飲み屋さんいありがちな安く飲む、というよりは、少々高いのですが、おいしいお酒を見つけるためのお店と考えた方がよいようです。

Feb 2012 -------------------------------------------------------------------------------------

長野駅前で夕方、知人に会うまでの時間、少々暇をつぶすことになりました。
どうしようか迷っていたところ、「角打ち」の文字が眼に留まりました。

今まで知らなかったお店。
最近、松本の角打ちに大変お世話になっていますので、目に留まりやすかったのでしょうか。

お店の中に入ると、本当に小さなお店。カウンターの向こう側の女性店員さんお一人。
長野市近郊のワイナリーのワインや、日本酒を中心にいただけるようです。

まずは、楠わいなりーのカベルネS/メルロー2011。
このワイナリーは須坂市にあって、このボトルは自社畑で栽培したブドウで醸造されたようです。
カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルローのブレンド。
チーズの盛り合わせと一緒にいただきます。
アルコールは12度なのですが、どっしりとしていますね。

次にいただいたのは、小布施ワイナリーのソッガ　ドゥジエーム。
こちらも、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローのブレンドのようですが、今までに飲んだことのない直球勝負の力強さがありました。

昔ながらの甘口でなく、こういうボルドーブレンドが大好きです。
塩尻はもちろん、東御市や今回のワインのワイナリーなど、信州にはおいしいワインをいただけるワイナリーが増えてきたようです。

店員さんは、ワイナリーのことをよくご存じで、いろいろ語ってくれます。
同じように日本酒も教えていただけるのでしょうね。

このお店の場合は、お通しがありますし、ワインの価格もそれなりですから、気楽にいっぱい飲むというのではなく、
信州の地元で採れたお酒を味わっていただくためのお店という感じですね。