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無我夢中でほろ酔い、次のお店に向かったのですが、そこが最悪。
忙しいのは分かりますが…最初っから最後まで苦虫面の怒ったオヤジの店で、
〆サバも萎びたノルウェー産の出来合い冷凍物という、近年稀に見るひどいお店でした。
さて。気を取り直して、お寿司でも。と、昔からある寿司屋に向かいます。
高千穂町内で寿司屋といえば、ここ竹寿司と、もう一件、正鮨しかありません。
今回は、中心地に近い竹寿司さんにやってきました。
引き戸を開け、ちょっとした生簀の空間を抜けると、レトロ感満載のカウンター。
裏手は座敷です。
カウンターには、すでに3組のお客さんが食事をされてます。
先ほどのお店でもそうでしたが、お盆の真ん中なのでお忙しいようです。
カウンターの中から、オヤジが握りの手も止めずに問いかけます。
「ごめんねー。ちょっとだけ時間かかるかも知れんけど、座ってー。」
気さくです。にっこにこです。
その傍らには、ずいぶんお若い成年が、これまたにっこにこで立ち働いております。
カウンターをお借りして、とりあえず日本酒をください。
300mlの冷酒が数種類あるようですので、その中から山形の「上喜元」をいただきます。
いかに寿司屋といえども、高千穂町で日本酒を呑む客は少ないでしょう。
そのため、わざわざ300mlの飲み切りボトルを用意しているのだと思います。
ちょっと時間かかるよ、と言われてますので、ゆっくりまったり待つつもりでしたが、
お隣で食事をされているご夫婦から、嬉しい提案が。
「ミナだったらすぐでしょ?美味しいですよ?どうですか?」
これを聞いたオヤジ。
「ああ。ミナはすぐに出せるよ?」ということで、ミナ貝をいただきます。
宮崎方面ではサンカクミナと呼ばれる貝を塩ゆでにしたものです。
全国的には、シッタカ、あるいはニナと呼ばれている貝で、標準和名はバテイラです。
大きさが全く揃っておりません^^;;
デカいのもあれば、ちっちゃいのもある。手作り感、自家採集感が満載です。
爪楊枝を差し込んでクルクルっと回して中身を取り出し、頬張ります。
さすが、寿司屋。高千穂の山の中で、潮の香りが楽しめるとは思いませんでした。
時間がかかる、ということなので、このうちに刺し盛りをオーダー。
すると大将。「なんがいい?」
当然、メニューなどありませんので、白身多めで1人前、というざっくりした注文です。
しばらくすると、刺し盛り登場。ひらめ、さば、活きエビ。
ひらめは季節ではないですが、芽ネギを巻いていただいてみますと、ネギの風味に負けず旨いです。
さば。これはまた先ほどのお店の酷い〆サバとは打って変わって、すばらしい。
切っつけの角が立ってます。ぴかぴかです。
エビ。サイマキですが、びっくんびっくん動いてます。
アタマを千切ってミソをすすり、酒で流し込めば、至高の極み。
旨いです。
高千穂でこれだけの魚がいただけるとは、と大将に進言しますと、
どうやら、熊本県の天草方面から届くものらしいです。
先の熊本地震で、魚の輸送が困難になった時は困ったとおっしゃってました。
カウンターには、筍の巻き寿司が丁寧に巻いてまりました。
こちらの名物のようです。
カウンターのお隣さんも気になったらしく、作り方を聞いてます。
竹は必ず、呉竹でなければダメだ。モウソウでもコサンでもダメなんだ、と。
クレタケといえば、ヘラ竿や渓流竿などの釣竿に使われる竹ですが、
まさか寿司にも使われているとは知りませんでした。
ほいよ!っと、1切れくださいましたので、ありがたく頂いてみます。
筍の歯触りが面白いです。そして、甘い。
煮つけてあるのですが、甘めの煮しめの感じがします。
なかなか風情ある美味しいお寿司でした。
さて。
寿司屋ですから、最後は絶対に握り寿司をいただいて帰りたい。
ところで、修行中の若者ですが、20歳前後でしょうか。
常に満面の明るい笑顔が印象的な、応援したくなる若者です。
気さくで面白い大将の元で修行に励むと、こんなにも客を楽しくさせる職人が生まれるのか。
で。
洒落といっては何ですが、大将にお願い。
「若者はツケ場で握りはできますか?」と、無理を承知で聞いてみますと、
「ん?じゃあ、握ってみる?」というお返事。
大将の寿司も食ってみたいけど、若者の修行の成果も見てみたいじゃないすか。
言いませんでしたが、多少の不出来を覚悟して、1人前をお願いします。
若者、一生懸命です。
そりゃ時間もかかります。大将のようにチャチャチャっというわけにはいきません。
そりゃ大きさも不揃いです。大将のように機械で図ったように同じ寿司にはなりません。
しかし、旨かったです。
気持ち良かった、と言ったほうがいいでしょうか。
この職人さんには大成していただきたいものです。応援します。
本当にあたたかな雰囲気の、美味しい、まことによいお店でした。
また次回、よろしくお願い致します。