もちもちとしたパスタが美味しい！ 旬を感じる和風イタリアン、ゆったりしたカウンター席も嬉しい。 : 和美人

［宮城県仙台市］
2014/9/22（月）
青葉区二日町にある、和風イタリアン。「わびと」と読む。

定禅寺通りを越えて、国分町通りをそのまま北へ。
仙台市役所の西側あたり、ビルの2階にある。
お店のコンセプトを表すような、赤い和傘が目印だ。

店内は、ゆったりとした曲線的配置のカウンター×6席。
4人掛けテーブル×4卓、2人掛け×3卓程度。
全席禁煙。BGMは、ジャズなどが小さな音量で掛かっており、会話の邪魔をしない感じ。

カウンター席は、ゆったりとした革張り椅子で、
男子一人でも、気兼ねなく寛げる空間だ。

瓶入りのビスコッティ、並べられたワイングラスを見ながら、
食事の出来上がる良い香りを感じる。

ランチメニューは
・「あすなろ」パスタランチ（￥1000）　※日替りパスタ 2種類から選択。
・「ことのは」パスタランチ＋メイン料理（￥1500）

一品ずつ時間を置いて提供されるので、本格的なランチ気分を味わうことができる。
時間には、少し余裕をもって伺いたい。

------------------------------------------------
■言の葉ランチ（￥1500）
前菜盛合せ・パスタ・メイン・デザート・コーヒーor紅茶のセット。

◎アンティパストプレート
　サラダ、デミタスカップで提供されるプチスープ、ピクルス、プチパンの盛り合わせ。
　　・胡麻ドレッシングでいただく、パリパリの新鮮レタス。キンと冷えているのが良い。
　　・さつまいもとかぼちゃ、キノコのスープ。根菜の甘さを引き出した、ほっこり味。
　　・れんこん、大根、パプリカのピクルス。れんこんは、正月のおせち料理を連想させる味。

◎イカミンチときのこ・アンチョビ風味のパスタ
　秋らしい、季節感のあるパスタ。
　麺のもちもちとした食感が素晴らしい！
　これは特筆すべきレベル。生麺でしか出せない味わいだと思う。

　えのき・エリンギ・マッシュルームなどの、ジャキジャキという食感も快い。
　イカミンチやアンチョビは目立たない脇役だが、パスタの旨味を深める役割を果たしている。

◎仙台産黒毛和牛のタリアーレ
　食べやすく切り分けられた牛ステーキを、フレッシュルッコラとバルサミコでさっぱりと。

　塩味はしっかり付けられており、個人的には好感触。
　黒毛和牛の豊かな脂身に拮抗するには、このくらい塩味を効かせた方が良いという計算だろう。
　その奥に感じる、ほんのりバルサミコの甘さがキーポイント。

　中心がほんのり赤く残る火入れ具合。
　上質な素材を活かし、柔らかく仕上げている。

　ルッコラが飾られているとはいえ、ほとんど肉単体で食べることになるので
　もう少し野菜か、パンなどが添えられていれば、より満足度が高まるのではないか。

◎ティラミス・紅茶
　マスカルポーネとエスプレッソの競演。
　一世を風靡したドルチェだが、久し振りにお目に掛かった(^-^)

　まず、器がしっかり冷やされている点に好印象。
　甘さは適度。そして適量。
　デザートというのは、もう少し食べたいくらいで余韻を残して終わるのが良いのである。

◎紅茶
　ティラミスなら、コーヒーを合わせるべきだったかな(^-^;)
　波打つ純白のティーカップは、貝殻を思わせるデザイン。
　渋味の少ない、美味しいストレート。

------------------------------------------------
■あすなろランチ（￥1000）
前菜盛合せ・パスタ・コーヒーor紅茶のセット。

◎前菜プレート
　サラダは、レタスのほろ苦さが前面に来る大人の味。
　ドレッシングはナチュラルな味わいで、

　いろいろ野菜のトマト煮。
　さつまいものほろっとした甘さが、秋を感じさせる一品。

　茹でピーナッツは、博多の屋台バー「えびちゃん」で食べたのを思い出す。
　今が旬なのか、甘さが深くて美味しい！

◎ヤリイカと秋ナスの少し辛いトマトスパゲッティーニ
　アラビアータではあるが、辛さはほとんど無し。
　トマトの尖った酸味もなく、あくまでマイルドな味わいに仕上げてある。

　大きめにカットされた秋ナスのソテーは、サクサクとしてオイルの風味が良い。
　旬の素材を、イタリアンで感じるのも乙なものだ。
　プリプリしたヤリイカの食感も楽しい。

◎紅茶
　普段あまり紅茶をいただく機会はないので、ここぞとばかりに。
　アクアブルーのティーカップが上品。
　ほっと一息つける。
------------------------------------------------

ランチタイムの忙しい中でも、こまめなお冷やの補充など、
女性店員さんの接客は、とても感じの良いものである。

店名の「和美人」は、日本的なイタリアンを目指すとのことらしい。
その一つの表れが、季節感を表現した料理ということだろう。
ランチからも、その志は十分に感じられた。