リニューアルして情緒も何もなくなった : 伊達の牛たん本舗 仙台駅3階 牛たん通り店

久々の仙台。
絶対に牛タンは食べたいと、新幹線の出発時間40分前に仙台駅へ。

仙台駅3階には牛タンと寿司の人気店が並ぶ飲食店街があり、しかも手抜きなしのガチ。中でも、以前に満足できた「伊達の牛たん本舗」さんにまっしぐらで入店。

・・・あれ？

入った瞬間に違和感。

職人さんが牛タンを焼くのを眺めながら食べられる丸型カウンターもなく、イタリア料理店のような小洒落た内装。そしてご当地感ゼロの洋楽。

やられた！

リニューアルされて印象がガラッと変わってしまっていた。外国のレストランのような小洒落たテーブル席に通され、本音は帰りたいと思いながら着席。

新幹線の時間もあるので、他の店に移動するわけにもいかず「牛タン定食1.5人前（塩味・味噌味ミックス）」を注文。

待つこと10分ほど、まずは牛タンが運ばれてくる。以前と異なり高級感のある黒皿で提供。以前のようにお盆で提供されないため、ごはんで食べたい人はごはんを待たなければならず、目の前で冷めていく牛タンを眺めつつごはんを待つことになる。

そして2分ほどしてようやくご飯、そして牛テールスープが到着。

そこでハッと気がついた。

以前ついていたとろろがないのだ。

なんじゃそりゃーーーー！

もう完全にご立腹。

無意味に垢抜けた店舗デザイン、高級料理ですよアピールのすごい皿、それによって非効率になった店の自己満足感だけのオペレーション。

食べると牛タンは以前と同様に美味しいのだが、耳から入ってくる洋楽が美味しさを邪魔する。

経営陣はこの曲聴きながら牛タン食べてうまいと思ったのか？！と疑問ばかりが頭をめぐる。

食べ終わって、最後はとろろめしだよなとがっかり。以前を知っているからこそ落差が天と地ほども激しい。

牛タンは地元の人にはちょっと豪華な日常食、
観光客にとっては仙台の土地を感じるもののはず。

そのコンセプトを無視した現経営陣なのか、ものを汲み取る能力のないデザイナーなのか、ヘボコンサルなのかわからないが断言しよう。

こんなのお客さん求めてないよ！

牛タンの美味しさが空回りしている現実が、より寂しさを倍増させる、なかなかない経験でした。

これからは街中の土地を感じられるお店に行くことにします。

ガッカリ！！

仙台駅の新幹線改札階（3階）にある「仙台牛タン通り」にある店舗。
こちらの「伊達の牛たん本舗」さん。お土産牛タンでもよく見かける上に、店の構えもガラス張りで、いかにもチェーン店といった資本感抜群。
いつもであれば個人店っぽいお店に流れるところだが、今回は時間の関係もあり、すぐに料理にありつけそうなこちらのお店をチョイス。

ところが、お店に入るとすぐに「実は団体さんがちょうど入ったため、20分ほど料理をお待たせしてしまう」とのこと。

えーーーー、早く料理にありつけると思ったから選んだのに！

と思いつつ、せっかくの機会だからと待つことに。
オーダーは「牛たん定食1.5人前」（2,480円税込）に「とろろ」（160円税込）を追加。牛たんは塩味、味噌味、ミックスが選べるとのことだが、ここは名物の「塩」で。

店内はキッチンを見渡せるカウンターと、団体も対応可能なテーブル席など広々。
お冷やも頻繁に取り替えに来てくれるなど、丁寧な接客で印象は良い。

6～7分で牛たん定食が到着。
あれ？早くないか？と思って聞いてみると、「思ったより早く料理に取りかかれた」とのこと。
リスクがあるはずなのに、ちゃんと長めの時間を伝えているのは誠実な対応だと感心させられました。

さて肝心のお料理。
定食は牛たん（野沢菜漬、なんばん味噌漬け付）、麦飯、テールスープが提供される。

まずは牛たん。極めてオーソドックスな調理法で焼かれており、タレの味もいたって普通。
個性的なところは一切ないのだが、ちゃんと美味しく調理されている「THE牛たん」である。
横に添えられた「なんばん味噌漬け」はピリリと辛く、牛たんに絡ませて食べると美味。

テールスープはたっぷりで、具材の牛テールもホロホロと軟らかく満足。

麦飯は少し硬い炊き上がりで、やはりとろろと合わせるのがベストマッチに感じる。

とろろは卓上の醤油をちょっとかけていただく。
麦飯にかけても良いのだが、個人的にはとろろだけでいただいて、麦飯を口に含む食べ方がお薦め。

どれも個性はないのだが、しっかりとした調理がされていて満足できる出来映え。
また、スタッフの皆さんが丁寧な対応をしてくれており、ちゃんと教育が行き届いている印象。
結果として「この店で良かった」と感じて帰ることができた。

なんとなくまた足を運んでしまいそうな、奇をてらわない「王道の店」。
いろいろな牛たん屋さんがあるが、一周回って結局ここに帰ってくる。そんなお店に感じました。
またふらりと立ち寄ってしまいそうです。