【あべの・天王寺】色とりどりの担担麺【四川名物】

出典:kurodaさん

【あべの・天王寺】色とりどりの担担麺【四川名物】

具材や味付け、香辛料やスープなど、店によって様々な姿を見せる担担麺。あべの・天王寺周辺で、美味しい担担麺を提供してくれるお店を集めました。担担麺の奥深さを味わってみませんか?

更新日:2024/07/22 (2018/08/18作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる1076の口コミを参考にまとめました。

「汁なし」が本来の姿

 担担麺は中国四川省発祥の辛みを利かせた麺料理。今や日本の麺料理のひとつとしても定着し、各店でアレンジされて、さまざまな姿を見せています。
 「担担」とは四川省成都の言葉で天秤棒を意味していて、天秤棒の片側に使う七輪と鍋を、もう一方に麺、調味料、食器、洗い桶などを吊して、担いで売り歩いたためにこの名が付いたとのこと。 もともと、担いで売り歩いていた料理であったことから、「汁なし」が本来の姿だそうです。
 NHKの「きょうの料理」に定期的に出演し、日本で四川料理を身近なものにしたことで知られる料理人・陳建民が、辛さを抑えるために汁麺にしたのが、現在、日本で一般的に知られる担担麺の原型だと言われています。
 具材や味付け、香辛料やスープなど、店によって様々な姿を見せる担担麺。あべの・天王寺周辺で、その奥深さを味わってみてはいかがでしょう。
 下の写真はあべのルシアスにあった担担麺専門店・担担の「灼熱炎激辛赤担担麺」です。

天王寺百楽

中国料理 百楽 天王寺店

 JR・天王寺駅の直上の複合ビル、天王寺ミオ・プラザ館4階のレストラン街にある中国料理のお店です。
 店内はテーブル席ばかりで100席足らず。この前までは一般的な中華料理のほか、ナシゴレンや海南鶏飯といった東南アジアの料理も味わえていたのだが、メニューを大きく整理し、コンサバな中国料理に収れんされているようです。

辛さ控えめ・癒し系の担担麺

中国料理 百楽 天王寺店

 担々麺(980円)は、オレンジ色のスープに朱色の辣油が散らされ、中心部に肉味噌と小松菜、白髪ネギが盛られています。
 スープは胡麻の風味を強調した仕上がりで、痺れる辛さの「麻」はほとんど無く「辣」の辛さは控えめです。

中国料理 百楽 天王寺店

 麺はシコシコした風合いで、専門店のような質感。スープとの絡みは良好です。芝麻醤によるほんのりとした甘さが主体の味わいは癒やし系と言えます。

麺屋 つばき 寺田町店

麺屋 つばき 寺田町店

 JR大阪環状線・寺田町駅の北口を出て、国道25号線を西方向。玉造筋と交わる寺田町交差点の南西側にある「台湾まぜそば」のお店です。
 店内は厨房を囲うように設えられたL字型のカウンター席10席ほどと、その背後に4人掛け、2人掛けのテーブル席からなる全20席程度。やや暗めの色調とスポット照明によって、シックで落ち着いた雰囲気です。

麻と辣のバランスがいい「汁なし担々麺」

麺屋 つばき 寺田町店

 「汁なし担担麺」(900円)は、極太の縮れ麺が横たわるその上に、大量の肉味噌と大量の刻み葱が覆い被さり、糸唐辛子がトッピングされています。
 肉味噌は濃厚な肉の旨味が溢れてきます。唐辛子の「辣」系の辛さと花椒の「麻」系の辛さが広がるが、「麻」のほうが強いかな。この辺のバランスが汁なし担々麺の真骨頂たるところ。

麺屋 つばき 寺田町店

 極太麺はもっちりとした歯触りがあり弾力もある。縮れているので肉味噌とよく絡まるのがいいですね。大量の葱によってハリハリした食感があるのもいい感じです。
 テーブルに置いてあるお酢を加えると、爽やかな酸味で味が締まります。

紅虎軒 天王寺ミオ店

紅虎軒 天王寺ミオ店

 天王寺ミオ本館11階・レストランフロアー際コーポレーションが運営する中国料理業態のお店です。
 店内はテーブル席が並ぶ全56席で、大きな虎の壁画に圧倒されます。

濃厚な黒胡麻の担担麺

紅虎軒 天王寺ミオ店

 「黒胡麻担担麺」(880円)は、ドロッとした風合いで、山椒がたっぷり掛かっている見るからに濃厚そうな仕上がりです。
 先ずスープを啜ってみると…あれ?…甘いな…意表をつく甘い風味に一瞬戸惑いを憶えてしまうが、その後に四川山椒の爽やかな辛味が来る。この甘みは甜面醤なのかな?

紅虎軒 天王寺ミオ店

 麺はやや細めの平打ち麺で、プリプリしていてコシもあります。粘度の高いスープを引き上げてくれます。

アルファ

チャイナ ダイニング アルファ

 地下鉄谷町線の天王寺駅と四天王寺前夕陽ヶ丘駅とのちょうど中間ぐらいにある中国料理のお店です。
 4人掛けのテーブルが5つほどしかない小さい店内は、品よく装飾され、JAZZのBGMも相俟って落ち着いた雰囲気です。

バランスのいい上品な担担麺

チャイナ ダイニング アルファ

 お店自慢の「担担麺」(750円)は、白いスープと赤い辣油の緑の水菜。色合いが美しいですね。
 スープには芝麻醤の深いコクがあって、そこにスパイシーな辛さがある。実にバランスのいい上品な味わいです。お肉は食感を活かす粗い挽肉です。肉の旨みがストレートに味わえます。

チャイナ ダイニング アルファ

 麺はややアルカリの強いオーソドックスな中華麺だが、歯切れよく茹で上がっています。このお店、メニュー構成からは四川料理が得意分野なんでしょうね。上品な中国料理といった感じです。

鶏白湯らーめん 自由が丘蔭山 あべのQ'sモール店

鶏白湯らーめん 自由が丘蔭山 あべのQ'sモール店

 あべのキューズモール・4階レストラン街にあるラーメン店です。
 店内はやや広めで、テーブル席と、対面型のカウンター席合わせて30席程度。SC店なので女性客や家族連れを意識した造りになっています。

複雑な味わいの担担麺

鶏白湯らーめん 自由が丘蔭山 あべのQ'sモール店

 「鶏白湯TANTAN麺」(980円税別)は、白いボウル状の器に白褐色のスープが満たされ、その上にサニーレタスと肉味噌が乗せられています。
 スープを啜ってみると、まず酸味が現れてきます。ピリッとした辛さと胡麻の甘み、そして濃厚な鶏白湯の旨みも広がってきます。唐辛子の辛さは抑制的です。
 ときおり現れる八角の香味と、ヘーゼルナッツのコリコリした食感、挽き肉の柔らかな風合いが濃厚な鶏白湯と絡まって、なんとも複雑な味わいになっています。

鶏白湯らーめん 自由が丘蔭山 あべのQ'sモール店

 麺はやや太めの縮れでスープがよく絡む。しこしこした食感が特徴的です。最後にプチご飯を投入。特徴的なスープを最後まで味わえます。

中国料理 桃谷樓 阿倍野賓筵

中国料理 桃谷樓 阿倍野賓筵

 あべのハルカス近鉄本店の13階の、ちょっと高級なレストランが集まるフロアーにある中国料理店です。
 ここは化学調味料や添加物は使わず、秘伝のスープと天然塩を使ってのナチュラルでヘルシーな本格中華とのこと。

上質の雰囲気の中でいただく担担麺

中国料理 桃谷樓 阿倍野賓筵

 「担担麺」(1,410円)はサービスでミニサイズのご飯も付けてくれます。白褐色のスープの上に、炒めたチンゲン菜と、白髪葱針唐辛子が乗せられています。見るからに高級感。
 胡麻の風味が際立つスープは、適度な辛さとともに、胡麻の甘みが実に濃厚です。

中国料理 桃谷樓 阿倍野賓筵

 麺を持ち上げると、スープの粘度が高いので箸からずっしりと重みが伝わってきます。やや細めながらもシコシコした食感のある麺は、ラーメン専門店に迫る質の高さです。
 肉の量は控えめでそれほど特徴はないが、やはり濃厚な胡麻の風味が特徴的。実に印象に残る担担麺です。

麺屋 たにぐち

麺屋 たにぐち

 JRおよび地下鉄の天王寺駅、そして近鉄・大阪阿部野橋駅のすぐ近く。あべのキューズタウン北側一角を占めるViaあべのWalkの1階にあるラーメン店です。
 店内はカウンター席のみの8席。カウンターにはシート状のメニュー、割箸、散り蓮華がセットされた折敷が予め置かれていて、隣席との間にはアクリル板が立っています。

担担麺らしくないオリジナルの「汁なし担担麺」

麺屋 たにぐち

 「汁なし担担麺」(840円)は、極太の縮れ麺が横たわるその上に肉味噌、ミズナ、刻んだ玉ねぎ、アーリーレッド、海苔などが散らされ、一端に半熟卵が乗せられています。あまり赤くない担々麺らしくない風体です。
 よく混ぜてから麺を啜ってみると、「辣」辛さも「麻」の痺れもともにマイルド。むしろ木の実と半熟卵によるまろやかさが主流です。

麺屋 たにぐち

 麺はしっかりとした歯ごたえのあるテクスチャーで具材との絡みも良好。細かい賽の目切りの玉ねぎはシャクシャクした歯触りで、風味も強くていい感じです。
 叉焼は、これも小さくカットされ、主張ある味わいを示しています。麺を食べきると「追い飯」を投入。丼に残る濃厚なソースにまぶして最後までいただけます。

吉祥

吉祥

 JR大阪環状線・寺田町駅の北口を出て、右斜め方向にすぐのところにある中華料理店です。
 からし色のテーブルが印象的な店内は、壁に向かったカウンター席と、その背後の2人掛け、4人掛けのテーブル席からなる20席程度です。

品格のある「四川担担麺」

吉祥

 「四川担担麺」(750円)は、黒い器に茶褐色のスープが満たされ、その上に青梗菜とモヤシ。それととともにたっぷりの挽肉が盛られています。
 スープは最初、まろやかな胡麻の風味があって少し甘く、その後から「辣」の辛さがやってきました。といっても辛さはややマイルドで、「麻」の痺れはほとんど感じません。

吉祥

 麺はややかんすい臭を感じさせるが、プリプリとした歯ざわりでスープも程よく絡みます。この手の店では麺が追いついていない例が多いが、ここはなかなかイケてます。
 青梗菜やモヤシはシャキシャキとした食感が楽しい。挽肉は旨みの中になぜか甘みを感じる厚みのある味わいで濃厚なコクが楽しめます。

金担

金担

 JR大阪環状線・寺田町駅から北西方向、大道4交差点を北に入ってしばらく進んだところにある担担麺の専門店です。
 店内は厨房を囲うL字型のカウンター席が8席のみ。ここはこの近くにあるお好み焼き店「金のてこ」の姉妹店とのこと。

刺激の中に深い旨みの担担麺

金担

 「あり」(並980円)は、黒いやや浅めの器の中に、黄褐色のスープが満たされています。その上に肉味噌とシナチク、辛ニラ、モヤシ、白髪ねぎが盛られ、胡麻が散らされています。
 スープはサラッとしたテクスチャーで、啜るとまず直線的な「辣」の辛さと「麻」の痺れが襲ってきて、その後に奥深い旨みが顕れます。
 辛さと痺れの中に芝麻醤によるまったりとした甘みも感じられる。そこに肉味噌の旨味が加わるので複雑な味わいになります。

金担

 麺は縮れのある中太麺で、適度に弾力を持たせつつ歯切れの良さもあります。
 カウンター上にある唐辛子、四川花椒、レモン酢で味変するのもいいですね。レモン酢を掛けると味が締まるとともに刺激がマイルドになります。

※本記事は、2024/07/22に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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