【あべの・天王寺】エスニックでアジアチックなお店

【あべの・天王寺】エスニックでアジアチックなお店

さまざまな民族が暮らすアジアには、風土や歴史を背景に、国や地域によって特徴的な、それぞれの民族料理があります。あべの・天王寺周辺で、各地域の食文化の魅力を伝えるお店を厳選、ここにご紹介します。

更新日:2025/10/07 (2018/06/06作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる730の口コミを参考にまとめました。

味を通してそれぞれの風土や歴史を伝える

 さまざまな民族が暮らすアジアには、国や地域によってそれぞれ民族の料理があり、風土や歴史を背景にした、特徴的な味を今に伝えています。
 「トムヤンクン」に代表される、辛さの中に酸味や甘みが重層的に折り重なるタイ料理。「フォー」や「ゴイクン」など、生野菜やハーブをあしらったヘルシーで優しい味わいのベトナム料理。「ダルバート」など、インド料理とはひと味違ったまろやかな風味のネパール料理等々…
 あべの・天王寺周辺で、各地域の食文化の魅力を伝えるお店を厳選、ここにご紹介します。

オッソ【タイ】

オッソ

 近鉄・大阪あべの駅の松崎口から出て、庚申街道を南にしばらく進んだところの松崎町は、有名な「あべの辻調理師専門学校」があるだけでなく、帝塚山と並ぶ高級住宅街です。ここには、個人経営の雰囲気のいいお店が点在しています。
 ここもそんなお店のひとつ、タイ料理のレストランバーです。入り口から想像するに反して店内は広く、カウンター席とテーブル席合わせて30席ぐらいかな。きっちり分煙されているのが有難い。

「裏あべの」の上質エスニック

オッソ

 ここもそんなお店のひとつ、タイ料理のレストランバーです。入り口から想像するに反して店内は広く、カウンター席とテーブル席合わせて30席ぐらいかな。きっちり分煙されているのが有難い。だいぶ前から聞き及んでいたんだがなかなか機会がなく、ようやくこのたび妻殿と訪れることができました。
 タイ料理といえばこれは外せません。「トムヤムクン」(780円)は固形燃料でテーブルで温めるスタイル。辛さと酸味はやや控えめで、日本人には食べやすい。海老と香味野菜から抽出される出汁の旨さは格別です。別注の「パクチー盛り」(200円)と合わせるとさらに香味豊かになってきます。

オッソ

 「パッキーマオ」(880円)はきしめんのような平打ち麺の焼きそばです。米由来の麺はモチモチプリプリで、やや甘めでスパイシーな風合いはいかにもアジアンテイストです。
 このお店、なんでもこの近くの「遠東(ファーイースト)」の元料理長が独立してオープンしたとのこと。料理の質もさることながら、若いのに気が利くスタッフのホスピタリティーがいいですね。値段も梅田や難波と違って阿倍野価格。リーズナブルなのもいいですね。

わのわカフェ【ネパール】

わのわカフェ

 「あべのベルタ」地下1階で、色鮮やかなエスニックな雑貨が並び、ひときわ目を引いているのがネパール料理・カフェのこのお店です。
 マサラ・ミュージックが流れる店内は、5席ほどのカウンター席と、2人がけ、4人がけのテーブルが5卓ほどで30人ぐらいの収容。ホテルのロビーのように玄関や壁のないオープンなスタイルなので開放的。全席禁煙なのがいいですね。

ビル全体が隠れ家状態の阿倍野ベルタでネパールカレー

わのわカフェ

 ランチタイムにはカレーのランチがあり、チキンとベジタブルの2種盛り(950円)では、メインのお皿はご飯をセンターにして両サイドがカレーとなっています。
 ベジタブルは野菜がごろごろ、野菜の持つ甘みがあってあっさりといただけます。いっぽうのチキンはとろ けるほど柔らかく煮こまれた手羽元らしき鶏肉が入っていて、どちらのカレーも子供からお年寄りまで食べやすそうなマイルドなチューニング。

わのわカフェ

 飲み物はチャイを。ネパールでは「チャイ」ではなく「チヤ」と言うそうで、こちらでもそう呼ばれています。「チヤ」のほうが「茶」の発音に近いですね。まろやかで、ミルクの甘さが際立つ感じで、スパイス風味は抑え目です。ナッツとドライフルーツが添えられてるのがうれしいですね。
 巨大な建物にもかかわらず、このビル全体が隠れ家と化したベルタであるが、喧騒を避けてほっこりと昼食をいただきたいときにいいですね。

QUAN ONG NHAT【ベトナム】

クアン オン ニャット

 JR大阪環状線・寺田町駅の北改札口を出て、目の前の横断歩道を渡ってマクドナルドの右側の小道を入り、道なりに右に曲がってすぐのところ。公園の目の前にあるベトナム料理店です。
 それほど広くない店内には20席ぐらいのテーブル席と5席ほどのカウンター席があるのみ。ところどころにベトナム風の装飾があるものの、テーブルは低く、喫茶店を什器ごと居抜きで使っているのがすぐに判ります。

初めて耳にする料理の数々に迷う…迷う

クアン オン ニャット

 「ブン・ティット・ヌン」(790円税別)は、麺の上にたっぷりの生野菜とハーブ、揚げ春巻き、豚肉などが盛られ、砕いたナッツが散らされています。別の器に入ったヌックマムがベースのタレには、千切りのニンジンが混ぜ込まれ、甘酸っぱく、そしてピリ辛。
 「ブン・ティット・ヌン」のブンは細い米麺のこと。ビーフンですね。シャキシャキの野菜とビーフン、そしてピリ辛のタレが合わさって、実に爽やかな美味さです。食感の対比もいいですね。

クアン オン ニャット

 揚げ春巻きには挽肉がたっぷり入っていて、これはこれで旨い。一品で食べても美味しいでしょうね。ブンは意外にたっぷり入っていて、これだけで結構お腹いっぱいになりました。
 実に多種類のメニューの中でこれはほんの一端。このお店の本領を知るには何度も訪れる必要がありそうです。

堀内チキンライス【タイ・シンガポール・ベトナム・沖縄】

堀内チキンライス

 天王寺、阿倍野橋の両駅から国道25号線を東に下ったところ、天王寺町南2丁目のバス停前にあるチキンライスがメインのお店です。
 店内はテーブル席、カウンター席合わせて14席。ランチ時には行列になったりすることも。

アジア料理と沖縄料理が同時に楽しめる

堀内チキンライス

 チキンライスといってもシンガポールの海南鶏飯と、そのヴァリエーションであるカオマンガイ(タイ)、コムガー(ベトナム)といったアジア各国の鶏飯のことです。
 海南鶏飯(750円)は、鶏のスープで炊いた長粒種のジャスミンライスと鶏肉を、生姜かピリ辛のタレでいただくスタイル。カオマンガイでは濃厚で塩辛いタレに、コムガーは甘酸っぱいタレに変わるもののベースは海南鶏飯と同じです。
 ご飯はジャスミンライス。これが実に美味しい。口に入れた途端にフワッと香りが広がり、米の甘みも感じられる。鶏は脂っこくなくさっぱりしているが、かといってパサパサでもない。それにそれぞれのタレが変化を加える。これはスプーンが止まりません。

堀内チキンライス

 ここは居酒屋的な使い方もでき、特に泡盛が充実していて、アテもジーマミ豆腐といった沖縄モン中心。特に沖縄そばは絶品です。
 居酒屋風にも関わらず20時までは禁煙なのがうれしい。店主は元漫画家とのこと、漫画付き手描きメニューは必見!

遠東【タイ・インドネシア・ベトナム】

遠東

JR阪和線・美章園駅から阪和線のガード下に沿って天王寺方面に少し戻ったところにある、長らく大阪阿部野橋駅近くで営業されてきた、この阿倍野界隈ではもはや老舗の域に達しつつあるアジア・エスニック料理のお店です。

店内はキッチンに面したカウンター席がずらっと並び、その奥にテーブル席もある様子。完全にリノベーションされていて、実にいい雰囲気です。

あべの・天王寺がアジア・エスニック料理の発信地になりそうな予感

遠東

 「パパイヤのサラダ」(250円)、いわゆるソムタムは、パパイヤのハリハリした食感が心地いい。また、干し海老がいい仕事をしています。

遠東

 「パッタイ」(950円)は、平打ちのライスヌードルの上に、たっぷりの炒め野菜や炒り卵が盛られ、生のモヤシとレモンが添えられています。ライスヌードルは完全に隠れてしまってます。
 ライスヌードルはモチモチプリプリ。中に大きめのエビが忍んでいるのもうれしいですね。スパイス感も申し分なく、やや甘めの仕上げはいかにもアジアンテイストです。

DIWALI DIAMOND BIRYANI あべのハルカス ダイニング店

DIWALI DIAMOND BIRYANI あべのハルカス ダイニング店

 近鉄・大阪阿部野橋駅の直上、各線・天王寺駅に隣接。あべのハルカス近鉄本店のレストラン街・12階あるインド料理店です。
 店内はインド料理店らしさをあまり感じさせないカジュアルな意匠で、テーブル席ばかりの全78席。エントランスのいちばん目立つ場所にタンドールを置き、本場の料理人が次々とナンやタンドール料理を焼いています。

混沌の味わいが楽しめる本格派のビリヤニ

DIWALI DIAMOND BIRYANI あべのハルカス ダイニング店

 「マトンビリヤニセット」(2,180円)は、大きな鉄釜にたっぷりのマトンを乗せたビリヤニと、グレイビーやライタなどの並ぶステンレスのターリ皿が並びます。
 鉄釜のビリヤニを底からざっくり混ぜて、ターリ皿の空いたスペースに盛ってグレイビーなどともに味わいます。
 バスマティライスはふわっとスパイシーな香りが漂います。口に運ぶと、そのスパイスの香りが風味となって脳髄を直接刺激されるような感覚に襲われます。

DIWALI DIAMOND BIRYANI あべのハルカス ダイニング店

 グレイビーはカレー風味のスープで、ライタはヨーグルトベースの野菜入りソース。これら風味がぐっと引き締まります。 
 さらにナッツ、海老の甘辛煮、オニオンスライス、レモン、ミントソースが添えられていて、これらをそれぞれビリヤニとともに口に運ぶと、七色の風味が広がります。

ゴールド ファラフェル【中東】

ゴールド ファラフェル

 JR大和路線・東部市場前駅から西方向、JR阪和線・美章園駅から東方向。大阪シティバス・中桑津BSから南方向の東住吉区桑津4丁目。桑津東公園の向かいにあるお店です。
 かわいらしい小物が飾られ、窓から光が射し込んで明るく暖かみがある店内は、5席ほどのカウンターがあるのみ。女性店主お一人で営業されています。

ファラフェルの優しい味わいに癒される

ゴールド ファラフェル

 ファラフェルはひよこ豆やそら豆をつぶして固めたものを食用油で揚げた中東の料理。プレート(1,210円)は、平皿にファラフェル3個と大量の生野菜と揚げ野菜、ピラミッド状に盛られたライスなどが盛りつけられ、フムスが添えられています。
 野菜はレタス・パクチーのほか、ニンジンのラぺや紫キャベツのピクルス、トマトと豆のサラダなど。揚げ野菜は南瓜、さつまいも、茄子です。添えられてるフムスにディップしても美味しいですね。

ゴールド ファラフェル

 ファラフェルを齧ってみると外がカリっとしていて、中身はほんのり甘さを持つひよこ豆とハーブの風味が交じり合う素朴な味わいがあります。
 適度なコクは揚げ油によるものかな?

バインミーノイ【ベトナム】

バインミーノイ

 JR大阪環状線・桃谷駅の南南西方向、玉造筋と勝山通りが交わる勝山4丁目交差点少し北側にあるベトナム・カフェです。
 店内は5席ほどのカウンター席と、その背後の小さなテーブル席からなる全10席ほど。道路側にテイクアウトの窓口が設けられています。

バインミーノイ

「牛肉2種盛りフォー」(950円)は、やや大きめの器に澄んだスープのフォーが盛られ、レモンの小皿とニンニク酢漬けのポットが添えられます。
 スープは薄味でやや甘口のあっさり味で、牛骨によると思われる旨味が際立ちます。葱の風味が強いがほんのりパクチーの風味もある。実に美味しいスープです。
 牛肉はかなり軟らかく煮込まれていて、しかもたっぷりなので食べ応えがあります。添えられてるニンニク酢漬けをひとかけするとさらに味が引き締まりました。

バインミーノイ

 白色で平べったいフォーはつるんとした食感で、歯触りも良好。淡泊なスープと淡泊な麺との調和が何とも言えません。

バインミーノイ

 「豚肉の串焼きのバインミー」(780円)は、フランスパンのクッペの横腹に切れ目を入れ、その中にたっぷりの豚肉と野菜を挟んでいます。大きく口を開けてかじってみると、サクッと小気味いい口当たりです。
 パンは表皮はしっかり硬くクラムはもっちりとしたクッペ独特の風合いです。ほんのりトーストしているのでサクッとした食感が楽しめます。
 野菜はグリーンリーフにニンジン、キュウリ、玉ねぎ、そしてパクチーです。豚肉の重厚な旨みと、シャキシャキと歯ごたえのいい野菜の瑞々しさが合わさり、そこにパクチーの香味が交錯して実にカラフルな味わいです。

カンボジア料理なーが【カンボジア】

カンボジア料理なーが

 近鉄南大阪線・針中野駅からすぐ近く、地下鉄谷町線・駒川中野駅から徒歩5分ほど。駒川商店街から少し東に入ったところにあるカンボジア料理のお店です。
 店内はキッチンに面したカウンター席と、手前遠くに少しだけのテーブル席のある全20席ほど。壁がカンボジア国旗の色(青と赤)になっていてエスニックな雰囲気を高めています。

カンボジア料理なーが

 ランチメニューの「チャートロアップ」(990円)はミニサイズのクイティウ付き。
 皮を除いた焼き茄子を豚ひき肉とともに炒めたものを生のレタスとともに盛られています。甘辛の仕上がりでナンプラーの風味が小気味いい。
 結構油を使っているようでお皿の底に油が溜まっているがギトギト感はありません。しかも唐辛子系の辛さが一切無いので子どもでも食べれそうです。

カンボジア料理なーが

 クイティウは汁そばであっさりしたスープに米粉の麺が沈んでいます。ベトナム料理の「ブン」に似ているので押し出し麺だと思われます。
 モヤシ、パクチー、揚げたニンニクとともに肉団子が浮かんでいます。ニンニクとパクチーは事前に入れてもいいか聞いてくれるので、苦手な方でも安心ですね。

※本記事は、2025/10/07に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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