棹菓子「瀧波」 : 嘯月

嘯月のレア物、棹菓子。
今回は夏の棹物

瀧波(¥4,400)

を購入。
琥珀羮と道明寺羮の組み合わせ。
道明寺は滝川の水が落下して出来るしぶきを意味しているみたいです。
となると琥珀は夏の日の出の頃の太陽の色かな？
そういう事を想像しながらいただけるのは和菓子ならではの楽しみ
(実は撮って食べた後で上下逆だったのが発覚、もう一度切って撮り直して食べた)。
美しく、涼しげなお菓子。
私的には「麦酒」という銘が思い浮かびましたが
それは無粋ですね…。

また機会があれば入手したいですね。

一昨年大晦日に正月用の羊羹を買いにお店へ伺ったのですが
あれっ、生菓子入れる箱がちらほらあるではないですか。
お店の方に聞くと正月用のお菓子を作られているのだそうな。
知らんかったわー。

という事で今回はしっかり恒例の店頭引取限定である

黒羊羹

と一緒に
その日に準備できる正月用菓子

やぶこうじ　

朝の雪

猛進　

若松

寒紅梅

の5種6個を。
猛進は今年の干支の薯蕷。
十二年に一度登場するお菓子ですね。
可愛げな猪の焼印(焼きごて)も十二年に一度使われる
レアツールとなるでしょうね。

新年早々嘯月のきんとんがいただけるのは
嬉しい限り。
本当はその日のうちにいただきたくのが
ベストでしょうけどね。
でもこれら2種のきんとん、私的にお初の意匠。
チクルスやったけどまだあったかー。

寒紅梅は川端道喜の桜と同じような表現。
となるとグレーカラーの梅に対して同じ解釈をすると
それは夜の梅。
そーゆー事？

まだまだ深い嘯月のお菓子。
また勉強させていただきます。


昨年中は御世話になりました。
今年も宜しくお願い致します。

チクルスは達成したけどいくつか宿題を残している
嘯月。
その一つ、6月30日に半年の罪や穢れを祓って
残り半年の無病息災を祈願する神事である
「夏越祓（なごしのはらえ）」にいただく

水無月（￥460/1個）

を購入。
外郎生地に小豆が乗った、三角形のお菓子。
三角形は氷の欠片を模したもの、
小豆は悪魔祓いの意味合い。

嘯月はノーマル外郎地の白と
黒糖を使った外郎地の黒の2バージョンがあり、
外郎は共にほんの少し堅めの仕上がり。
小豆は嘯月の真骨頂。
どっちも捨てがたいけど美味さという点では黒かなー
（嘯月の黒糖菓子が好きなので）。
それと一緒に外せない

きんとん（朝のつゆ）（ \460/1個）


も一緒に。
個人的に上位の好みの色合い。
和菓子の美の極致であります。

正月用の棹菓子を調達する為、
久しぶりに嘯月へ。
前回同様、3種類全て購入。
初花と老松（レビュー済）とは一線を画す、
地味ーな羊羹

黒羊羹

は黒砂糖を使ったもの。
地味ですが棹菓子では栗羊羹を超えるかもしれない
美味さ。
やっぱり嘯月の和菓子は凄いわーと
改めて認識させてくれる至高の棹菓子。
個人的には棹菓子は甘味を落ち着かせるために
少し日をおいて食するのですが
黒羊羹に関しては黒砂糖の風味を愉しむ為
早めに食した方がよろしいかと。

棹菓子を引き取りに伺った際、
お店でちょっとネタを拾ったので
トライしてみようと思います。
　

（2014年4月）
春の山（きんとん）、御室の里（上用）、さくら餅（道明寺）、
名残り（こなし）、わらびもち

マイレビュアーさんの「なかひがしチクルス」に触発されて
1月から12月のお菓子を購入すべく始めた
嘯月チクルス。
思い立ってからほぼ4年、遂に達成しました。
今月のお菓子は唯一香りが立つお菓子。
箱を開けると桜の香りが放たれます。
チクルスは達成したけどまだ変えていないお菓子がちらほら。
まだまだ嘯月詣では続きそうです。

（2014年3月）
みちとせ（きんとん）、わらびもち、さわらび（上用）、
花菱、あこや（こなし）

あこやは引千切ともいわれるお菓子。
京の雛祭りには必須ともいわれるものです。
完全制覇まであとひとつ。


（2013年12月）
木枯し、ゆきもち（きんとん）、冬木立（上用）、
初冬のかおり（ういろ）、雪わ（こなし）

最強の食感であるゆきもちが登場。
雪の如く淡くほぐれゆく様は美しくもあります。
木枯しは黄色を差す事で地味にならず、
凛とした冬らしい作品に仕上がっています。


（2013年10月）
栗きんとん、光琳の菊（ういろ）、薫り（上用）
野路の香り、交錦（きんとん）

この月、きんとんが2種類。
一つは交錦、そして嘯月のきんとんで
最も美味いと言われる栗きんとん。
上品な甘さとさらっと滑らかな食感、
栗の香り。見た目は地味ですけどね。

それともう一つ、嘯月入手難易度激高アイテムである
棹菓子、栗羊羹を入手。
最小ロット数以下で棹の状態で店頭購入出来たのは奇跡。

栗好きな方ならこの栗きんとんと栗羊羹で
昇天する事間違いないでしょう。


(2013年8月)
なでしこ（きんとん）、涼風（琥珀羹）、
想い草（葛まんじゅう）、水の面（道明寺）

涼しげな透明感あるお菓子が多く占めても
きんとんの存在感は大。
涼風は大徳寺納豆が入っていて
ちょっと異彩を放つ味でした。
水の面、先月からの変化が面白いです。

(2013年7月)
朝のつゆ（きんとん）、初夏のかおり（ういろ）、
葛まんじゅう、水の面（道明寺）

この時期になると淡い緑、涼しげな透明感ある
お菓子が出てきます。
甘さも心なしか、少々軽い感じ。

（2013年5月）
岩根のつつじ（きんとん）、わらびもち、
三河の沢（こなし）、花あやめ（ういろ）、
青柳（ふのやき）

春の彩りです。あやめ色がいいですね。
嘯月のわらびもちは自分の中では
わらびもちランキングNo.1。
レビュアーさんが「あんこが主役」と
書かれていましたがまさにその通り。
周りのわらび地は全体のまとめ役。
面白いです。

（2013年2月）
梅だより（きんとん）、梅ヶ香（こなし）、
福梅（ういろ）一輪（道明寺）、
一輪（上用）

梅の季節です。梅とくれば鶯が
欲しいところですね。
もうちょっと後だと揃っていたかも？

（2012年12月）
以前から存在は知っていましたが
お目にかかる事が無く、足掛け1年余
この度やっと出会えました。
それは和菓子屋さんでは
定番の棹菓子(羊羹)。
日持ちする嘯月のお菓子なんて
嬉しさこの上なし。

初花(はつはな)はよく見ると
薄紅の羊羹に白小豆が。

老松（おいまつ）は抹茶と小豆で松を表現。
これらの色合いは日本の美の極致。

初花は京都高島屋で購入可能（要予約）。
老松はお店でのみ購入可(要予約)です。
値段は一棹\4,000（進物用にすると別途箱代\100）。

実はもう1種類、お店でしか
購入出来ない羊羹があります。
それは…買ってからのお楽しみ
という事で。

（2012年9月）
今回は交錦（きんとん）、名月（こなし）、仲秋（上用）、
栗羊かん、光琳の菊（ういろ）の5種。
仲秋の名月の日の前日に頂いたのですが当日は
台風で月は見られず残念。
ういろの光琳の菊はよくあるういろとは全く別次元。
栗羊かんはバランスが絶妙。
きんとんは相変わらず美しいです。
今回女将さんに「いつもおおきに」と初めて言われ、
嬉しかったです。

（2012年6月）
ゆる～い京都シリーズのシメはここ、嘯月です。

今月は朝の露（紫陽花）、葛焼き、青梅、初夏の香り（薔薇）の4種。
さすが嘯月のきんとんです。
完全予約制だけに仕事の仕方は超特級。

嘯月のお菓子はここのお店以外では
瓢亭（懐石の最後に出てきます。個人的にはこれが好き）と
大和大路通沿いにあるお店、せせらぎすへら（限定ですが
嘯月セットと言うのがあります）で頂く事が出来ます。

（2012年1月）
今月は松の雪、山みち、ゆきもち、ゆきわ、福梅の5種。
以前から試してみたかったゆきもち・・・。
見た目も食感も雪を見事に表現しています。
楽しみにしていてよかった。
次また期待をしてしまいます。


（2011年11月）
紅葉シーズンの中、再訪です。
先月も伺ってはいるのですが月毎に変わる
お菓子が楽しみなのでまた来てしまいました。
お菓子の入った箱の蓋を開けた時の感動も
楽しみの一つ。店の人に一つ一つ説明して頂き、
宿に戻って早速頂きました。やっぱり嘯月のお菓子は美味い。
きんとん「錦秋」は細かい仕事がされていて秀逸。

実はこの「錦秋」、中身が違う別バージョンの「錦秋」が
存在します。それは瓢亭で頂く事が出来る錦秋。
この錦秋はお薄に合わせた、瓢亭の為の特別な
お菓子です。これも頂きましたがお薄との組み合わせは
完璧。改めて嘯月のお菓子はお茶会の為にあるんだな、
と思いました。
お店の人によると真っ白な「雪餅」は来月から。また来月
京都へ行かんとだめじゃん。


（2010年5月）
ようやく念願の嘯月のお菓子を頂く事が出来ました。
事前に何をどれだけ、いつ取りに行くいくかといった
段取りをとらなければならないのは何故か？
という答えは当日お店に伺って頼んだお菓子が
納められた箱の蓋が開けた時に明らかになります。
ただ綺麗ではなく、すごく手がかかっている。
いただくとそのお菓子に対する作り手の思いが
手にとる様にわかる。量産ではこんな感覚は
絶対味わえません。芸術作品を視覚と味覚で
鑑賞する、といったところでしょうか。