悲報！いい店がいつまでもあると思うなってことですか？ : 志な乃 本店

非常に残念なお知らせです。二条通りのジャスコ（正確にはイオン）の入ってるあのビルがあと2年くらいで建て替えになり、合わせてこちらのお店も廃業になるんだとか。

老舗で人気店、家族経営ですが学生バイトの伝統が営々と守られる、典型的な街場のいいお店。
もちろん出前一人前からもかわりません。

でもなあ、確かにあのビル超ぼろっちかったもんなあ。しかたないのでしょうか。

ということで写真は肉丼です。ネギと牛肉だけの具ですがおいしいのこれがまた。


こちらのファンや保存されている方はいそいでください。あと一年半は大丈夫みたいです。

また情報が入ればお知らせします。

4.1［ 料理・味4.1 | サービス4.2 | 雰囲気4.1 | CP4.0 | 酒・ドリンク- ］が私の評価です。


昨年の秋のこと、なんとなく飲んでいるとお腹が減ってくるって、まあよくあるパターン。

お店の方にうかがうと、なんとこちらの出前が頼めるんだそうです。知らんかったあ。

志な乃さんが基本、エリア内*なら一人前から無料で配達してくれることは存じ上げておりました。

うれしくなって即注文、あぶ玉丼を。780円。このお店では何度となく食事をしていて、出前注文の電話もよく聞いていましたが、まさか私が発注元になるとは。

迅速な配達をいかにもＫ大生らしい真面目そうなお兄ちゃんが。彼に直接お金を渡します。配達先のお店のご厚意でマージンはゼロなのもありがたい。（丼を洗ってあとでお兄ちゃんに返却する手間はこちらのお店に負担としてかかるわけですから）

さて、初めて食べるこの品。お揚げさんを卵でとじたどんぶりです。

いいおだしの香りとともに。あらいいバランス。これだったら親子丼よりも好きになるかも。お漬物もおいしい。さすがです。

ごちそうさまでした。


*出前エリアは、

お店ＨＰによりますと、

主な出前限界は以下の通りです。
北･･･京都大学付属病院
南･･･三条通り
東･･･神宮道
西･･･河原町通

範囲外でもお届けできる場合がございますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

4.0 [料理・味4.0 サービス4.0 雰囲気4.0 CP3.9 酒・ドリンク-] が私の評価です。


5月某日、ふらりと夕食をいただこうとこちらに。入ると大将が「いらっしゃいー」と声をかけてくれますが、ん？雰囲気がどこか少しおかしいな。

時刻は8時前。カウンターに腰かけるとすぐに目に入ったのが張り紙「2月より営業時間を変更させていただいております。閉店は8時です」とあります。そうか、それでか！なんか終盤戦の空気が流れていたのはそのせいでした。（営業時間変更しておきました）

ああぎりぎり間に合ってよかったあ。まだお客さんたちもいらっしゃるし、若いカップルの方は（8時前ではありましたが）追加注文をしてくださったし安心感につつまれます。ただ、夜でも一人は常駐しているはずの学生バイト君が見当たりませんね。

注文は、鴨なんばそば。830円とお蕎麦では高いほうです。

テレビは、阪神巨人戦の中継。とくに関心が強くあるわけではないが、つい見入ってしまいますね。

阪神がチャンスを逃して攻守交替、というところで前客の男性お一人が撤収。「まだ１点（差）やさかい、な」と励ます（？）大将。

と、バイト君が何か用事があったのを済ませて帰投。8時は過ぎましたが暖簾は下がりません。そういうのが妙に気になる。そうこうしているうちにお電話が。女将さん(調理担当）が出て、私でも知っているところからの今日の出前注文が。しばし考えて、引き受ける女将さん。やっぱりねえ。
（KD病院さん、8時までにお願いしますよ注文は！）

女将さんがバイト君に申し訳なさそうに「彼女、大丈夫か？」と声をかける。彼は「問題ないっす」と即答。いつもながらの、人情食堂の一シーンです。

さて、注文したものが、立派なハート形？の丼で登場。

たっぷりの九条ネギ、分厚い鴨肉が5切れ。少し柔らか目のおそばと、がっしりとした歯ごたえの鴨が面白い取り合わせ。それをつなぐ、穏やかなおだしとしんなりとしたおネギ。何ともよろしいなあ。

おそばとともにいただく、食堂の趣。京都文化遺産的なすばらしさ。ごちそうさまでした。

週末の京都はすごい人出と車で、暑さもいっそう厳しく感じられます。

そんなときにはさっぱりとざるそばですね。

11時半でもうほぼいっぱい。ご近所ご夫婦、ご近所おじいさん、ご近所おっちゃん、昔のバイト（男子）のカップル。

しばらく待ってざる登場。680円でちょうどいい量。おおざる850円は私には多すぎです。

たっぷりのねぎ、わさびが添えられます。

意外にしゃっきりした歯応えのいいおそば。だしも適度の甘みがあってまことに好ましい。

まあ、毎食こんなだとバランス悪いですが、たまにはこういうランチもあっていいんではないでしょうか。

ごちそうさまでした。

ちょっと間があきましたが、再々訪。ほんとにね、雰囲気は不動。にこやかな老夫婦ときびきびした学生バイトたち。
一人前からの出前に忙しい。

店内でゆっくりとざるそばをすすっていたおじいさん（推定年齢85）、これまたゆっくりと立ち上がって、床に落ちたごみを拾う。ご店主が恐縮しながら、「〇〇さん、今日は菊花賞ですよ、忘れないでね」
「ああ、そういうのはおぼえとんねや」

カウンターでかけそばを食べていたのはこれもシフト外のバイト君。ご店主が「元気だすんやで」としきりに励まし、また働いているバイト学生も。何かあったのかな。

こういう会話が作る空気、ファミレスやコンビニではまず感じることはないでしょう。


今日はこちらできつね丼６８０円。九条葱、お揚げ、そしてお出汁。この３者でいただく丼は、ある意味で究極の和食。ベジタリアンでもヴィーガンでもないけど、時々食べたくなります。

少し甘めの味つけ。白菜と昆布のお漬物、そして七味唐辛子が味を引き締めてくれますね。


ああおいしかった。ごちそうさまでした。
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(2015年8月）
京都市左京区に住んでいる、とくに岡崎や京大南あたりに住んでいる知り合いがいたら、一度実験してみてください。「川端二条東入る、または東山二条西入る、に『イオン』があるでしょう？」と尋ねると・・・
はあ？と怪訝な反応か、あるいはピシッと「それ、ジャスコのことでっしゃろ。まぎらわしい呼び方やめとくれやす」

京都の方のへんこなところ、経営サイドが店舗のブランドをどういじろうが、知ったことじゃない。私らにはあそこはずーっとジャスコですわ。

で、その「ジャスコ」のすぐ近くにある、「志な乃」さんに再訪です。

午後1時半すぎ、一人で入店。先客1名、大盛りざるそばと格闘中。ゆったりとテーブルに座り、クーポンを示して、「天丼」と冷たいミニそばのセットを注文します。

大将、おかみさん、バイト男子学生、そしてもう一人のバイト（どっちも見るからに京大）が出前から帰ってきました。

客単価1000円を切るお店で、お昼時はすぎたとはいえ、お客2名にお店側は4人。経営コンサルタントなんぞが見たら卒倒するような状況です。しかし、前のときに書いたように、もうこちらさん、「食事を提供する」「出前をする」「お店を経営する」「お金を儲ける」といったdo動詞ではなくて、完全なるbe動詞の域に達しておられます。店内には、お齢をめした客のために、扇子とともに老眼鏡が用意されていたりします。

まずお蕎麦、続いて天丼がやってまいりました。まず蕎麦からいただきます。海苔がたっぷりとかかって、おだしはぶっかけで。うーん、そばはやはり私には少し柔らかすぎです。温かいお蕎麦よりはよいですが、ひょっとして先客が食べている大盛りざるそば、これと同じだったらちょっと私には無理かな。
天丼。はいはい、期待どおりです。中ぐらいの大きさのエビ天2尾。海苔と紫蘇の天ぷらが添えられて、香りもよく、エビの質も満足いくおいしさ。
クーポン提示で930円の昼食。おいしうございました。


こちらの箸袋にも、「ジャスコ西隣」と明記されています。これ、ストック切れて新しく印刷するときに、「イオン西隣」に修正される可能性は・・・
ゼロです。
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（2015年7月初訪問時）
今時、飲食業をやっておられる方は、アルバイトの確保がたいへんだそうですね。で、京都のような大学のまちでは、バイトの大半は学生さん。最近の学生は、ネットとかで働き口を検索しているのかと思いきや、これがいまだに圧倒的に「人脈」なのだとか。

学生の宿命として、「卒業」があります。お世話になったお店ともお別れが近づいてきた彼ら、彼女らにとって大事な役目は、「後継者」を探し、推薦すること。そうやって、ツテによって代々引き継がれていくため、ある程度の期間同じ大学の学生バイトが続く現象も。そして、卒業後、結婚や出産などの慶事があると、そのお店に戻ってきてご紹介。お店の方は大歓迎、飯代や酒代はお店のおごり。このお店のフェイスブックにも、そうしたほほえましい光景が載っています。（15年7月現在）

これでおわかりのように、お世話になった店の方は、学生にとっては、ある種の親代わり的な存在になり、また当然そこで、キャンパスでは学べない人との接し方などの社会常識を習得する場になるわけです。
私が京都でお世話になっているお店のいくつかは、このような形で学生バイトの方々と息長くおつきあいをされています。そういえば富山でも、（一番鳥、だい人、寿司栄、小馬など）そのようなお店が少なからずあります。

さて、１１時半すぎ、一人で入店。親子丼とミニそばセット（クーポンでミニそば無料）を注文。ご夫婦お二人でやっておられるのかなと思ったら、小柄な学生らしきバイト君が店に戻ってきました。出前がえりのようです。もうこの時間からひっきりなしに出前依頼のお電話が。バイト君が注文を取っては厨房に連絡。「〇〇商店さん冷やしうどん！」「△×米穀さんたぬきそば！」
ん？個数は？どうやらほとんど一つずつの注文のようです。お品書きにも、「一人前から出前します」とあります。お店にとって効率的とはいえないでしょうが、町の皆様のために、ということなのでしょう。いずれにせよこのバイト君がいなければとうてい成立しないオペレーションです。

ぼちぼち、お一人ずつ常連さんたちが入店してきます。で、世間話に花が咲く。話題は、祇園祭の山鉾巡行に台風１１号が直撃したら、中止か順延か？私は一見さんなので黙っていましたが、正解は中止（祇園祭ってスケジュール過密なので順延なんかしてられまへん）ただし前例はなし。

お、親子丼セットがやってきました。漬物２種つき。おそば、かなりやわらかいお蕎麦です。おだしはなかなかにおいしいのだけれど、これはさすがに少しやわらかすぎかな。で、親子丼。ふわふわの丼はよいのですが、これもふわふわすぎ。正確にいえば、鶏肉には火がしっかり通っているのだけど、卵は一部、卵白が透明な状態で、私はこれが不得意なのです。

とか思いながらいただいていると、おばあちゃんの常連さんが注文した丼のセット、やってきたときにおばあちゃん絶句。どうやら、おそばは冷たいのを期待していたご様子。気づいた大将がすかさず「あっ、ごめんなさい。すぐ冷たいのに替えますから」
「いやいやええよ。ちゃんと言わんかったうちが悪いのやし」
「だいじょうぶ、すぐに作り直しますさかい、さきご飯食べといて。ほんまごめんな」

このお店が、お金儲け目的でやっておられないことは、明らかです。


と、いうわけで、
１　全体としておいしかった。クーポンも使わせていただいてお安いし。
２　今回注文したのは、私の好みにぴったりではなかった。

３　でも、また足が向きそう。

ごちそうさまでした。