独創的な出汁（ブイヨン）使いに感動 : 祇園 呂色

初回あまりに印象的だったので、違う友達を誘い程なく再訪しました。
初回ほどの高揚感は無かったものの、
あらためて小霜ワールドの凄さを堪能させてもらいました♪

うすい豆のポタージュ・カクテル仕立て
　彩りが春らしくテンション上がる～
　豆のまろやかさにズワイガニの旨みを絡め、レモンやミントで爽やかさを加味。

キャビア、トリュフ、フォアグラのワンスプーン。
　小さなコース内コースは定番ですね。

筍と蛍烏賊のフリット
　ふんわり衣の中の具材はほぼレア。

鰆低温調理　ホースラディッシュと出汁醤油ソース
　茗荷など香味野菜をトッピング。
　とても印象的なソース☆

和牛タン元味噌煮込み　生食エノキ茸
　ホロホロと崩れる繊維に沁み込んだ深い味噌の旨み☆☆☆
　
ノドグロソテー　スープ仕立て
　皮にアラレをまぶし、カリっと食感に変化を。
　ノドグロ骨出汁、牛ブイヨン、貝出汁の合わせ。
　このスープが美味しくないわけない☆☆☆

三河牛炭火焼き
　牛、鴨、鳩、子羊からの選択。
　前回友達が頼んだ牛があまりに素晴らしかったので、それが忘れられず。
　今回はシンプルに炭火焼だったので、ちょっとガッカリ。
　毎回同じお料理が出るはずないので、これは私の身勝手でした。

海鮮丼　白魚天ぷら　雲丹　辛子明太子　釜揚げしらす
　様々な食感や旨みのハーモニーに痺れました☆☆☆

味噌汁　厚揚げ　しめじ

デセール　写真撮り忘れで、内容も忘れてしまって・・・
　　　　　前回と同じくメレンゲがのっかってたのは覚えていますが。

１０年熟成のプーアル茶　コーヒークッキーと麦チョコ他

良い素材から生まれる出汁（ブイヨン）を自由自在に組み合わせて
新しい味を生み出す小霜シェフは、独創的な才能をお持ちです！

一流のフレンチシェフは、和洋中の壁を取り払った食材を
自分の思うがままに料理したい、という願望を持つ方が多い。
小霜シェフもその一人。
芦屋のミシュラン店コシモ・プリュスをお弟子さんに任せ
古巣の京都に帰ってこられました。

まだあまりメジャーじゃないようで、予約はすんなり。
ただ12時一斉スタートについては念を押されました。
ランチは10000円（税サ別）

伊澤ビル５F、こちらは私が大好きだったgion ghost→Dessert&Bar Krape→祇園佐橋
と変遷を重ねてきたお店。
ゴーストしか伺ったことありませんが、あのシックな雰囲気はそのままに
更にゴージャスな印象。カウンター後壁中央の錫で塗った壁は墨絵のよう。
祇園佐橋の佐橋さんはそのままソムリエとして入ってられます。
とても紳士的でダンディな方。
カシスベースの口当たり良いカクテル（1000円）を作ってもらいました。

お出迎えのサービス　海老、菜の花、ベーコンのロワイヤル　☆
　優しい味ながら、動物系と魚介系の旨みが複合的

アミューズ　　❶5日寝かしたキャビア、レモン皮、白魚ペースト
　　　　　　　❷トリュフエキスを注入した燻製ウズラ玉子　トリュフのせ　☆☆
　　　　　　　❸バナナとフォアグラプリン　フォアグラのせ
　世界３大珍味を１スプーンで贅沢に。
　左から順に食べると前菜→メイン→デセールと見事にコース仕立て。

前菜①　琵琶湖のワカサギ竹炭フリット　金柑、蕗の薹、ワカサギのジュで　
　この上なくカリッと芳ばしく揚がってました☆☆
　竹炭衣が店名の呂色（黒）をアピール。　
　金柑風味がメインですが、蕗の薹の苦みをほんのり感じる。

前菜②　河内鴨胸肉　揚げた皮　生姜汁に浸けた炙り心臓　４時間低温調理砂ずり　レバー　　
　　　　　フランス産ビネガーに自家製合わせ醤油　鹿児島産黒胡麻油　塩で
　河内鴨は生でもOK。　
　印象的だったのは心臓。コリコリした食感を予想していたら、ビックリの柔らかさ☆☆☆

スープ　つぶ貝　鳥取県産茸王　しめじ　ハーブバター　菊菜
　椎茸の最高級ブランド茸王がド～ン！
　貝と茸の旨みがたっぷりのスープ☆☆☆

牛タンの味噌風味６時間煮込み　特別栽培の生エノキ茸　オレンジ風味付けナッツ　
　牛タンはともかく美味しかった☆☆☆☆　生エノキはちょっと食感的に浮いていたかも。
　ナッツに付けたオレンジが香る香る。

魚　若狭ぐじ鱗焼き　バンジョーヌ・ワイン（黄ワイン）セミドライトマト　白ワイン
　このソースがため息ものの美味しさ☆☆☆☆
　安心してください。余さずいただけるよう、パンをここで出してくれます(笑)　

肉　❶A5ランクみかわ牛サーロイン　❷ビュルゴー家のシャラン鴨　❸ラカン産鳩　の３点から選択
　私はシャラン鴨のロースト。１０種類ぐらいからナイフを選ばせてくれます。
　ずっしりした噛み応えのある肉質。旨みが濃い。
　鴨のジュと赤ワインソースで。

　友達はトリュフ入りコンソメスープでさっと煮たローストしたみかわ牛。
　プレゼンで見た時、すごくサシが入っていたので敬遠したのですが
　脂っぽさは柔らかさと旨みに変わり、絶品料理に☆☆☆☆☆
　スープも悶絶級。こっちにすれば良かった～

食事　ズワイ蟹の炊き込みご飯・白魚の天ぷらを添えて　カニの赤出汁
　カニ味噌を混ぜてあるので、少しご飯がベタッとなってしまい
　今回これだけが残念。

デセール　和歌山産まりひめ　マスカルポーネ　ベリーアイス　苺メレンゲ　ライムジュレ
　まりひめは酸味・甘味共に強めのしっかりした苺。
　苺メレンゲが持った瞬間崩れる儚さ。6時間68℃で焼いたそう。

10年熟成プーアル茶　コーヒー風味クッキーと各種チョコレート
　わぉとうとう中華も登場。とても口をサッパリしてくれます
　コーヒー豆樽を模した容器の中はギッシリ麦チョコと、ピンクペッパーチョコ
　ハーブチョコ。コーヒー風味クッキーが入ってました。
　完食した人はまだいないとか(笑)　


器はすべてカマチ陶舗（有田焼）のもの。
ガラスのような、漆器のような思わず撫でてしまいたくなる、様々な顔を持つモダンで美しい陶器。

シェフの力量は凄いです。今は厨房は2人体制ですが、来月から4人になるとか。
これ以上パワーアップしたらどんなお料理になるのか、末恐ろしい(笑)
とても1万円で食べられるお料理とは思えません。
多分オープン当初のスペシャル提供だと思います。
遅かれ早かれ値上げされると思いますが、私の予算内で留めておいてくださいね。