日本郵便 (JP) 若い社員の優れた窓口業務に感激する : 東山八百伊 本店

歳を重ねると日常の当たり前の出来事に感動を覚えたり涙腺が緩くなったりします。
過ぎ去った日々を振り返り、多忙過ぎた現役の頃には気に留めなかった、否、組織のトップとして決断しなければならないことが多過ぎ、敢えて人々の細かな機微を深く考えないようにしていた自分であったことを反省しています。

食べ物でも同じです。
貴重な時間とお金を使って、わざわざ "超高額予約困難各馬一斉ゲートインおまかせカウンター割烹料理" や "MSG(Monosodium Glutamate) 重ねまくりの料理" を食べなくとも身の回りで手に入る食材を使った料理や誠実な店の料理には、神が作った "本物" の素材の味があり、これに気付くことに喜びを感じるようになっています。

この日、イタリアに住む娘と孫娘から頼まれた「東山八百伊 本店」の常温保存できる品々をいつものように日本郵便 (JP) のEMS便(国際スピード郵便)で発送するため近くの中央郵便局まで行ってきました。

　「現在、コロナ禍の影響でイタリアEMS及び航空便の引受けを一時的に停止しています。」
　　　参照：https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/country.php?cid=108

　「船便であれば送ることができます。」
　「手書きの送状は受け付けない状態になっており、このタブレットをお貸ししますのでご記入いただけますでしょうか。」

窓口の若い社員(女性)からこのように告げられ、これに従い必要事項をポンポンと入力し、タブレットと梱包した7.2kgの段ボール箱を渡すと手際良く処理が進み、何の不具合も無く発送することができました。客に阿るような笑顔はないのですが、一連の業務は正しく行われ、「あなたの正確で丁寧で無駄のない説明は、素晴らしいです。」と、お礼を言った時に思わず、目が潤んでしまいました。今の若者は、仕事のできる優れた人が多いです。

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イタリアに住む娘と孫娘は、「京・菜っ豆」が大好きです。

日本ートリノ直行便はないので、最短時間のミラノ直行便を使った時に保冷して持っていたことがありますが、航空便で送ることはできません。トリノ中心街の Porta Palazzo にある市民の胃袋を支える大市場の場外には、偶に日本製の冷凍納豆を扱っている中華食材店があり、娘はこの店で調達しています。私も食べたことがありますが、とてもおいしく、この時は白米を炊きました。

今回の船便は、ケープタウンを回り、ジェノヴァ港に入ってからイタリア郵便が配送してくれるのですが、到着は来年一月末ぐらいになるでしょう。一緒に詰めた娘が日本で大切にしていた人形も波に揺られて旅をします。

料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。


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新宿駅まで30分余、交通の便の良いこの街に引っ越してきた36年前、自然林には啄木鳥の仲間 コゲラが棲んでいて朝の散歩途中、木を突く小気味良い音(ドラミング)が辺りに響いていました。公園の大きな池には小魚や水草を狙って青鷺、白鷺、翡翠(カワセミ)、真鴨も飛来します。春にはヒバリが高く舞い上がり、ウグイス、メジロ、セキレイ、モズ、ムクドリ、スズメ、カラス、エナガ、オナガ、キビタキ、シジュウカラ、オオタカも姿を見せ、カルガモ、鶉(ウズラ) も公園の中を歩いています。野生動物がいるということは、餌になる植物、木の実、昆虫、小動物が豊富であり、住民が虐めないからです。人に対して警戒心がなく、歩いている横を安心して過ぎて行きます。（餌やり禁止が徹底しているので野良猫も見かけない）

15年ほど前から ガビチョウ(画眉鳥)：https://www.youtube.com/watch?v=KQGzRw87wKE という外来種の留鳥が目立つようになり、ウグイスよりも大きく息の長い囀りで存在感を誇示しています。ヨーロッパへ行くとイタリアでもドイツでも見掛けるのですが、中国では鳥籠に入れた "鳴き合わせ会" のために飼育されているそうです。（ペニンシュラ東京の「ヘイフンテラス」には、これを模倣して鳥籠がディスプレイされている）https://tabelog.com/imgview/original?id=r8306736422030

夜が明けて陽が差し始めた頃、ベランダにキジバト (雉鳩、ヤマバト) がやってきました。番(ツガイ)ではなく、単独です。暫く、周りを見渡すように留まっていたのですが、相手が見つかったのか勢いよく飛び立ちました。

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この日、午前9時を少し過ぎた時、ピンポーン。朝一番の来訪者。

　「ヤマト運輸です。お届けものがあります。順番でお伺いいたします。」

新幹線に乗って京都の陰影礼賛に浸りたいのですが、命懸けの行動をするほどのものではありません。

「東山八百伊 本店」への電話注文は、女将の明るい声を聞くのが楽しみです。
何度も訪れていますのでお互いに顔が浮かび、店内で会話をしているようです。京商人の話し言葉は優しく心に響きますが、無駄がなく、手際良く正確に注文することができます。

京都老舗の商売は、東京人が考えているより小さな商いであることが多く、その店の味に馴染んでくれた客に何度も足を運んでもらう必要があり、彼らは「一期一会」を大切にし、縷縷と「末長く」継続させることに長けているのだと思います。一本の電話からも学ぶことがあります。

勿論、商品に力がなければ、お付き合いは継続できません。

購入品については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。


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今年は "鯉のぼり" が風にたなびいている光景を見ていません。
街は静かですが、強い風に揺れる新緑の輝きに目が眩みます。はたして来年は "鯉のぼり" を見ることができるのでしょうか。

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「oggeti、元気かぁ？ 東山八百伊の漬物を送ったからみんなで食べや。」

京都清水坂で商売をしている大学時代の先輩から電話をもらいました。嬉しいです。

　・たまり沢庵
　・懐石たくあん
　・京菜っ豆(なっとう)

この三点は、私の好物です。中でも「たまり沢庵」は常温保存が効きますので日本から日本郵便のEMS便で娘の家にも送ります。イタリアに住む孫娘は味覚が鋭く、両方の血を引き継いでいるので日本の味も大好きです。納豆をトリノのPorta Palazzo にある市場の場外で見つけた時は飛び上がるように喜びました。次回はミラノ直行便で行って保冷パックに「京菜っ豆(なっとう)」をたくさん詰めて行くことにします。想像しただけで喜ぶ顔が目に浮かびます。

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さて、去年(2019)引越した際に飾った絵は「レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知 (Annunciazione)」です。（添付写真参照）
2019年は、レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500周年の大きな節目の年でした。これを意識してこの年に引越をしたり、フィレンツェへ行ったわけではなく、単なる偶然だったのですが、何か特別の縁を感じます。

更に、このレビューを書き始めた今日(五月五日)の日経新聞「経済でみる名画十選」で「レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知 (Annunciazione)」が載っていることを知らせてくれたのは母です。

　「oggeti、居間に飾ってある絵のことがここに載っているから後で読んでね。」

そこには、十四世期にヨーロッパを襲ったペスト禍とその後の宗教活動と経済活動の変化を関連付ける考察が書かれています。この頃から始まった "ルネサンス (仏 Renaissance)" と同じ「再生」「復活」を "プラザ合意" に端を発する新自由主義に舵を切り過ぎて倫理観を失ってしまった現代人は、これを実行することができるのでしょうか。まずは格差を是正し、皆が協調することが大切です。


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夏至を一ヶ月以上過ぎたこの日、夜の帳が早く訪れることに気付き、「明日(8/8) は立秋だ！」と短かった夏を惜しむも「これからの残暑の方が厳しいよなぁ。」と、うんざりし、季節外れの蜩(ヒグラシ)の鳴き声に「やっぱり日没は早くなっているのだ。」と現実を受け入れている私です。

"天高く馬肥ゆる秋" の訪れです。

"ポンプの病" と "エンジンの病" で二人の主治医を抱えている私は、ふた月に一回という頻度で「少しチクっとします。」と言われながらブスッと太い注射針を腕の静脈に刺され、主治医から「oggetiさん、これはアルコールの所為かなぁ。」と、遠回しに忠告を受けるのも毎度のことであり、毎朝1時間の散歩で汗を掻き、朝風呂に浸かって新陳代謝を上げていると「朝のジントニックはおいしいね！」となり、全てが相殺されていることに気付いているのですが、

Stan Getz & Joao Gilberto - Corcovado：
　https://www.youtube.com/watch?v=W-YnyZG8fNU&list=RDSo718wk426c&index=3

夕方になって Stan Getz & Joao Gilberto の声を聞くと「誰もいない海」になってしまうのは、少し寂しい ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYT氏)。

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先月、愛しの妻が京都の土産として買ってきてくれました。

「東山八百伊」https://higashiyamayaoi.jp/committed の "京・菜っ豆" 。

　おいしいです！！！！！

活発な新陳代謝の勢いが緩くなった年齢の方々に支持されている「糖質制限」は、"有効" みたいな ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYT氏)。
前々回(2014)の東京都知事選の時、NIKKEI に細川護熙と小泉伸一郎の対談が載っていて、「腹八分目というが、腹六分目ぐらいが良い。」と、お二人が小膝を打っていました。「入るを量りて、以て出ずるを為す」は大切ですが、肌が衰えシワやシミが増えて歯が抜けるように "枯れ" てしまってはいけません。何事もバランスが重要です。

"京・菜っ豆" なんかは、身体にイイんじゃないかなぁ。


詳しくは、添付写真のコメントをご覧いただけると嬉しいです。


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永いおつっきゃいをさせてもろうておる 東山八百伊さん。日本橋高島屋さんの京都物産展に出るいう葉書が送られてきたんや。
そりゃ ぎょうさんん人で賑やかどした。

洗脳されやすい私は、おいしい「京・菜っ豆」を食べ、とうとう京言葉を使うようになってしまいました。

関西人は納豆が苦手というのは、 "都市伝説" のようです。
京都にはこんなにおいしい納豆があるのですから誰かの思い込みに違いありません。

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30年ほど前、TBSをキーステイションとするラジオ番組「永六輔の誰かとどこかで」を車の中で聴いていると、

「泰子さん、ボクは "納豆" と "豆腐" というのは、名前と実態が逆じゃないかと思っています。つまり、豆を納めるとトウフができて、豆を発酵させるとナットウになります。」

という話が出てきて『ナルホド！』と感心したのですが、この食べ物の発祥地 中国でも日本と同じですから、いろいろ調べてみました。

"納豆" ：馬の飼料として茹でた大豆を藁で作った菰に入れて「納屋」に放って置いたら藁の納豆菌が作用し偶然出来上がった。
"豆腐" ：大豆を水に浸して擂り潰したものが「腐」(ドロドロした状態) であり、これを炊き、 "にがり" を加えて凝固させた。

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「京・菜っ豆」。

私は、軽妙な地口、語呂合わせ、駄洒落は好きですが、造語、当て字というのが苦手です。コピーライターは、「サラドレ」「湯名人」「健幸食品」「口福」などと面白がってネーミングするのでしょうが、ちょっと恥ずかしい ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYT氏)。
ところが、この「京・菜っ豆」は、旨い (上手い) 、京都洛北の「牛若納豆」http://www.ushiwaka-nattou.com/product/ と　自家漬物の「刻み菜」を合わせた商品名です。

豆好きの母はもちろん、豆類を食べるとお腹が張るという妻も酵素 (ナットウキナーゼ) のお陰で消化が良く、好んで食べ、簡単に大豆蛋白の摂取ができています。地球環境を考えると植物の蛋白を牛や豚に与えてその肉を食べるより、直接食べた方がエネルギー効率が良いです。

大粒の納豆は香り良く柔らかで、これに付いている和辛子も東京のものと異なり、穏やかなのですが香りがあります。単体で食べてもおいしいのですが、これに昆布や胡麻、生姜、海苔、白菜、壬生菜の混ざった刻み菜を混ぜて食べると、その淡い塩味が納豆の風味を損なわうことなく、ネバネバ同士の相乗効果で旨味四倍増しです。おいしい！！！！！

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﨑 南海子 十月の詩。「窓辺、桃屋の空き瓶に吾亦紅の赤、十三夜、晴れるといいなぁ 目を輝かせる孫と空を見る」

このレビューは、味を大切にするoggeti209が、お送りしました。


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子母澤 寛「味覚極楽」の芝増上寺 大僧正 道重信教氏がつくる「刻み沢庵入りのおにぎり」については、このレビューの1回目に書いています。

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7月1日、孫娘は Reggio Emilia で行われる所属アイススケートのクラブが主催する夏合宿に参加するためいつもより早く起きてきました。これに合わせて私はコシヒカリ米を鍋で炊き、孫がその日のお昼に食べるお弁当を用意してあげました。「刻み沢庵入りのおにぎり」です。

東山八百伊の「たまり沢庵」5cmを俎板に載せ、包丁を当て転がすようにして表皮から薄く桂剝きにしてから細かく刻んで炊き立てのご飯に混ぜ、イタリアの海塩を手塩にして握り、日本から持参した有明産の焼き海苔で包みました。

おにぎりを嫌がるかもしれないと考え、同時進行で「プロシュット・コット、ピッツァ用チーズ、玉葱、トマトの入ったホットサンドウィッチ」も作りました。

「〇〇〇〇、ノンノがおにぎりを作ってくれたけれど持っていく？」

「Sì, grazie (はい、ありがとう) . 」


スケートクラブの主催者は気が利きます。合宿地に到着するとそれぞれの親宛に電話で子供達の状況を連絡してくれました。

「マンマ、おにぎりは全部食べたけれど、パニーニは残したよ。」

他の子が欲しがった時に分けてあげるかもしれないので、4個も作ったおにぎりをひとりで全て食べたのでした。嬉しい！！！！！

たったの一週間ですが、親元を離れて仲間と共同生活をすることで精神的にも成長することでしょう。

妻が休暇を取って、伊勢〜奈良〜京都へ出かけました。仲良し義妹が一緒です。

「だって、あなたは二ヶ月もイタリアへ行くのだからいいでしょ。」

現役と若隠居の違いです。

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「これ、〇〇〇へ持って行ってください。」と渡されたのが、東山八百伊 本店の「たまり沢庵」です。孫娘には半分日本人のDNAが混ざっているので、この沢庵やあの納豆が大好きです。海外でも日本食の素材は大概手に入るのですが、拘りの食材はありません。そろそろ娘家族のために準備をしなくてはなりません。

「たまり沢庵」は、子母澤 寛 著「味覚極楽」芝増上寺 大僧正 道重信教氏が教えてくれた究極のご飯の食べ方「冷や飯に沢庵」に使っている我が家の常備食です。

ご飯は冷たくなるとデンプンが「難消化性デンプン(resistant starch)」という消化され難いものに変化します。これは胃で消化され難く、小腸で吸収されずに大腸まで届き、食物繊維のように働くデンプンです。これが大腸内細菌に分解されて、腸を守る「酪酸」とか、脂肪を優先的に燃やす「プロピオン酸」になるので血糖値を上げずにダイエット効果があると言われています。
（初回に紹介）

前回訪れた時は忘れてしまい、娘の家に着いた途端、孫娘の第一声は「ノンノ、あのおいしい沢庵持ってきてくれた？(イタリア語で)」でした。今回は、10本くらいスーツケースに詰めていこう。

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日本酒は、Carrefour に菊正宗が置いてあるのですが、ワインに比べて割高なので「玉乃光」一合アルミ缶 30個を持っていこうと思ったのですが、味見しなくてはなりません。京都「和久傳」のちりめん がとっても合います。五嶋みどりの「バッハ　無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番」を聴きながら。

「五嶋みどり タングルウッドの奇跡」
https://www.youtube.com/watch?v=04pXykKsO_k
「Tchaikovsky Violin Concerto 1st、Berliner Philharmoniker」大好き♡
https://www.youtube.com/watch?v=IP1uFvjiHV4

納豆は、トリノ市中心部にある Mercato di Porta Palazzo の中華素材扱い店で冷凍品が手に入るのですが、「だるま納豆」を持っていこうと思いますが、納豆菌が検疫で引っかかる ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYT氏)。やめておこう。

清水坂で代々茶碗屋を営んでいる先輩を訪ね、叶 松谷(カノウ ショウコク)の小鉢組みを買いました。
産寧坂を右に折れてプラプラ歩いていると東大路のこの店に出会いました。

京都の漬物は、どちらも美味しく、いつも伊勢丹地階の漬物売り場で何かを買って帰りますが、わざわざ店へ出向いて買うのが、村上重、ニシダや です。東山 八百伊は「懐石たくあん」「山のいもわさび風味」で有名ですが、これらは東京の伊勢丹新宿店でも買えます。最近、店のホームページを開いていたら「からし菜」が二月から販売されるというので楽しみにしていました。早速、注文して送ってもらいました。

からし菜は、アブラナ科の野菜で高菜、野沢菜、青菜、広島菜などと同じ種類です。産地毎に味わいが異なり、その漬け込み方にも差がありますが、どれも好きな菜漬です。子供の頃、近所の八百屋が寒い季節になると大樽にいくつも漬けて株分けしてくれましたが、その辛味のある漬物が大好きでした。今の漬物屋が使っている漬け樽はプラスチック製が多く、しかもポリ袋に並べて漬け込むので昔のような樽の臭いがしません。樽には生きたアスペルギルス・オリゼ等の酵母が住んでいますので上手に発酵が進みます。

たまり沢庵は、去年から始めた「冷や飯に沢庵」に使っています。
子母澤 寛「味覚極楽」の芝増上寺 大僧正 道重信教氏が教えてくれたご飯の食べ方です。漫画「美味しんぼ」にも紹介されているので、ご存知の方も多いと思いますが、究極の味と言われる食べ方です。私も初めは半信半疑でしたが、わざわざお櫃を買って、冷や飯を作り、飯盛り茶碗に盛って、冷たい水を掛け、沢庵でサラサラと食べてみました。お米は炊き立てが美味しいと言われていますが、プ〜ンと米の匂いがします。これは良い香りなのですが、冷や飯にすると匂いが薄れる分、米の味がよく分かります。凄く美味しいです。この時、合わせる沢庵をいろいろ試してみましたが、ここ東山八百伊の「たまり沢庵」が一番です。

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ご飯は冷たくなるとデンプンの状態が変化し「難消化性デンプン(resistant starch)」という消化され難いものに変化します。これは胃で消化され難く、小腸で吸収されずに大腸まで届き、食物繊維のように働くデンプンです。これが大腸内細菌に分解されて、腸を守る「酪酸」とか、脂肪を優先的に燃やす「プロピオン酸」になるので血糖値を上げずダイエット効果があると言われています。おにぎりやお弁当のごま塩の掛かった冷たいご飯も同じ効果があります。また、夏になると作る「冷や汁」(冷たい茄子の味噌汁に 胡瓜、大葉を加える)も温かいご飯でなく冷や飯に掛けると一層美味しいことでしょう。

是非、皆さんも一度お試しください。
私はこれに嵌ってしまい、体調もすこぶる良いです。