京都でロココ♡ : デザートカフェ長楽館

ひつじかい錦秋の関西ツアーin京都・・というわけで大阪から少し戻って京都へ。
長楽館さんは文字通り、長年楽しみにしていた館で、こちらももちろんアフタヌーンティーといきたかったのですが、どうも一人だとオーダーできなさそうとのことで今回はあきらめて普通のお茶＆ケーキにすることにしていざ。　

お天気がよく暖かかったこともあり、隣接する八坂神社、円山公園は大賑わい。
お着物レンタルで着物を着てはしゃぐ外国人・日本人観光客さんたちも多く、楽しそう。でもなんであのレンタルとすぐわかる着物の色や柄はあんなに鮮やかではっきりしたものが多いのだろう？シックな色味はウケないのかしら・・？

長楽館さんへは、八坂神社の外側を回り込む行き方と、神社の中を突っ切って行く行き方とあると思いますが、神社前の観光案内のおばちゃんに聞くと神社の中を行くほうを教えられたので（途中から工事中の南楼門から外に出て回り込もうかとも思ったのですが）参道をずっと道なりに行ってみました。もし八坂神社の正面に着いていらしたら、実際にそのほうが早いと思います。
八坂神社から円山公園に入りそうになる右手の角にぽっと現れるのがこちらです。

入る前から中の人がこちらの様子をうかがっていらっしゃるので（見物？で建物に近づかれる方とほんとのお客さまを見分けないといけないのでしょう）、私入りますよ～、ひやかしとちがいますよ～、という雰囲気を醸し出しておもむろにエントランスに近づくとちゃんと中から開けてくださいます。
で、エントランスのホールのところで、スタッフさんにお茶したい旨を伝え（この時に一人だとアフタヌーンティーはオーダーできないということをききましたが）、2階にご案内。途中に見える1階右手のところが日本に現存する唯一のロココ様式のお部屋との呼び声も高いアフタヌーンティー用のお部屋のようで、しばし入口で中の様子をうかがわせていただきました。入口からぱっとみただけではロココの特徴はいくつかつかめても、凝った装飾までは見て取れず残念でしたが、見たところ確かに満席で、つくづく、あぁ、誰かとアフタヌーンティーに来たかった・・と思いました。なんていうか、HPの写真で見ていて思ったよりは室内の色味が薄い感じに見えました。光の光線が白っぽく見せていたのかも。

古い階段を上がって右手、たぶん造りとしては一番シンプルなお部屋ではないかと思われるお部屋でしたが（「美術の間」というお部屋のようです）、高い位置からカーテンがかけられた、丸くせり出す窓から見える、祇園の背景となる緑の山々の稜線や八坂神社の紅葉のコントラストも美しく、これはこれで京都らしい風景が贅沢でいいなぁと思いました。なので2階のお部屋もいいものですよ？

お部屋に先客が3組いらっしゃり、テーブルが5卓かな。とりあえず真ん中へ。このお部屋だったら窓際が一番ベストだと思います。窓の柵もロココで素敵なので。お写真撮ってみたのですが逆光でうまく写らないんですよね。
各テーブルに椅子が三つ、補助的にオットマンが１つついています。

で、メニューですが、凝った仕上げのデザートプレートも素敵ですが今回はごく普通にケーキとお茶で。
なんと、アフタヌーンティーでなくても、普通にスコーンとクリーム＆ジャムのクリームティー用のセットもメニューにあるんですよ。これにも惹かれましたが、フランス風を追求？してみたかったので、フランボワジエだったかな。フランボワーズとケーキのレイヤーのものと、ジャスミンとローズの紅茶に（紅茶はセイロンベース）。ほかにもベーシックなケーキはそろっていたと思います。

先に紅茶到着。
最初の一杯は入れてくださいます。
ジャスミンとローズ、とそれぞれがソロを張れる大物同士のコンビネーションで、ちょっと普通はやらない怖いもの知らずのフレーバーですよね。
正直どんな感じにまとまるのか恐る恐る、という感じでしたが、いただいてみると意外にちゃんとまとまっている・・6:4くらいでジャスミンのほうが手前にくる感じです。花のフレーバーは化粧品ぽくて最初から苦手、という方でない限り、イケる組合せだと思いました。
この大物同士の組合せはカレルチャペックさんが出していらっしゃるバニラとラベンダーの組合せ以来だなと思いましたが、今回こちらの紅茶のサプライヤーは、香りのつけ方、濃さ、組合せからみてムレスナティーさんじゃないかなと思いました。

でフランボワジエ登場。見た目そのままに甘すぎず、華やかながらもフォークに逆らわず、すとんと縦に切れてくれるフランボワーズクリームとバターケーキの重なり合う層は、洋館に住むたおやかな京都の令嬢風の味わいと申しましょうか。
紅茶との相性もよかったです。前日のベルナルドさんでのフレーバーティーのセレクトが少し不発に終わっていたこともありますが、こちらの組合せはうまくいき、バラ・ジャスミン・フランボワーズのよいハーモニーができて充実のティータイムでした。

存じ上げなかったのですがこちらの1階にはケーキや紅茶、ジャム、クッキー、コーヒー、グッズなどを販売するブティックがあり、2階でお茶をいただいた後にお会計する際もこちらのブティックのレジでのお会計になるようです。
紅茶が気に入ったことをテーブルで言うと、ブティックに販売しているとのことで見てみたのですが、3種類売っているうち、バラ＆ジャスミンのフレーバーのものは売っていなくて、1種類が普通のセイロン、あと２つが別のフレーバー（白桃とバラだったかな、それとあともう一つアールグレイみたいなものだったかも・・）でした。
で、やはりその物販で扱っているお茶がムレスナティーさんでした。
（なのでこの後また大阪に戻った時に梅阪の地下にムレスナさんが入っていたのでバラ＆ジャスミンのお茶を探してみたのですがみつからず・・ということはこれは長楽館さん用のオリジナルだったのかしら？自由が丘にもムレスナさんあるので帰ったら聞いてみようと思いました。ムレスナさんのHPを見てみると四条の香りとかいうネーミングのお茶がバラ＆ジャスミンらしいので、これのことかしら・・？？）（追記：東京に帰った後、自由が丘のムレスナさんに行ってみると「京都四条の香り」というのがあり、やはりこれでした。2.5gティーバッグ×10のボックスが販売されています。）
ちなみにカフェのメニューには「長楽館オリジナルブレンド」という紅茶もまた別にあり、セイロンベースで、何かのオーガニックハーブがブレンドされており、ハーブと言っても紅茶のほうが強いのでクセはないものですとのこと。（テーブルで紅茶を選ぶ時に、何のハーブかは質問したのですが、不明とのことで、これは明らかにされたほうがいいですよ（笑）？）
ブティックで販売しているクッキーやケーキ（生ケーキも、ローフのケーキも）はプレゼント用にも使えるような感じでおしゃれな感じでした。
奥に厨房があって中がちょっと見えるんですね。

サービスの方のご説明に多少食い違いがあっても、基本的にはみなさんにこやかに親切に接してくださるようで、サービスには好印象でした。

噂のお手洗いも、１回部屋を間違えて別のところに入りながらもたどり着き、見てみましたがほんと、凝っていてデザインがきれいでしたね。

次の機会こそ、アフタヌーンティーできますように！と誓った秋の日でした。
あのロココの間で「マリーアントワネットのティータイム」とか企画したいな～。
クラブサンやヒストリカル・ハープの演奏家さんとかもお招きしたい・・と妄想はふくらみます・・。