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京都人は、こんなに美味しいものを食べているのだ。
(二回目のコメント)
今回、天ぷらそば (2,200円)、炊き鍋 (5,150円/一人前)、親子丼 (1,500円)をいただきました。
私が、いくら食いしん坊だと言っても一度にこんなにたくさん食べることはできません。
初日、自身のテーマ「天ぷらそば」が、京都ではどのように作られているのか知りたくて注文しました。
翌日、以前からメニューに載っっている「炊き鍋」なるものが気になっていました。次の京都は、来年の一月ですから、待ちきれず連チャンとなりました。
***
最近まで私は、蕎麦屋で「天ぷらそば」を食べるのは邪道だと考えていました。
基本の「かけ」と「もり」が好きです。
天ぷらを載せると「かけ」の麺と出汁の香りを損なう揚げた海老と衣の微妙な匂いが苦手でした。天ぷら別盛りという手もありますが、蕎麦屋の天ぷらが、カウンターで食べる天ぷら屋に敵う訳がなく、ご馳走してあげるからと言われても「かけ」を選択していました。
ということで、「京都の天ぷらそば」を食べるのは生まれて初めてです。
出汁は、八方出汁が基本のようです。薄口醤油と味醂を利かせ、丼の底のそばまでが見える少し甘みのある澄んだ汁です。揚げ油も東京のような胡麻油ではなく、アッサリして邪魔しません。美味しい!
車海老は、「手一束(ていっそく)」といって横に手で握って隠れるぐらいの大きさが、カウンターで食べる天ぷらには丁度良いのですが、「天ぷらそば」には、その倍の「手二束」ぐらいがよろしいようです。長さが足らなければ指で潰して延ばせば、揚げた状態で尻尾が丼の縁から少し飛び出ます。そばに添える天ぷらで大切なことは、1、衣が剥がれないこと 2、汁に浸っていること この二点です。箸で摘んだ途端に衣がズル剥けてしまう海老天ぷらがありますが、あれは見た目がよろしくありません。そして、汁に浸って衣が少しずつふやけていく過程を楽しむことが、このそばの妙味というものです。
写真をご覧ください。三つ葉は茎が主体で歯応えが残っています。柚子の一片の緑と海老の橙色、丼の呉須色、そして主役のそば、これらが渾然一体となって醸し出す彩は、日本の美といっても言い過ぎではありません。
***
さて、翌日のお楽しみ「炊き鍋」です。
卓にガスコンロが置かれ、磨かれた真鍮製の鍋にたっぷりの出汁が注がれました。
二人分の桶盛りには、活き車海老、焼き穴子、鶉の茹で卵、かしわ、春菊、白菜、えのき茸、椎茸、がんもどき、揚げ湯葉などの 炊き鍋の具が詰まっています。まずは、活き車海老から鍋に入れます。「跳ねるので箸で押さえてください。」と言われ、じっと押さえているとグッグ、ビッビッと海老の動きが箸を伝わってきます。可哀想ですが、「命、いただきます。」ご覧のように美しく仕上げてあげました。皿に添えた春菊も10秒ほどしゃぶしゃぶして食べましたが、これが信じられないくらい美味しくて驚きました。勿論、春菊は追加しました。
京都人は、こんなに美味しいものを食べているのですね。
上に載っている具を鍋に移すと下から「かしわ」が出てきました。
きれいに削がれ、親指大に揃えてあります。これも軽く汁に浸して芯が少し生っぽいぐらいで食べましたが、またまたビックリ !!
鶏肉を好んで食べない妻もパクパク、お酒もグイグイ、どんどん箸が進んでいきます。最後に京都らしい丸うどんを食べる分量ずつ鍋に入れて色々な薬味で食べました。あ〜ぁ、お腹大きい。
と思ったのですが、かしわの美味しさに『ここの親子丼、食べたことがないなぁ、きっと美味しいぞ。』と頭の中で誰かが言いました。
「かしわが凄く美味しいので、親子丼を追加したいのですが、、、。」
「おおきに。小分けの小丼持ってきましょうね。」
写真をご覧ください。柔らかい滋味豊富な「かしわ」に半熟卵が絡まって出汁の香りが何とも言えず食欲を刺激します。(粉山椒付き)
ひと口だけで良いと言っていた妻もふた口食べて大満足「炊き鍋に蛤があれば、なお嬉しいですね。」と言いました。
***
(一回目のコメント
午後4時過ぎに清水坂の知り合いを訪ね、新年の挨拶を済ませた後、産寧坂を下り、夕陽に映える八坂の塔を右に見てプラプラと祇園まで歩いてきました。
京都人と同じく私は、何ヶ月も前から店に予約を入れることによって行動を縛られてしまうことに抵抗感があり、この夜は行き当たりばったりで店に入ろうと妻と話をしていました。勿論、食べログも参考にしません。外から様子を窺って気に入った店の戸を開けるようにしています。祇甲から四条通を渡り、祇乙に入り新橋通まで来るとそこは歴史的景観保全修景地区に指定され、1953年に公開された溝口健二監督の映画「祇園囃子」の世界です。運良く本物の「おふく」に結った舞妓さんがスッと正面から歩いてきました。映画の中で若尾文子演ずる栄子のような清楚な姿に思わず見惚れ、無礼は承知で凝視してしまいました。踵を返し来た道に戻ると左に「いづう」右に「権兵衛」がありました。
午後5時半頃でしたが、既に暖簾が下がり、提灯に灯りが点っていましたので引き戸を開けました。
入って右にテーブル席、奥に座敷があり京人形のような整った顔をした若い女性に案内されるまま靴を脱いで妻と向かい合わせで座りました。先ずはお銚子と肴を頼み杯を傾け、他の座卓を眺めると何やら皆同じ丼物を食べています。TVか雑誌で取り上げられたのでしょうか地元の方ではなく私たちと同じ観光客です。品書きを見ると「きつね丼(衣笠丼)」(揚げと南蛮の卵とじ)「木のは(葉)丼」(蒲鉾の卵とじ)「親子丼」などがありましたので、その何れかでしょう。
お銚子のお代わりと一緒に温かい蕎麦を頼みました。妻は「穴子そば」、私は「鴨南そば」です。ご覧のように澄んだかけつゆに薄緑色をした中細麺のとても綺麗な蕎麦です。温かい蕎麦は、箸で二筋三筋をつまんでかけつゆの香りと共に啜るのが一番美味しいです。蕎麦の味とつゆの具合が同時に分かります。蕎麦や饂飩や拉麺でも箸で一度に麺をごっそり持ち上げて食べている人がいますが、ワインをガブ飲みするのに似ています。これでは本来の味が分かりづらいのではないかと思います。
さて、権兵衛の蕎麦はつゆに特徴があり、八方出汁のような味醂の甘みが際立ったつゆです。東京の鰹出汁の香りが立つかえし味の蕎麦に慣れていますので一瞬驚きました。つゆの色は薄いのですが味は甘塩っぱくとても濃いです。そうかと言って嫌味ではなく、食べ進むうちに「なるほど、これぞ京都の蕎麦!」と感心し、この味に嵌ってしまいました。薄緑色をした中細麺も香りがあり好みです。次回は冷たい「ざるそば」を食べて確認します。
お酒も入り腹八分目であり、ここで席を立つと丁度良いのですが、私の目がメニューを追っています。
とうとう「とろろ丼を追加でひとつください。」と言ってしまいました。半ば反省しながらも『京都の蕎麦屋の味を確かめるのだ』と勝手に理屈を付けて、昼にビールとおにぎりひとつだった妻に手伝ってもらい丼ご飯をスルリと腹に収めてしまいました。甘めの出汁で延ばしたととろに卵の黄身と刻み海苔が載っていますが、小丼に妻の分をレンゲで取り分けた時ビックリしました。白いご飯に色の濃いつゆが掛かっていたのです。食べてみるとそれは甘めのつゆです。『なるほど、これが京都の味なのか』と納得させようとしているのですが、これは空きっ腹に向いている食べ物だと思いました。 美味しかった!
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oggeti209
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店名 |
権兵衛(ごんべえ)
|
---|---|
ジャンル | うどん、そば、親子丼 |
お問い合わせ |
075-561-3350 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
京阪電鉄祗園四条駅、徒歩5分 祇園四条駅から227m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
50席 (テーブル9席、小上がり58席、座敷18席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近所にコインパーキングあり |
空間・設備 | 落ち着いた空間、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
オープン日 |
1927年 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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私は東京に住んでいるので、京都へ行くのは年に二回程度ですが、学生の頃から数えたら百回以上訪れています。
最近は、決まったお参りしかせず、のんびり過ごし、リラックスしています。
少しは美術館や寺社を巡り、古都の歴史と文化にも触れますが、一番興味のあるのが「現代」です。移動手段にタクシーを使うより市バスや地下鉄に乗った方が、地元の人々の表情や様子を窺うことができます。最近は、東京でもたくさんのお年寄りが電車・バスに乗っていますが、30年ぐらい前は、若者の陰に隠れてあまり見かけませんでした。ところが、その頃の京都では、今の東京のように元気なお年寄りがバス停に立ち、自分の乗る番線が表示されたバスが来るのをジッと待っていたものです。その姿は、矍鑠として京都人の矜持を感じさせました。これは今でも変わりません。
***
最近、ヨーロッパ人から「京都は中国みたいです。なぜなら中国人がたくさん歩いています。」と言われてしまいました。確かに、旅行者を含めた中国人比率の最も高い都市は京都ではないでしょうか。清水寺、伏見稲荷、金閣寺など外国人に人気の場所では、日本人と顔の似た中国人と韓国人の観光客が九割ぐらいを占めています。
かの国の経済発展と日本政府のインバウンド奨励策が外国人観光客増加の理由ですが、受け入れキャパの小さな京都は、施設もオペレーションもパンク状態です。稲荷山の社の茶店も麓の店は雨戸を閉めて営業していないところが何軒もありました。階段を上ることを諦めた外国人観光客が登って来ない奥の茶屋で一服した時、ご主人が、「チョット入れ過ぎです。」と言って詳しいことは仰りませんでしたが、相当お困りの様子でした。
朱塗りの鳥居が並ぶ参道では、「自撮り棒」を伸ばした中国人が道を塞ぐので、その都度、渋滞が発生します。日本人は、神様にカメラを向けることに躊躇しますが、神道を理解しない彼らにとっては、金運のご利益を期待する観光地でしかありません。キリスト教を理解しない日本人が、教会でシャッターを切るのと同じですから大層なことは言えませんが、自己主張の強さでは敵いません。
文化大革命で破壊してしまった自国の歴史文化の片鱗を京都観光で確認しているという理屈は良いのですが、旅行会社がセットする「着物ツアー」を恥ずかし気もなく受け入れ、使い回しの派手な着物を着て、大股、蟹股でそこらじゅうを闊歩されては、古都の情緒は台無しです。彼らにしてみれば、一所懸命、日本に同化して文化を理解しているつもりなのでしょうが、形だけでなく、日本人の奥ゆかしい精神性を学んでほしいと思います。
京都市内にも中国資本が町屋を買収して、中国人向けのお土産屋をたくさん営業しています。情緒の無い店づくりです。ここは、京都市景観条例も及ばない範疇なのでしょうか。それとも日本政府の後ろ盾があるのでしょうか。国が経済合理性ばかり追いかけることによって、文化は壊され、結果として魅力の無い国家になってしまうという構図は、飲食業界にも当て嵌まります。
こんなことを考えながら鴨川縁を歩いていたらお腹が空いていることに気づきました。私も唯の生き物です。
そして、脚は東に向いていました。
***
私が気に入っている「権兵衛」の食べログにおける評価は、決して高くありません。不思議です。
投稿レビューを読んでみると、「CPが悪い」と書いている人が多いと感じました。立ち喰いの きつねうどん、かけそば が、二百円台であることを考えたら、確かに高いでしょうが、吟味された素材と丁寧な仕事によってあの味が作られていることを知らないのではないかと思います。最近、この店にも中国人や韓国人観光客がたくさんいらしています。現地の旅情報に載っているのか、小さなお子さんを連れた八人連れの中国人家族が、全員同じ「親子丼」を注文したのには驚きました。いろいろ頼めば、支払いが嵩みますし、言葉も不自由ですから無理もないのですが、彼らにとって、中国の10倍ぐらいする「親子丼」はどうだったのでしょうか。
さて、今回もいつもと同じ「炊き鍋」をいただきました。本当に美味しい!
春菊、椎茸、筍、白菜などの野菜類、鶉の卵、かしわ、蒲鉾、湯葉、焼き穴子、そして活き車海老と〆のうどん。上等な出汁で少しずつ煮て食べる「たき鍋」は、優しい京都の料理です。
外国人にも人気の「親子丼」は、汁ダクです。
京都のかしわは、本当に美味しいです。鶏臭さがなく、旨味があって、歯応えがありながら柔らかく、これを少し甘めの出汁で煮て、鶏卵で綴じた親子煮を熱々のご飯に載せた丼は、お腹がいっぱいでもスルっと収まってしまう不思議な食べ物です。
いろいろ書きましたが、中国人、韓国人は、美味しいものを理解する人々だったのです。気に入っていただき、何度も来日するうちに、日本人の精神性についても理解を深めてくれることでしょう。きっと。京都人も努力されているのですから。