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冬の訪れを感じる連休明け、京都のおでんで温まりましょう(400件目の投稿)
京都の好きな店再訪シリーズその14
だいぶ寒くなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は30年来のお付き合いの「よしみ」さんのおでんをいただこう、と7時半に入店。
まずはつきだしの塩麹豆腐。酎ハイレモンでも行っときますか。
おでんは、ちくわ110円、牛すじ肉200円、厚揚げ150円。少し時間がかかる、しゅうまい120円。
こちらのおだしはコクがあっておいしいから、当然ぜんぶいただきます。お隣には女子2人組がいらっしゃるが、ここはおっさん酒場、堂々とお皿からすすっちゃう私。
続いては砂ずりの塩焼き。350円。4切れ串が3本でこのお値段、こちらは材料が安いと安く、高いと高く付けるまっとうな商売が身上です。
さて、最後に聖護院大根150円ところ1100円です。
大将が手が空いたのでおしゃべりを。話題はやっぱりクジラ。
「昔はほんとに安く出せたもんですわ、よくね、おでん汁にほっとらかしといたら、『あれ、溶けてもうたわ』みたいなね。」
今じゃあ考えられないですね。
「ほんまや。ミンクので何とかやってるけどね、実はマッコウは何頭か捕ってるみたいですけど、水銀がすごくて食べられたもんやないんですわ」
へーえ。
カウンター上にある「鯨はこんなに役に立つ」というポスターを指さしながらのクジラトークをひとしきり。
ここの大将は、小柄ですがどこか野村克也に似てると思います。ノムさん、マイナスもともとあった山っ気、マイナス2番目の奥さんから移った毒気イコールよしみ大将。なんてね。
相変わらずの繁盛、奥の座敷で妙な盛り上がりを見せていたのは、なるほど、大陸系グループかいな。
もう少し寒くなると私のお気に入りの入口すぐがきつくなる(ドアが開くたびにすごい冷気が・・・)。だから今のうちに来ちゃったのです。
さあそろそろおいとまを。ごちそうさまでした。
BGM 背後にテレビ、なぜか2時間ドラマが多い。
トイレ お店の奥、男子小用2、奥にウオシュレット洋式男女共用。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2015年11月
連休明けの京都、観光客にも知られている名店たちは、ようやく地元民のもとに戻ってくる。よしみもそういう店の一つであります。午後6時半に一人で入店。コの字型の特徴あるカウンターに座ります。
芋焼酎をロックでお願いして、すかさず出てくるつきだしは、なんと白子湯引きのポン酢和え。いいですなあ。だいぶ冷えてまいりましたので、まずはおでん。聖護院大根、焼売、そしてころ。大根以外は少しお時間かかります。
大根、じんわりとくるうまさ。あとここのおでん、ねり芥子がいいんです。あまりつーんとこなくて、私の好み。白子もぷりぷりして、いい味してる。そして、焼売と、ころがやってきます。
ご存じないかもしれませんが、昔「ころ」は関西おでんの必須アイテム。かつ安かった。緑豆どもや海オオカミどものせいで、すっかりくじらの供給量が減って、もうこのくじら専門店でもあるこちらでさえ、1000円超え。でもどうしても食べたいのです。焼売はころの前座ですが、十分トリが取れる質感。そしてころ、出ました。マッコウクジラの皮を油で揚げてから絞り乾燥させたもの。肉に近い部分のみっちりした歯応え、そして白い皮の部分の独特の風味。そして、気のせいでしょうか、ころのあるおでんとそうでないおでんでは、551蓬莱のコマーシャルのごとくにおだしのコクが違うようにも感じるのです。
ところで話はかわりますが、私にとって連れがありがたいのは、飲食の物だけでなく、場についても趣味が合うことです。おたがいのおすすめの店に行って、だめだったことはめったにない。二人で初めて入った店で評価が分かれることもありません。しかし、このよしみさんは、ざんねんなことにその例外。私のほうは学生時代からのお付き合いですが、私が(以前東京の美味門であった同窓会のために)勧めて一次会に使ってもらったのですけど、あとできいたら(私は都合で不参加)連れはかなり不満だった様子。ということで、ここはもっぱら私お一人様。
つまみがなくなったので、かき塩辛。そして焼酎のかわりに、樽ハイライム。
かきがちょうどいい塩加減。旨みが凝縮されて、これ以上ないくらいに強く感じられる逸品。これ500円はありです。
そして、おでんに戻って〆ましょう。飛龍頭、ゲソ、そしてそうめん。そう、ここにはおでんだしでかるく煮たそうめんがあるんです。めずらしいでしょ。
見回すとコの字のカウンターはいつの間にか満席。早始まりの宴会が一組ほどけてそこは空いていますが、後客はカウンターがふさがっているのを見て撤退します。そりゃそうだよ。ここはカウンターでお店の人の働いているのを見ながら酒食を楽しむための場所ですから。そして、今日は圧倒的に地元の常連、それもホワイトカラーのおじさんが多い。女性はほとんどいらっしゃいませんでした。というか宴会と店員のおばちゃん一人以外はオール男だ。
連れの同窓会がCP悪かったのは、たぶんくじらを入れ過ぎたのでしょうね。あとやっぱここはカウンターで単品ですよ。
後で私の隣に座った方たちには、つきだしがおとうふの塩麴添えになっていた。早く来てラッキー。
飛龍頭。ひろうす、は関西でおもに呼ばれるがんもどきの別称。ポルトガル語のfilhós(似たお菓子)から転じたことばで、がんもより趣があると思います(食べ物に対して「もどき」は失礼ですよね)。
ここのひろうすはきわだってうまいです。だって、だしがうまいから。
ゲソもはっきりした味で、ぷりぷりとした食感、好みです。そして、最後に来ましたそうめん。そうめん頼む人少ないから、目の前のおでんコーナーで、あ、あのそうめん多分俺のだよね、と確認できちゃうのもここならではの楽しみ。
いろいろなうまみが渾然となったおでんだしを吸い込んだそうめん、まずいわけがないですわな。
おじさん丸出しのオーダー、お値段3000円少し超えちゃいましたが、ころがなければ2000円だ。
やっぱりここはいい。そしてこちらのカウンター席に、連れはきっと似合うと思う。
よし、こんど説得してつれてこよう。
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kasuganomichi
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店名 |
閉店
よしみ
|
---|---|
ジャンル | 居酒屋、くじら料理、おでん |
住所 | |
交通手段 |
京都市役所前駅から209m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥2,000~¥2,999 ¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
個室 |
無 小上がりはあります。 |
---|---|
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | カウンター席あり、座敷あり、立ち飲みができる |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
初投稿者 | |
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4.1 [料理・味4.2 サービス3.8 雰囲気4.2 CP4.0 酒・ドリンク3.8] が私の評価です。
まだ肌寒さが抜けきれない、ある3月の夜。酣で飲もうということになったのですが、お連れさんが1時間ほど遅れるということのようです。もちろん酣で待っていればいいのですが、せっかくなのでこちらにて0次会とまいりましょう。酣さんは2月いっぱいでおでんを止めていますが、よしみなら年中おでんの湯気が上がっているので、寒い今のうちに、という気分で。
今日は奥の小上りがからっぽ。でもコの字のカウンター席は入り口の辺を除いて満席。その入り口の隅っこに座らせてもらいました。
つきだしは、朧豆腐に塩麹。飲み物はレモンサワーで。
おでんにはいきなり行かずに、まずは葉ごぼう500円。若いゴボウの炒め煮です。別にこれでなくてもいいのですが、何か小鉢ものを取っておくのが私のよしみ流儀(って大層ですが)。
そしてワカサギ天ぷら550円。塩でいただきます。苦味がある頭の部分がとくにうまいです。
さあて、そろそろおでん。今日は厚揚げとちくわにしましょう。二つで260円。そして時間がかかるという「ころ」もここで注文しておきます。
ここのおでんは、おでん専門店によくある、澄み切った透明なおだしではなく、しょうゆもお酒もたっぷり使っておでん種のなかでも肉系のものの破片も浮いています。これがとってもうまいの。
お、あと客でご夫婦が。いかにも東京から来ましたって雰囲気。おもしろいことに、こういう場合一見さんとくに男性は最初腕組みしているのです。心理学的には、典型的な防衛の所作。
おでんをつつきながら、丸見えの厨房も観察。今日は大将以外は全員若いバイト君たち。こちらは別に割烹とか料亭ではないのですが、明らかに食べるものには触らせてもらえず、ひたすら注文取り、配膳、皿洗いなどに従事している「追い回し」的な子もいれば、煮物や揚げ物を任されているベテランもいて分業体制。でもおでんのお味の調整だけは、大将でないといけないようで。ただヘビースモーカーの大将は30分に一度は持ち場を離れて一服。と、お互い目が合って苦笑の会釈。
お、そろそろ腕組の旦那さんもようやく雰囲気に慣れて、体も心も暖まったのでしょう、とうに腕組を解いています。よろしいですなあこういうのも。
そして満を持してやってきましたよ、ころ。サントリー宣伝部出身の作家、開高健氏がさえずり(鯨の舌)について述べていたように、鯨というのはほんとうに複雑な味わいで表現に困ります。こちらのころ、ちょうどいい具合に味が通って、でも皮の近くの部位は濃密な脂が勝っていて、皮から離れるほどに繊細でちょっと淡白な印象になります。お値段1100円、納得です。
さて、最後の儀式。二つのおでん皿から、慎重にゆっくりとおでんの汁を空になった小鉢に移し替えます。それをぐびりとやってお勘定。
3020円ですか。あ、よかった20円が手元にあって。ころがなければ1000円台。お値打ちです。
ごちそうさまでした。
以下ご関心のある方だけに。
「しかしサエズリもひとつだけの味ではない。舌の表面、中層、根に近いところと、一枚の舌でも部分によってずいぶんいろいろなちがいがあるものだと、食べているうちにわかってくる。香ばしいところ。歯切れのよいところ。クニャクニャと噛み切りにくいところ。脂のあるところ。筋のあるところ。ないところ。それぞれのコマ切れをほどよくまぜて一本の串にさすのである。よく煮られてダシのしみこんだサエズリの味を文字に変えるのはたいそうむつかしく、ほとんど不可能を感じさせられる-すべての"味"や"香り"がそうであるが-。奇味。怪味。魔味。珍味。いろいろと風変わりでしかもうまいものを表現する言葉をまさぐりたいが、子供のときから鯨をいろいろな料理で食べ慣れてきた私には珍しさよりも親密さがあって、もし一串のなかで香ばしくて淡泊な脂のあるコマ切れに出会うと、滋味、潤味という言葉を選びたくなるのである。」
開高健「鯨の舌」『サントリー・グルメ 第3号』矢口純編 1971年 66-71頁