サクッと呑んで食べて帰りましたシリーズ第15巻、京都の老舗居酒屋の登場です！！・・　 : 神馬

耳の具合もかなり回復してきたので、サク呑みも再開しました。

さて、再開を祝してではないですが、かなり前から行こうと思っていて行けてなかったこちらにやっと伺えました。

こちら、京都の中でも高レベルな居酒屋と言う事を聞いていたので、ワクワクしながらの訪問でした。

この日は早めに仕事を切り上げ、何とか7時頃お店に到着できました。いつもはかなり混んでいるようなのですが、この日は結構空いてました、ラッキーです・・。

店は風情のある感じで、お江戸で言うならば浅草が似合うお店の感じです。入口からコの字型になったカウンター席があり、その中におばあちゃん、おっちゃん、おばちゃん、若夫婦かな？が、お客の相手をするという、これまたええ感じのスタイルなのです。
奥には長椅子の大きいのがあり、こちらは予約のお客さんを通すようです。正しき居酒屋のスタイルですな。この雰囲気、好きです！。

メニューは店内の貼り紙とホワイトボードを見て注文するスタイルで、どれも1000円以上し、ちと高いか？と思うのですが、食べ終わった後そういうことは全く思いませんでした。

まずはビールです。キリンのクラッシックかアサヒのスーパードライ大瓶で600円とこれまた、お手頃価格でしたので、スーパードライで・・・。
ビールと共にお通しが出てきました。（これは500円です。）このお通しがシビレル感じで、私の大好物の龍飛巻（ヒラメの昆布〆）、茹で海老、ソラマメ、モロコの炊いたん、焼き鱧が乗ったかまぼこと、どれも京都らしいええ感じのお通しなのです。
とても500円で食べられるものではないですね。この時点でこの店は決して高くない事を確信しました。
龍飛巻は、お酒のアテ用のためか、チート濃いめの塩加減、中の生姜は少なめですが、もちろん、うまい！。鱧かまぼこも適度な塩加減でこれもうまい・・。茹で海老とソラマメは薄いめの味付けでさっぱりと、モロコは口に入れたらほろっと崩れて行くほど食感で、しょっぱ過ぎないドンピシャ味の仕上がりでした。
これだけでも結構呑めますよ～。ええやんええやん！！って感じになります・・。

おばあちゃんにビールを注いでもらいながら、メニューを見ます。たくさんの種類があり過ぎて、あれもこれも食べたいって感じになります。刺身系が食べたいと思い、他店ではあまり置いてないつぶ貝の刺身1900円と、寒い日でしたから、やっぱおでんでしょってことでおでんを3種（後述します）、それとこれも私の好物である、合鴨のロース1000円にて注文しました。

さて、おでんです。おでん鍋がコの字になったカウンターの中にあり、ホワイトボードにタネの値段が書かれています。100円の玉子から1000円のコロ（鯨）までとバリエーションに富んでます。
おでんと言えば定番で注文するもの、大根ですね。こちらは、大きめの淀丸大根を使用されており、1個300円です。これと、これまた私の定番、玉子100円、それにげそ200円てのがありましたので、お願いすると・・・・、
おばあちゃん「げそは煮え過ぎて、あかんわ・・おいしないし、やめといた方がええよ～。その代わり豆腐入れよか？、これは今一番ええ感じに浸みてるし。」と・・・。
もちろんウエルカムで豆腐300円に変更してもらいました。
おばあちゃんが丁寧におでんダネをすくい上げて皿に盛り、お豆腐にはあさつきをパラリとかけられてでてきました。おでんつゆは、京風で、お江戸の色濃いつゆとは違い、ええ感じの色合いです。それでも玉子などはしっかり色が付いており、きっちり煮込まれた感じがええ感じなのです。大根もしかり。
まずは大きめの丸大根から・・・あぁぁぁぁぁ、うまい！・・・色んな具から出ているおいしいダシをいっぱい吸ってるので、これはやっぱ堪りません・・・。味はもちろんしっかり、醤油の色は薄いがダシの味が効いた上品であり、且つ決して薄くない上等なおでんです。
ここでまたおばあちゃん「最近のお嫁さんはお大根、家で炊かはらへんにゃろか？来やはるお客さんみんな大根頼まはるわ・・・。」と・・・・。私ので売り切れたようです。ラッキーでした。
お豆腐もしかり、おばあちゃん一押しだけあり、滑らかな舌触りで、これもドンピシャストライクのダシの浸み方・・・。あさつきでさっぱり感も加わりこれもかなりうまい！！です。
玉子ももちろん黄身が大きめでしっかりした玉子です。味はもちろん上記のとおりかなりのうまさ！。
もちろん残ったおでんつゆもアサツキと一緒に飲み干しました、あぁぁ、うまい・・・。
またまた、こりゃ、ええ店やん！って感じです。

次に合鴨ロースが出てきました。大きめのロース肉です。それが写真では隠れていますが、合計7枚も乗っていました。オニスラと共に・・・。
からしをつけて、タレにつけていただきますと・・・・おほ、何これ？新感覚？・・、タレが何とウスターソースベースなのです！！。甘辛の醤油ダレを想像していただけにかなりビビリました。ソースとダシの入った醤油でしょうか？が混じり合った不思議なタレなのです。これが何とも言えない微妙なバランスのタレで、なーんかうまいのです！！。
ここでまた、はぁぁぁ・・・、こりゃおもろい店やな～・・・と。

で、一個を潰して作られる、つぶ貝の刺身が出てきました。これは・・・・・見た目からそん所そこらのものとは違う感じで量も多いです。ツヤツヤピカッと光るその身は食べる前から間違いなくおいしいぞ！と主張しています。
山葵は・・・これは本生すりおろしではないですが、これはまあ目を瞑りましょう。
いただきますと・・・・わぁぁぁぁ・・・、コリコリやん！磯の香りが口いっぱいに漂うやん！、ほんでもって、身はコリコリの食感の割には甘味がほんのりあるやん！って感じで、今まで食べてきたつぶ貝の1、2を争う味わいです。これは1900円するわ！って感じなのです。

最初のちと高いか？の思いは吹き飛んでしまい、この味でこの内容であればむしろ安い位やん！！って感じになりました。これだけ多種多様のメニューを持ちながら頼んだもの全てが素材も上質、味付けも他店とは差があるって言うのはかなりエライ！！お店だと思います。
これだけの品質の食材をキープするってのも難しい事だと思いますので、もっと値段が跳ね上がっても良さそうな感じもしました。でも、まだ、庶民でも手の届く居酒屋としての価格にしているところがこの店のエラさだと思います。
この内容で〆て4700円、高いか安いか？は行かないと判らないと思いますが、私はかなり気に入りました。（お得だとも思います・・）
おいしいものをアテに呑むには私の中ではNO.1のお店となりました。

5000円でおまかせってのもありましたので、次回再訪時にはそれを試してみようと思います。接客についても一人でも時間を持て余すことなく、適度に話しかけてくれますので、自分のペースでまーーーったりできるお店だと思います。

次行ける時までが待ち遠しい感じです。おばあちゃん、おっちゃん、おばちゃんの笑顔に迎えられるこのお店、風情もあり、リピート訪問確定です！！・・・・あぁぁぁ・・・うまかった～！！！。

4.4