バニラの種のお店 2 : グラン・ヴァニーユ

非常に残念ながら出身店の京橋が閉店した今、商品や構成が最も似ているであろうお店。
商品種類は20種類程度だが、お店が大人気＋イートインスペース有なので完売時間が早い印象。

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◇エマ（720円）　☆×3.8
　構成：バニラクリーム＋マスカルポーネクリーム＋ビスキュイ＋ベリージュレ
　バニラクリームは粘度が高く口溶けはやや重いが、味は強くはないので全体だと重くはない。
　マスカルポーネクリームはふんわりエアリーな口当たりでコクは激軽、意外と目立たない。
　ベリージュレは甘酸っぱさ方向だが軽い味の追加担当、ビスキュイが甘さと食感担当。

◇シシリー（720円）　☆×3.6
　構成：ピスタチオムース＋タイベリームース＋ビスキュイ
　ピスタチオムースは軽い口溶けながら味わいは癖を生かしている。タイベリームースは軽い
　甘酸っぱさでわかりやすい味、意外と目立たないのが少し惜しい。口溶けは京橋譲りで最強。
　ビスキュイが甘くここが甘さ担当、京橋の組み立て方を順守しているが内部は少し弱い印象。

◇サントノレ　ア　ラ　セゾン（750円）　☆×3.6
　構成：チョコクリーム・サブレ・ガナッシュ＋フィヤンティーヌ＋シュー生地
　チョコクリームは粘度が高くこのお店としては強い繋がりだが、味は重くは無いのは流石。
　内部のフィヤンティーヌが入ったガナッシュはわかりやすい甘さで味が強い、珍しく普通味。
　シュー生地の表面のクッキー生地でサクサクで食感が上手い、各構成自体はやはり高品質。

◇ガレ（720円）　☆×3.6
　構成：チョコムース＋アールグレイブリュレ＋クッキー生地
　チョコムースは滑らかで非常に軽い、見た目に反し意外と構成比率が低くあまり目立たない。
　アールグレイブリュレは滑らかな口当たりと華やかな香り、この部分が味と香りの芯。
　サントノーレにも言えるが、チョコ系は割と万人向けな味でわかりやすい方向性みたい。

◇フリュイドシーヌ（600円）　☆×3.7

◇その他
　チュラン　（720円）　☆×4.1
　エベレスト（720円）　☆×3.9

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京橋と構成は極めて似ているが、京橋のバランスの方が好きなせいで違和感を感じてしまう。
京橋は閉店してしまったので比較せずすむと思ったのだが無理だった、合わないのかも。

総合点：3.5→3.6（+0.1)　／　以下は2018/09レビュー

旅行で伺いました、その1。

今回の旅行のメインイベント、イデミスギノ出身の津田シェフのフランス菓子店。
生菓子は25種弱とムース系から伝統菓子まで幅広く豊富、果実を使ったケーキがやや多め。
イートイン専用ケーキは1種＋グラスデザートが4種類、意外とムース系も殆ど持ち帰り可能。

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◇チュラン（580円）　☆×4.0
　構成：マロンクリーム・ムース＋ビスキュイ
　下部はコニャックを効かせたマロンクリームで、洋酒と洋栗の香り高さが絶妙に調和。
　上部はラム酒を効かせたマロンムース、限界までゼラチンを抑えた口溶けでクリームと
　ムースの滑らかさに殆ど差異が出ないのは、流石の出身店の技術を継承している。
　ビスキュイはしっとりしているが、決してベちゃつきが無く滑らかな統一感で良い塩梅。
　最近食べていないがイデミスギノのラルムがベース、アクセントの黒胡椒はほんのり。

◇モモ（580円）　☆×3.9
　構成：白桃ムース＋赤桃ムース＋フランボワーズソース
　白桃ムースはふわっふわでトロトロ、意外にもここが甘さ担当＋赤桃ムースが味担当。
　上部の桃は完熟で柔らかく、物凄く水分を持っている＝全体に対して水分を増す役割。
　フランボワーズソースは甘さと濃さを上乗せしていく、甘さを水分量で流す調和になる。
　イデミスギノのペッシュミニヨンヌがベース？、ただ甘さや食感は違うので結構別印象。

◇サントノーレ　ココ　パッション（600円）　☆×3.9
　構成：ココナッツ生クリーム＋パッションフルーツクリーム＋シュー生地
　　　　＋カスタードクリーム＋サブレ生地
　ココナッツ味生クリームはコクと香り強めだが、融点の低さと口溶けの滑らかさが◎。
　パッションフルーツクリームは酸味優先、他構成の重さを上手く締めていくため秀逸。
　シュー生地は昔ながらの反発感のある生地、内部のカスタードクリームが水分多目で
　全体的に見ればやはり軽い。最初こそ適度な重さがあるが、溶けると軽くなる変化が◎。
　シュー生地＋適度に甘くザクザクのサブレ生地で、食感も抜かりなく纏まっている。

◇エベレスト（580円）　☆×3.8
　構成：生クリーム＋フロマージュブランムース＋ビスキュイ＋フランボワーズソース
　ふんわり生クリームはコクと口溶けを両立している、口溶けの滑らかさは流石の完成度。
　フロマージュブランのムースはふわふわ消える口溶けだが、適度な酸味が多少後に引く。
　フランボワーズソースは酸味がしっかりで、酸味で全体を締めつつ濃さを足す役割。
　イデミスギノのエベレストと全く同じ、元が美味しいので美味しい感がしてうーん…

◇フィネス（580円）　☆×3.5
　構成：赤ワインムース＋いちじくムース＋ラズベリーソース＋ビスキュイ
　ふわっふわの赤ワインムースはアルコールを感じる力強さ、一強で他構成を飛ばし気味。
　いちじくムースは香りや種で単体だと癖を感じるが、調和すると洋酒で覆われるため
　丸さ担当に変化するのは面白い。ただ、バランスを考えると味が単調になっている。
　ラズベリーソースは甘酸っぱいく濃さを足す、絞める役割では無いので後味の引き強め。

◇ジュレ　エ　ペッシュ　ヴェルヴェンヌ（580円）　☆×3.2
　構成：桃・ジュレ・生クリーム＋ベルベーヌパンナコッタ
　桃の果実・ジュレ・生クリーム全てが優しい香り＝爽やかさ重視、ジュレや生クリームは
　繋がりが弱く滑らかさがしっかり感じられる。ただ、食べている途中から香りがベルベー
　ヌに吹き飛ばされるので、調和面ではもっと桃がしっかり立っている方が好み。
　滑らかなパンナコッタにはベルベーヌの香りがかなり強め、中々攻めていて面白い。

◇タルト　フランボワーズ（580円）　☆×3.0
　構成：生クリーム＋フランボワーズ＋タルト台
　フランボワーズの酸味＋ややアクが強め、ソースにした時には濃さを足すのでこの味で
　問題ないのだと思うが、タルトと考えると味が単調＋正直品質も良いとは思えずうーん…
　サクサクタルト台はダマンドが甘目で単体で見るならば食べやすいのだが、生クリームで
　軽減してもフランボワーズの酸味との調和が微妙。いちごなら合いそうな気がするが。

◇ピーチメルバ（1,200円）　☆×3.5
　構成：桃・ソルベ＋バニラアイス＋フランボワーズソース＋生クリーム＋チュイル
　桃のコンポートは水分多目の自然で優しい甘さ、単体の質と味面で他構成に負け気味。
　桃ソルベは甘酸っぱく力強い＝ソルベ＋アイスの味と香りが強く、味の芯なのがうーん…
　フランボワーズソースはさらっと軽すぎな印象、古典的な構成だがベーシック感は少ない。
　生クリームは激軽のふわふわ、コクや甘さが瞬間だけで物凄い速さで流れる＝ここは好き。

◇オリジナル（600円）　☆×3.3

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イデミスギノ出身だが何故か経歴で絶対にぼかされるのが謎、渡仏中のエルメやエヴァンや
帰国後の資生堂パーラーよりも明らかに商品に影響を受けているが、甘さは強いのが異なる。

上位の殆どがイデミスギノの商品とほぼ同じなのがうーん…味は悪くはないが独自性が弱く
イデミスギノで良いや感が物凄いする＝気軽に行けるか行けないかで評価全く変わりそう。

ケーキの大きさは普通で金額は殆どが580円、コスパは微妙に思うが拘りは理解できる。