さようなら、長尾中華そば！ : 長尾中華そば 京都拉麺小路店

京都拉麺小路にある大好きな「長尾中華そば」が５月いっぱいで契約満了とのことで急行します！この日は運動を兼ね、少し遠くに車を停めて３kmほどウォーキングしてきたのでお腹ペコペコです。いつものようにエレベーターで10階まで上がると、京都らしい風情のあるエントランスがお出迎え。あったあった。まだまだお店は健在。青森の味わいを手軽にいただけるのは今日が最後となるのか？

こちらは通し営業なので、昼と夜の繁忙期を避ければ意外とすんなり入店できるのも魅力の一つです。前回は超濃厚な「ごぐにぼMAX」をいただいたので、今回は清湯系をいただいてみたいと思います。お！券売機でいきなり一目惚れ！直感で「背脂煮干らーめん」「黒ばら海苔」「鬼脂」を連打します。

チケットを渡し早速入店、午後４時過ぎ、店内はゆったりした雰囲気です。青森らしいお祭りのポスターが飾られています。厨房をぐるりと囲むカウンター席と２組ほどのBOX席が用意されています。飛沫防止策も完璧です。カウンター上の木製の格子の隙間からは厨房の様子が伺えます。この日は余裕の２オペ体制ですね。「鬼脂」というパワーワードに潜むジャンキーな魔力。青森の名店なのに新潟っぽくなるのかな？煮干しラーメンの食べ方指南書にも目を通し、青森の魅力を舌と心に刻み込むことを固く誓います。

待つこと数分で提供されたのはBlack & White、漆黒の黒ばら海苔と純白の背脂で描く陰陽の太極図！なかなか迫力のあるビジュアルです。先ずは一旦背脂をよけてスープをいただきます... 「ほぉぉ！」じんわりと迫ってくる煮干しの風味と程よい酸味。この酸味こそが「長尾中華そば」さんの真骨頂だとボクは勝手に認定！(笑)

次にたっぷりの背脂とともにスープをいただくと... 「うぉぉぉ！」先程の旨味と酸味に背脂の優しい甘味と背脂特有の野趣が加わり、陸上と海の完璧な調和が成立しました。これは旨い！たっぷりの黒ばら海苔は時間とともにスープに溶け出し滋味深い磯の風味で味を変化させていきます。

麺はモチモチの中太縮れ麺。クニュッとした食感が独特で食べ応えがあり、スープともよく絡みます。
IMG_E5570

麺に黒ばら海苔と背脂をたっぷり纏わせる至高の啜り方が実現するのもしっかりとした縮れのおかげ。黒ばら海苔と背脂をレンゲで掬っていただけば、磯甘い奥に煮干しの大群を感じます。冷酒ほしい～！大判のチャーシューはしっかり火の通ったロース。この一杯にはバラよりロースが正解だと思います。器には刻み玉葱も結構な量が潜んでいて、時折のシャキッとした食感がいいアクセントになります。後半になってくると黒ばら海苔がスープを吸い始め、一気に勢力拡大！このバランスの変化も面白い！

チャーシューですべての具材を一気に包んで頬張る贅沢。２種のトッピングはマストアイテムですね。終盤に七味唐辛子による味変を堪能し、舌と心にしっかりと青森の一杯を刻み込むことができました。

関西でも煮干し系を提供するお店が増えてきているのですが、本場の一杯はまた格別なよさがあります。京都店がなくなると最寄りは名古屋になってしまうのですが、それでも訪れてみたい魅力があります。皆さん、急いでくださいね！

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
関西の麺を食べ歩いてます。
「それでもやっぱり麺が好き。」
http://blog.livedoor.jp/lingmu_meets_japanda/archives/86060268.html

行きたいけど遠すぎて行けない...そんな名店が遂に京都拉麺小路に出店と聞き、早速突撃することに。京都駅直結のビル10階には10店舗が名を連ねています。そういえば前回は「坂内食堂」さんでいただきました。エレベーターで10階に到着すると、薄灯りの中にフロアマップが見えます。どれが新店舗でしょうか？正解は青森の名店「長尾中華そば」さんです。遥々の出店、ありがとうございま～す！(笑)「津軽煮干」とか聞いただけで涎が出てきそうなパワーワードです。提灯はねぷたオマージュかな？開店前でしたが既に行列ができていたので最後尾に接続です。POPを見て「あっさり」か「ごぐにぼ」で迷います。結局、店先の券売機前に立つまで悩んだ挙句、「ごぐにぼMAX」と「味付玉子」を連打しました。

カウンターに腰を下ろすと、ハイカウンター＋格子窓越しにオペレーションがチラリ垣間見えます。厨房と食事スペースを繋ぐエリアからはニボニボしい麺がここから次々とサーブされていきます。「こくにぼ」ではなく「ごぐにぼ」なところに青森っぽい魅力的な響きを感じるのはボクだけ？(笑) 卓上アイテムは一味唐辛子、七味唐辛子、白胡椒、黒胡椒。シンプルながら王道アイテム勢揃いです。

そうこうしているうちに目の前に「ごぐにぼ」な一杯が提供されました。煮干しの香りが強烈～！スープの色合いもさることながら、にぼにぼ感に追い打ちをかける粉末煮干しがまるで砂場のようなビジュアルです。早速スープをひと口... 「グオッ、煮干しの大漁祭りやぁ！」魚群で押し寄せるニボたち、仄かな酸味のおかげでエグみが抑えられた味わい。この味、関西では珍しいと思います。麺は意外にも中太ストレートタイプ。モッチリ感があってニボ味をしっかり受け止め食べ応えも抜群！たっぷりトッピングされた青葱はシャキシャキとした食感がいいアクセント。存在感抜群です。メンマはかなりのしっかり味。コリコリとした食感も小気味よく、濃厚な一杯にリズムを添えます。追加した味付玉子は絶妙な煮加減で、黄身の中央がドロリと溢れ出す仕様。甘めの味付けが最高です。バラのチャーシューは脂の甘みが煮干しの味わいによく映えます。魚魚魚豚魚魚といった変化球です。ロースのチャーシューは肉の旨味をギュッと閉じ込めており、噛む度に豚が存在をアピールします。

これ、ドはまりな一杯でした。ほどよい酸味でエグみを抑えるこの手法、以前浅草でいただいた「つし馬」さんの上品なスープに通じるものを感じました。ニボの世界って、奥が深いもんですねぇ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
関西の麺を食べ歩いてます。
「それでもやっぱり麺が好き。」
http://blog.livedoor.jp/lingmu_meets_japanda/archives/86060268.html