こちらはリアルに、「グランメゾン京都」を彷彿 : 京都 いと

この日はかみさんと京都を散策。

やって来たのがこちらの和食店。

場所は、京都市下京区中居町というエリアの東本願寺の南側。
京都駅からも徒歩で行ける場所にあります。

こちらのご主人の経歴が凄くて、ミシュラン三ツ星の
京都吉兆 嵐山本店で10年間の修行後、
ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパのあらし山吉兆の
料理長に就任し、そこでミシュラン二ツ星を獲得した人物。

その後、独立をされ2019年3月28日にこちらをオープンし、
なんとわずか半年でミシュラン一ツ星に輝いたんです。

食べログ総合評価は、2019年11月現在、口コミ件数が5件ということもあり、
全然伸びていないのですが、私は京都吉兆 嵐山本店の料理が
大好きですので、そこで修行を積まれ、自身も二ツ星を獲得したのであれば、
かなり期待が出来るのではと思っての訪問になります。

コースは、

・20000円（税・サ別）
・50000円（税・サ別）

の2種類が用意されています。

最初はびびって2万円にしていたのですが、吉兆レベルで変にケチったら
逆に後悔するかも？と思い直し、翌日5万円に変更した次第。

予約時間となる18時少し前にお店に入ります。

店内に入るとカウンターが7席。他に個室もあるようで。

我々はご主人の目の前のカウンター真ん中に案内されました。
店内はもちろん真新しく、広々とした作りです。照明は明るくて。

BGMは、ヒーリングインストナンバー。

この日は、ご主人、副料理長、女性スタッフ2名の計4名で切り盛り。

ちなみに副料理長は、ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパの
ミシュラン二ツ星「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」で修業。
錚々たるメンバですよ。

つまり、和と洋とのコラボレーションを生かした
懐石仕立ての日本料理が味わえるのがコンセプト。

ご主人から挨拶があります。
なんとキャンセルが出たとのことでこの日は貸しきり状態に。
これは存分にご主人との会話も楽しめそう（＾＾）

ということで、この日に頂いたおまかせコース 50000円（税・サ別）の
内容は以下になります。

・サントリープレミアムモルツ中瓶　1000円（税抜）
　　私のオーダーです。

・りんご梅酒のソーダ割り　1500円（税抜）
　　かみさんのオーダーです。
　　りんごの粒々食感があります。なかなか。

・先付
　　安納芋のスープ イカ墨チップス、キヌア、キャビア添えです。
　　高級食材キャビア様の登場ですよ。なかなか食えないので貴重。
　　イカ墨チップスなどは崩して混ぜて頂きます。
　　安納芋の甘みとキャビアのコクと塩気、チップ、キャビアの食感の妙。
　　旨いなあ（＾＾）

・前菜
　　見事な器での登場。
　　真鯛と柿のなますです。
　　京人参、大徳寺海苔、大根、胡瓜、針生姜、飾り人参を添えて。
　　真鯛の旨みが乗っていましたねえ。そこに柿の甘みが加わって。
　　こちらも見事な皿でした。

・椀物
　　京都産A4ランク牛 フォアグラのコンソメスープ仕立てです。
　　こちらもフレンチと和の融合になりますね。
　　フレンチの技法を使った料理のときは、副料理長が板場に出てきて、
　　目の前で料理の仕上げをしてくれるんです。
　　なかなかフレンチの料理風景を見ることが出来ませんので、
　　この演出は素晴らしいですし、副料理長も励みになりますよね。

・向付
　　真鯛、赤はた、こちの盛合せになります。
　　雪塩、肝醤油、雲丹醤油で頂きます。
　　それぞれ昆布〆にしていたりと仕事が施されています。
　　とにかく調味料も贅沢ですよ。

・炙り物
　　鮑とつぶ貝の炙りです。
　　こちらもレモンや、パルメザンチーズ、ジェノベーゼなどの
　　調味料を好みで和えて頂きます。
　　ジェノベーゼは和の要素を取り入れ大葉で作っていました。
　　貝はさっと炙っただけでミディアムレアの火入れでウマウマ。

・蒸物
　　白トリュフの茶碗蒸しです。
　　なんとアルバ産白トリュフ・・・
　　一生食うことなんか無いだろうなと思っていましたので感動・・・
　　アルバ産白トリュフを見せていただきましたが、
　　リアルに70cmくらい離れた距離なのに香りが漂ってきます。
　　茶碗蒸し自体は非常に滑らかな生地で、
　　そこにアルバ産白トリュフの芳醇な香り。
　　もはや別次元・・・　5万円にして良かったあ・・・

・焼物
　　本ししゃも焼きです。
　　とにかくサクサクに焼かれていて旨いわあ。
　　中骨も気にならない焼き上がりで。

・梅酒のソーダ割り　1500円（税抜）
　　かみさんのオーダーです。
　　こちらは濃厚ながらもスタンダードな味の梅酒。

・賀茂金秀　1800円（税抜）
　　私のオーダーです。
　　バランスタイプで旨いです。

・凌ぎ
　　ガリととろの巻物 雲丹乗せです。
　　この組み合わせがいいんですよ。ガリの甘みと辛味が
　　とろと合わさることで相乗効果があります。

・武勇　3200円（税抜）
　　私のオーダーです。
　　3200円と高額なのですが、もはやけち臭いことは考えずに。
　　トークに夢中で味は覚えとらんですが（＾＾；

・強肴
　　いか巻き キャビア乗せです。
　　これまた素敵な量のキャビア様が、いかにコクと塩気を与えます。

・鉢物
　　もはやなんと表現していいやら分からんので鉢物とでも。
　　伊勢海老、ポルチーニ茸の黒オリーブと海老のエスプーマ仕立てです。
　　牛蒡とフェンネルの香りも効いていました。

・りんご梅酒のソーダ割り　1500円（税抜）
　　かみさんのオーダーです。
　　これを気に入ったようでお代わりを。

・替鉢
　　鰻の蒲焼 冬瓜けんちん餡仕立てです。
　　鰻は蒸さずにパリッと焼き上げた関西風。
　　そこにやや濃い目のいろんな野菜の入ったけんちん餡を添えます。
　　熱々のパリパリでこれは旨いや（＾＾）

・酢物
　　つぶ貝の炙り 胡瓜と紅芯大根の酢の物です。
　　つぶ貝はさっと炙ったこりこり食感。香ばしさと貝の旨みですよ。

・食事
　　毛蟹の炊き込みご飯です。
　　当たり前では終わらず、さらに上にはいくらと雲丹をたっぷりと乗せて。
　　香の物、赤出汁とともに食します。
　　この旨さは想像に難くないでしょう。
　　毛蟹の甘みと旨み、いくらの塩気と旨み、雲丹の甘みとコク。
　　それらが渾然一体となって。至福・・・　もちろんお代わりを。

・水菓子
　　2種の葡萄、メロン、柿、梨の盛合せです。

・洋菓子１
　　栗とラム酒風味のムース いちじくロースト木苺ソースだっけかな？
　　もはや詳細は覚えとらん・・・

・洋菓子２
　　トリュフチョコレート、フィナンシェ、南仏のお菓子の盛合せです。
　　最後は副料理長の怒涛のラッシュでフィニッシュですね。

これでサービス料5％、消費税10％を加えて、〆て125895円。
一人当たり約63000円。

今回は、京都吉兆 嵐山本店に行ったつもりでこちらに伺いましたので、
このお値段は想定の範囲内ですし、期待通りの満足感を味わえました（＾＾）

こちらの本領を発揮するには2万円ではなくて5万円なんです。
事実ご主人も2万円はお試し価格で、5万円が本来のコースとの弁。
料理人に自由度を上げさせたいのでこの設定にしているそうです。
変に原価計算をして窮屈なコースにならないように。

とにかくご主人とのトークが楽しくて今回の料理の内容は、
ところどころ間違っている可能性が高いですが、大筋はこんな感じです。

ご主人の野望は尽きることなく、ミシュラン☆なんかでは
全然満足していませんし、行く行くは海外進出も考えていると。

それとこちらのお店は、若い料理人たちを育てる意味もあるそうです。
現在は副料理長が2名居るらしいのですが、彼らの成長の手助けも。

近い将来には、こちらのお店出身のミシュラン獲得店が
何店舗も輩出されるかも知れませんね。

重鎮の食べロガーであればあるほどミシュランの信頼性に
疑問を持っていますが、そうはいっても料理人からしたら
もらえると嬉しいんですよ。そこは素直に。励みになりますしね。

2019年11月現在、キムタクのグランメゾン東京が放映中ですが、
こちらはリアルに、「グランメゾン京都」を彷彿とさせます。
もちろんミシュラン三ツ星は射程距離に入っています。

ご馳走様です！（2019/11現在、3.05ポイント、ミシュラン☆）