ラーメンを土鍋に入れただけじゃない須崎の名品だよ。アハハハハッ！ : 千秋

◼︎ 基本情報
□ 地域：高知県＞土佐・横浪
□ ジャンル：ラーメン
□ 食べログでの評価
(2016/06/19)★3.51/10口コミ［5位/34軒］

◼︎ ディテール
高知県須崎市のJR須崎駅前にある喫茶店だよ。

須崎市は高知市から西に特急で40分、眼前の太平洋、背後に広がる山林からわかるように、漁業と林業の町だね。
そして、この町で有名なのは、絶滅種に指定されたニホンカワウソと鍋焼きラーメンだよ。

鍋焼きラーメンは須崎の町おこしとしてPRされているが、よくある後付けの「なんちゃって名物料理」ではなく、戦後から親しまれてきた須崎土着の料理だそう。

そして、こちらの千秋も鍋焼きラーメンも取り扱っているが、本業は早朝6時半から営業する喫茶店のようだね。
朝方はラーメンの準備が整っていないこともあり、時間がかかることもあるので、朝鍋焼きラーメンを狙う方は時間に余裕を持って伺おう。

◼︎ 訪問時の状況

□ 訪問時間：平日9時過ぎ
□ 予約有無：なし
□ 混雑状況：先客2名［待ち時間なし］

◼︎ 西島兵庫の感想

□ 料理・味：★3.5/ コリコリ麺とスープが止まらない
□ サービス：★3.0/ 丁寧な対応に感謝
□ 雰囲気　：★3.0/ 喫茶店ゆえ居心地は◎
□ コスパ　：★4.0/ 500円なら文句なし
□ 総合　　：★3.7/ 失礼ながら、こんなに旨いとは驚き！
(3.50)

□ オススメ：鍋焼きらーめん各種

各項目の詳細は、下記に記載したので、お時間のある方、興味のある方はどうぞ。

◼︎ 料理・味

［2016/06］
□ 鍋焼きらーめん・小(500円)

【構成】
□ グツグツ煮える鶏ガラでとった醤油スープ
□ 固めに茹でられたストレート細麺
□ 生玉子
□ ちくわ
□ 親鳥の肉
□ にら
＋
□ 漬け物

普通はこれに白米を追加するのだろうが、W炭水化物になるので、それは取りやめたよ。

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⚫︎ スープ
親鳥(卵を産んだことのある鶏)のガラからとった醤油スープが須崎の鍋焼きラーメンの特徴だそう。
これがシンプルながら止まらなくなる旨さで、塩分が強めで、喉は渇くが、旨味が多いので、ついつい飲み過ぎてしまうね。

最近は凝ったスープも多いが、このスープの前には形無しじゃないかな。

⚫︎ 麺
鍋焼きということで、麺は柔らかいのかと思いきや、心配ご無用だよ。
グツグツと煮え立つスープの中にありながら、固めでキリッとした形状のストレート細麺は存在感があるね。

芯が残るか残らないか、いや少し残っているか的な茹で加減の麺を啜ると、塩気と甘味の強いスープの味付けに負けぬ、炭水化物の味わいを楽しませてくれるね。
旨いねえ。

⚫︎ 親鳥
スープに使われたものだろうか…チャーシュー代わりというには遠慮がちすぎる小さな鶏肉が入っているよ。
ところが、これが噛めば噛むほど味が出るというのか、旨味の塊だね。

これがあるとないとでは、鍋焼きラーメンの印象は大きく変わるのではないか…
そんな名脇役だよ。

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そして、最終局面では黄身を割って、コクと余韻を楽しみつつ、完食。
これはよくできた一杯でしたよ。

◼︎ サービス
「まだお湯も湧いていないので、時間がかかりますがいいですか？」

鍋焼きラーメンを注文すると、そう言っていたが、これは大変ありがたいアナウンスだね。
時間がない人ならここで諦めればいいわけだからさ。

何の断りもなく、なっがい時間待たせる店も多い中で、こうした気配りは嬉しい限りだよ。

◼︎ 雰囲気
年季の入った田舎の喫茶店だね。
これが都心にあったら、やれ、店の隅に積み上げられた段ボールがどうだの、何だのとなるのだろうが、そんな細かいことを気にしない雰囲気が、逆にリラックスできるよ。

◼︎ CP
小とは言え、普通の一杯分はありそう。
それが500円ですから、安いですよねえ。

◼︎ 総合
土鍋に入れたラーメンとしか思ってなかったが、さにあらず。
実に良くできたラーメンだったよ。
やはり、こういうものは食べてみないとわからないもんだね。

こうして須崎鍋焼きラーメンは大変満足いくものだったが、その一方で須崎市のもう一つのPRポイントであるニホンカワウソには大変悪いことをしたなあと思えてきたね。
カワウソは水中でも保温できる優れた毛皮を持っていたが、そのために乱獲されたそう。
その後、保護対象となるも、残された少ないカワウソ達は漁業用の網にかかったり、養殖している魚を捕る害獣として駆除されたそうだ。
そして、最後の個体群も猟師達のみがその存在を知っていて、細々と密漁していたというのだから、同じ人間として恥ずかしい思いだよ。

北海道旭川で車にはねられたニホンカワウソの死体が見つかり、世間を賑わせたことがあったけれども、おそらく、ニホンカワウソはどこかで生きていると信じたいね。
そして、そのことを我々が知らずにあって欲しい…矛盾するようだが、心からそう思うよ。
我々に知られることが、彼らにとって、幸をもたらすとは思えないからね。

意外と動物好きなんですよ。アハハハハッ！