土用の丑の日前に鰻をいただいた : 甚太

土用の丑の日まではまだ間があるが
この時期一度は食べたくなる鰻。
そんな訳で陣太さんに当日予約を入れてお邪魔した。

飛び込みでお店に行くと、活き鰻を割くところから始めるので
料理が出て来るまで40分ほどかかるが
予約してから行くと提供直前までの仕事は準備してもらえるので
10分ほどで料理が出て来る。

今回はうな重の竹をいただいた。
こちらは5年ぶりにお邪魔したが
この5年でうな重は更に値上がりしていた。
うな重の種類は三つで、竹が6000円で一番安く
最も大きいサイズの鰻を使った桐は8000円を超えていた。
手軽に食べられる値段ではないが暑い時期になると食べたくなる。

鰻は相変わらずふっくらと軟らかい仕上がりで
熟成されたタレが食欲をそそる。

鰻屋さんの仕事は重労働なので
ご高齢な様子のご主人の健康状態が心配だが
今後とも無理の無い範囲で頑張っていただきたい。

マスコミの報道によると今年は稚魚が例年に比べると多く獲れ
市場価格も少し下がる傾向にあるとのこと。
そんな期待を込めて久々にお邪魔しましたが
何とここ2年の間に1000円以上値上がりしていて
普通の鰻重が5000円になっていました。
残念ながら普段気軽に食べられる食事では無くなって来ました。

とは言え、この時期になると一度は食べたいもの。
今回は例によって予約してから伺いました。
鰻は相変わらずふっくらとした仕上がりで柔らかく
タレも熟成感のある程良い甘さ。
安定感のある美味しさです。

一方で添えられている吸い物は肝なしで出汁も弱く今一歩でしょうか。

ちなみにこの日もご主人の体力の関係でしょうか
閉店時間の約1時間前に早仕舞いされていました。
夜に訪れる場合は電話で確認することが必須です。

2015年4月　再訪

久々に家族で甚太さんへ。
こちらは活き鰻を捌くところから始めるので料理が出てくるまで時間（30〜40分）がかかるのですが
予め電話で訪問時間を知らせておくと準備してくれるので便利です。

今回も電話してからお邪魔しました。
少し予定時間よりも早く着いてしまったので20分ほどは待ちましたが
それでも早い方です。
いただいたのは「竹」といううな重（普通サイズ）。
前回（といっても4年前ですが）よりも300円ほど値上がりしていました。

鰻は相変わらず柔らかく、一方で皮目はしっかりとした食感が楽しめる。
タレは熟成された円やかな味で安定しています。
美味しいです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


2011年8月　初訪

ネット上で評判のお店「甚太」さんにお邪魔しました。
実は先日一回伺ったのですが、残念ながらその時は早仕舞いで食べられなかった経緯があります。
今回は電話で確認してから行きましたので無事入店できました。

こちらのお店は注文を受けてから鰻を割き、調理するという事で期待感が高まります。

入口で靴を脱いでお座敷に通されましたが、奥の壁面には鰻中心のメニューが貼られていました。
値段は3500円〜3900円というような表記になっていて、その日の仕入れ価格によって変動するようです。
それにしても最近の鰻の価格の上昇は異常とも言えるもので、築地や生産地の出荷価格は平年と比べて4〜6割ほど上がっているようです。原因は世界的な乱獲や海水温の上昇等で鰻の稚魚の漁獲量が著しく減少している事に起因しているようですが、我々消費者にとっては歓迎できない傾向と言えましょう。

さて前置きが長くなりましたが、今回の注文はうな重の「松」と「竹」をお願いしました。
待つことは覚悟していましたので、お茶を飲みながら待っていると30分ほどでうな重の登場です。
「松」と「竹」の違いは鰻の大きさが違うとの事でしたが、見た目ではほとんど判別不可能でした。

味ですが、蒸されて適度に脂の抜けた鰻は柔らかく仕上がっています。
特に驚いたのは皮目がしっかりしていて、活き鰻を捌いてから調理する効果が十分に伺えました。
タレは甘さ控えめの熟成感あふれるもので、バランスも良好でした。
新潟産コシヒカリを使ったご飯も美味しかったです。

少し残念だったのは吸い物に肝が入ってなかった事。
ダシも弱め、塩分濃度も低めでうな重に付ける吸い物としてはもう一歩でした。

いずれにしましてもレベルの高いうな重だと思いますが、小田原の友栄さんと比べても価格が高めで、もう少し営業努力等で価格を抑えていただけると有り難いです。