漸くのカムバック！(その２） : べこまる　高津総本家

　この日は、いつもの外資の営業君と下請けメーカーの担当君と愚妻を伴い、御殿場のホームコースで久々のゴルフでした。
この２回ほど、腰痛で途中リタイヤを繰り返しＤＬ（故障者リスト）入りして休んでいましたが、１ヶ月半振りに久々の実戦復帰でした。
とは言え、まだ怖々と腰を庇い、ティーショットもドライバーを封印しての手探りプレイで、最後まで廻りきるのが目標でスコアを如何こう言える状態ではないと思っていましたが、何とか痛みもなく廻りきった上にスコアもまあまあ思ったほど悪くは無かったので調子に乗って、車で地本に戻ってきて早速皆なで飲みにいきました。

　家から歩いて高津駅脇のドラックストアの地下にあるこちらの店に、開店早々の17時に入店です。
奥の個室みたいなテーブル席に陣どり、生ビールや緑茶割りで早々乾杯でスタートです。
　この店は、５，６年前の開店したばかりの頃に２，３度伺っていますが、それ以来久々のカムバックでした。
　基本は牛肉推しの店で、串焼きも鶏や豚は無く、牛の各部位を使用しています。
メニューを物色して、枝豆、豚肉と茄子の激辛麻婆、アボカドとクリームチーズのサラダ、串焼きは中落カルビの塩とタレ、ハラミの塩とタレを頼みました。
　豚肉と茄子の激辛麻婆は、激辛って書いてあるから頼んだのに、私にとっては全く激辛どころかやや辛にも満たない大人しいもので、激辛とゆうならもう少し辛くして欲しいです。
　アボカドとクリームチーズのサラダは、程良く熟したアボカドにクリームチーズとワサビ醤油で味付けして、これは美味いですねぇ。
　牛串は串から外して皆でつまみましたが、どれも確り火か通っていて私のような歯弱の年寄りにはちょっと硬く感じました。
カルビといっても余り脂の甘みを感じること無く、出来れば折角の牛肉ですから少しレア感を出してくれると嬉しいかな。
　この日は皆なダイブ飲みそうな雰囲気で、酒は１杯づつ頼んでいると高く付きそうだったので下請けメーカーの担当君が好きな黒霧島をボトルでもらい、濃いめの水割りにしました。
　更に追加でネギだく厚揚げ、クリームチーズいぶりがっこ、茹でタン、タコの唐揚げ、アンチョビポテトフライ串焼きの牛串、牛タン串を2本づつ頼みました。
　ネギだく厚揚げは、厚揚げの表面が凄いカリッカリに揚げてあって、この食感は好きです。
ここまでするには結構低温で長時間揚げているのでしょうか、手間も掛かってますね。
それにかなり香ばしく上がっていて美味いです。
　クリームチーズいぶりがっこは、いぶりがっこの微塵切りをクリームチーズにタップリ混ぜてあるのですが、いぶりがっこのスモーク感が弱く、そうなると沢庵とクリームチーズの馴染みも悪く、これは期待外れでした。
　茹でタンは、牛タンを1cmくらいの厚切りのまま煮て軟らかくした物ですが、個人的な好みとしてはもっと長時間煮るか圧力鍋を使うかして、もっととろとろに柔らかく煮た方が好きですね。
それに、大量の白ネギの薬味がのっていましたが、この茹でタンに生の白ネギは合わないと思いますね。
　タコの唐揚げは、表面がカリカリの衣に包まれていて味も食感も良いですね。
　アンチョビポテトフライはジャガイモをスティック状に切って揚げた後、アンチョビソースを絡めているのですが、フライのカリッと感が弱まるし、これなら茹でたジャガイモにバターと塩からのっけて食った方が美味いなぁ。

　黒霧島のボトルをお替りし、その2本目も飲みきったところでもう1本入れるかどうしようかとゆうことになり、それなら河岸を変えようとゆうことで会計しましたが、1人4,000円ちょいですから、まあこれだけ飲み食いすれば安いもんでしょう。
　この手の居酒屋で、牛肉に特化するとゆうアイデアは悪くないとは思いますが、肝心の串がそれ程美味くなく、牛肉食って飲みたいなら焼き肉屋の方が良いかも知れませんねぇ。
まあ居酒屋だと思えば良いのでしょうが、それだとあまりこの店の特徴を活かせない感じもしてちょっと歯がゆい感じです。
　結局この後は例によって近所のカラオケスナックで終電近くまで飲んでしまい、朝6時に家を出てゴルフ行ってですから、18時間程の長丁場で身を粉にするまで遊んでかなりの疲労困憊でした。
いやー、長い１日だったけど、これだけ出来ればもう腰痛も寛解で見事なカムバックですね！

　この日も夕方、突然愚妻からのメールを着信。
文面を見ると 「今大手町、高津でおりる」 とゆうだけの極めて簡単な内容で、一体何が言いたいのか暫し理解に苦しみます。
何だろう、高津駅で待ち合わせて何か奢らせようって魂胆か、でも待ち合わせなら何時何分に高津駅のどこそこと、日時と場所を明確にして待っている旨伝えなくては、そもそも待ち合わせにもなんだろう。
大手町から高津まで大体40分として、それを踏まえて今から40分後に高津駅に来いとゆうなら、仕事を切れ揚げ帰る支度をしてって考えれば余りにも唐突だし、こちらの都合も一切考慮してないその傲慢な物言いは、如何なものかと思わざるを得ないので、どうゆう積りか確認するためTELすると、「現在、電波の入らないところにいるか、電源が・・・・」、って何だよもう地下鉄乗ったってことか！
すると再びメールを着信し、文面は「今九段下！」ってこれは何のカウントダウンなんだ。
背中を走る恐怖と焦りで、急いで帰り支度を整え、取る物も取りあえず事務所を後にし駅までの道を急ぎます。
駒沢大学の駅に着くと電車は行ったばっかりで、イライラしながら急行の通過を待ち、やっとの思いで次の電車に乗り高津駅へ。
ホームで歩きながらTELすると、「前側の改札で待ってる。」とのことで、急いで駆け付けると、手を振って笑顔でお待ちかねです。
開口一番、「何だよ、訳の解らんメールしてきて！」と言うと、「お腹空いたから、何か食って帰ろうと思ってね、何処行く？」と、もう何処へ行くかに思考は移っているようです。
一瞬ムッとするものの、「そういえば、知家がやめたって言ってたけど、その後に居抜きで新しい店が入るっていってたなぁ、行ってみるか！」とゆうことで、いつもの様に済し崩し的に気持ちに収拾を付け、この駅から徒歩0分の店に向かいます。

　地下に降りる階段の脇に、名物厚切り牛タン焼きの看板が出ていて、愚妻の大好物の牛タンですからこの日の店は決定です。
階段を下りて入口の引き戸を開けると、いらっしゃいませの元気な呼び声で迎えられ、奥のテーブル席へと案内されます。
この店はこの2月まで知家とゆう居酒屋があったのですが、そのまま居抜きでこの店が入ったときいていた通り、内装は全く今まで通りでちょっとえげつなく感じるほどです。
　先ずは愚妻が生ビールと自分が緑茶ハイ、それに厚切り牛タン焼を頼み、飲み物が来るまでにメニューを物色します。
どうやら牛肉の料理を主体にしているようで、串焼きも基本は牛です。
飲み物が来たので乾杯し、牛しゃぶサラダ、牛串×２、牛レバー串×２、タコの唐揚げ、ワサビ枝豆を注文しました。
　牛しゃぶサラダは、牛の冷しゃぶをレタス中心のサラダの上にのせ、ドレッシングは胡麻ダレですが、これはまあ美味しいのですが、大手の居酒屋に良くありそうな、全く変わり映えのしないとゆうかオリジナリティが無く、もうちょっと工夫して欲しいですね。
　ワサビ枝豆は、見た目は普通に茹でた枝豆ですが、食べるとほんのりワサビの風味が鼻を突くもので、面白いとは思いましたが、それで特別美味しくなったと感じる訳でもありません。
　牛タン厚切りは、甘辛いタレで味を付けて焼いたもので、牛タン特有の食感で美味いのですが、ホントに良い牛タンなら塩とレモンだけで食いたいところですが、味付けが強すぎて、なんだか牛タンの有難みに欠ける感じがします。
　牛串はちょっと牛特有の臭いが気になりますが味は美味いです。
　レバーはミディアムレアくらいの焼き加減で、牛レバーの味を久しぶりに味わえる感じで美味しかったです。
　その後熱燗に代えて、やはり名物と表記された牛カツレツとガーリックライスを頼みました。
　牛カツレツは、厚切りのカット肉を豚カツみたいに揚げたものかと思いましたが、食べてみると薄切り肉でマッシュポテトを巻いて衣を付けて揚げたようなもので、ハッキリ看板に偽りありです。
　ガーリックライスは、ファットでニンニクをカリカリに揚げ焼きし、その油でご飯を炒めたもので、今日の中ではこれが一番美味かったですねぇ。

　やはりこの店は、焼き肉では無い牛肉料理の店として珍しいコンセプトで勝負しようとしている訳ですから、こんなじゃがいも料理を牛カツレツとして出しては駄目ですよ、牛肉巻きポテトコロッケとでも名前を変えるべきです。
牛肉料理の店ならば、牛カツレツとゆうのはたとえ単価を上げてもちゃんとしたものを出すべきだと思います。
料理は全体的にそこそこ美味いですが、やはり牛肉をメインにしている以上値段は少し高めになる訳で、それなのにガーリックライスが一番美味いと言わせちゃ、一家の主(あるじ)としても立つ瀬がないですよ！