スーパーメチャ辛に惹かれて••• : 元祖ニュータンタンメン本舗 仲ノ谷店

日吉のニュータンタンメン本舗は日吉店とこちらの日吉仲ノ谷店と２店舗あるが、其々反対方向に存在する。
仲ノ谷店は慶應大学のある綱島街道沿の元住吉方面へ向かう途中の十字路(仲ノ谷)の左側に存在。
店頭の電光看板を見ると『焼肉/中華』と謳っている。

適当なテーブル席に着席すると先ずおしぼりと割り箸がセッティングされ、しばしメニューと睨めっこ。

入口の間口は狭めだが、中は意外に広々としており、座敷とフロアーは４人掛けテーブルがメインでいずれもガスの焼き台がテーブル内にセットされている。
焼肉利用時には真ん中の焼き台の蓋代わりの机の一部分を外してロースターを出してスタンバイ。

仲ノ谷店は元々1970年頃の創業時には修行店と同じ『北京』という名前の中華料理店をはじめのだそうで、卓上ガスロースターはなかったという。
それでも仲ノ谷店創業者は元々北京で焼肉も学んでいた事から創業から20年ほど後にニュータンタンメン本舗に加盟してからは原点回帰で焼肉も取り入れられたとの事。

他の店舗、例えば京町店や白楽店はこちらと同様焼肉を取り入れられている。

魅力は十分あるのだが、今回焼肉は見送ってニュータンタン系のメニューに絞って注文した。

初志貫徹！
◉ニュータンタンメン スーパーメチャ辛
ニラTP(トッピング)
◉チャーハンセット(1,180円) ※セット価格
◉３個餃子(焼)

注文を通すとやっと水が運ばれて来たが、酎ハイ用の大き目なグラスに注いで来た。
これはメチャ辛以上の客には有り難いサービスだね。
辛くて水が欲しくてたまらなくなり四六時中水をお願いしなければならなくなる(笑)
他に目をやると、家族連れには小さな普通のコップにウォーターポットを１つ置いての対応となっていた。
他には水ーーっと声をあげている客もいるので通常はやはりコップなのだろうか。

しばし店を周り観ると、家族連れが他店よりも多目でこの日は半数程占めていた。
全部テーブル席だし店内は広々としているので落ち着いて食事出来るのが人気の秘訣の１つであろう。

先ずはチャーハンが、次いでニュータンタンメン、餃子と運ばれて来た。

チャーハンは見た目からして大人しい表情。
食べてみてもこれまた大人しい風味に調味。
具材も貧弱でほとんど何も入っていない卵チャーハンの様相。
一応小さな欠片の様なチャーシューの脂身、ナルト、ほんのちょっとのグリンピース。
チャーシューはもっと入れてくれないと存在感が全く掴み取れない。
一番肝の炒められた米が香って来ないのだ。
凄く優しく、プワ～ンとそれらしき香りはするのだが…
米もくっ付きまくって白い米のままの部分が多く散見し、パラパラになっておらず、またしっとり美味いという手腕でもなく何とも中途半端なもの。
昔、大森にあったダイシン百貨店最上階にあった食堂の出来損ないの時のチャーハンと似ているなぁ。
とても懐かしい不味い味わいに遭遇したものだ。
まさか西海の様に作り置きのチャーハンをジャーで保温していた物を盛り付けて来た訳ではないであろうなぁ。
直接厨房の様子を観れる席が無く、当方も観てはいないが味わいや香りからはそう想わせるほど香って来ない、訴えて来ないチャーハンであった。
これで650円はスーパーメチャ高である。
そんなスーパーメチャは御免被りたい！

さて、気を取り直して本題のニュータンタンメン。
色合いは更に真紅の色合いを増し、正に血の池地獄の如し麺相。
そこに茹でニラがTPされ、唐辛子スープの赤、卵の黄色、ニラの緑と色鮮やかでしばし目を惹かれる。

味は悪くない！
優しい鶏ガラの味わいに優しい溶き卵のフンワリ食感と円やかなテイストにニンニクと挽肉がボディを支えつつ唐辛子が全体の調和をとりつつも味わいを深めている。

でも殆どと言って良い程辛く無いのだ！
ほんの少しだけピリっと来る程度。
菊名店のメチャ辛とあまり大して変わらない。
これだと蒲田の天竜のドラゴン担担麺の辛さ３より辛く無い(笑)
あっちの方がもっとピリ辛であった。
菊名店でも感じた薄っすらとした適度な酸味やややビターテイストは粗挽き唐辛子からのモノなのであろうか。
これが奏功して食欲は増していく。
当日・翌朝地獄も無し。

挽肉のバラけ具合は普通か、あまり存在自体を確認出来なかったのでもしかしたら凄くバラけていたのかもしれぬ。
固まりでの挽肉は最初に確認したのみだから。
ニンニクはやや少な目かなぁ。
もっと入った方がエッジが利いて美味いのに。
これはニンニクWにしないといけないという事か。
菊名店ではニンニク祭でトリプルにしたのでちょい多過ぎた嫌いがあったのでダブルで十分かも。

ここにイマイチイマニのチャーハンを大レンゲに入れて、唐辛子スープを掛けて食べると味がぐっと増すます。
TPニラを乗せて一緒に食べても美味しい。
最後は味わい的に単体で食べるのが厳しくなってきたチャーハンを麺の無くなったスープにダイブ。
ユッケジャンの様にして食べるとかなりいける！


麺は多店舗と同様自家製と謳う多加水の中太麺で、私見だがどうも焼肉屋の締めに食べる冷麺の麺と感じが似てならない。
少し透明掛かって、中太な乾麺のヤツに。
もちろん中細麺で製麺機でニューっと出来たての冷麺だと物凄いコシでツルツルの舌触りなのでそれとは違う。
あまりスープの味を乗せない麺ではあるが、独特の食感は嫌いでは無い。
こういう世界も有りと思わせる。

餃子は至って普通なので特に不要だが、気分次第で注文しても良い。
しかし餃子も餡の具材は貧弱で皮の中にはあまり餡は入っていない。
そして生ビールは中で630円と高めなのでこちらで一杯やりながらという気が起こらない。
まぁ一度は焼肉食いつつ生ビールで喉を潤すのも良いが。

ちょっと気付いたのがラーメン丼が菊名や蒲田と違う点。
こちらはやや小さめの白地の丼。
前回の菊名は青磁の丼で、最後までスープを飲み干すと底に『五十源(いそげん)』と刻印マークが現れたがこちらの白地よ丼の底には何も無かった。
青磁の丼にはスープが張られても元祖ニュータンタンメン本舗と銘打ちされているがこちらは無し。
ということは青磁はフランチャイズ直営店でこちらは独立店という事であろうか。
ニュータンタンメン本舗に加盟はしているため本舗のHPには店舗紹介に記載されている。
しかし前回のニンニク祭の様な本部主導のイベントには独立店は絡んで来ないという事であろう。
ニンニク祭の実施店舗として仲ノ谷店は記載されていなかった。

ニュータンタンメン3.3
チャーハン2.5
餃子3.0
で通常なら味での評価なので2.8あたりなのだが、おしぼりサービスも有ったし水も大き目のグラスで用意されたのは評価出来る。
→サービス3.2
を加えて平均を算出し、総合点は3.0としたい。

ここはチャーハンと餃子は抜きにしてニュータンタンメン単体か、小または普通ライスで合わせるのが程々に楽しめる注文かもしれない。
辛さに期待して来ると肩透かしを食らわされるのでご留意の程を。