「メニューにないけど頼めます」なぎら健壱さん推薦“カレーライスの頭だけ”＋メンコロ : 三ちゃん食堂

「メンコロミックスに、カレーライスの頭だけ、お願いします」
「カレーは、メンコロにかけてくる？」

裏メニューだけど、すんなりオーダーが通った。うまかった。

『孤独のグルメ　Season２』第１話「神奈川県川崎市新丸子のネギ肉イタメ」に登場した神奈川県新丸子駅前・三ちゃん食堂「カレーライスの頭だけ」。

ドラマ本編じゃなくて、お店訪問コーナー「ふらっとQUSUMI」で紹介された裏メニューで、なぎら健壱さんオススメ、カレーライスの頭だけ（ライス抜き）でコロッケを食べる技。

推薦者・なぎら健壱さん曰く

「呑兵衛は酒がたくさん呑みたいから飯はいらない。でもカレーは食べたい。そんなわがままに応えてくれるメニュー」とか。

コロッケ２つ300円、メンチ２つ400円の価格設定なので、メンコロミックスは明朗会計350円。
こいつにカレーライスの頭だけ（ライス抜き）をたっぷりかけてくれた。

ひと口目は甘めに感じるけど、舌にはしっかりスパイス感が残る見事なバランス。
酒の相棒として、メシの友として、万能選手ですよ、三ちゃん食堂のカレーは。

この日は、ホワイトボードにクジラを発見！　学校給食のクジラ竜田揚げで育った世代だから、こいつは見逃せません。〆サバも一緒に。生姜醤油をたっぷり浸けて、ゆっくり噛みしめる。ぐびっ
甘辛く煮た「くるみ小女子」（佃煮）もあったので注文。

こういうのが酒にあうんですよ、進むんですよ杯が。極上じゃなくてもいい、ちょっと旨い、ささやかな幸せの波状攻撃。ぐびぐびっ。

宿題だった新丸子・三ちゃん食堂、とにかく安い、どれもが旨い。２時間のんびり喰って飲んで満腹して、友人と２人で御会計5650円。

東急東横線・新丸子駅から徒歩３分の三ちゃん食堂は、ドラマ『孤独のグルメ　Season2』の第1話「神奈川県川崎市新丸子のネギ肉イタメ」に登場した店だ。

昼12時の開店から客が詰めかけると評判だが、敬老の日の午後５時前も大賑わい。店の外まで喧騒が漏れてくる。満席だったが、壁際の２人掛けテーブルがちょうど空いたと案内された。

料理は冷奴150円にはじまり、マカロニサラダ350円などワンコイン価格がずらり。一番高い酢ぶたでも1000円。メニューを熟読するだけでシアワセな気分になってくる。

キリン一番搾り（中ジョッキ）と一緒に、すぐ出そうなポテトサラダ250円とトマト200円を注文。狙ってないのにも関わらず「いきなりトマトがかぶってしまった（笑）」。

トマトの赤、ポテサラの黄色、パセリの緑と色味も美しい。厚切りのプレスハムもうれしい。こういうポテサラは、ソースをひと垂らしすると旨さが増す。ポテサラだけで、中ジョッキ１杯いける満足感。

舞たけ天ぷら250円は、付属の塩をパラパラと。
みょうが天ぷら300円は、縦２つ割で揚げたのでボリューム感あり。天ぷらの衣は厚めだが、そこがまた酒を誘う。「トリスハイボール、２杯ください！」。

コロッケ300円、メンチ400円だが、メンコロミックスは350円。両方味見したいという、欲張りな心を満たしてくれる合い盛りに感謝。メンチカツを割ったら、肉汁が溢れ出してきた。コロッケはじゃがいも密度がすごい。つぶし方が絶妙で、歯ごたえ舌触りが楽しい。

名前だけで旨そうなチキンチーズ大葉巻き350円。揚げ物を齧り、油を流し落とす。この時点で４杯目（生中、トリスハイボール、角ハイ、ライムサワー）。

周りを見ると、カツカレーや大盛りチャーハンなどご飯ものが次々と運ばれていく。仕上げに入ったグループも多いようだ。

メニューの、レバーイタメ650円、レバーショーガ550円、ネギ肉イタメ650円が気になった。レバーイタメとレバーショーガの違いを尋ねると、「レバーイタメは普通のレバニラ、レバーショーガはレバーだけ」とのこと。ではレバーショーガ、いってみよう！

臭みのないレバーを、しょうが焼きのタレで味付けしたコイツ、頼んでよかった。酒のアテに最高、飯にも合う。箸が止まらず、サワーお代わりください！

新丸子駅の隣＝武蔵小杉駅は、京浜工業地帯の拠点だった（大規模工場跡地にタワーマンションが建設された）。赤羽も同じだが、24時間操業の工場がたくさんあった街は、夜勤帰りに寄れる飲食店（早い時間から喰って飲める店）が繁盛したそうだ。たぶん三ちゃん食堂もそんな風土が育てた店なんだろう。

また行かなくちゃ（投稿400軒目記念）