短いスパンでの再訪。後輩と旨いハラミを。 : 道飛館焼肉店

『鳥房で呑もう』、という事で待ち合わせした京成立石駅(2022年6月26日)。

店前に着けばまさかの臨時休業。

『どうすっか？』

『道飛館行こう！』

電車を乗り継ぎ、川崎駅からバスに乗り、二週間ぶりの猫が通るような小路を抜けて。

16:36。
店前にて待機していると、動画を撮ってるおっさんや、近所の人に道案内されて来た親子や、まぁまぁ賑々しい。

17:00。
定刻通りオープン。
小上がりの奥に通される。

オーダーは事前に8割は決めてあった。

・和牛特上生ハラミ×2(塩1、タレ1)。
・半ライス×2。
・キムチ×2。
・オイキムチ。
・上ロース。
・瓶ビール(アサヒ中瓶)。
・レモンサワー×2。

※『動画はご遠慮ください』との事なので、今回は店内は静止画のみです。

先ずは瓶ビール。
よく冷えていて、グラスも同じく。旨い。

レモンサワーは微炭酸で焼酎は少し濃いめ。
角が取れた口当たりだが、最後まで炭酸の清涼感は抜けない。
ある意味、レモンサワーの理想形態と言える旨さ。

キムチはやはり旨い。
魚介の旨味が濃く、でも漬けは浅く。
葉先と芯の部分の比率も良い。

オイキムチは凪のような穏やかさ。
薄味だが、旨味はきちっと顎に残る。

ハラミは先ずは塩から。

やっぱり旨いなぁ、と唸る。

昭和生まれの庶民のおっさんが、
『ハラミとはこうあって欲しい』、
というど真ん中の量と味。

溢れる肉汁と迸る旨味は、脳幹を揺らす旨さです。

続いてタレハラミ。
この地元でもない辺鄙な場所で白飯片手にハラミを焼く夕暮れの時のカタルシス。

そして、固めに炊かれた飯の上にハラミが並び、添えたキムチと共にかっ込めば。

ここまで来た苦労が、おつりが来る以上の満足感。

やっぱり旨いなぁ、ここのハラミは。


あまり期待していなかった上ロースでしたが、肉よりもタレに食わされて、結果旨いという(笑)。

追加で、

・ホルモン。
・コブクロ。
・上ミノ。
・ウルテ。

ホルモンはギアラです。
ウルテは歯触り強めで、タレが甘辛くも奥深く秀逸なので、噛み続けるのが苦にならない。
コブクロは焼き切っても中の水分が逃げないのが良い。

そして、やっぱり上ミノがずば抜けて旨い。

下処理、包丁仕事が丁寧。
サクサクっと歯応えも良く、噛むとタレと共に中から旨味が溢れてくる。

『まだ食えるか？』

『じゃあ、最後にあれ行こう！』

・和牛特上生ハラミ(タレ)。
・半ライス×2。

届いてびっくり。
初回のハラミより角立ちが良い。
ビジュアルだけで涎が溢れるハラミだった。

〆にハラミ丼を食える胃袋に驚くが(笑)、これだけのハラミを前にすれば、殆どの人は同じ事をするだろう。

ちなみに、レモンサワーは各々5～6杯呑んで、これだけ食って、一人8000円である。

総じて。

書いといてなんだが、、

この店はまさにHidden Treasure。

出来れば行って欲しくない。

https://youtu.be/Hh1tqXsXfUM
↑YouTubeはこちら。


ネットで、
『老舗焼肉店』と入力して、見ていると。

『日本初の焼肉店』が、川崎にあると書いていた人がいた。

ちょっと読んでみて、
『こりゃ適当だな』と思ったのだが、添付画像に目が止
まった。

『このハラミは、、、』。

興味半分で店に電話を掛けて、トントン拍子で予約まで進んで、、

本日(2022年6月9日)。
僕はJR鶴見線の昭和駅で降りた(16:15)。

産業道路から一本入り、猫の抜け道のような小路を歩き、駅から15分程で店に着いた。

・道飛館 焼肉店。

入口横のスペースに白菜の空箱がいくつも畳んである。
なるほど。これは自家製キムチにありつけるね(^ー^)。

小上がりとテーブルで構成されたシンプルな店内。

靴を脱いで手前の席に座る。

ご夫婦だろうか？
男1女1のオペレーション。
ちなみに、BGMもテレビもない。

卓上には調味料の類いは一切置いていない。

オーダー初手は、
・瓶ビール(アサヒ中瓶)。
・レモンサワー。
・キムチ。

ビールはグラス共々良く冷えている。
レモンサワーは微炭酸で焼酎濃いめ。

そしてキムチだが。
漬かりは若いが、その分歯応えがシャキシャキと弾む。
魚介の旨味と、唐辛子の辛味が波状で広がる。
こりゃ、旨い！

続いて、

・和牛特上生ハラミ(タレ)。
・半ライス。
・上ミノ。
・ホルモン(ギアラ)。

僕はネットのハラミの画像を見た瞬間、旨いと分かった。
肉質が良いのは勿論、カットが良かったんだよね。

実物が目の前に来たが、その思いは確信へと変わった。

そして、タレとコチュジャンが一緒に運ばれて来た。
タレを舐めてみると、サラっとしていて、結構甘味が強い。

6切れ。
繊維に対して斜めにカットしている面が多い。

早速焼いてパクついてみると、、、

いやぁ、参った。
こりゃ、旨いや。

生ハラミならではの柔らかい歯応えと、噛めば噛む程に溢れる肉汁という名の旨味。
カットの仕方で肉汁の溢れ方は変わると改めて思い知らされた。

後半2切れでセルフハラミ丼を作ったが、我ながら呆れる程旨い。

上ミノ、ホルモン共に甘辛のタレで揉んである。

ミノのカットも秀逸で、深く切り込んだ回りに浅く幾つか包丁を入れているので、無駄に火を入れずに食べられる。
サクッとした歯応えと、程よいジューシーさが残る。

ホルモン(ギアラ)はある程度焼いても脂は逃げないので、表面カリカリにしても、中は脂がジュワーっと溢れる。

追加で、
・和牛特上生ハラミ(シオ)。
・ハチノス。

ハチノスは辛味噌タレと一緒に供された。
ボイルされて柔らかくなっているが、繊維感の強い歯応えはきちんと残っている。

そしてハラミ(シオ)だが、、

やっぱり、旨いとしか言いようがない。

塩ダレの旨味もあるのだが、このハラミ自体が持っているポテンシャルの高さと、それを引き出した調理人の丁寧さに感動した。

ここいらでそこそこに腹も膨れていたので、〆に、、

・どじょうスープ。

ここの名物らしいのだが、香辛料の効いたスープにどじょうは原型が無くなるまで煮込まれていた。
たまに歯に当たる骨も直ぐにほどける。

一緒に運ばれた山椒を入れて味変してみたが、キリッと締まって楽しめた。

飲み物は都度レモンサワーをおかわりし、最後はウーロンハイで口を清めてチェックビン。

総じて。

『日本最古の』なんて噂話は、この店には必要ない。

『ハラミを含めホルモンが旨い店』で良いと思う。

だが、正肉を喰っていない自分に気付き、近いうちに再訪して確かめようと思った。