行くなら今☆ : RISTORANTE IL NODO

2019年9月　再訪☆

鎌倉小町通りから1本入った場所にあるイタリアン。
シェフは鎌倉近辺の農家さんや、小坪漁港の漁師さんとの親交があり、
自らも食材を求めて農家さんや漁師さんのもとに訪れる。
もともとは大船のご出身だという松井シェフ。
都内のイタリアンなどで腕を振るっていたものの、
鎌倉の食材を使った料理を、鎌倉で作りたい！という強い思いのもと、
昨年この場所にお店をオープンさせた。

初回は食べ友さんのご紹介によりランチで訪問。
その際の松井さんの作るお料理のすばらしさに、再訪を誓った。
そして今回は、鎌倉エビ（鎌倉でとれるので）をメインに置いたコースに、
松井さんがお得意だというカルボナーラを合わせたコースを
いただいた。12,000円（税さ別）のコース。

前回も感じた事。
それは、一皿の中がとにかく楽しい。
玉手箱のような楽しさ。
食材と食材の接点をとても大切にしておられて、
温度はもちろんのこと、苦み、甘味、塩味、、、それらの「味」の
つながりを、食感も計算しながら合わせる巧みな技術を感じることができる。
人によっては少し物足りない、ダイナミックさがほしい、そう思う方も
いるかもしれない。
そういった嗜好の方には少し物足りなさがあるのかもしれないが、
野菜を中心として、魚介、もちろんお肉、フルーツなどなど
食材のもつ「素直なおいしさ」をストレスを与えないように調理し、
提供してくださるのだ。
なんていうか、松井さんのセンスが、すごい。

私自身、酸味と苦みという味わいがあまり得意ではないのだけど、
松井さんのお料理の中で登場するそれらに対しては
その纏まりが素晴らしく、一切の苦手意識を持たないでいただける。

この日のメインの鎌倉エビは、カダイフ巻きにしてニンジンのピュレを添えたもの。
そして玄米とたっぷりのエビの出汁が出たリゾットに。
エビにニンジン、組み合わせの妙は？とはじめは思ったのだけど、
甘味の部分で、次第と接点が出てくるのが面白い。
カダイフはさっくりと仕上がっていて、重くなくて美味。

天城のアマゴは、食べ比べ。
20か月のアマゴは軽くソテーして、ほろ苦い肝のソースを。
ここにピーマンの苦み、かんきつ類のさわやかさ。
個々の個性があつまって、それぞれの味を引き出している。
そして、3年アマゴはミキュイにして。
黄金いくら、渡辺農園のカボチャを合わせて。
この3年アマゴが、素晴らしく良かった。
脂にくどさがない、というか。まっすぐで、優しい、上品な脂。

小坪漁港のイサキには、ひじきのソース。
このひじきのソースの海の香りが、淡白なイサキをパワーアップさせている。
組み合わせがユニークで、センスがすごい。

メインのお肉には、天城・山本さんの熟成夏鹿を藁焼きで。
この鹿もすごかった！
うんとうまみがつまった、鹿の味わい。
鹿は本来きれいな味わい、このしかも熟成というプロセスを経て
こんなにもすごい力強さを持つんだ！とびっくり。
いただきたかったひとしななので、うれしい♡
ナスのピュレを添えているのだけども、このピュレがまた最高に素敵。
独特のあのナスの癖、風味をきれいに生かしていて。
鹿の力強さをきれいにフォローしてくれて、甘みがじわっと
あふれ出てくるというか。

そしてリクエスト2品目は、カルボナーラ。
小田原の長田ファームさんの湘南軍鶏エッグを使用した本場のカルボナーラ。
余計なものは一切使わない、卵黄だけで仕上げるカルボナーラ。
めっちゃくちゃ濃厚で、卵の味が本当に濃い。
こちらもいただいてみたかったので、ありがとうございます♡

デザートにもしっかり野菜を合わせてくる。
今回はキュウリ。
塩味をメリハリよくきかせて、サツマイモやアールグレイの風味ともマッチ。
きゅうり苦手なのだけど、変な青臭さもなくおいしく頂けました。

今回も満足です！！！
イタリアンというジャンルを超えた、松井さんのお料理。
素材を愛し、生産者を愛し、そして、食を愛する、優しくて力強さも兼ね備えたもの。
いまのところワンオペで営業されているのですが
それを感じさせないほどの提供テンポにもびっくり！
さぞかし、下準備をしっかりとされているのでしょう。
すごい。

またお邪魔させてくださいませ☆
みなさん、すでに人気が出てきて連日満席になっておりますよ＝
行くなら今☆

ごちそうさまでした～

迷子レベル★☆☆
リピ度★★★
予約難度★★☆

2019年6月　初訪☆

鎌倉小町通から1本入った場所にあるイタリアン。
シェフは鎌倉近辺の農家さんや、小坪漁港の漁師さんなどとの親交があり
自らも食材を求めて農家さんや漁師さんのもとに訪れる。
もともとは大船のご出身だという松井シェフ、
都内のイタリアンなどで腕を振るっていたものの、
鎌倉の食材を使った料理を、鎌倉で作りたい！という
強い思いのもと、昨年この場所にお店をオープンさせた。

「この料理を作りたいからこれ(食材)を仕入れる、ではなくて、生産者さんからすすめてもらった食材で何を作れるか」、が松井シェフの
モットー。
仕入れた新鮮な野菜や魚介類、お肉などを個々の食材を最大限に生かし
ひとさらをつくりあげてゆく。

サバティーニなどのご出身ともあって、
ジャンルはイタリアンなのだろうけれど、
その内容は多様性に満ちているし、とにかく手が込んでいる。
そして、食材をいろいろな方法で「魅せて」くれる。

例えば、渡辺農園さんの大根を使った鰆のお料理。
大根をそのままで、軽く炊いて、ピュレにして、と3種類の表情で
大根という食材を楽しませてくれる。
みずみずしさ、大根そのもののそのままの甘さ、熱を通したことで出てくる甘さ、、、
いろいろな大根の表情を味わえて楽しい。
えんみもまろやかで、優しい。

何よりお野菜が本当においしい。
生産者さんとのつながりがしっかりされていることが顕著にわかるものばかり。
形は不格好だったりしても味は格別、
そういったものはカットなどしては出せないけれど
ピュレにしたりソースにしたり、ジュースにしたり、、、と
工夫され、手が込んでいるものが多いので、
おひとりできっと大変なんだよね、、と思うと
ことさらに、じっくりゆっくりと味わって、
食材への、生産者さんへの感謝の気持ちがわいてくる。

鰆とあわせたズッキーニもおいしかったなぁ。
みずみずしくて、青臭い味までもが上品でおいしくて。

小坪漁港であがったというほうぼうやアサリ、ハマグリにわかめなどの
食材はキャベツと合わせてシンプルに。
きっとおそらく、シンプルな調理方法なのだろうけど
魚介からの出汁がたっぷりで、その出汁が柔らかいキャベツにいきわたって
おいしい～。

横田園芸さんから仕入れたという食用のバラを使ったサラダ。
バラの色により味が異なるそうで、いろいろと試行錯誤して
まとまりのある味に仕上げるため、サラダとして提供する
バラの色の配分を考えたそう。
うーん、すごいこだわりだ！すごい＝

メインの豚ひれ肉は、牛の赤身のようなしっかりとした色合い。
身もしっかりとしていてうまみが強い。
こちらでも玉ねぎという食材をいろいろな調理法で。
あまくてとろみもあって、おいしい。

コースのお値段もお手頃なのも嬉しい。
ジブリに登場するような、かわいらしい
外観、カウンターとテーブル２卓ほどの
こじんまりとした店内で楽しめる。

ごちそうさまでした！

●晩春→初夏の湘南を感じる　メニュー（4,500円）
・6月の稚鮎、四葉胡瓜、枝豆、かんきつで食べる
・平塚塚田農園さんのオーガニックバラ、才巻えび、カタバミ草
・地の鰆　渡辺農園のズッキーニを味わう、野生ミント
・地の真コチ、渡辺農園の大根とフェンネルの花
・小坪漁港の愉快な仲間たち（小坪のホウボウ、アサリ、ハマグリ、わかめ）とキャベツ
・タリアテッレ、サヨリ、貝、柚子
・北海道蝦夷豚ひれ肉、藁、新玉ねぎのすべて　渡辺農園摘み草
・福岡県奥八女　熟成煎茶パンナコッタ、オリーブオイル、旬の枝豆
　ココナッツ、キュウリいろいろ

迷子レベル:★☆☆
リピ度:★★★
予約難度:★☆☆