二年ぶりの誕生祝いは鎌倉秀逸のフレンチレストランで。 : ミッシェル ナカジマ

2019年も押し迫った日曜日この日は私の誕生日。
昨年はまだ病院のベッドの上で迎えていましたが今年は家族と祝う事ができました。
クリスマスシーズンといつも重なるので何処のレストランの予約も取りにくく、夕食時間はやはり一杯の様。
偶然昼の時間帯に三人分の余裕があった様で家内が予約をしてくれました。

鎌倉駅を降り立つとちょっと怪しい雲行。傘を持たずに来てしまったので近くで人数分の傘を購入。
西口に戻って車で5分少々。トンネルを二つ抜けた先にそのお店はありました。

『ミッシェル ナカジマ』さん。
　マンションの一階に佇むお店の前で降り立つと店内からギャルソンが出てきて招き入れてくれました。
　入口で上着などを預けて案内された席は窓側の明るい三人用の席。
　窓から見えるのは鎌倉の緑と気持ちの良い空間です。

本日お願いしていたのは、
『クリスマス限定ランチコース　自家製シュートレン付き』7,000円（税別）を3人前。
　これにサービス料・チャージサービス料10％が加算されます。

まずは飲み物からお願いしましょう。
『グラスシャンパーニュ』1,500円（税別）を3人分。
　揃った所で乾杯♪やはり家族そろって誕生日を祝えるのは嬉しいですね。

アミューズ
　豆腐のブランマジュ　備前クラゲ、春菊のピューレ。
　小さなグラスに綺麗な二層に分かれた鮮やかな見た目。甘い物と言う印象が強いブランマジュですが、
　滑らかな豆腐の中に食感の良いクラゲ。大豆の旨みと春菊の滑らかなピューレが心地よい食感。
　思ったほど春菊独特の味と香りはきつく無く和の素材を別の味わい方で楽しめます。

ここでお酒を代えます。息子に任せてみる事にして彼が選んだのは、
『リースリング・グランクリュ・プフィンスベルグ　カミーユ・ブラウン』9,800円（税別）を1本。
　ドイツ系ワインを好む息子が選んだのはライン川沿いのドイツに近い産地の一本。
　淡い柑橘類やホーソン系のバラ科の白い花の上品な香りでフレッシュでありながら濃密な飲み応えの白ワイン。

前菜
　グリルした鰆と下仁田葱のサラダ　林檎のエクラゼとピューレ。
　表面をサッと炙った鰆の下には甘みたっぷりの下仁田葱のサラダ。林檎のソースの酸味と甘みが鮮魚に合います。
　泡状のソースは林檎の皮と紅茶で味付けをしてありさらに香りを引き立てます。。

前菜
　カリフラワーのフォンダンと赤海老のマリネ　オマール海老のコンソメぜりー掛け
　オマール海老のコンソメを使ったジュレの上にオシェトラキャビア。
　鮮やかな色合いの皿に深緑色のキャビアがクリスマスを演出。これは家内と私の元へ。

事前に海老類が食べられない旨を伝えていたので息子には別途、
　真鱈の白子のムニエル、サボイキャベツのピューレ。ヘーゼルナッツで和えたサラダ
　ちりめんキャベツのピューレを敷いた上に白子のムニエル。それを乾燥させたサボイキャベツが覆います。
　皿のまわりを飾るのがヘーゼルナッツとそのパウダー。

お魚料理
　鮮魚のヴァブール　ブイヤベース仕立て。
　アイナメを蒸してを魚を7種使ったソースにムール貝、牡蠣、浅利、海老がその上を飾ります。
　魚介の旨みが凝縮したソースにアイナメの白身と海鮮がふくよかな甘みと旨みを与えてくれます。
　もちろん息子の皿に海老は無くその代わりに牡蠣が多めに皿を飾っています。
　甘鯛などを用いたクネルの食感がとても良く美味しい。

ここでボトルが無くなったのでグラスでお願いする事に、
『シャトー・グラン・ラカーズ（赤）』1,200円（税別）を1杯。

『キャンティー・クラシコ（赤）』1,300円（税別）を1杯。

『シャトー・ゴヌー（白）』1,400円（税別）を1杯。

『ムスカデ　セーブル　エ　メール（白）』1,200円（税別）を1杯。

お肉料理
　鴨胸肉のロースト　グリオットチェリー風味は私と家内。
　大浦牛蒡を珈琲で煮た物に黄色人参に大根の新芽をそえてチェリーと赤ワインのソースが添えられています。
　太くてごつい印象の牛蒡ですが食感はとても柔らか。珈琲の苦みと牛蒡の素朴な味が合うんですね。
　脂の乗った鴨胸肉は一通り方が絶妙。ソースとの相性も良くし得られた人参の甘みも絶妙。

　仙台牛（A5）イチボのロースト　赤ワインソース＋2,000円（税別）は息子。おいおい主賓を差し置いて！
　仙台牛のイチボ（腰回り）肉のローストにきのこのピューレと南瓜のニョッキに土佐甘とうに茄子。
　脂分が少なく柔らかい肉質は息子が一番好む部位。きのこのピューレ組み合わせが美味しい。
　大きな獅子唐を思わせる土佐甘とうも柔らかく肉厚で万願寺唐辛子とはまた違った味わい。

デザート
　ラズベリーとチョコレートのルーロー濃縮ミルクアイス添え。
　ロールケーキの様なものでチョコレートムースとラズベリー。下にはラズベリーのソースと濃縮ミルクのアイス。
　下にはラズベリーのソースと濃縮ミルクのアイス。添えられた二つのベリーの酸味も爽やか。

飲み物
　エスプレッソ、珈琲、紅茶をそれぞれお願いしました。

　自家製シュートレンを最後に頂き記念の誕生日の宴はお開きに。
　フレンチにドイツ伝統菓子と思いましたがシェフがミュンヘン総領事館公邸料理人だった事もあって、
　この時期ならでは味わえる本場の味を味わう事ができました。

接客は丁寧でいてそれでいてユーモアもあって気兼ねなく料理を楽しむ事が出来ます。
今回初めて自分でワインを選んだ息子にも的確なアドバイスと特徴を伝えて頂き、
彼も随分と勉強になったのではないかなと良い経験をさせる事ができました。

楽しく美味しい宴は何と3時間近くにもなってゆっくり記念の誕生日を祝ってもらいました。
心配していた空模様は案の定、お店を後にする時には本降りに。
車を呼んで頂き到着まで席で待たせて頂きお店を後にしました。

尚、今回の価格には別途税10％とサービス料10％、
そしてカードでの支払いにしたので5％が加味されて
53,615円のお支払いでした。