2022.02.26 田上家 / 京浜急行電鉄本線弘明寺駅 : 横浜ラーメン 田上家

2022.02.26 田上家
本日の家系ラーメンの巡礼は昨年6月以来の無沙汰を経て、京浜急行電鉄本線弘明寺駅から徒歩15分程に位置する “田上家” さんを再訪しましょう。
”田上家” さんは出自が “王道家“ さんである御主人が、家系ラーメン独立系の “かまくら家” さん跡地に2014年に創業なさったもので、JR根岸線本関内駅付近のセルテ関内ラーメン横丁に2020年開店した “真砂家” さんは、 ”田上家” さん出自の方が開店させたと言われています。
冬晴れの本日、ランチタイム前に店舗へ到着して正面引戸から入店し、入口左脇の券売機にて食券を購入します。
券売機に "料理以外の写真撮影はお断り致します" の貼紙がありますので、店舗内観や券売機の写真はありません。
客入りは先客3名後客6名で、L字型カウンターの空席へ詰めて着席する様、御主人と店員さんより促されて素直に従い着席しましょう。
食券を渡す際に店員さんに好みを問われ、”麺柔らかめ“ のみをコールします。
チャーシューメン 並 ¥ 850
本日も御主人と男性店員さんの2名体制で、御主人がラーメンの調理と豚骨スープの仕込みを担当なさり、男性店員さんは接客と配膳、調理補助を担当なさっており、お二人の間の緊張感が此方へも伝わる、引き締まったオペを連携し遂行していますよ。
”(株)酒井製麺“ さんの銘が入った麺箱から麺が取り出され、漆黒の器にプレヒートされた鶏油とカエシが投入されて、大型寸胴から雪平鍋を使用して、ストレーナーで漉された豚骨スープが追っかけ投入されます。
平ザルを使用した軽やかな湯切りが終了して、作業台では男性店員さんがトッピングを盛付け完成形として、”熱いのでお気を付け下さい“ との声掛けと共に、カウンター高台へ配膳してくれセルフで引取り着丼、御対麺と相成ります。
外観は紅緋色のデコラ貼りのカウンターと、やや小振りな漆黒の器の対比が美しく、中央部に薄紅色の吊るし焼き叉焼、濃緑のほうれん草、濃紫の板海苔、黄金色に煌めく鶏油の下層に透けるスープから構成される美しい丼顔ですが、上空からは “(株)酒井製麺” さんの平打中太麺の麺線と、薬味長葱は確認する事は出来ませんね。
先ずは最下層にカエシが効いたスープがあり、其の上に豚骨の油が薄く膜を張り、更に表面には水玉模様状に分離した鶏油が煌めく3層のスープを散蓮華で啜ると、カエシがビシッと効いて生ガラの濃厚なコクを有しますが、雑味は無くクリアな醤油豚骨スープですわ。
そして吊るし焼きチャーシューから溶け出した薫香が、醤油豚骨スープと混じり合い思わず “旨い! ” と唸らせる出来栄えです。
お次に“ (株)酒井製麺 ” さんの軽いウェーブな低加水短尺平打中太麺を手繰ると、指定通りに “ (株)酒井製麺 ” さんの麺が最も美味いと言われる柔めな茹で加減に仕上がり、外側はモチモチした食感で、内側はコシが強く食べ応えを有し、多加水麺と低加水麺の特徴を兼ね備え、更に逆切りにより広い面積のテクスチャーを有しスープのノリも申し分無く、スープの持ち味を最大限に発揮させる麺の実力です。
更に肉の部位はモモ肉の吊るし焼きチャーシューは、しっとりとした歯応えで、薫香に包まれ肉の旨味がジワッと広がり美味しいですよ。
“田上家” さんは、“吉村家” さん “王道家” さん、双方の直系とは呼ばれませんが、出自を鑑みると敢えて “(株)酒井製麺” さんの麺を採用する等、其の御主人の拘りは独自に進化した高品質な一杯へ昇華していますわ。
“ラーメン” を堪能しつつも、新形態の日常生活を模索しましょう。
本日も御馳走様でした。
12-2022

2021.06.10 田上家
本日も “家系ラーメン” を巡礼しております。
御主人の出自が ”王道家“ さんの此方へ、昨年末以来の無沙汰を経て、久方振りに再訪しましょう
開け放たれた正面引戸から入店し、入口左脇の券売機にて食券を購入します。
御主人の田上氏と男性店員さんの声掛けに迎え入れられ、先客3名後客無しの客入りなカウンター席末席の、ソーシャルディスタンスを保つ席へ陣取ります。
店員さんへ食券を渡す際に好みを問われ、全部普通をコールします。
チャーシューメン並 ¥ 850
御主人により(株)酒井製麺さんの銘入りの麺箱から麺が取り出され、麺茹で鍋に投入されます。見事な平ザル捌きの湯切り後、麺が漆黒の器へ投入されトッピングの盛付けを経て、店員さんによりカウンター高台に配膳され着丼、御対麺と相成ります。
朱色のデコラ貼りカウンターに映える漆黒の小振りな器、黄金色に煌めく鶏油が浮かぶスープ、肌理細かい肉質で薄ピンク色の吊るし焼き叉焼、色鮮やかなほうれん草、濃紫な薄手の板海苔、少量な薬味長葱から構成される丼顔ですが、“(株)酒井製麺” さんの麺は伺う事は出来ません。
先ずは散蓮華でスープを啜るとカエシのキレが先行し、旨味と濃厚なコクが感じられ僅かに粘度も有します。生ガラの使用に起因すると思しき、雑味が無くクリアでパンチが効いた、 ”王道家“ さん譜系の濃厚醤油豚骨スープです。
お次に “(株)酒井製麺” さんの低加水平打短尺中太麺を手繰ると、スープのノリは良くワシワシした食感と歯応えを感じる、どストライクな茹で加減で堪らぬ旨さですね。
更に肉の部位はモモ肉で、脂身を削ぎ落とした本日の吊るし焼きチャーシューは、燻香は弱目乍らしっとりとした食感で、肉々しい歯応えも感じられ秀逸ですわ。
スープに浸した板海苔で麺を包んで手繰ると、薄手ですが破れる事無くしっかりとして、磯の風味を漂わせる上質な海苔ですね。
”王道家“ さんが出自の “田上家” さんですが、”王道家“ さんの自家製麺を使用せず、敢えて “(株)酒井製麺” さんの麺を採用するのは、強い拘りに起因するのでしょう。
其の拘りは我々にとっても、”王道家“ さん系譜の濃厚醤油豚骨スープと、“吉村家” さん系譜が専ら使用する “(株)酒井製麺” さんの麺を組み合わせた一杯を食せる事となり、今となっては貴重な存在である思われます。
“ラーメン” を堪能しつつも、新形態の日常生活を模索しましょう。
本日も高品質で隙の無い一杯を堪能しました、御馳走様でした。
30-2021

2017.02.04 横浜ラーメン 田上家
以前のかまくら家さんの場所に位置し、評判の高い此方を初訪します。
12:00入店、カウンター席のみの店内は、先客5名、後客8名です。
券売機に "料理以外の写真撮影はお断り致します。" の貼紙を発見し理解します。
デフォのラーメン並は ¥700ですが、本日は
チャーシューメン並 ¥850
を選択します。店員さんが好みを聞いてれ、全部普通をコールします。
約5分程で着丼、家系を正しく踏襲する外観は、透き通り粘度を感じる多目な鶏油が目を引きます。
先ずスープを食します。かえしの立ったスープは、豚骨感がしっかり下支えしており、鶏油に負けない抜群のキレと、重厚感有る豚骨が両立して獣臭も皆無です。良い塩梅の甘じょっぱさです。
燻製チャーシューも香り、火の通し加減、柔らかさ、秀逸です。
短か目な酒井製麺の麺は、軽く縮れた平打ち中太麺、丁度良い茹で加減で噛み応えがあり、スープと良く絡みます。
構成する食材全てが、横浜家系ラーメン元直系の “王道家” さんが出自だけあり、高品質な出来栄えで評判の高さに納得ですね。
11-2017