“酔来丼”、丼の中で調理（かき混ぜ）、楽しくもあり、美味しくもあり・・・ : 酔来軒

前から気になっていた高評価の中華料理のお店、お店に行った人の多くの方が食べている名物“酔来丼”の、かき混ぜて食べる事に少し、違和感を覚え、行きそびれていた。
しかし、今年4月に発表された“食べログ中華料理EAST百名店2021年選出店”になっているではないですか・・・

行こう・・・行かなければと、するも・・・結局お伺いしたのは6月の半ばです。
平日、1人で行きました。
到着したのは12時15分、私の前を歩いていた人は、店の中を伺うも、中に入らずに余所へ行ってしまいました。
私も真似をして、屈みこむようにして、引き戸のガラス越しに中を確認、2名の方が、前にテーブルが無い椅子に座っています。
待ちの方だと思い、引き戸を開け、その方の後ろ（？）に立つようにして待ちます。
少し、狭い・邪魔になるのではと、感じたので５～６枚ほどの店内の写真撮影を済ませた後、お店の外で並んでいる顔をして立つことにしました。
ランチタイムです、数分後には私の後ろに７名の方が並んできました。

５分ほどで、店内に並んでいる方が、テーブルに向かい、歩き始めました。
その空いた椅子に行くように、店内に入ると、直ぐに他のテーブルへと案内されます。

着席するや早速に、既に食べログの口コミ等で、かなり知れ渡った公然の秘密とも言える卓上メニューの底を確認、“スペシャル酔来丼”をチェック、これに加え、焼売か？茶碗蒸しか？で迷ったのですが、・・・
　　結　果
　　　　１）“スペシャル酔来丼”　ご飯少なめ　850円
　　　　２）“小ワンタン”　　　　　　　　　　200円
　　　　３）“中華風茶碗蒸し”　　　　　　　　600円
　　”スペシャル酔来丼”はラーメン丼に盛り付けていますので、ご飯量は多いと判断、少なめでお願い
　　します。
　　小ワンタンはご飯物と一緒に頼めば、200円とお得な価格で食べることが出来るのです。
　　茶碗蒸しは元々好きで、和風はよく食べるのですが、中華風というのは聞いたこと、食べたことも
　　なく、珍しさもあり、注文した次第です。

５分ほどで、“スペシャル酔来丼“と “小ワンタン”が運ばれてきました。

　　“スペシャル酔来丼“は、上から覗くとチャーシューがたくさんで、花が咲いたように綺麗に並べられ
　　　　ています。
　　　　ラーメン丼の中には”ご飯”、その上に半熟の”目玉焼き”が２枚、縁の赤い”チャーシュー”が
　　　　７枚、”モヤシ”、”メンマ”、”刻みネギ”が綺麗に配置され、豪華に乗っているのです。

　　　“チャーシュー”は７枚と、枚数が多いだけではなく、厚みもあります。
　　　　　かき混ぜる前に、周りの赤い“チャーシュー”を２枚、先にそのままでいただきます。
　　　　　程よい脂身、肉の旨味と、浸みた味付けで、そこはかとなく甘みも感じます。
　　　　　肉と味付けの見事なコラボレーションで、分厚い“チャーシュー”は食感もよく、香ばしい
　　　　　香りも伴う美味しさです。

　　　“スペシャル酔来丼“の食べる準備、いよいよかき混ぜます。
　　　　　“特製タレ”の入っている小皿の淵に付いている“カラシ”を、ゴマ油の香りがする“特製タレ”の
　　　　　中に落し、柔らかくし、溶かし気味にしてから、一かき混ぜして、丼の中を１周するように“特
　　　　　製タレ”をかけていきます。
　　　　　２枚の”目玉焼き”はスプーンで切るようにします。
　　　　　黄身がトローンと流れ出します。

　　　　　“チャーシュー”もスプーンで切るようにするのですが、思うように切ることは出来ず、殆ど大
　　　　　きなままです。
　　　　　一生懸命かき混ぜるのですが、“チャーシュー”が大きいので、苦労しました。

　　　　　それでも何とか、美味しそうに、かき混ぜられました。
　　　　　“チャーシュー”が大きいままなので、気になります。
　　　　　７枚の“チャーシュー”の内、３～４枚くらいは普通の酔来阪のように、短冊切りにして貰った
　　　　　方がかき混ぜやすく、ご飯や他の具にも馴染むのではと思います。
　　　　　全部は駄目です。
　　　　　２枚はそのままの美味しさを、もう１～２枚は”特製タレ”の浸みた美味しさを味わいたいので
　　　　　す。

　　　“スペシャル酔来丼“を食べます。ようやく食べられるのです。　　　　　
　　　　　ご飯の炊き具合も工夫、計算されているようでベチャベチャにはなっていません。
　　　　　“ゴマ油”により、“チャーハン”並にパラパラ感まで出ています。
　　　　　“米粒”や“メンマ”などの各具材には“目玉焼きの黄身”と、“特製のタレ”が、コーティングされ、
　　　　　輝いています。

　　　　　“ゴマ油”の風味が漂う中、“メンマ”、“モヤシ”、“チャーシュー”の一部がゴチャ混ぜになり、
　　　　　何か不思議な味わいです。
　　　　　当たり前ですが、これがゴチャ混ぜになった中華飯の美味しさなのでしょう。
　　　　　美味しいのです。
　　　　　大きなままの“チャーシュー”も、“特製のタレ”が、かかることにより、一層美味しくなってい
　　　　　ます。

　　“小ワンタン”なのですが、丼の中には、シッカリとした“ワンタン”が５個も入っています。
　　　　“スープ”は“鶏ガラベース”の“ネギ”の効いたアッサリ醤油です。
　　　　プルルンとした“ワンタンの皮”に、コクのある“スープ”が絶妙に絡みます。
　　　　中の具は、お肉のレア感が残り、とても美味しいです。
　　　　美味しく飲むことの出来る“スープ”、美味しく食べることの出来る“ワンタン”です。

　　”中華風茶碗蒸し”、プルーっとした茶碗蒸しにたくさんの具が入っています。
　　　　具は”海老”、”椎茸”、”えだ豆”、”ワンタンの皮”、”チャーシュー”です。
　　　　具が多く、そのため各種の味、旨味が溶け込んでいるため、和風の茶碗蒸しに比べ、玉子感は
　　　　少なくなっています。
　　　　とても優しく、まろやかな、具の多い、中華スープを食べているような感じです。

かき混ぜて食べる事に少し、違和感を持っていたのですが、いざ食べて見ると、その美味しさを思い知らされました。
ある種、丼の中で、調理・お料理をさせて貰ったような感じもあります。
汗をかきながらも、一生懸命に”かき混ぜ”、楽しくもあり、美味しくもありです。

ご馳走様でした。

追記
他のお客さんは麺類を頼む方が多かったようです。
平日の昼飯時間ということもあり、近所の方が多いためかも知れませんが、麺類も美味しそうです。